2024/07/26 のログ
■蒼い影 > 「久しぶりに会ったのに、生意気さは変わらないどころか…磨きがかかってるね。
言うねえ、この私にかっこいい事が似合わない、なんて。
……喧嘩売ってるー?買うぞー?」
(なーんてね。もう買えるわけないだろ、私が。)
全く以って、憎たらしい程愛らしい、笑い顔。
それがキミだもの。
「……?」
他に―――誰かの、声?
「かぐ、や?」
「ど、どうも。はじめまして……?」
ま、まさか…???
子供……?
カグラの?
少女を見て目を幾度と瞬かせる。
輝夜か。
……黒い髪、紅い瞳。
母親に、よく似ているようだ。
それに、すっかり母親としての振る舞いが板についているのが、分かる。
慣れたように抱きとめた様が、微笑ましくって仕方なかった。
「やほ。カグラの……ええと。家族……そうだね。家族。」
「蒼穹、で良いよ。はじめまして、よろしく。」
「ママ、ママか。ママなんだ…そっか、ふふっ…」
「…ママの事は好き?」
感慨深そうに、その瞳を見つめよう。
「…良い光景、見れたよ。」
「はあ、もう。キミってやつは。」
「めちゃくちゃ生意気なクセに」
「私の存在を保って」
「人を呼んで存在を承認してくれて」
「新たな家族と共にして」
「暫くは、消えさせてくれなさそうだね。へへっ…」
…改めて、しみじみした顔を見せようか。
「さて」
「―――さっきの言葉を、続けるなら。」
「この家に、私も―――」
「図々しいだろうけどさ」
「あほでばかでかっこ悪いだろうけど」
「こんなヤツで良ければ」
「キミと、キミの家族の傍に、また少し、居させて。」
■焔誼迦具楽 >
「はは、売ってる売ってる、298で。
期限が今日までだから、もうすぐ半額になるよ」
けらけら笑いながら。
悪友との再会を笑って、喜んで。
迦具楽がしっかり抱きとめた腕の中から、小さな手が伸びる。
『蒼いお姉ちゃん』に触れてみたいのか、一生懸命に両手を伸ばして。
「なによぅ、私がママじゃおかしいわけ?」
笑われると、迦具楽もどことなく恥ずかしそうに唇を尖らせるが。
『うんっ、ままだいすきーっ』
なんて、子供の声がすれば、困った顔で笑うしかなかった。
そして娘とよく似た顔で『お姉ちゃん』を見上げて、意地悪そうに笑い。
「ほんっとに図々しいなぁ~。
どうしよっか、輝夜。
お姉ちゃんが、一緒に居たいんだってー」
『んん~ぅ?』
小さな、くりくりとした瞳は、じぃっと『お姉ちゃん』を見上げて。
――にっこりと笑う。
『おかえり、そらちゃんっ』
そう言いながら、少女の小さな両手は、新しい、最初の家族の手を一生懸命に握っただろう。
■蒼い影 > 「あは……昔なら喜んで安値で買ったろうに。
今はどうも、キミと喧嘩する気にはなれないんだ。
なんでだろう、ね…?」
(……わかりきってるけどさ。)
「……大好きだってさ。良かったじゃん。」
「ママでおかしい事もぜーんぜんないよ。」
「誇りな。」
しっかりと、お母さん出来てて。育てられてるんだって事が分かったら。
緩く手を伸ばして、小さな子供と、新たな家族として触れて、ぎゅっと握ってもらって。
「カグラと、カグヤ、ね。なるほど、良いネーミングセンスだね」
カグラが付けてあげたのかな、って思った。
カグラがこうも気恥ずかしそうな顔してるのは
―――はて、ついぞ私は見たことがなかった気がする。
「……ん、ただいま。カグヤ。」
「カグラも。改めて―――ただいま。」
屈託のない、笑み。
…うん、そうだよね。
キミに、キミ達に向けるのは、感涙に濡れた顔より。
晴れやかな笑みの方が余程良い。
3人そろって、彼女が守ってくれた家で、その後の時を共にする事か―――。
ご案内:「Free4 宗教施設群『破壊神の社』」から蒼い影さんが去りました。
ご案内:「Free4 宗教施設群『破壊神の社』」から焔誼迦具楽さんが去りました。