2024/07/16 のログ
東山 正治 >  
「ソレ本能的に選んだのかよ……いや、趣味とか言われたら困るし、泣かれんのも困るけど。」

中身はギリギリおっさんだがちょいちょい端々から感じる女児感。
此れは多分、本人の意志とは関係のないものなのだろう。
所謂"病"、そう言っても差し支えがない。何処までも、此の世界はままならない。

「(ふざけてやがるよなァ……。)」

人は、こんなものを、変容を受け入れる準備が出来ているワケがないと東山は考える。
そんな都合もお構いなしに何もかも、おまけに異邦人だの何だのが流れ込んでくる。
東山からすれば、こんなもの理不尽以外何者でもない。
心の奥底にずっとくすぶっている、黒い感情がふつふつの湧き上がる。

「……まぁ、そうだな。つーか、はしゃぎすぎだろ。
 本当に子どもみたいになってるじゃないのさ。……、……ん。」

それを押し殺し、社会性と無理矢理向き合っているのが此の男だ。
今はそれは、実には関係のないことだ。
自らの都合をしっかり押し込め、すっかり女児みたいにはしゃぐ彼をからかってやる。
そんな時だ、鼻腔をくすぐる匂いが"強くなった"。
東山はその擦れた精神性のせいで、ある程度精神作用には強いつもりだった。
だが、出会いの衝撃に度重なる疲労が、旧友との出会いが"一瞬の綻び"を生んでしまった。

「実ちゃん、体の方は結構マジで退行してんのな……。」

密着するそれなりに鍛えた体の男性の体に、柔らかな女児の体が密着している。
不幸中の幸いだが、此処は誰にも見られていない。
首元に東山が顔を埋める最中、ふぅ、と"無意識"に耳元に息を吹きかけた。
普段の東山からは考えられない所作。その片手が、実の下腹部を柔く撫でただろう。

宇賀野 実 > 「いやホントにすごっ、うわおぉぉぉぉ!!
 視点が低い、怖っ、ちょっと怖い!!!」
スリルは大人のときと段違いだ。
はしゃいでいると思われているが、半分ぐらいは真面目にビビっていた。

「こどもではなっ、なくてですね…?!
 あっ、なに、そうなんです!!身体がちっちゃくなってて、
 第二次性徴前の身体だってお医者さんが、ひ、ひうぅ…♡」
吐息、そしてお腹を撫でる手。 身体の奥がぎゅっと熱くなる。
あのときと同じように、灯った炎が燃え上がりそうになるも、
今回は必死に歯を食いしばる。

「っふーっ、ふーっ……! 正治さん…正治さぁん…♡」
小さな手で相手の太ももをペチペチ叩く手から力が抜けていく。
”美味しそうな匂い”は更に強さを増し、呼びかける声にも
甘さが混じり始める。 弱々しく頭を振るも、身体は相手に預けたまま。
下腹部を撫でてもらう心地よさと安堵感に、小さく身を捩るだけだった。

東山 正治 >  
甘いような、煙草よりも脳に、鼻腔に直接刺激するような匂い。
人の欲を刺激する、そうだ。"美味しそうな匂い"だ。
人間の三大欲求っていうのはどうにも似たような部分があるらしい。
そうだ、彼がたまらなく美味しそうに見えてしまうんだ

「んだよ……昔の女房みてェに名前呼んでさ。
 随分とカワイイ声出すようになっちゃったじゃないの、実ちゃん。」

意図せずとももう東山は彼の術中にハマっていた。
現時点で、自らの"異変"に気づけていない。
いつものように、昔のようにせせら笑うようにからかってくる。
そんな可愛い彼を"調理"するように小さく愛しらしい耳をかぷっ…♡と甘噛み。
腹を優しく、柔く、軽く刺激するように撫でていた指先は更に下へ。
水着越しの彼の股間。普通の男とは違う可愛らしく未発達な男のそれを指先が捉えた。
くにくに…♡と軽く押していたと思えば、水着越しに撫でて、しっかりと刺激してくる。
当然、東山は相応に年を取っているため、どういうものが快楽かを知っている。

普段の東山なら、どれも決して行わない行動だ。

「ちっせェとこういうスライダーも怖くなっちまうのかねェ。
 なァ、そんな顔してるとイジワルしたくなっちまうだろ?なんてな……。」

自らの行動に違和感を持てないからこそのズレた会話。
日常会話の延長線。現役時代と何も変わらない友人同士の会話。
その術中にいるときですら、東山は何も変わらなかった。
宇賀野 実の記憶にいた頃と変わらない、ヘラヘラと軽薄な笑みを浮かべる姿と何も変わらない。
変わってしまったのは世界と、宇賀野 実だとも言える。

宇賀野 実 > 「っふーっ、ふ…うぅっ♡ ちがう、ち、がっ…みっ、みみぃっ♡」
相手の所作が、言葉が、異能の渦中にあることを如実に示している。
頭の何処かでそれをわかっていても、体の奥で燃え上がる熱いもの…
”異能”の力を抑え込む力を、もはや持ち合わせていなかった。

耳を”食まれる”事自体が、直接の強い衝撃となって全身を貫く。
ぎゅっと身体を固くするも、相手の”調理”が止まることはなかった。
下腹部、そして足の間に伸びる指が、理性を溶かして甘く甘く作り変えていく。

「正治さんっ、っふーっ、っふ…ぁ、あぁっ♡
 もっと、もっとしてぇ…♡ もっと食べてぇ♡」
神饌の本懐は、相手を満たすこと。 それが快楽であるなら、
さらなる快楽を…相手が満たされるまで自分を捧げることも
本能なのだ。

ひんやりした水が通るスライダーにありながら、
身体に宿る熱は減衰するどころか、更に強く、熱く燃え上がっていく。

東山 正治 >  
そんな彼の気持ちのせいなのか、より匂いは濃くなっていく気がする。
それこそ際限なく、何処までも自分を魅力的に魅せるような匂い。
東山は今、自分のすることに一切疑問を持っていない。
これは、友達同士の戯れと何ら変わらないことだと誤認させられている
余りにも齟齬が出てくるような態度ではあるが、快楽に蕩けてしまっては意味も無いだろう。

「すっかり女児……っていうより、これじゃあ"雌"だな。
 ビールとかどうよりも、自分が溶けちゃあ世話ねぇよ。」

間近で覗き込む顔は相変わらず人をせせら笑う軽薄な笑み。
実の記憶と違うのは、あの頃よりもやつれ、隈も濃くなった擦れた男の顔。
最も、そういった悪徳の雰囲気も今や快楽のスパイスの成らないだろう。

「────じっとしてな。…っ♡ふ…っ♡」

もう、それこそ止まる事は出来ない。
そこには何の躊躇もなかった。その小さな唇を、雄の唇が軽く啄むように重なった。
最初は軽く、何度も、ちゅっ♡とそれこそ柔く、戯れるように。
そんな恋人同士の戯れもすぐに終わり、強く押し付けた唇から割って入ってくる赤い舌。
スライダーの激しい音でかき消される別の水音。大人の舌が、子どもの小さな舌に絡みつく。
ちゅっ…♡ぢゅる…♡小さな舌をねぶり、吸い上げ、徹底的に口内を蹂躙していく。
それこそ異能に錯覚させられたかのようだ。美味しく感じてしまう程に

全て目の前の彼を美味しく食べる為の"調理"なのだ。
女児用の水着を弄っていた手は水着の中に張っていく。
ついに、先程まで水着越しに触れていた実のモノ、未発達な男根に直接触れてしまった。
もう、指先に躊躇なんてあるはずもなかった。太い指先が丸々包みこんだ。
にちゅっ…♡にちゅっ…♡淫靡な音を立てて、ゆるく、上下に扱いてくる。

快楽に確実に沈めるため、イかせる為に。

宇賀野 実 > 「ち、ちがうっ…おれ…わたしは…―――っ♡」
もはや相手を制御することも、自分の異能を制御することもできない。
あくまでも普段通りの付き合いとして、自分は彼に食べられている。
それがどうしようもなく情けなくて、そして…嬉しかった。

「めす……んんっ、っふ、ふ、うぅ――っ♡」
全身がぶるぶると震えるほどの喜びと心地よさ。
下ごしらえが終わったと言わんばかりの宣言に上げる声は、
もはや媚びた嬌声でしかなかった。

「んむ…んぅ…♡っふっ、んむっ、んう”ーっ♡」
相手の口が自分の口に迫る。触れ合ったかと思えば、口内を貪る。
しっかりと両腕で保持された身体が、喜びにふるふると何度も打ち震えた。

「んんーっ♡ っふっ…んんっ、ふ…、うぅぅ…♡」
小さな膨らみに、相手の手が伸びてゆるく動く。
腰を跳ねさせながら、快楽に打ち震える。
相手の欲に自分が貪られる。それが嬉しくて幸せで、
『本来こうあるべきだった』と思ってしまうぐらい。
やがて、その感情が、快楽が全身を駆け巡り、抑えきれなくなったとき――
「―――――っ♡」
声にならない甘い声を上げ、絶頂に達した。
その瞬間、甘い香りはふっと霧散する。
まるで、食べ終えたものがなくなるかのように。

東山 正治 >  
どくり、どくり、と自身の手の中に温かなものが溢れてくる。
跳ねる体が、甘い表情が彼を絶頂したのだと知らせてくれる。
舌の動きが止まり、ゆっくりと口を離した。つぅ…と伝わる銀糸は儚く切れた。

「んだよ、やっぱり可愛い顔するじゃねェか。
 ホントに雌になっちまってやがんの。さぁ、てと……。」

「中々いい具合になってきたし、そろそろ実ちゃんを────……。」

もう"調理"としては充分だ。
充分蕩けきった雌の体。密着しているからわかるだろう。
実の臀部を伝わる、熱くて硬い、"雄"の膨張がそこにはある。
今更止まるはずもない。今まで行っていたのは、飽くまで"調理"なのだ。
彼を食べなければ、食事は終わるはずもない。
彼のモノから手を離し、もう逃げられないようにその体を抱きかかえ……。

……ふつんっ。

「──────……あ?」

東山 正治 > \ばしゃーん!!/
東山 正治 >  
文字通り冷水をおっ被った。
ある意味ちょうどいいタイミングだっただろう。
異能の効力が消えると同時に、スライダーが終わりプールに落ちたのだ。
成人男性が丁度足が届くような深さ。肩までどっぷり水が使ったまま、東山は呆然とした。

「……オレ……今……。」

勿論、都合よく自分の行いを忘れるはずもない。
気づいたら彼をイジメていた事実が消えるはずもない。
恐らく、異能、或いは変化した彼の体質による意識コントロールか。
その正体はなんであれ、自分がやってしまったこと、その原因に激しい自己嫌悪が一気に襲いかかった。
吐き気が喉をじわり、じわりとあがってくる。いや、吐くのはまずい。
嫌に理性が効いてる。後悔に引きつった表情は、幸いには傍から見ればスライダーに恐怖していたと見られるのだろう。

「み、実ちゃん……悪ィ、オレ……。」

何と言葉をかければいいかわからない。
彼のせいではない。それに耐えられなかった己の責任だ。
自己嫌悪、自己責任。ごちゃまぜになった嫌悪の嵐に、恐る恐る、腕の中の彼を見下ろした。

宇賀野 実 > 相手に”食べられる”…。
雲散霧消したはずの異能に、再び火が灯りそうになったとき…。
一気に全身を水が飲み込んだ。

ぶるぶると顔を振って水気を飛ばす。
抱っこされた状態のまま、相手を見上げて…申し訳無さそうな表情を浮かべた。

「すみません…その、駄菓子屋の他に、異能を制御するために常世島に来てるってのもあって…。
 あの、スライダーは楽しかったと思うんですけど嫌な思いをさせちゃって…。
 ちょっと俺も浮かれてたところがあったっていうか…。」
相手の表情を見れば、異能がいかなる結果かはわかっている。
スライダーを序盤楽しんでいた相手が、急に怖がるなんてことはきっとない。
であれば、間違いなく自分の異能が原因なのだろう。

「とりあえず、一回スライダーもやりましたし…。
 売店でビール飲みません? 
 あー、スライダーで酔っちゃったかな、迎え酒が必要だな!」
普段のようなのんびりとした調子で相手に持ちかける。
困ったときは酒を片手に腹を割って話すのが大事だ。
それが効果的であることをとても良く知っているし、
なにより、相手の悲しそうな顔は見ていられなかった。

東山 正治 >  
やっぱりそういう類のものらしい。
異能の制御が出来ないこと自体は珍しいことじゃない。
寧ろ、そのために学園に来る生徒は幾らでもいる。
人の心を拐かす魔性の異能。そうだ、彼の持っていた力。
或いは、出てきてしまった力と言うべきか。それ自体は才能だ。
それ自体は、きっと祝福すべきものだろう。だが、どうだ。

こんなもの、見ての通り人は皆が皆使いこなせるわけじゃない。
無用な機能は病と何ら変わりないのだ。何故、こんな事になってしまったんだ。
世界も、自分も、彼も、何もかも──────。

「───────……。」

それは、宇賀野 実が知らない表情だろう。
彼と疎遠になった後に東山が世界に抱いた感情。
どろりと濁った、冷ややかな"憎しみ"の表情こそ、今の東山を支えるものだ。
そんな世界も、何よりも自分が許せなかった。許されるのであれば……────。

「……いや、実ちゃんが謝ることじゃねェよ。
 弱いオレが悪かった。そんだけさ。寧ろ男同士気持ち悪かったろ?」

……だが、それを解き放つ事はない。
だから東山はギリギリの縁で社会と付き合っている。
そんな表情も、気づけば何時もの嫌味みたいな笑みになっていった。
いや、何時もよりは申し訳無さが立つ。やったことが事だ。
先ずは彼に謝罪し、静かに頷いた。

「そうだな。とりあえず、一杯引っ掛けるか。」

此処で一々うじうじするのは子どものやることだ。
相手の気遣いを、友の気遣いを無下にはしない。
此の埋め合わせはまた今度ととしよう。小さな体を抱きかけたまま、プールを移動していく。

その後の売店では、絵面以外は何も変わらない。
昔と変わらないどんちゃん騒ぎが待っているだろう。

宇賀野 実 > 「ええ~? 気持ち悪かったかって…いや別に…?
 そも嫌だったら、今時点でわ―ってなってるじゃないですか。
 少なくても今は異能が発動していないわけだし!」
相手の重々しい態度に対し、ケロッとしたものである。
呑気な調子で答えてから、何度も頷いて見せた。
実際、自分でも驚くぐらい抵抗はなかった。
もしかしてこれも異能が目覚めつつある証左なのだろうか。

「いやまあ正治さんが真面目なのはわかってるけど、
 実際俺は全然気にしてないわけでね。
 それより早く売店行きましょうよ。
 最初の一杯はお父さんの奢りがいいな~!!」
相手に生真面目な所があるのは良くわかっている。
だからこそ、こうしてじゃれついて気を紛らわせるのだ。
「そうそう、一杯引っ掛けよう!
 そん時に色々話せば全然気にならんでしょ!」
気楽な調子で二人で売店に移動するも、外見年齢のせいで
売店と押し問答になるのは、また別の話だった。

ご案内:「常世島スパ洞天《桃源リゾート》 プール」から東山 正治さんが去りました。
ご案内:「常世島スパ洞天《桃源リゾート》 プール」から宇賀野 実さんが去りました。