2024/08/16 のログ
ご案内:「異邦人街/海鮮レストラン『神八屋』」に奥空 蒼さんが現れました。
ご案内:「異邦人街/海鮮レストラン『神八屋』」にナナさんが現れました。
奥空 蒼 > メッセージが一件。

曰く。
『この間のお礼するからココへおいで。』
『時間は21時ピッタリで。』

とのこと。
誘われれば、妙に入り組んだ順路の先に、
風変わりな暖簾のかかった店が見える事だろう。

蒼いのもそこでのんびりと座って待っている。
でも。
いつもと違って、人を寄せ付けない雰囲気を纏ってはいなかった。

ナナ > 噂には聞いていたけれど来たことはなかった異邦人街
異世界の人達の為の街という事だったが思っていたよりも普通にお店等も有った
何なら落第街よりもいい身で発展してるのでは?なんて思ったりもした

「ピッタリって何なんだろ…こっわ。」

態々21時びったりと言われたので丁寧にスマホの時計を見ながらやってきた
暖簾のかかった少し風変わりな店
いつもと違って話しかけやすい雰囲気の待ち合わせ人がそこに居た

「こんにちは蒼さん。ピッタリ21時に来ましたよ。」

挨拶しつつ、再び店を見る
この人の事だ妙な店だったりしないよね?なんて

因みに以前貰った改造ハチマキは持ってきていない
今日は食事とだけ聞いていたので

奥空 蒼 > 「やっほ、こんばんは。」
「素晴らしいね」
「21時に1分でも遅れたら―――なんてね。」

緩く手をあげてお出迎え。
向ける表情は、いつもながらの笑みだけれど、
ほんのりと友人に向けるような柔らかな雰囲気になっている事だろう。

「……さてと、入ろっか?」
「ああ、大丈夫大丈夫!」
「少し変わった雰囲気だけれど、味と量と値段は折り紙付きだよ。」
「それにちょっとこじゃれてて気に入ってるんだ。」
「周りに気を遣わなくても良い、静かな食事には最高の場所だよ。」

警戒してるみたいな目だけど、そこは心配無用。
……ただ、妙な店ってのはあってるけど、
取って食うわけじゃない。食う側だからね。

お店に入れば、中にはちょっとした面白い仕掛けがある。
入り込めばすぐに、まるで深海にでもいるような暗い水のエフェクトが辺りを満たし、
ちょっとした灯りが足元と順路を照らしてくれる。

あくまでも、エフェクト。
溺れるわけでも呼吸が苦しいわけでもない。

「二名で。……はいこっちね。」

呟くと、光が伸びる。
そのまま蒼いのは風変わりな店の、二人用の席へ向かう。

ナナ > 「なんてねなんですよね?そこ本当に。」

この人のなんてね程信用ならないものはない
それにしても今日は雰囲気が柔らかいというか柔和と言うか
何かいいことでもあったのだろうか

「まぁ、蒼さんが指定した店ですからそこら辺は心配してませんけど。」

セキュリティとか情報が洩れるとか問題はそんな事ではない
気付けばここは異世界だったとか言われかねないのがこの人なのでつい周りを見てしまう
店に入れば海がモチーフのエフェクトと演出に少しびっくり
外見とはいい意味でギャップが強い店だった

「え、何ですかこれ。異邦人街だし魔法使いが経営してるとか?」

周りの光景に化学での演出だとは思えずそんな事を尋ねる
蒼さんに続いて席へ、周りは見ているが警戒と言うより好奇心が強め

「面白いお店ですね。もっと大賑わいとかしててもおかしくないくらい。」

奥空 蒼 > 「魔法使い―――そんなとこだね。」

店主はちょっと変わったヤツなんだけど、
今はそれはいいかな。

「あっはは、どうよ。」
「この街の店に、表側の街の常識なんてないんだ。」
「……客は他にもいる。でも、皆認識し合わないんだ。」

外側から見れば、ただの店。
だけど中に入れば演出が凝ってる。
だから気に入ってるんだ。
そして、他に客がいないのも、つまりは徹底してそういう魔法で演出してくれてる。

「ワイワイ騒がず、海の中の静まり返った雰囲気で」
「お友達と緩く落ち着いたひと時を過ごす場所。」
「波の音、水の音の演出を耳に挟みながらね。」

少し、得意げだ。

「さて、メニュー……の前に。」
「コレ!」

席に座るなり、とん、と湯呑が2人分現れた。
冷え切った水が入っている。

「お冷入ってるんだけど。」

「面白湯飲みってやつだね。―――円で購入できるそうだよ。」

デザインが可愛くってね。
湯吞みには、色んな魚介類がランダムで刻印されてるのさ。
材質も良い。つってもそれでも高いけどね。
私のは…

「鮭」

達筆な鮭の字と波模様と共に跳ねる鮭が描かれている。

ナナ > 「あ、やっぱり?」

何となく言ってみたが正解に近かったらしい
やっぱり科学ではまだこんな幻想的なのは出来ないかぁ、なんて

「うーわなんですかそれ、ヤバイ密会とか多そう…」

万が一認識できたら面倒臭そうなのであまりきょろきょろするのはやめておく
割と良い演出だし素直に店の空気を楽しむ方が良い

「なんかデートスポットみたいですね。」

湯呑に入った冷水
湯呑のデザインは可愛い、ちょっとお高めなのでお土産にはあれだけれど
ランダムと聞いては自分のは何か確認したくなる

「私のは~……蛸?」

蛸壺からこんにちはしている蛸が刻印されていた
まぁ割と可愛いし蛸も嫌いじゃないので結構嬉しかったりする

「それにしてもいきなり食事なんてどうしたんですか蒼さん?」

奥空 蒼 > 「……ん?密会……って。」

ヤバイ密会ってそんな、と思ったけど。
ああそっか、この子あの街にいるからそっち思い浮かぶか。

「大丈夫、ココはそんなに治安が悪くない。」
「まぶっちゃけ、私らも口外できない程度の
危険人物捕まえた後の話してるし、そういう意味では密会ともいえるか~。」

「デート……ふふ、好いた相手を連れて来るにも、雰囲気は出るだろうね。
二人っきりを楽しめるよ。」

静かな雰囲気をバックに、ゆっくりと頷く。

「あ、たこさんだ。」

やっぱデザイン可愛いな~!
センスある。

「ん?ああ。こないだのお礼。」
「デカいゴミ掃除するとそれなりのボーナスが出るからさ。」
「めんどくさい事やった自分へのご褒美も兼ねて、ね。」

ナナ > どうも思ったより落第街での常識が刷り込まれてたらしい
見当違いだったようで、より純粋に店を楽しめる

「好きな相手かぁ、できたら良いなぁ。
でもとりあえずい今度イーリス達連れてくることにします。」

好きな相手、できると良いななんて言ってみるが果たしてどうか
恋人を作ってデートをするなんて姿が想像も難しい

「たこさん…ふふっ」

思わず小さな笑いがこぼれる
あの蒼さんの口からたこさんなんて可愛らしい単語が出るのはずるい

「禁域さんの事ですよね、まぁあれは一応命懸けではあるからそういうのも有るんですね。
こうしてご飯に連れてきてもらえるって事は順調そうで良かったです。

あ、こっちも例のアンデッドストーカーを遂に討伐したんですよ。」

近頃のビッグニュースと言えばやっぱりそれ
相談していたアンデッドの心配がなくなり呪いも消せた
万々歳の万事順調…と言えたら良かったが

奥空 蒼 > 「……そういえば、あの子ら確か同居人で恋人だもんね。
話の種には良いと思うよ。」

破壊神(わたし)がたこさんっていったら……なにがおかしいのさ?んふ。いいけどー。」

な、なんか笑われてるっ?!……まっ、愉快そうだからいいか。

「禁域、あれでAランクだからね。危険度等級。
キミが手伝うーって連絡くれてなかったら今頃も野放しだったし、いやあ、良かった良かった。」

誰かに言われないと、本気でろくに業務をしないらしいのだが、
それを悪びれずけらけらけらと笑うあたり、どうしようもなくダメな大人だ。

「―――ん?ああ、あの。幻想の月がどうのの、呪いの主犯格だね。
そっかそっか。そりゃあ良かった。あの子の呪いも、無事に解けた?」

壊してって言われて、半分ちょっと壊すつもりだったけど。
やけに想いが強かったせいで巧く行ったかどうかすらわからないままだったから。

奥空 蒼 > 「さてっと……注文しようか?
おすすめは海鮮丼セット。
赤味噌汁と天ぷらとその他好きな小物がついてくる。
かなり量が多いから注意してね。」

話は半ばに、メニューを手に差し出す。

「追加でこんなものもある。美味しそうだね。」

物珍しい貝類のバター塩焼き、巨魚の御造り、その他単品にて……

ナナ > 「純粋に見守ってあげるとか祝福してあげるとかでいいんですよああいうのは。
あぁいや、やっぱ普通に見守ってあげてください。」

破壊神の祝福は物騒だし生暖かい目で見守る方向で

「え…蒼さんなら余裕そうだったしそこは頑張りましょうよ。」

指先1つで圧倒していたのになぜ野放しにするのか
やる気の問題なんだろうなぁ、とは思うけれど

「エルピスの方は少なくとも壊れました。
イーリスは…どうなんだろう?平気そうにしては居たけど帰ったら聞いてみます。」

そう言えばそこは確認していなかった
多分大丈夫だとは思うけれど少し心配なので確認しておこう

「注文…とりあえずおすすめの海鮮丼はマストですよね。
後はお造りに貝も欲しいし…とりあえず美味しそうなのは何でも食べれますよ。」

ニッコリ笑顔
御馳走になる気で今日はご飯を少なめにしてきた
ドラゴンの肉をほとんど食べた胃袋に敵は無い

奥空 蒼 > 「ふ……っ、破壊神(わたし)がどういう存在かよく分かってるね。」

祝福なんてガラじゃないさ。ちょっと決め顔。
(……一人だけ、してあげたけど。あれっきりだろうな。)

「なんかさ、あれなんだよね。」
「余裕って言っても小学生の計算ドリル渡されたみたいな?」
「出来る事と出来ない事の間には、出来るけどめんどくさい事が沢山あるんだよ、ナナ」
「それに―――」

「やるなら面白く、絶対的に相手を恐怖させる方法を考えてから動きたいしさー」

…少なくとも恐怖に関しては本気でそう思っている。

「そっか。……そういやあの子の連絡先貰ったし、私も無事か聞いとくかな。」

あれ以来、何の連絡もしてなかったなと思って。

「……そんな頼んで大丈夫?ここかなり多いよ量。」

「因みに海鮮丼は好きなものを選択していくらでも乗せられる。
鮭、まぐろ、イカ、タコ、ウニ…ああウニはかなり高いからほどほどにしてね。」

色んな具があるんだけど、何か突出して高いのがウニ。
そういうのを気にするあたり妙に人間臭いかもしれない。

「あと今日は何だったか…虹マグロなんてものがおすすめらしい。
だけど、正直食欲が出るかは保証しない。少なくとも私は頼まない。」

珍しいものを希望していたからね…いうだけは言っておこう…
虹色の刺身なんて誰が食べたいのだろうか…
そういうのを気にするあたりも妙に人間臭いだろうか。

ナナ > 「破壊神って事でそういう扱いしてます、はい。」

キメ顔をしているが祝福が物騒なので事前に断っただけである
なのになんでこの人こんなにキメ顔できるのか…不思議がまた一つ増える

「夏休みに宿題最後までやらない人みたいですね、クラスに居ましたよそういう男の子。」

アレと同じにしては不憫だがまぁ似た感じだろう
加えて、そこまで急ぐ程飢えても居ないのかも
この人はどれだけの人間に恐怖を与えてきているのか

「大丈夫です、私の体特殊ですから。
大きくカロリー貯められるときは貯めときたいんで。」

高い割にカロリーにならないうによりタンパク質の多い身のある方が好み
量に期待できるがそれより面白そうな存在が耳に入る

「何ですかそれ面白そう。虹マグロ二皿で!!」

肉が虹色のマグロなんて面白そう!
実際に食べて確かめなければならない
解体ショーが有れば一匹分でもいけるかもしれない

奥空 蒼 > 「だいたいそれであってるー。
夏休みといえば、今頃学校も夏の期間か……一応宿題出してたなー。……クラス?なんだ、学校行ってるの?」

魔法の先生やってるからね。
残念なことに、この蒼いのはやる側ではなく出す側だった。

「…そうなんだ。もしかしてパワーの貯蔵庫みたいになってるのかな?
確かいろんな生き物になれるとか聞いたし」

体の構造が良く分からないけれど。
多分

「…うぉいッ?!」
「何頼んでんだよ!?」

注文の声には誰も答えない。
だけれど、水が、波が、
お皿をふわりと、テーブルに運んできてくれる。
ざざぁ…っ

いやというほど鮮やかな色彩の虹色のマグロが2つ、テーブルに並んだ。

「…破壊神(わたし)は要らないからね。」

少し目を反らして、湯吞の水を誤魔化すように啜った。

ナナ > 「昔の話しですよ昔の、これでも小学校ちゃんと通ってたんですよ?」

夏休み、楽しかった思い出がある
イーリス達とも遊びに行きたい
宿題は早く片付けて

「パワーの貯蔵と言うか、物理的に体の密度を上げてるんですよ。
私のあれ別に異能じゃないんで、ガス切れならぬ肉切れしたら終わりなんですよね。

なんか最近は魔法でどうにか代替えできないかって試してるんですけど。」

手に触れてみる
柔らかな華奢な手は触れてみれば金属寸前の硬さが有る

「うわぁ、ほんとに虹色だ。
凄いなぁなんでこの状態でこんな色なんだろ?」

運ばれてきた虹マグロを観察し、さっそく一口
もにゅもにゅと咀嚼してみれば味は…普通
こんな色なら虹色の味でも面白かったがあくまで色だけみたい

「蒼さん要らないんですか?普通の美味しいマグロですよ?」

しょうゆをちょんちょん、また一口
完全に美味しいマグロの刺身だ
何で虹色なのかは分からないけれど新鮮で良いお味

奥空 蒼 > 「ああそう………想像がつかない」

そも、彼女の過去ってどうなっているんだろうか。
……キメラの小学校?いや、常世じゃないよな…?
全く想像がつかないけど、わけありなんだろうなって想像はできる。

「ほうほう、なるほどね。だからこうやって肉を喰ってる…
ああ!手足飛んでもどうにかなるのは、体内に肉を溜め込んだら替えが聞くからか。」

「魔法で代わりを作るなら、まず真っ先に肉体回復の魔法…かな?―――破壊神の専門外~。」

清々しいくらい破壊に傾倒し切ってるから、その辺は専門外としか言えなかった。

「要らないけど。…ええっと、」
「データを見てみるよ―――」

「虹マグロは、台風の後に虹がかかった常世島の空にのみ泳ぐ希少種のマグロ。」
「捕獲には飛行技術が必須。」
「味は普通のマグロと同等だが、風変わりな色で、一部の異邦人に高い人気がある」
「虹という現象が含む幻想的な現象を魔術的に体内に取り込み飛行と変色を行っている」
「見た目通り、属性は水。少し水属性の魔力を含む。」
「なお、現在人為的な養殖の研究が為されているが、成功はしていない。」

おすすめ商品のデータを一通り読み上げる。

「―――だってさ。」
「台風、ねぇ…。」

呟く。
そっちは、専門内かも。

ナナ > 「ですよねぇ、分かります。」

この見た目なら、そうだろう
顔も体も随分変わった
寧ろ今の姿を見て昔がバレるなんて事はあり得ない方が正しい

「そういう事です。
粘土みたいに千切れたって他から寄せ集めるから無問題。

そりゃ破壊とはある意味反対側ですしね。」

回復の魔法
物理的に用意したうえで魔法で補填できる素晴らしき技術
その辺りを勉強しているが流石に破壊神様でも専門外

「台風の後の空を泳ぐってもうファンタジーの生き物じゃないですか。
魔力入りの食べ物…人気って事は食べても大丈夫なんですよね?」

虹の現象を取り込んだマグロ
説明を受けても尚一層分からない
でも水属性の魔力を含んで異邦人…多分魔術師とかその辺りに人気ならば食べて損は無い筈
純粋に美味しいのもあってぺろりと二皿綺麗に完食する

奥空 蒼 > 「逆に言えば、肉全部持ってかれたらアウトか。……キメラ。
肉あればいきていられるだけ、十分すぎるほど凄いけどさ。

ある意味ってか、まさに反対だからね―――。
どこの世界に回復魔法使う破壊神がいるのよ。」

それこそ、破壊神の神格落としかねない。

「体をドラゴンに出来る子がそれを言うか?
大丈夫大丈夫、見た目毒々しすぎる危険物だけど、この店はちゃんと配慮してくれてる。
食えないものは出てこないようになってるから。安全。」

…データ読んでる間に完食してたよ。
早いよ。
でもやっとあの虹色のキワモノ見なくて済む。

「じゃ、メインディッシュにしようか?
マグロサーモン丼セット1つー。……キミも欲しいのたのみな?」

注文を言えば、深海の水のようなエフェクトが先ほどと同じように一式全部運んできてくれる。

「ここの赤味噌汁と茶碗蒸しは絶品だぞ~?セットのオマケとは思えないくらいだからね。」

ナナ > 「なので目下回復魔法の習得が急務なんですよね。
そろそろ追手もかかってきたみたいですし……」

不安要素が増えている現状パワーアップは急務

「一応元々の異能も合わさった奇跡の最高傑作らしいですし、そこらの魚と比べられても。
そこは信用してます、いいお店っぽいですし食べ物として出してるのに毒だったとかは無いかなって。

あ、そういう事なら海鮮丼と虹マグロと貝のバターソテーと虹マグロと…」

要所要所に虹マグロが挟まる
運ばれてくる料理の間には美しい虹色がこれでもかと並んでいて

「じゃぁ赤味噌汁と茶碗蒸し単品でも!後ダメ押しの虹マグロで!」

ずらりと並ぶ料理を端からドンドン美味しく頂いていく
フードファイターも真っ青な食べる姿は見ていて気持ちがいいかもしれない

奥空 蒼 > 「追手?…なぁに、キミにもストーカーがいるの?
みんな揃って、厄介者に追われてんのね…」

ちょっとばかり同情する。この間一体ストーカー倒したけど、
彼女のストーカーはまだいるってことなんだろうか。

「…?奇跡の、最高傑作ぅ…?」

…さっき小学校通ってたって言ってたよな。
なのに作品…?……何か……違和感……?
不穏さを感じる言葉。

「あのぅ…ナナ?ここは落第街じゃないからね…?
ちゃんと申請が通って信頼できるから経営できる店だからね。」

どうもあの街の常識が染みつきすぎてるように見える。
よっぽど暮らしが長いのだろうか。
毒を盛られるって事も、あっちじゃ日常茶飯事だもんね。

「ええーーーー、ちょっと、ちょっと。」
「おい、やめなって!そんなに……?!」
「なぁにやってんだぁぁぁぁぁぁ!!」
「オォイ!虹マグロ4回目だぞ!」
「ああもう!楽しそうに食ってまぁ!」
「段々私も食いたくなってきたよ!……一個お願い。」

ゆったりとサーモンマグロ丼を喰ってる間に、
彼女は山ほど丼ものに……なんか、嫌というほど虹マグロを頼んでいる。
気に入ったのかあれ?
二回に一回くらい挟まってるぞ……虹マグロ。

破天荒でろくでなしの蒼い破壊神だが、周りがこうだとツッコミに回る。
美味しそうに食べてる姿に煽られて、自分も食べてみる事にした。

そして―――

「うわあ……」

「沢山……」

「食べたね……」

「あっはは……」

「会計幾らだよコレ……」

奢るつもりだったけどコレ結構するな……

「うん」
「よし」
「今度私の代わりにゴミ掃除してね。」

ダメな大人である。

ナナ > 「いるよぉ、信じられない程粘着質なストーカーさん。
だから私も本腰入れて潰さないといけないんだ。」

ある意味ではイーリスが相手をしていたアンデッド並みに厄介な相手

「そ、蒼さんには言ってなかったけど私って…あ、虹マグロ!」

話の途中でずらりと並ぶ料理
所々虹色なせいで全体的に色味が凄い事になってる
料理の味はどれも絶品、すいすいと食べ進める

全ての料理を食べきればお腹が少し出てしまうくらいポンポンである
量としてはドラゴンが上でもちゃんとした料理をここまでお腹いっぱいに食べたのは生まれて初めて
満足感にはふぅ…と息を漏らす

「いやぁ食べたなぁ。
暫く魚は見たくないって位食べました。

手伝いは良いけど任されるのは嫌で~す。」

だって危ないんだもの
実際この前も蒼さんの合図で助かったのだし

奥空 蒼 > 「―――?」

なんか今。言いかけた?
まあいいや、今は食事しておこう。その話はまたいずれ、できるだろうし。
不穏な事も、私が直接首突っ込むのも迷惑だろうし、ね。

「ごちそうさまでしたー。」

「いや~あのね、食べすぎ。私の10倍は食べたでしょもう……」

一人前の丼でも、ちょっとお腹いっぱいになる。普通の人間なら。
しかしまあ、あれをこれだけ喰うとは恐ろしい。

「それじゃあ意味がないじゃないか……」
「私はほら、リモートワーク的な奴で、こう。なんていうか?」
「冷房効いた部屋で腕組みしながら指図するだけー、みたいな。」

「……ああうんだめだよねー。」

聞く前から分かってるけど、とりあえず言ってみるだけ言ってみて自分で否定してみよう。

ナナ > 「文字通り私の血肉になりました…」

ポンポンとお腹を叩く
大満足である、そしてこの日一番この店で虹マグロを注文したかもしれない

「せめて現場で指示しましょうよ。
それだともうただのラジコンですよラジコン。

演出にも本人が居てくれた方がやりやすいですし、皆私への恐怖しかないのも困りものでしょ?」

以前やってみてわかったがやはり恐怖を植え付けるには本人がその場にいたほうがいい
圧倒的な力の差を見せつけるのにリモートワークでは大いに不足だ

奥空 蒼 > 「くいすぎでしょ…どんだけ蓄えたのよもう。」

あ、たった今虹マグロのおすすめの看板が外れた。
どうやら、品切れになっちゃったみたいだ…。

「―――ああもう」
「恐怖もそうだけど、ほら、やってる感!」
「適当にそれっぽく1つ2つ掃除するだけでも出るんだから。」
「こ、こう、現場にミサイル発射~みたいな。…ああこりゃだめだね。」

考えてみたけど、どうもうまくいかない。

「…わかったわかった。わかりましたー」
「次は何をどうやって掃除するかって話からするか―――」

「ああ、そういう時こそ、ここは密会に使えるかもね!」

ナナ > 「蓄えもそうですけど純粋に美味しかったので。」

止まらなかった
止めたくても止められない、まさに魔法だ
このお店はお金を用意してまた来る、絶対に

「それこそリモートでなんてやってる感皆無でしょ?
それこそ現場で歩かないと出ませんよやってる感。」

自分が仮に上司だったらサボるなと言う
やってる感的にも演出的にもご足労願うのが一番なわけで

「ここでのお話ならいつでも大歓迎ですよ♪

…やっぱ少しの間は魚見たくないかもです。」

少なくとも1週間は魚料理はパスしたい
幾ら美味しくても食べすぎればそうなってしまうのだから人間の不思議である

「蒼さんには色々お世話になってるんで手伝いならお気軽に、今は肉弾戦だけですけどね~」