2024/11/24 のログ
ご案内:「Free4 未開拓地区 汚染区画-西側区域-」に雪景勇成さんが現れました。
■雪景勇成 > 「――汚染物質…ねぇ。…資料はザッと見たが…実際目の当たりにしねぇとイマイチ分からん。」
そう呟きながら、汚染区域の西側の一帯の何処かを独り歩く風紀委員の制服姿の白髪男。
荷物は、肩に無造作に引っ掛けた小型のリュックサックのみ…武器らしい武器は見た限り持ち合わせていない。
リュックの中身はちゃんと検閲済みだ。中身は一応最低限の水や食料とかそういうの。
「…黒い液状で…素肌に触れると感染…至近距離で相手するのは悪手か?」
入る前に読んだ説明資料の一部を思い返しつつ。今回、特別攻撃課から派遣された身の上。
人命救助や調査も一応仕事に入っているが、メインの仕事は少しでも汚染された動植物を間引く事だ。
(…まぁ、こりゃ”長期戦”になりそうだし…今回は様子見も兼ねて…っつー感じか…。)
上がどう考えてるか知らないが…仕事は仕事。それをサボりでない程度にこなすまで。
■雪景勇成 > 他の風紀委員会の連中、有志の連中などもぼちぼち汚染区域に入って各々動いている…だろう。
今の所、誰にも遭遇はしていない…何だかんだ汚染区域というのは相応に広大だ。
「…ま、同意書にもあったが『自己責任』だしな…。」
腕に覚えがあるか、汚染物質への対抗手段があるか、あるいは危険を回避する何かがあるか。
汚染区域に興味本位だけで入る命知らずの物好きは…皆無とは言わないが、あまり居ないだろう。
男が歩いている辺りは、一面ほぼ荒野のような荒地ばかり。見渡しは悪くは無いが。
(…汚染されてるの前提と考えると、思わぬ奇襲…っつーのも普通にアリか)
動物系、植物系、幻想種系、あとは…肝心の汚染源。
どれに何時ぶち当たるかは分からない。正直、汚染源とか幻想種には当たりたくないものだが。
■雪景勇成 > 直接的に被害が増えそうなのは動物系…絡め手も含めて厄介なのは植物系。
幻想種系は…どんなタイプかにもよるが、あまり単独で相手にする連中ではない。
「…転移荒野の基本的な風景とあんまし変わんねぇな…こっちにゃあまり展開してねぇのか…?」
汚染された動植物の姿も、特異な気配も今の所は感じない…が、対象が気配遮断とか迷彩能力があると面倒。
五感に頼りきりでは足元を掬われる…かといって、歩き回らなければ仕事も果たせない。
まぁ、仕事を果たせなくても他の連中が何とかするだろ…と、いう信頼なのか他人任せなのかそんな思いもある。
正直、単独よりはバディかトリオでチームを組むのが補いあったり連携が出来るので理想ではあるのだけど。
ご案内:「Free4 未開拓地区 汚染区画-西側区域-」にオルニスさんが現れました。
■オルニス >
ちょっと気が向いただけ。
先日のお手伝いから引き続き、この封鎖区域に足を運んでいた。
別に平和維持に貢献しようとか賃金が欲しいとかそういう理由ではない。
大っぴら……と言わずとも、異能を使う理由がここでなら出来るということがひとつ。
もう一つは、少なくとも退屈凌ぎに散歩に興じなくともトラブルが向こうからやってくるということ。
どちらにしても様々な鬱憤ばらしというのが最たる理由として、この封鎖区域の空を飛んでいた。
小さな小さな空を飛ぶ、小さな子供の黒い影は、貴方にとってどんなふうに映るだろう。
侵食された幻想種だろうか。
少々考え事をしながら飛んでいたオルニスはあなたに気づかないままに頭上を、異能で出来た翼で飛んでいた。
「なーんか面白いことないかなぁ……やっぱり裏の方に顔を出すべきかな。
それとも部活動とか委員会とか? うぅん。」
なんて、随分こっちの世界に染まってきてしまっている気もする異邦人だ。
■雪景勇成 > 「……あ?」
五感は最低限研ぎ澄ませたまま、独り歩いていたが視界に何かが映った。
一度足を止めてそちらを赤い瞳で凝視する。小さな黒い影…幻想種の類か?だとしたら面倒――…
「……じゃ、ねぇな。影でそう見えるだけか?」
風紀の誰かか、有志の連中か。空も安全とは言い切れないが、少なくとも己のように歩いているよりは安全性は高いだろう。
よぉく見れば、影は小さな子供くらいのシルエット…正直小さな子供は苦手なのだが。
(…一応、警告つぅか声は掛けとくか…。)
と、空の影に向かって声を張り上げようとした――が。
「―――!?」
今までの経験と、五感と、あとは直感的な何か。”何も無い”一角に鋭い視線を向けてから。
「――オイ!そこの飛んでる奴!今すぐ回避行動を取れ…!!」
同時に、何も無い空中にぽっかりと”穴”が開いた。青年の異能により出現した歪な黒い大きな槍。
咄嗟にそれを”投擲”――同時に、空中の誰かの影に向けて、何も無い空間から黒く野太い”針”が射出される!
明らかに汚染物質がたっぷりくっついたそれは、空中の誰かに向けて殺到する――!!
(…チッ、全部を阻害するのは無理か。)
投擲した槍がその軌道上に割り込んで、3分の2程度の針は打ち落としたが、残り3分の1の針は間に合わない…!
■オルニス > 「んぇぁっ?」
半分ぼーっとしていたところに飛んできた声。
回避行動。その単語に反射的に反応し、翼で己の身体を覆うように、落下速度を早め身体を傾斜させるようにするとすぅっと軌道が代わり、高度はぐんぐん下がる。
よほど精度の高い狙撃でもなければ問題はないだろう。
それこそいわゆる狙撃銃の銃弾くらいの。
仮に届いたとしても翼状に形成された血液がそれを弾いてくれるはずだ。
汚染物質は液体で稀釈され、汚染速度が落ちることは聞き及んでいるから、そう焦ることもない。
万が一被弾したら汚染された血液ごとどこかへ捨てて仕舞えばいいだろう。
「いけないいけない、流石にこんな場所でぼーっとしすぎたかな。」
そのまま高度を下げて声の主の方へ。
微かに見える針の飛んできた影へ目を向ける。
「なんだ……あれ?」
ご案内:「Free4 未開拓地区 汚染区画-西側区域-」からオルニスさんが去りました。
ご案内:「Free4 未開拓地区 汚染区画-西側区域-」にオルニスさんが現れました。
■雪景勇成 > 「……ったく。」
小柄な影はしっかり回避行動を取ってくれたようだ。
…反応からして、呑気に空を飛んでいた疑惑もあるが、そこは気にしてもしょうがない。
数は多いが精密性に欠けるのか、野太い黒針は回避行動を取った小柄な影に当たらず空に虚しく飛んでいく。
「――散歩気分は好きにすりゃいいが、最低限の警戒くらいしとけ。」
と、ぶっきらぼうに高度を下げてきた小柄な人物に声を掛けつつ、”何も無い”空間に再び顔を向ける。
すると、それに呼応するように空気が揺らいで…一匹の獣が姿を見せる。
獅子の頭、山羊の胴体、そして蛇の尻尾…『キマイラ』…幻想種だ。
その体は半分以上が黒い液体…汚染物質に覆われている。浸食は相応に進んでいそうだ。
「…勘弁しろよ…よりによって幻想種系の類かよ。」
小さくぼやきながら、溜息と共に右手を翳す。再び何も無い空中に”穴”が開いて、そこに手を突っ込む。
無造作に抜き出したのは、先ほどの槍と同じく黒く歪な形状をした大剣だ。
「……そこのアンタ。逃げるならさっさとしてくれ。協力してくれんなら是非もねぇが。」
と、小柄な人物に一声掛けつつ視線はキマイラから外さない。透明化するキマイラは聞いた事が無い。
…と、なると明らかに汚染の影響で何か身に付けたか?
■オルニス > 「やぁ~、ははは、面目なぁい。」
ぱっと地面すれすれで翼を開き、急制動。
いわれたことは至極もっともなので素直に謝罪の一言。
この場合はお礼の方がよかったかな?
そして空気の揺らぎ、姿を見せる『見覚え』のある姿。
思わずにやりと笑みを浮かべてしまう。
『こっち』側でこんな生き物を目にするなんて、足を運んだ甲斐もあったというものだろうか。
随分とまぁ変わり果てた醜い姿になってしまって、と若干憐れみを覚えつつ。
「わたしは、アンタじゃなくてオルニスだよ。
ふーきいーんのお兄さん。」
男性とも女性とも、区別のつきづらい幼さの残る高い声が響く。
蒼い髪をふわりふわりとたなびかせながら、地面より少し上からキマイラの方を見下ろしている。
「手伝ってもいいけど、おにーさんあれと戦った経験は?」
■雪景勇成 > 「…まぁ、無事だったんならそれでいい。」
気遣いはあるらしい。…が、仏頂面にぶっきらぼうな話し方なのが玉に瑕かもしれない。
謝罪にしろお礼にしろ、そういうのは今はいらない。無事ならそれで良し。
「…雪景勇成だ。ユキとかイサナとか呼ばれてる。」
風紀委員なのはそちらも察しているようなので、取り敢えず名前だけを簡潔に名乗り返し。
しかし、ちらりと横目に見た姿は……男女どっちか分からん。全く分からん。
蒼い髪と…あとは、何か独特の外套っぽいのが目立つが…異邦人だろう、多分。
「幻想種とは何度かあるが、キマイラの類は初めてだな…そっちは交戦経験あるっぽいが…注意点とかあるか?」
と、顎でくいっと”黒いキマイラ”を示して問い掛ける。
彼/彼女の口ぶりや態度を見て、どうもあの手の幻想種との戦闘経験はありそうに見えた。
■オルニス > 「じゃぁイサナちゃんってことで、よろしくねぇ。」
名前が自然とちゃん付けしやすかったのでちゃんづけになった。
いつもどーりのマイペース。
こういう時に自分のペースを崩す方がいろいろ大変になるからね。
「注意点かぁ……固定差が結構あるんだよね、亜種とかあるし。
だいたい共通してるのは火を吐く事、毒を持っていること。
毒に関しては汚染物質塗れだからそもそも触れない方がいいし大差ないね。
あとは……目を合わせると石化しちゃうとか噂もあるけど。
そこまでの個体じゃないと思いたいなぁ。
そこまで来ると言葉まで喋るような伝説級になってくるし……と、長々説明しても仕方ないね。
要するに近づかないのが一番って感じかな。
ああして透明になられるとやっかいだけどね。」
面倒だなぁ、と真っ黒になった哀れなキマイラへ向けて、己の血液の翼から、羽根の刃を飛ばして見せる。
不意打ちならいざ知らず、キマイラくらいの幻獣ならば弾かれそうなものでもあるが。
意識すら汚染されているであろう現状はどうなることやら。
■雪景勇成 > 「……おぅ……。」
ちゃん付けされたのは初めてだな…と、思いつつ表情はそのまんまだ。
思う所はあるが今はそれどころじゃない。この極々短時間で、オルニスがマイペースタイプなのは把握した。
「…火炎のブレスに毒…は、さっきの黒い針に仕込まれてると見ていいか。
さっきから目線は合わせてるが石化の兆候は…多分ねぇからそこまでの力は無い、と。
…伝説級となると、流石に頭数がもうちょい欲しくなるな…まぁ、そこまでのレベルではないと思いてぇわ。」
取り敢えず、オルニスの説明を聞いて小さく吐息。透明化能力はおそらく新たに身に付けた副産物か。
と、オルニスが牽制を仕掛けた。鮮血の羽根の刃…と、言った感じか。
黒いキマイラは、唸りを挙げながら蛇の尻尾の一振りで豪快に羽根の刃を一振りで薙ぎ払う。
まぁ、そのくらいはしてくるだろう。凶暴化で理性は怪しいが判断力は悪くない、と見る。
「…成程、じゃあ俺は近付いて仕掛けるか。オルニスは臨機応変に援護とか頼む。」
と、一言、彼/彼女に問い掛けながら右手に握った黒い歪な大剣を軽く回して。
オルニスの説明を聞いた上で、そんな判断を下す。何か考えか思惑があるのか…。
「遠距離からちまちまやっても透明化で位置を把握し辛くされたら面倒だからな。
…だったら、わざと近距離戦仕掛けて『目印』になるのが手っ取り早い。」
■オルニス > 「ふぅん……」
この人は面白いな、と大剣を持ち上げたイサナを見る。
地面に降り立ち、異能で形成した血液の翼を体内へ収納した。
武器として飛ばしてしまった血液はこうはいかないが、翼としてまだ結びついているなら血液不足になることもないというのは救いである。
牽制でいくつも飛ばしていてもきりがないし、血液不足でふらついても困るので長時間は使えないのがこの異能の欠点だ。
だからこそ、前に立ってくれる人が居るほど本来の自分が活かしやすくなる。
「そっか、じゃぁ頑張ってね。
わたしもてきとーに援護するからさ。」
バサリ……と、これまた翼のような黒い外套で身を包めば、キマイラと同じように姿が空気に溶け込むように消えてしまう。
異能ではなく魔術、もっといえばマジックアイテムによる効果なのだが、今説明している場合でもないだろう。
「せいぜいかみつかれないように頑張ってね~」
■雪景勇成 > 流石に面白いと評価されているとは思わぬまま、彼我の距離を測りながらゆっくりと歩き出す。
その足取りに気負いや緊張は欠片も無く、ある意味でそれもマイペースじみていて。
「…おぅ、チャンスがあったら…構わねぇから俺ごと撃ち抜いてもいい。」
淡々と、そして平然とそうオルニスの言葉に答えつつ後ろをちらり、と一瞥。
丁度、あの特徴的な外套でオルニスが身を覆ったかと思えばその姿が溶けるように消えた。
(…成程、透明化は奴だけの専売特許でもねぇって話か。…姿を隠す、となると…狙撃か奇襲が得意なタイプかね?)
仕事柄か、どうしてもそういう分析じみた思考になりそうになるが今は打ち消して。
彼/彼女の姿隠しが、異能か魔術か、あの外套の特殊効果なのかは気にならないと言えば噓になる、が。
「――噛み付かれたらそん時はそん時だな。」
がっつり感染もするだろうし。と、キマイラから仕掛けてきた。
徐に口を開いたかと思えば、火炎…黒い炎を勢いよく真っすぐに放射してくる。
それをサイドステップで回避しつつ、歩く速度から不意に一気に間合いを詰めて――
「――まずは。」
右手一本で、軽々と黒い大剣を豪快に叩き付けるように振り下ろす。
流石に幻想種の端くれか、バックステップで回避されるが、振り下ろした大剣を反動をものともせずに跳ね上げつつ、前に跳躍して切り上げの追い打ち。
…が、前足の鋭い爪で弾くようにいなされる。意外と器用な奴だな。
■オルニス > 本来であれば、相手と目を合わせて幻惑魔法をかけてしまうのが手っ取り早いのだけど、それはあくまで一対一の場合の話。
幻惑は目を合わせたものにしか見せられないから、味方に相手がどんな幻惑を見ているのかを伝えるのも難しい。
だからこそ、相手がどんな行動をするのかを伝えずらい、こういった獣の場合は大して役に立たない。
オマケに意識をおそらく汚染されているともなれば効果はいまいち薄いだろう。
そもそもキマイラレベルが相手だと魔法自体が弾かれそうではあるが……
そんなことを考えているうちにイサナがブレスを避け、大剣を振り下ろす姿が目に入る。
大振りで、力づよい一撃。
流石に背の高い男性ともなればやっぱり違うなぁ、なんて若干のんきに見守りながら、キマイラの背後に回り込む。
ライオンの頭と山羊の胴体に蛇の尻尾。
つまるところ四足獣に変わりはない。
そして、前足を使ったということは
「その状態からはお前、動けないだろ?」
腕にまとわせるようにした、鋭い刃と化した血液の翼で後ろ脚の腱を一閃。
紅い剣閃と共に風景が揺らぐが、それもまた一瞬で姿をくらました。
死角、そして意識外から繰り出される一撃はどんな相手でも、急所に打ち込まれれば一定のダメージは避けられない。
そして四足獣であれば足を斬られると動きが大幅に制限されるだろう。
汚染物質を除去できるような攻撃ではないが、じわりじわりと相手を確実に弱めていく。
もしも相手が人間であればその一瞬で恐怖を覚えるのかもしれない。