常世島内の交通機関には公営、私営の物を含めていくつか存在する。
列車や路面電車、さらには路面バスなども存在する。
それらに乗れば、常世島の様々な地点を素早く移動することが可能である。
常世島を走行する列車は基本的には日本本土の電車と変わるところはないが、一部レトロな車両など特殊な車両も存在する。通勤・通学の学生や職員に使われる。運行は主に鉄道委員会が行うが、いわゆる私鉄のようなものも存在している。
島内の様々な場所に駅があるが、最も大きいのは学園地区の「中央駅」である。
列車やバスにせよ、鉄道委員会が運行を取り仕切る交通機関は多くの島民が利用するため、そのセキュリティは堅固である。
一部私鉄や私営バスは運行に送れが出ることなどがあり、問題視されている。
参加者(0):ROM(1)
Time:02:20:20 更新
ご案内:「列車内」から雨宮 雫さんが去りました。
■雨宮 雫 >
「そっか、じゃあ一緒の駅だねー。
……何かの縁だし?そのまま駅出てホントにぶっ倒れられても困っちゃうというか……」
のろのろと立ち上がった女生徒を気遣いながら、ドアまで一緒に。
ホームに入った電車がプシューと音を立てて止まり、開いたドアから一緒に降りる。
「 まぁ、途中まで一緒にいこーよ。
大丈夫だよ、ボクはこの辺にも詳しいんだー……歓楽区はほら、怪我人も出るから、ね。」
ゆっくりと足を動かす女生徒の横を歩き。
2人は改札を出て、駅を出ていく。
歓楽区はこの時間でも、この時間だからこそ、人も多く灯りも多い。
すぐに紛れて分からなくなることだろう。
■雨宮 雫 > 「―――」
「―――――」
少年が更に気遣うような言葉を投げる。
女生徒は俯いたまま、首を横に、横に動かす。
俯いたままの女生徒は、顔を上げなかったから。
優しい声を投げかける少年の表情を見ることはなかったようだ。
段々と投げかけられる言葉は、体調を気遣うものから、何処まで行くのかとか、そういう話になっていったが……
話してる間にも電車は進み。
何個か駅を通過して、気づけば歓楽区へと入っていた。
2つ目の駅がもうすぐだとアナウンスが流れ―――
■雨宮 雫 >
携帯端末を見た女子生徒は、少しして少年の方に視線を戻して……首を横に振った。
そうではない、そうではない、と。
「そう?
何かそれにしては、雰囲気が外の景色より真っ暗だよ。
どこが目当ての駅か知らないけど、電車下りてちょっと歩いたらぶっ倒れちゃいそうな空気してるし……
ほんと、だいじょーぶ?」
女生徒は頷く……ではなく、俯いた。
■雨宮 雫 >
声には反応するのか、ゆっくりと顔を上げた女生徒に、にこやかな表情を浮かべて更に話しかける。
「いきなりごめんねえ。
なんか、元気無さそうに見えたからぁ……
ぁ、ボクは生活委員会のねぇ、保健課だから。
具合悪いのかなーって声掛けたの。」
ほらって言いながら、生徒手帳の携帯端末を出し、画面を見せる。
確かに、所属に 生活委員会 保健課 と書いてある。
「だからぁ、具合悪いのなら次の駅で下りて休めるように駅員さんに相談するけどー……?」
■雨宮 雫 >
少し、もう1人の乗客の女生徒を見ていたがわけだが。
そういえばきっちり着た制服も余り、深夜の歓楽街向けとは言い難い。
見方を変えれば、ぐったりしているようにも見えるし。
少年がスマホをポケットに突っ込むと、ぐるりと回りを見る。
自分と、もう1人以外は誰も居ない。
うん、誰も居ない。
するりと立ち上がって、女生徒の方へスタスタと近づいていく。
近づいて行っても、ほぼ目の前まで行っても、何の反応も見せない女生徒を少し眺めて。
「もしもーし……?」
■雨宮 雫 >
「…………んー?」
もう1人の乗客は座席の端っこに座って、手すりというか支えに身を凭れさせていて。
顔は足元を見るように俯いていて。
とても、今夜は歓楽街に遊びにいくぜーって雰囲気ではない。
明るいテンションとは逆ベクトルの、暗い暗い空気を纏っている。
■雨宮 雫 > 区画から区画への移動はなんだかんだで、結構、長い。
途中の駅に全部止まる路線なら尚更だ。
だからこーしてスマホに熱中しているようでも、目的地を通過しちゃうなんてのは中々起こらない……し、あんまりね。
遅い時間のせいか停車駅で誰も乗ってこない、どっちも下りないのが続く車両は異邦人街の真ん中を抜けて、歓楽街の方へ近づいていく。
そこでスマホでやってたゲームの区切りがついたのか、画面から顔を上げた少年がふと周りを見回して……
もう1人の乗客を見た。
■雨宮 雫 > ガタンガタン、ガタンガタン。
規則正しい音と揺れ。
いつでも正確に運行される電車の音は乗客を安心させる。
島をぐるりと囲む環状線は特に、この時間でも動いてるのがありがたい。
こうして1人、いや、離れた場所にもう1人乗ってる生徒がいるが……
学生居住区を抜け異邦人街、歓楽区方面に乗ってるあたり、きっと遊び目的なんだろう。
こっちの少年なんかは、スマホを両手で持って、忙しなく指を動かしては何かを動かしてるし。
「反応ぉっそぉ……買い替えよーかな、やっぱり」
ご案内:「列車内」に雨宮 雫さんが現れました。
ご案内:「常世島環状道路:一般道」から海藤 宗次さんが去りました。
■海藤 宗次 >
こうして宗次の平和な一日が終わりを迎えていく。
■海藤 宗次 >
未開発地区はハッキリ言ってあまり行く機会は無いし縁のない場所だ。
だがここから眺める夕日は格別。
しばらく夕焼けを眺めればあっという間に辺りが暗くなるだろう。
「おっと、せやった。やることあるんやった。」
陽が暮れて街に灯りがつくころ。
思い出したように宗次は手を叩いた。
バイクのエンジン音を鳴り響かせて向かうは研究区。
ここにはある人物がいる。
その人物とは宗次の背中の刺青はおろか覇伝洲の刺青能力者全員が世話になっている。
つまりその人物は彫り師。
元々は芸術方面で活躍し文字通り絵に効果を持たせる異能の芸術家。それが彫師となっている。
「ま、ちょいと削れてるし彫り直すだけや。おじゃましマンモス~」
芸術研究所と書かれた看板の近くにバイクを停める。
勿論鍵をかける。
最近何かと死んで背中の刺青が消費する機会が多い。
だから宗次は軽快な挨拶と共に扉を叩いて中に入るのだ。
■海藤 宗次 >
学生居住区→未開拓地区~研究区
結構走るのでそろそろ夕方だ。
■海藤 宗次 > 学生居住区。
ハッキリ言って宗次からすれば居心地の悪いというか多分警戒されて、警戒して然るべき場所だろう。
ここはしっかりとした秩序があり、逆に言えば治安が良いからこそバイクも少しの間なら手放しても問題ない区域だ。
「まあ、ラーメン屋でもええけどコンビニで買ったおにぎりとかも乙やな。」
近くのコンビニでおにぎりやサンドイッチなど軽い物を買う。
すこし走らせて常世神社の近くまで止めて鳥居の下で食う。
夏は地獄だが今の時期はちょい暑いくらいか?
まあバイクに乗れば涼しくはなるだろうし