2024/10/24 のログ
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「そうねえ、きっと、みんな必死なのね。
 自分が信じる物のために――どこかで間違ってると思っていても、止まれないくらいに」

 少女の言葉に、静かに同意する。
 女は同情はしない――けれど、憐れには思う。

「――ええ、止めないといけないのよね。
 そうしないと、本当に、アルカディア計画が始まっちゃうかもしれない。
 今の世界は――いいえ、少なくともこの島は、そんな支配を、望んでなんていないもの」

 島に来て二年の間、子供たちと沢山触れ合った。
 次代を担う子供たちは――支配された世界なんて望んでいない。
 きっとこの、優しい少女もそうだ。

「ふ、ぅ――でも、ね。
 少し難しいけど、覚えてね?」

 そう言って、子供を諭すような優しい視線を少女に向ける。

「彼女を止めるという事は――彼女の生きる希望を奪うという事なの。
 それは、命を奪うよりも酷い事かもしれないわ。
 それだけは、ちゃんと忘れないで、覚えていて?」

 そう少女に、残酷な現実であり、だからこそ忘れてはいけないことを。
 誰かと対立する時に、わかっていないといけない事を、伝えようとする。
 

メア >  
「止まれないなら……止めないと、ね…」

止め方に方法はいくつもあれど、止めなければ彼女は救われない
クライン教授がそうした様にクライン教授から夢を、野望を奪わせてもらう

「支配、や…!」

支配なんて嫌だ
何も嬉しくないし楽しくない

そんな世界、望まない

「…だい、じょうぶ……
私は、クラインさんより貴女の方が…大事……

生きる希望が、無くなって辛かったら…」

ちゃんと殺してあげる
それは言わないけれど確かな決意

死は救済とは言えない
けれど死なないと救われない事は…ある

「だから、安心して……休んでて…
先ずは、心臓を取り返す…っ!」

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「まあ――そんな熱烈に言われちゃうと、照れちゃうわ」

 くすくす、と。
 少女の純粋な好意に空っぽの胸が温かくなるようで。

「――だーめーよ?」

 けれど、少女の決意をお見通しかのように。
 静かに、それでもはっきりと念を押した。

「それをするのはきっと――」

 隣の五匹の亀を見つめた。
 そう、彼女と決着をつけるべきなのは――星骸計画の残滓であるべきだろう。

「ふふ、はぁい。
 ちゃんと休んで、元気になるわね。
 そうしたら――」

 少女に向けて、とても穏やかな笑顔を向けて。

「めあちゃんの事、ぎゅっと抱きしめさせてね?」

 女のために頑張ってくれると、大切だと言ってくれた少女。
 優しくて、ちょっと不器用で、少しロマンチストで、愛らしい少女。
 そんな、愛しい女の子に、感謝と愛情を全身で伝えて上げたいのだった。
 

メア >
「照れない、で……
でも、期待…しててね……」

だめ、と言われれば首傾げ
続く言葉には何となく…亀のヒーロー達がどうにかしてくれるかも、と

「ん、体も元気になったら…ね…?」

元気になったら抱きしめられるくらいは、構わない
たって自分を抱きしめる位には元気になってもらいたいもので

「あ、えと……心臓、どこか…分かる……?」

一先ずそれだけでも取り返したいなとそんな事を聞いてみる
このまますぐに行ってきますと言う訳ではないが計画位は考えておきたいので

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「まあ。
 それじゃあ、頑張って元気にならないといけないわ、ね」

 それが望み薄な事はわかっている。
 少なくとも――この肉体は限界なのだろう。
 それは女のような失敗作でなく、もっと確実に計画を始動する準備が整い始めているという事。
 そしてそれは、少女の問いに答えるのが難しい、という事でもある。

「――ごめんね、わからないの。
 けど、きっとまた近いうちに何かが起こるわ。
 秘密に、こっそりって出来るような事じゃないもの。
 だからもし、なにか怪しい事件があったら、調べてみて?
 でも、あくまで慎重に、危なくならないように、ね?」

 そう少女の身を案じつつ。
 今はまだ待つ時だと伝えた。
 そう――第二方舟の事故は、始まりに過ぎないのだ、と。
 

メア >  
「ん、安心して待ってて…」

何とかする
どうにもならないとしても絶対にあきらめない
少なくともメアは諦めずに足掻いてみせる

「怪しい事件……分かった…
危なくない様…頑張る……」

これから起きる怪しい事件
第二方舟の様な妙な事件がチャンスだと理解する

そして今は大人しく待つしかないとも

「なら、待つ間……色々お話…
動けないと、暇…でしょ……?」

こんな調子で面会時間が終わる迄色々な話をする
偶にはオモイカネで動画を見たり

病室を出る時にはまたね、とちゃんと挨拶ができる位には退屈しない時間を過ごせる筈

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「ふふっ、もう、本当にいい子なんだから」

 少女の素直な返答に、とても自然な笑みが浮かんだ。

 それからの穏やかな面会時間は、女にとって、かけがえのない大切な思い出になるのだった――。
 

ご案内:「医療施設群 長期療養施設」からメアさんが去りました。
ご案内:「医療施設群 長期療養施設」から❖❖❖❖❖さんが去りました。