異能や魔術などの授業の実習に使われる施設群。
また、主に学生のための訓練施設が併設されている。
異能や魔術を制御するための実習や訓練であり、人や生物、器物を殺傷・破壊する目的のための訓練は認められていない。
参加者(0):ROM(1)
Time:00:43:45 更新
ご案内:「訓練施設」から蘇芳 那由他さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」からギジンさんが去りました。
■蘇芳 那由他 > 「そうですね…新たな…と、いうかそもそも最初にやるべき課題が明確になりました。」
まずはしっかりとした受け身の取り方を!
まぁ、受け身が活用される事態があまり無いに越した事は無いのだけど。
…と、思っていたら西岡さんは三年生だった!…ちゃんと先輩と呼ばなければ!
「あ、はいありがとうございます西岡さ…先輩。
でも、仕事とはいえ”お疲れ様です”くらいは言わせて下さい。」
あと、改めて治療ありがとうございました、と頭を下げる。
何だかんだ律義で生真面目な性分なのか、そこはきっちり言葉と態度で伝える。
と、どうやら反対側の訓練施設の方で派手な音が響いた。あっちは激しい訓練してるなぁ…。
「はい、僕はもう少し訓練したら戻りますので。西岡先輩もあまり根は詰め過ぎないようにですよ。」
とはいえ、先輩はこの短時間で思う限りしっかりとした人っぽいから余計なお世話かもしれないが。
彼女が別の生徒の方へと治療と介抱に向かう姿を見送りつつ、律義にまた会釈。
「――さて…と。もうちょっと『結界』の訓練をして…受け身の取り方とかも後で勉強しよう…。」
課題が一つ増えた。小さなことからコツコツとやるしかない。
そんな訳で、また一人知己が増えた少年は暫し訓練に勤しむのである。
■ギジン >
「そうですね、きちんとした身のこなしは危険を減らしますから」
そう言ってゆっくりと相手から離れた。
「僕は三年ですが、何かありましたらどうぞ気兼ねなくお呼びください」
「……それが仕事ですので」
とはいえ、相手だって何度も治療なんて受けたくはないだろうけれど。
反対側の方でバタン、と大きな音がした。
どうやら向こうは訓練中に頭を打ったようだ。
「すいません、蘇芳くん。僕は向こうの様子を見てきますね」
立ち上がったのを見れば、視線を下げて。
「無理はなさらず」
と告げて。派手な動きの練習中だった女子たちの方に歩き去っていった。
■蘇芳 那由他 > 「……はい…先にそちらをしっかり訓練しておこうかなと思います…。」
そもそも、受け身は出来なくても本能的に体を庇う動きは大なり小なりあるものだ。
…が、少年の場合は…何か”足りない”のか本能的に防御姿勢を取る動きすら無い。
背中を擦られつつ、治癒の光を受けて背中や後頭部の痛みも直ぐに回復していく。
痛みが和らいでくれば、感謝と同時に申し訳なさそうな声で。
「いえ、他は大丈夫です…お手数掛けてすみません…。
えーと、西岡さん…ですね。僕は蘇芳那由他といいます。1年です。」
最初に名札を示されていたとはいえ、きちんと名前を名乗られてこちらも名前と学年を伝えつつ。
(…う、心配そうに見られると気まずい…!)
自分の集中力の乱れが原因なので、尚更に。
とはいえ、あまり西岡さんに気遣わせるのも申し訳ない。
もう大丈夫です、と言葉を掛けてからよいしょ…と、起き上がって立ち上がろうと。
彼女の治癒はばっちりで、痛みなども綺麗さっぱり消えている。治癒魔術って凄いなぁ。
■ギジン >
「受け身は学んだほうがいいかも知れませんが」
両手から治癒光を放出して痛みを取りにかかる。
「今はそれどころではありませんね」
背中をさすっているのを見ると、そちらにも治癒光を向けて。
受け身なんて必要に迫られないほうがいいのだけれど。
男子に生まれるとそうもいかないらしい。
「他に痛いところはありますか?」
「今回の治療は僕、西岡深冬が担当しました。お大事になさってください」
相手の顔を心配そうに見て。
■蘇芳 那由他 > 「…だ…大丈夫です…すいません…受け身の取り方とか…さっぱり分からなくて…。」
もしかして、【槍】の訓練より先に僕は受け身の取り方とかを先に勉強したり訓練するべきなのでは?
意識はしっかりあるので脳震盪などは起こしていないらしく、彼女の声に顔をやや顰めつつも応答する。
「…えーと…僕は魔術はさっぱりですけど…心理的抵抗とかは…平気だと思います…。」
異能も魔術も無い身ではあるが、治癒魔術を受けた経験は何度もある。
なので、心理的抵抗に関しては平気だろう、という判断でそう答える。
ちなみに、どちらかといえば後頭部より背中を強打した方が地味に痛かったようだ。
彼女に助け起こして貰った際も、どちらかといえば背中の方を擦るように自らの片手で触れていた。
(…うぅ…保健委員の方とはいえ、何かお恥ずかしい所を見られた気分…!)
■ギジン >
“結界”が消失すると同時に。
少年が転げた。軽く吹き飛んだのだ。
慌てて駆け寄った。
後頭部を打つのも背中を打つのも。
等しく良くない転び方なのだから。
「大丈夫ですか、どこが痛みます?」
「今から治療魔術を施しますが、魔術に対して心理的抵抗は?」
彼を助け起こしながら言う。
「頭痛や鼻血などありましたら必ずお医者様に診せてくださいね」
■蘇芳 那由他 > 「えーと…あ、はいお願いします…。」
ハキハキしてるけど、何処か壁があるというか…何とも言えない感覚だ。
とはいえ、初対面の女性にそういう印象を抱くのは失礼だ、と思い直す。
ぺこり、と律義にまた会釈をしてから再び『結界』の展開を開始する。
(――お、落ち着かない…!!)
別にずっと彼女に見られているという訳でもないのだが、集中力を明らかに欠いていた。
その気が逸れているのを【槍】が感じ取ったのか、いきなり結界が消失――すると同時。
「――うわっ!?」
”ちゃんと集中しろ”という【槍】の説教代わりか、結界の消失と同時に後ろに軽く吹っ飛んで地面を転がった。
ちなみに、受け身の取り方とかも碌に知らないので思い切り後頭部とか背中を打ち付けていたが。
(…痛っつつ…あぁ、もう僕ってあんまり集中力無いのかな…。)
■ギジン >
「申し訳ありませんでした」
言い切ってから顔を上げる。
「はい、決して余人に告げ口はいたしません」
そう言ってから離れた。
彼の訓練を邪魔しないために。
彼はどうやら、素直な性分のようだ。
僕のような終わってしまった女が関わって良い存在ではない。
定位置に戻ると、五本足の椅子に深く座り直して。
■蘇芳 那由他 > この少年はそもそも駆け引きとかそういうのは向いていない。
…と、いうより素直過ぎた。良くも悪くも裏表が殆ど無い。
打算で動く事も無い訳ではないし、計算して動く事も多少はあれど。
そういう意味では、ありきたりなそこらの学生の一人でしかないのだけど。
「…あ~~…いえ…その。ちょっと驚きましたけど大丈夫です…。」
こういう不意のカマ掛けにも弱い自覚は多少なりあるのか、ちょっと沈んだ表情でそう答える。
別に、謀られても何でもそれは引っ掛かる自分が悪いのだからしょうがない。
「…えーと…ここで使って訓練してる僕が言うのもあれなんですけど…ご内密にお願いします…。」
むしろ、少年も頭を下げ返してそう頼み込む。
確かに死神の神器の持ち主の一人だが、だからといってそれ以外に特異な所は一つしかない。
もし、人が悪辣に生きられるとしたならば――少年はとっくの昔に脱落していただろうか。
■ギジン >
かかった。
ただ、あまりにもストレートに。
少年がいっそ可哀想になってしまう。
彼の言葉に嘘はなく、騙すつもりだって毛頭なさそうなのに。
僕がしたことは知的強姦に等しい。
「すいません、カマをかけさせてもらいました」
「そして死神の神器であること事実であろうとなかろうと、無関係の僕には何もできません」
「申し訳ありません、初対面の相手を謀ってしまいました」
頭を下げた。
人はどこまでも悪辣に生きられるようにはできてはいない。
少なくとも、僕はそうだった。
■蘇芳 那由他 > メモを取る様子を、表向きは落ち着いた表情で…内心はドキドキと見守る凡人少年。
(…取り敢えず、死神の神器は無暗に口外したり使うもの事じゃないし、前に緋月さんにもそれっぽい注意されたし…)
氷柱割りの時だったか…あの忠告は肝に銘じているつもりだったけど。
ともあれ、トレーニングを続けていいと言われたので軽くまた会釈をしつつ。
(…多分、『結界』の展開とかはばっちり見られてたから…特殊な武器という感じで誤魔化せれば…。)
と、思いながら右手に持った青い【槍】をまた地面に突き立てて、結界の展開の練習を―――
「……へ?」
少年、見事にカマ掛けに引っ掛かった。良くも悪くも素直過ぎる。
思わず、右手に持った【槍】を取り落としそうになり、慌ててキャッチする。
…流石にちょっと気まずそうな感じでそちらをそーっと見つめる。既にバレバレの態度だ。
とはいえ、彼女のカマ掛けの言葉通り死神の神器に選ばれるタイプには見えないかも。
■ギジン >
「そうですか」
メモを取っておく。
別段、する必要もない行動だけれど。
仕事熱心なフリというのはまぁまぁ人生で役に立つ。
「何かしらの特殊性があるかと思って声をかけただけです」
「気にせずトレーニングを続けられてください」
少年の足元から頭上まで見上げるように視線を向けて。
「確かに死神に魅入られた存在とは思えませんね」
カマをかけた。神器の噂は聞いていたから。
かつて斬奪怪盗ダスクスレイすら葬った死神の神器。
その噂を。
■蘇芳 那由他 > 「…あ、はい…?」
未だに槍の穂先を地面に立てて、薄青いドーム状の結界を展開したまま声に振り返る。
…しまった、他に人が居たり誰か来る事を失念していたかもしれない。
こういう所が少年の凡人さや素人さである…と、思われる。
ともあれ、結界だけは解除しつつ…【槍】は右手に持ったまま、軽くそちらに会釈を。
初対面であろう女性…見せられたのは保健委員会の名札だ。
「どうも、お疲れ様です…えーと…リスキー…の、基準にもよりますが…。」
少なくとも、怪異や魔性の類でない限り、こちらが傷つけようとしなければ周囲に被害などは無い筈。
そこまで考えてから、一度迷うような間を挟んだ後に。
「…少なくとも、ただの武器として使う分には、無暗矢鱈に振り回さない限り周りを傷つける事も無いです。
…あと、僕自身にも何か反動とか怪我とかが発生する事もないですね。」