2026/02/21 のログ
■東山 正治 >
「強かなんだか、まぁいいんだけど……さ。」
実際は余り良くはない。
この異能の影響、最近治るどころか悪化しているようにも感じる。
此方としては余りにもよろしくはない。どうしたものかな。
と、内心苦虫を噛み潰す気持ちも、相手の危機感のなさを考えると虚しささえ覚えてくる。
「そりゃあ、駄菓子と比べたらそうでしょうよ。……ふん、どれ……。」
とりあえず変な薬は入ってないらしい。
勿論入れるとは思ってないけど、前のプールみたいなのは勘弁だ。
だからその辺りは慎重すぎるくらいが丁度いい。
せっかく貰ったものだ。此方もパクリ、と。
「ん……。」
かろり。口の中で転がすだけで広がる濃厚な甘み。
しっとりとしていて口触りも良く、それでいてしつこくない。
上品な甘味だ。確かに値段は味に出るってことか。
「確かにウマいね、コレ。うん、凄くいい。
わざわざ余り物とは言え、くれてありがと。」
ぽふぽふ。頭を軽く叩いたり、頬を撫でたり、つついたり。
忙しなく男の硬い手が動物をあやすかのように撫で回している。
「ま、貰った以上はお返し考えとかないとな。こういうのって倍返しだっけか?」
■宇賀野 実 > 「現状すぐにどうにかならんことは、とりあえず乗りこなすしかないでしょってことですよ。
駄菓子屋の経営みたいなもんで。 ちょこうっま…。」
うま…。なんども反復するぐらいチョコレートがおいしかった。
これに比べたら家で売ってるチョコレートは駄菓子や!駄菓子だけど。
「そうでしょうよっていうけど、いや全然、全然なんだって!!
ほんとなんですよ。 うっま…うま~~」
頭を撫でてもらいながらチョコレートを堪能する。
ご満悦であった。
「えっ? う、うん。あまりものがね、うん。
お返しはねえ、そういうのが欲しくてってんじゃないからいいですよ。
おじさんを…おじさんとしてせーじさんが見てくれてるから、
そのお礼っていうだけ。おれがそうしたいだけだから。」
ぐい。背を反らすようにして相手を見上げながら答える。
ペットとして撫でまわされてる気はするけど、逆にいえば
そういうじゃれあいで済む…済ませてくれているから、
自分はまだ自分のままでいられるのだ。
「あ、そういえばもうすぐ届くかな。
チョコレートに合う酒頼んであるから、もうすぐ来るんだ。
来たら一緒に呑みましょうねえ~。」
ねー、って嬉しそうに呼びかけて、体をぐいぐい相手に摺り寄せるのであった。
■東山 正治 >
「…………。」
勿論そういう一線を引いているのはそうではあるが、
こうしてじゃれついてくるのはもうそういうのじゃないのではないか。
何より嫌になるのは、この状況を受け入れ始めている自分がいること。
それを意識するだけで少し嫌な気持ちになる。
変化自体にどうこう言うつもりはない、が……。
「(……持ってきすぎだよなぁ、何もかも。)」
激変する時代の流れは、かつての思い出さえ押し流す。
く、と漏れた失笑。どす黒い感情は、今は甘いチョコレート共に飲み込んだ。
「はいはい、わかってるよ。実ちゃんは実ちゃんだもんな。
俺だってそう簡単に……いや、確かに変わりはしたけど、さ。」
昔と比べれば、随分とスレたものだ。
だが、このスタンスを崩すわけにはいかない。
ある意味、意地ではある。体を引っ張られると気が抜けたように肩を竦める。
「はいはい、いつも通りおっさん同士で乾杯でもするか。
しょっぱいものも欲しくない?確かイカの奴が……。」
こうしてまた、時間は流れていくのだった。
ご案内:「とある事務所」から東山 正治さんが去りました。
ご案内:「とある事務所」から宇賀野 実さんが去りました。