2024/09/19 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁 ゴミ処理係の仕事場」にDr.イーリスさんが現れました。
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁 ゴミ処理係の仕事場」に奥空 蒼さんが現れました。
■Dr.イーリス > 風紀委員会本庁、ゴミ処理係の仕事場。
イーリスはPCの前に座って、モニターを眺めている。
「少し前に、風紀委員の連絡網が最近出来たのですね。担当者は、浜野宗一郎さん。あの人、風紀委員だったのですね」
宗一郎さんとは、納涼祭の時に出会った人。
風紀委員である事には今気づいた。
「うちは、表向きには末端の末端にあたる下部組織。新人の私は情報網から省かれてしまいました。うぐ……」
なんとも世知辛い。
いや、こうして風紀委員として働けているだけでもありがたい。
今日もゴミ処理(本日は表向きのゴミ処理)、頑張ろう。
■エメラルド田村 > イーリス率いる《フェイルド・スチューデント組》若頭エメラルド田村が、組長イーリスの傍らでモニターを見ていた。
不良時代《常世フェイルド・スチューデント》の時はエメラルド田村がリーダーだったので、立場が逆転している。
「今日は歓楽区の清掃だっけか。鉄くずなどが無法に散乱しちまってる場所があるらしいな……。危険物品はないとは聞いているから、安全だな。人が比較的いない深夜になってから始めようぜ」
■奥空 蒼 > 「は~いお疲れ。いやあ、お仕事頑張ってるね。関心関心。」
蒼いのは、
何ら前触れもなく、
《フェイルド・スチューデント組》の2人が、
お仕事のお話をして
モニターを眺めている横に"いた"。
「鉄くず清掃は基本中の基本、」
「なんかの催事の施設の解体だろうなー、」
「この仕事なら誰でもやれるね~」
自然な形で3人目として会話に入ってくるが、
蒼いのはさっきまでいなかった。
さて、ゴミ処理係の表向きの仕事でも、
鉄くず処理ってのは一番分かりやすく楽なやつだ。
異能も魔法もなくてもなんとかなるし、手袋とか装備をちゃんとしてたら怪我もしない。
それと……こう、
沢山人数を割いてると、出るよね、やってる感!
■Dr.イーリス > 突然横にいる上司。
「わわ!? び、びっくりしました……! ごきげんよう。蒼先生、突然現れるから時があるから、心臓に悪いですよ」
椅子から転げ落ちそうになってしまっているが、これまでの勤務で蒼先生が突然現れる事に慣れている節もあった。
「催事の施設を解体して、捨てる場所に困ってしまったのですね。業者を雇うお金をケチって、ひっそりと捨ててしまったといったところでしょうか。《フェイルド・スチューデント組》、今夜頑張ってきますね」
安全も安全。
文字通りのただのゴミ処理。
■エメラルド田村 > 「のわっ!? お、驚くじゃないっすか。蒼先生、ちーっす!」
不良をやめて、田村は蒼先生に、この態度。
蒼先生には自分達を受け入れてくれた恩義がある恩人。不良をやめた上、仕事上での上司でもあるので、不良時代では考えられないわりと下っ端みたいな態度を取っている。
「これぐらいの仕事、うちの組員でささっと終わらせてくるっす!」
■奥空 蒼 > 「あっはは。ごめんごめん、そのうち慣れる慣れる」
「破壊神には距離なんてないようなものだから。」
自慢げに語るけれど、
驚いたお二人の反応にはとても満足そうだ。
何故って?
破壊の神は自らの演出によって、
驚きの感情を得ることで承認されるから。
語る言葉は神話になり得る。――それはちょっと言いすぎか。
「はい、ごきげんようにち~っす。捗っている様だね。」
「ん~頑張って!」
こう言う楽な仕事が自分が何もせず回っていくのって良いなあ。
上司になっちゃうなんて思ってもなかったけど。
「ああそうそう…」
「色々と、お疲れ様だったね、二人とも。」
「この間は何だか禁書図書館で色々あったようだし。」
「――最近は治安も悪いしね~」
「はいどうぞ。おみやげ。」
パソコンデスクの上にどっからか分からないが皿に乗ったイチゴが二人分。
驚きと働きのお礼ってやつ!…この間イチゴ絡みのゴミ処理したしね!
■Dr.イーリス > 「驚きはしましたが、お陰様でわりと慣れてはきましたよ。だんだん、誰もいない空間に蒼先生を呼んだら現れたりしてそうですね」
冗談げにそんな事を言ってみる。
神話はともかく二人は驚いていた……のだが、慣れてきれはいるのでそれに比例して少しずつ得られる驚きの感情は減っているだろう。
「ありがとうございます。明日には、裏のお仕事もこなしていきたいですね。やってる感は大事ですが、実際に誰かに迷惑をかける人がいるのですからなんとかしなければですよ」
ゴミさんリストをモニターに映す。
落第街の連続ストーカー殺人犯。被害が拡大し続けていますし、ゴミ処理係に案件がきている以上対処したい。
ゴミ処理係の裏のお仕事って、大半が手付かずだが……。
「握らい感謝です! 禁書図書館では侵入者さんに逃げられてしまいましてね……という表向きの話は蒼先生にはよしましょう。紅き屍骸になりながらも、なんとか殺害欲を耐えているとても心が優しい強い方がいたのです。その……私は、雪のようなその方を助けたくて風紀委員として動いたり、《フェイルド・スチューデント組》を動かしました……」
少し申し訳なさそうな表情もしていたが、すぐ笑顔になった。
「私ではその方を助ける事は出来ませんでした。いえ、その方を助けられるのは、この世界でたった一人だったと言うべきでしょう。その方の親友である強い意志をもったある剣士さんが、雪のようなその方をお救いできたのです。私は、そのお手伝いをしていました」
嬉し気な満面の笑みを浮かべる。
「蒼先生、禁書図書館の件では上手く処理してくださりありがとうございました。とても助かりました」
ぺこり、と蒼先生に頭をさげる。
そしてお皿に乗ったイチゴに視線を移して。
「イチゴは突然!? 蒼先生、ありがとうございます! いただきますね」
イーリスは美味しそうにいちごを食べている。
「いちご、凄くおいしいです!」
エメラルド田村「ありがとうございます、蒼先生! いただくっす! 俺、いちご好きっす!」
田村もいちごを美味しそうに食べている。
■奥空 蒼 > 「あっはは。頑張るね~、あんまり根を詰めないでね。」
裏の仕事もこなしていきたいって言葉には、
この蒼いのはあんまりやりすぎて自分を潰さないようにやんわりお伝えしておく。
なんてったってこの部署はあんまり真面目にやらないから、
良くて案件達成率は3割であり、色々と山積みなのだ。
そこには誰かに迷惑をかけるブツが沢山ある。
空間系、時間系、記憶系、現実改竄系、複合系、詳細不明系……
色々あるんだけど雑にぶち込まれてるヤツが結構あってねぇ……
「んぁ……そうだったのね。殺害欲に耐えている心優しき雪のような……?」
「アレ関連でも妙な事もあるもんだね、例外ってやつかな」
「まっ……なんだ。」
「――助けたい誰かの為に動けたんなら、良いんじゃない?」
「結果的にそれが直接ではなかったとしても。」
結局のところ、例外だらけのあのお話はハッピーエンド。
……その裏で彼女は随分苦悶に耐えていたのも知ってるし、何があったかも大体わかっているけど。
敢えてそこは踏み込まずに。
助けたい誰かの為に"やった"って事だけ褒めちゃおう。
自分と、助けたい誰かの為にっていうのが、
正義ってそういうもんだろう。
……破壊神が正義とは滑稽だけれどね!
「エメラルド、意外とこういうの行けるんだ。イーリスも。」
二人ともイチゴが好物らしい。
思いのほか好評だったので微笑ましく見ている。
因みにエメラルド田村への呼称はエメラルドである。タムラ呼びも変だなと思っていたみたいだ。
「――ゴミ処理と言えば、鉄くずの他に、海の方のゴミの撤去も時期かもしれんね。」
「バーベキューや花火とかしていって片付けて行かない奴とか居るのよこれが。」
「あと海水を綺麗にしてあげないといけない。うちの担当範囲は少なくとも。」
今年は猛暑だったからちょっと長かったけど、海の方もそろそろしまいどきだし、
人が減ったあたりで清掃やるかーとのんびり呟く。
■Dr.イーリス > 「お心遣い感謝です。無理せず程々にやってる感出していきますね」
目を細めて頷いてみせる。
ゴミ処理係に回ってくるお仕事。このストーカー連続殺人もまた、中々面倒な超常を扱っているみたいだ。
魔法少女マリアさんに関しては敗北して死にかけた事もあったけど、イーリス達《フェイルド・スチューデント組》は基本、裏と表の両方のお仕事を程々にきっちりこなしていた。無論、裏に関しては戦闘など危険な事はイーリスがやっている。
だがそこはゴミ処理係。程々にきっちりという事で、ほとんどの案件がやはり手付かず。
「私も殺害欲に耐える紅き屍骸がいる事には最初驚きました。まさしく例外ですね。ふふ、そうですね、私があのお二人の力に少しでもなれたならとても喜ばしく思っています。良き結果となってよかったです」
嬉し気に語る。
一方で、意思強き剣士、緋月さんがちょっと心配な事がある。
雪のような少女、ちゆきさんを助けた緋月さん。それは、もはや奇跡と呼べそうな光景だった。
もしもだ。もし相応のリスクが緋月さんに降りかかっているならば、という心配。
全てイーリスの想像でしかないので、イーリスの考えすぎという可能性もある。
■エメラルド田村 > 「俺、スラム育ちっすからね。昔に、ショートケーキのいちごを食べた時の多幸感は忘れられないっすよ」
お口にいちごを放り込んでいくエメラルド田村。
「俺達、スラムでどん底な暮らししてたっすからね。だから、俺達をこのゴミ処理係に入れてくれた蒼先生には感謝してるっすよ」
蒼先生と、エメラルド田村の目を覚まさせてくれた鋼先生にも今は感謝していた。
■Dr.イーリス > 「確かに、海もお掃除しないといけませんね。9月になって海開きシーズンは終わりましたけど、だからこそ私達がきっちり浜辺を綺麗にしてあげないとです」
イーリスは、微笑みながら頷いてみせる。
「海水は、やはり綺麗な方がいいですからね。落第街から流れる川に違法な有害物質を流して環境汚染をしている違法部活の工場があるみたいですね。この工場を放置すれば、海も汚されてしまいます」
工場自体は落第街にあるが、影響が海という落第街の外にも及んでいる工場。
■奥空 蒼 > 「ストーカー連続殺人……ね…?」
ふとうつされたモニターの情報を呟く。
ストーカーね。……そういえばイーリスも厄介なストーカーに追われていたらしいじゃないか?
何かとそういうのに縁があるのだろうか…。
嬉しそうに語るのを見ながらうんうんと頷いている。
紅き屍骸ってのは、一部殺害欲を打破するタイプがいるってのは、
実は何かどっかで載ってたな。
この島の事だ、例外ってのは何かにつけて存在する。
目の前の少女も――…王なんてイレギュラーから逃れ、感染を機械に適用した例外なのかもしれない。
「はぁー…そりゃあれだ。感動もんだねエメラルド。ショートケーキ。」
「スラム暮らしの中滅多とない甘い贅沢…忘れられないだろうねっ」
「ふふん、そう感謝されるのも悪くない。」
「まあでもあれだ。」
「キミら真面目に働くね。私より。」
元、不良集団なんて聞いていたから、統率には苦労するんじゃないかと懸念していたのだけれど。
元々彼らのリーダー格だった彼、エメラルド田村はと言えば、
……見ての通り、とっても感謝してくれて働いてくれている。
噂に聞いていたところ大変気性の荒く気の強い人間だと思っていたんだけど、
元々任侠で生きて来たから、だろうか。根っこの部分が良いやつなんだなって思う。
多分、それはみんなそうなのかな?
「――うわ。なるほど……違法な物質垂れ流し、ねぇ……」
「場所とブツの危険度と悪質性、報告して。」
「悪質なら今すぐゴミ掃除」
「そこまで悪質でないなら後日恐怖を煽ってゴミ掃除」
「ほっといて良さそうなら見なかったことにして結界作ってゴミの流れを止めてから、海の掃除だけやっとこう。」
蒼いのは基本的に、あまりまともに働きたがらない。
イーリスの報告を聞けば、然し…それでも前に比べればマシな反応だった。
海ってのは繋がってるから、ゴミ垂れ流すとこっちまで来る。
この辺の分析は彼女の方が得意だろう。
こうしている間にも情報が出そろっているだろうし…
最悪の場合…
よっぽど悪質なら、今すぐ、この場で、処理しよう。
(めんどいけど。)
破壊神にはそれが出来る。
(何故なら――私の前に距離等意味を為さないのだから!なーんてね♪)