2024/12/28 のログ
ご案内:「Free4 未開拓地区 汚染区画-ゲート付近-」に霞流 周さんが現れました。
■霞流 周 > 年末年始――世間は色々と慌ただしいが、この少女にはさして影響は無い。
連日、時間があれば島をあちこちフラつくか…この汚染区域でひたすら汚染生物を斬り捨てる日々。
危険度の高い仕事だからか、賃金も中々のものでそれなりに少女の懐も潤ってきたが。
「お金は…多いに…越した事は…無いし、ね。」
ぽつり、と呟きながら右手に携えた何の変哲も無い数打ちの刀を携えてぼぅっと前を見据える。
ここは汚染区域でもゲート付近とも言える場所。偶に…動物型を中心とした汚染生物の”波”が来る。
大抵は細波程度の小規模な物だが、時として津波のように押し寄せる事もあったりする。
(…【津波】は滅多に来ない…けど…【細波】は一定周期で来る…やっぱり…外を目指してるのかな…。)
汚染された理性も無さそうな動植物に、自分たちが隔離された地域に居る認識などあるのだろうか?
■霞流 周 > 動物系:780体。
植物系:650体。
幻想種系:5体。
――合わせて1435体。少女が単独で討伐した現在までの汚染生物の累計だ。
これでも、まだまだ数は居るどころか…肝心の汚染源らしき姿も見なければ、目撃情報等も耳にしない。
巧妙に隠れているのか、それとも何か別の――…と、ぼんやり思考を巡らせていたら。
「……細波が来た…ね…。」
ぽつり、と呟きながら左手を刀の柄にそっと乗せるように添えておく。
何度も何度も汚染生物と戦ったお陰か、少女の剣は機械的に静かに以前より更に研ぎ澄まされている。
■霞流 周 > ――細波が来る…獣と、植物と、黒に染まった群れが。小規模とはいえそれは脅威ではあり。
「……スゥ…。」
ゆっくりと呼吸を整えながら目を閉じた。目視などしなくても、距離と攻撃の間合いは把握済み。
ただ、闇雲にひたすら汚染生物を斬り捨てていた訳ではない――そして。
「――――…。」
少女の”間合い”に先頭の群れが飛び込んだ瞬間、少女の左手が奇妙な程に”ゆっくり”動いて。
刹那、纏めて複数の獣の首が飛び、植物は裂かれ、飛び散った黒い汚染物質が透明になって霧散していく。
「――――…。」
後はただ機械的に、感情も何も無く淡々と。少女の左手が動く度、汚染生物の末路が加速する。
幻想種が混じっていたらこうも作業的にならない…だが、先ほどの目視と感覚が正しいなら…今回幻想種は居ないようだ。
■霞流 周 > 「……ん…終わった…かな…?」
まるで夢から醒めたように、ゆっくりと瞼を開ける。視界の端に霧散していく黒から透明に無害化する汚染物質が見えた。
「…取り敢えず…私の…今日の仕事は…このくらい…かな…?」
今の細波を制した事で、通算討伐数1500体突破。
一緒に組んで汚染区域を探索する程に知人友人は居ないので、どうしても単独で黙々とやる事になる。
軽く、刀を一度振り抜いてから…緩慢な動作で鞘へと納めた。刀身が完全に収まる間際、それを一瞥して。
(…やっぱり…そろそろ…この刀も限界が…近い…かな…?)
無銘の数打ちとはいえ、少女なりにきちんと手入れはしてきたが…矢張り、耐え切れなかったらしい。
遠からず、折れるか砕けるのは半ば確定したようなもの…新たに刃物を仕入れないといけないが。
「…ある程度…琴線に余裕が出来たとしても…刀は…高そう…だね…。」
小さく吐息を零す。そもそも刀剣の店の類はあまり詳しくないのもあり。
■霞流 周 > 霧のように霞のように、ふわふわして何処かハッキリしない。
それでいて、機械的で己を容易く”殺せる”。
ゆっくりと踵を返す――掠り傷一つ無い身を翻し、首元に巻いたマフラーで口元を覆い。
「……何か…温かい物でも食べて…帰ろう…かな…。」
ぽつり、と寒空をぼんやり見上げながら、少女の今日の戦場は幕を閉じた。
ご案内:「Free4 未開拓地区 汚染区画-ゲート付近-」から霞流 周さんが去りました。