未開拓地区に存在する小高い連山の総称である。
古くから常世島に存在する連山であり、その名の由来はヤマトタケルが大和を偲んだ歌から来ている。
古代から祭祀の場であったらしく、祭祀の遺構が数多く見つかっている。
世界の変容後、一種の異界となったらしく、神話上の存在などが山の中に潜んでいるなどのうわさも存在する。
入山は自由であるが、整備されているわけではないので注意が必要である。
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Time:16:23:18 更新
ご案内:「青垣山 裾野」から『』さんが去りました。
ご案内:「青垣山 裾野」から緋月さんが去りました。
■『』 > (■■■■■■■!)
また会いましょう!
少女の挨拶に、再び会おうという意思を込めて声を返す。
少女の思うように、それはいずれ姿を大きく変えるであろう。
その時どんな姿で、どんな言葉で相まみえるかは、それにもまだ分らない。
だが、少女が分からずともそれは憶えているであろう。
それが去っていく。
少女が来た方へ…気配を感じる方へ、進化の可能性を求めて。
振り返ることなく、まっすぐ向かってゆくだろう。
■緋月 > 「うーん…まあその解釈で間違ってはいないと思います。」
何と言うか、意思疎通は出来ても、知識がとても足りないという印象が少女の中に残る。
あるいは、本当に生まれて間もない存在なのか。
(…無粋ですね。)
妙な勘繰りも追及も、起こす気にはなれない。
気になる事があるとすれば、「これ」の今後と――
「ふむ、行くのですか。
では、くれぐれも気を付けて下さいね。
また会えるといいですが…その時に姿が変わってしまっていたら、私にわかると、助かりますね。」
ちょっと困ったような笑顔。
――そう、「これ」が他の人々の厚意で血を貰って、その結果、どんな姿になるのか。
今の姿のまま、変わらないとは、流石に思えない。
次に遇った時に全く別の姿になっていたら、見分けがつくか心配だ。
「では、もし縁がありましたら、また会いましょう。」
その言葉を最後に、少女は「それ」を見送るつもりのようだ。
軽く手を振る。
■『』 > (■■■■■)
気にしないで。
少し戸惑いを感じる声。少女が何故謝罪するのか分からないという声。
元々保護など、考えてもいなかった。思いついていなかっただけではあるが、仮に思いついていても願わなかっただろう。
(■■■■■■■■■。■■■■■■!)
旅人さんですね。覚えました!
異邦人、探し物、来てしまった。そういった言葉たちから紡がれたのは旅人。
それは、少女を旅人と称した。
不幸か、必然か。この世界に迷い込んでしまった。そんな印象を受けたのだ。
(■■■■■■■■)
そろそろいきます。
それの本能はシンプルだ。変化しつつあるとはいえ、根本的な部分が変わるにはまだ時間が必要だろう。
次の進化を、血を求め、新たな出会いを求める。その為には、一か所に長くとどまる理由はない。
しかし、去ろうとするそれの態度は少し名残惜しそうでも、申し訳なさそうでもある。
礼がなっていない。それに備わり始めた価値観が、そう告げているのだ。
だから、せめて旅人の返答を待つだろう。
■緋月 > 「うむ、理解してくれたらよいのです。
出来れば安全な場所を見つけられればいいのですが…何分、私も居候の身。
この上、連れて帰る事まではできません…ごめんなさい。」
本来であれば生活委員会辺りに伝えて保護を頼めば良いのかも知れない。
だが、怪異と見做されて幽閉される可能性もある。
そんな危険性を抱えた状態で連れて帰る事は流石に出来なかった。
申し訳なさそうに、一度頭を下げる。
「んむ? 私が、何者か――ですか…名前を訊ねているのとは、少し違う…?」
ちょっと考えたが、とりあえず素直に答える事にした。
「えと、私は緋月と言います。
何者かと問われれば、そうですね――異邦人…いや、それはこの世界での立場か。
強いて言うなら、旅の者です。
探し物をしている間に、偶然この世界に来てしまったのです。」
上手い具合に伝わった、だろうか。
■『』 > (■■■■■■)
わかりました。
少女の忠告に素直に頷く。これも、血を与えてくれた二人の人柄のおかげか。
少女のイメージと、それに伴う価値観について理解したからには、理由が無ければ人を傷つけるような事はしないであろう。
(■■■■■■)
気を付けます。
身体を少し伸ばし、応じる。
そうか、そう思われることもあるのかと、それは理解しただろう。
これまでは幸運であったのかもしれない。
これから、気配の多い所へ行く。そうなれば、少女の忠告が生きる場面も増えるだろう。
(■■■■■■■?■■■■■■■■■■■■?)
聞いてもいいですか?あなたは何者ですか?
そして、少女に対して問いを投げかける。
先日渡し守にも投げかけたものと同じ問い。
名前でも、職でもない。存在について尋ねる問い。
目の前の命を、憶えておこうという意思。
■緋月 > 「! ――その力は…。」
餅のような物体が見せた力。規模も、威力も極めて小さい。
だが、それは紛れもなく自分のもつ「それ」と同類――否、同じモノだと、直感で感じ取った。
「そうか、私の血を飲んだ事で、「斬月」を使えるようになったんですね…。
――随分と弱いですが、それでもその力は誰かを傷つける力です。無暗に振るってはいけませんよ。」
血を与えた以上、自分には責任がある。
無暗に扱えば、脅威と見られかねない。それが原因で潰されてしまうのは忍びなかった。
なので、濫用しないように、しっかり教えて置く事にした。
「――そうですか。
今の位の血の量であれば、親切な人なら分けてくれると思います。
ですが、悪い人もいれば、あなたを脅威だと思ってしまう人もいるかも知れない。
人が多い所に向かうつもりなら、気を付けて行動するのですよ。」
小さい子供に諭すように、ぴっと指を立ててそう教える。
行動範囲を狭めるような真似はしたくなかったので、せめて人目には気を付けるようにと。
■『』 > (■■■■■■)
かわってます。
少女の感想に対し、謙虚な否定を返す。
その場で振り返れば、すぐそばの雑草に向けて…
(■■)
切る。
雑草の一つに切り込みが入り、たらりと倒れる。
なんともひ弱ではあるが、物を切る事が出来るようになったらしい。
(■■■■■■■■。■■■■■■)
いくあてはない。きっと、そうする。
少女の問いかけに正直に答える。
それの意識は、気配の多い方向、即ち少女が先ほど来た方向へと向けられている。
きっと、また誰かに出会えば同じように血を貰おうとするだろう。
■緋月 > 「ぉ…おぉ??」
血が「それ」に落ちてから数瞬の後、淡い光が少女の目にも映る。
何かが起こるのか――と思ったが、見た感じの変化はない。相変わらず餅のような物体だ。
「いえ、助けになったならよい事です。
…何か、色とか形とか変わるのかと思いましたが、あまり変わってませんね。」
忌憚のない感想。
とはいえ、血液の量そのものが微々たるものだ。それだけで大幅な変化があれば、それはそれで大変だ。
とりあえず不思議な踊りを踊っている、ように見える「それ」から感謝の念を感じ取り、小さく微笑みながら一つ頷く。
「そういえば――あなた、これから何処か行く当てがあるのですか?
また誰かに遇ったら、血を貰うように頼むつもりで?」
ちょっと気になったので、訊ねてみる。
咎める訳ではなく、少しの興味と心配からだ。
■『』 > (■■■■■■■■■■)
ほしい。
言語化するならこれ…とはいえ、その一言では収まらないような感情の込められた声。
待望の瞬間に対する熱狂的ともいえる意思が、少女の指先から滴る命に向いている事が分かるだろう。
落ちてくる数滴を、身体を伸ばすことで受け止め、受け止められた血がそれに浸透していく。
(■■■■■!)
たくさんだ!
まだ血を貰ったのは二度目。相対的にではあるが、以前の数倍の血を感じ取り、身体をうねらせて狂喜乱舞を見せる。
多すぎても困るが、これぐらいなら全く問題ない。欲求の範囲内。
そして、数秒踊れば、徐々にその動きが落ち着きを見せ始め…
体内から、朱く淡い光を放つ。
何かが変化していく。それの中で、その在り方が変わってゆく。
とはいえ、見た目には大した変化はない。
少女風にいうのなら、餅のような…流動するぷるぷるとしたの灰色のままである。
(■■■■■■■■)
ありがとうございます。
再びそれが踊りだす。少女に向けて身体を伸ばして、縮める。
その動きは、それ以外にとってはただの伸縮運動かもしれないが、それにとっては礼のようなもの。
感謝と共に、少女に礼を尽くす様な意思を見せた。
■緋月 > 「ふむ…ふむ、成程。
それ位の量であれば傷もごく浅いですし、然程痛手にはなりませんね。」
具体的にイメージを伝えられたお陰もあって、誤解もなく理解が進む。
「わかりました、少し待っていて下さい。」
一つ頷くと、片手に握っていた刀袋の紐を解き、中身を少しだけ外に出す。
現れたのは、白い柄巻に白塗りの鞘の刀。
その鍔に指をかけ、ほんの少しだけ刃を引き抜く。
「…っ! っと…こんなもの、ですか。」
空いている手の親指を、刃の根本に押し付ける。
僅かに動かせば皮一枚が切れて血が滲み出る。
「はい、少し多かったかも知れませんが、どうぞ。」
刀や刀袋を汚さないように注意しながら、傷口から血が滲み出て落ちる親指を「それ」の真上に移動させる。
赤い赤い、血の雫が数滴、「それ」に向けて落ちていく。
■『』 > (■■■■■■)
ありがとうございます。
聞こえる声は、丁寧な感謝の声。
内から溢れる歓喜を柔らかい外殻で防ごうとして、全く防げていないような。
そんな喜びもついでについてくるだろう。
(■■■■■■■)
すこしだけ。
これまでの声の中で、最も具体的な声。
白い指先が切れ、そこから一滴垂れる。そんなイメージを伝える。
そして、要求を伝えながら少女の足元へと移動する。
この後垂れて来るであろう赤い命をしっかりと受け止める為に。
■緋月 > 餅のような物体の内心など分かる筈もなく、書生服姿の少女は相変わらず全く分からないが意味が分かる言語という
奇怪な現象に悩みながら、何とか声の意図を探っている。
「あかい、いのち。
――赤くて命に関わるものといえば……やはり血ですよね。」
此処で心臓とか要求されたら流石に何某かの手立てを打たねばならなかった。
が、血であれば――
(お願いもされてしまいましたから……とりあえず、もう少し訊いてみましょう。)
知らぬ間に、「それ」が発した能力の影響を受け、少女の心境は「協力」の方向へ傾く。
「ええと、多分私の言っている事は分かりますよね。肯定らしい返事も貰いましたし。
その、どの位の量が必要なのですか? あまり大量では私も困ってしまいますが、少しなら融通は効きます。」
■『』 > (■■■■)
はい。
流動体の身体を揺らしながら肯定の声を返す。
少女の反応からして、こちらへの警戒心が薄いことはこちらも何となくわかった。
好都合だとかそういう考えこそ浮かばないが、良かったとは思っただろう。
ここで少女に逃げられてしまったら、追いつく手段がない事をなんとなく理解している。
(■■■、■■■、■■■■)
あかい、いのち、いただけますか?
少女に投げかけた声は、少しばかし丁寧な要求。
伝え方こそ丁寧だが、その内容も状況も、それを聞き入れるには能わぬだろう。
だから
(■■■■■■■)
おねがいします。
無意識に、能力を使う。
少女の心に、そよ風程度の影響を与える声。
この誰か以前に何者かすら分からない存在に対し、僅かでも手助けしたいと思ってしまうような変化を与えるだろう。