2024/09/02 のログ
ご案内:「データ溜まり」に海藤 宗次(アバター)さんが現れました。
■海藤 宗次(アバター) >
風紀委員本庁データベースにハッキングかけてから1日。
昨日の昼過ぎから始めたハッキングも終わりを迎えようとする。
もう夜明け、多分健全な学生諸君ならば登校している時間帯だ。
現実世界の宗次はというとハッキング作業は相方の敏腕ハッカーに任せてタオルケット腹にかぶせてソファで寝てたり時折起きて作業を手伝ったり…まあ自由だ。
そんな感じで和気藹々と相方と協力して風紀委員のデータベースに侵入できた。
壁を突破するだけでこんなに時間がかかったところを見れば流石風紀委員のデータの本陣というべきか
「なあ、ハッカー君。これホンマにバレてへん…よな?」
アバター上の宗次はなぜか普段とは違うサングラスを装備してた。
キラーンと輝いている。
どうもこれは膨大にあるデータを見つけるためのアイテムなんだとよ。
現実の宗次はハッカーに恐る恐る尋ねてみた。
■海藤 宗次(アバター) >
『大丈夫です。事を荒げるつもりもないです。何故なら目的はたかがひらの風紀委員一人の死亡改竄…。奴らからすれば大したダメージじゃないしあんまり目くじらも立てないでしょうに。…まあ、これが風紀委員のデータベースの乗っ取りとか予算の改竄とかだったらまた話は変わってきます。そもそもあの程度の依頼料じゃできません。』
現実世界では研究区の南部の寂れた区域のとある潰れかけのラボの薄暗い部屋でガチガチガチとキーボードを叩く音が鳴り響く。
ハッカーも敏腕ではあるが人間だ。徹夜明けで少々テンションがおかしなことになっているのかいつもより早口で饒舌だ。
「こっわ……まあええわ。お、なんかそれらしいデータみっけた」
アバター上の宗次は目的のデータを見つけて謎の踊りをした。
意味はないけど多分喜びの踊りだ。コミカルだ。
『いいですね。ではこちらで改竄をします。えーと…"当学生は現在死亡が確認されておらず現在行方不明。例の仮面事件に関連性あり。見つけたら報告されたし…期限は無期限"。』
一つのデータを見つけたアバターの宗次は消しゴムで消して万年筆を取り出して書き込む動作が見られる。
別に誰に見せるというわけでもないがこういうときは少しでも場を和ませるためにコミカルにだ。ただでさえ長時間作業だ、癒しは大事。
■海藤 宗次(アバター) >
「おっしゃー撤収撤収~。突破してきたファイアウォールも修復して痕跡消しとくで~」
宗次という人間は証拠隠滅を念入りにする傾向がある。
もしこれが他の幹部とかならばそんな七面倒臭いことはせずに真正面から叩き潰すだろう。
だがこれを得策とせず冷静に事を荒立てないように努める。
そんな宗次のアバターもどこからともなくベニヤ版を片手で何枚か抱えて日曜大工するようなノースリーブの大工さんみたいな恰好。腰に工具、といかにもなアバターの衣装になっている。
そうしてファイアウォール修復作業。
これは突破した痕跡を消すためでもあり気づかせにくくさせる工作でもある。
なお、アバターでもそんな作業に連動してカンカンとベニヤ版に金づちを打っている姿が確認できる。
■海藤 宗次(アバター) >
最後のファイアウォールを修復して痕跡を隠滅した後。
『あ、言い忘れてたけど宗次さん。いくら優秀なハッカーといってもこのレベルのセキュリティを搔い潜っての隠蔽は結構難しい、だからもしかすれば勘の鋭い人なら違和感に気づくかもしれない…だから念のために…』
ログアウトをしようとしている。
結構、違反行為をしているが何故かログインログアウトは正規の手続きから出入りしてる。
ログアウトしようとする最中にハッカーは口を開いた。
まあ、みなまで言わなくても分かる事だ。
「ああ、分かっとる分かっとる。このヤサは廃棄するで。アンタがそんなヘマするとは思えへんが一応IPアドレス特定は怖いしなあ~。このまま住んでてある日、朝起きたら包囲されてるとかぞっとせえへんし。……せやけどアンタは徹夜明けや。もう少し睡眠とって、昼過ぎ頃にここをでまひょ」
そういうや否や宗次ももうひと眠りするつもりなのか欠伸をした。
それもそのはず、この研究区はホームの落第区よりも遠い場所。
だから少し休んで行っても問題はないはずだ。
宗次が欠伸を盛大にしたところでログアウト作業は終えていた。
これでハードからではなくソフト方面からの死亡者隠蔽工作を施したが…さてどうなるか
ご案内:「データ溜まり」から海藤 宗次(アバター)さんが去りました。