―祭祀局祓除課《祓使》―祓使とは
《祭祀局》において常世島の「霊的守護」を担う部署である《祓除課》の実行部隊を《祓使》と呼称する。実質的には《祓使》と《祓除課》はほぼ同義である。 祓除とはすなわち「祓」のことであり、祓使は常世島内に発生した怪異を「穢」と認識し、常世島内の霊的秩序、神霊や霊的存在への悪影響を避けるために「祓う」ことを主な任務とする。 常世島内に現れた霊的存在や神霊がひたすらに荒ぶるものであり、常世島内の霊的な安寧を乱すものであるならば、やむを得ず撃ち倒すために出動するのである。 荒ぶる霊的存在や神霊は強大なものが多く、祓使はその祟りなどを直接受ける事が多いため、非常に危険な任務に従事しなければならない。 風紀委員会や公安委員会などの退魔・降魔関係部署と協力することも多い。
《祭祀局》の主たる目的は、常世島に出現する神的存在を慰撫し「神」として祀ることより、常世島の霊的秩序を維持することにある。 そのため、「神」やそれに比するものを倒すことを目的とはしていないのだが、《祓使》はその例外である。 様々な《魔術》や儀礼を用いて対象たる《怪異》を祓うこと、即ち滅することを任務としているために、必然的に戦闘儀礼が活動の主となっていく。 祓戸の神を招ぎ奉ることで祓を成すことも多いが、自らの《魔術》を用いて「穢」を消滅させるなど、祓の方法は多種多様である。
《祭祀局》草創期は、常世島の霊的な安寧の守護のために武断的・強硬的な性格が見られていたが、「人」としてあることを望む怪異なども学園の生徒として存在するため、ある程度怪異への対処は柔らかくなっている。 『古事記』などに見えるように、穢れより「神」が出現することも珍しくないため、そうして出現した「神」に対しては祭祀を行う。 故に、一部の過激な部隊以外は怪異というだけで敵対することはない。ただし、明確に常世島やその住人に敵意を向け、被害を及ぼすような存在であれば別である。
また、戦闘だけではなく常世島に出現した瘴気の類を祓うことも《祓使》の重要な使命である。 《祓使》の多くは《祭祀局》他部局の局員と同様、《携帯審神者》を使用し、出現した霊的存在の言葉を聞き、それが望む要求に応じて対応を行うことが多い。 穢の度合いを計測する計測器の類も用意されており、その計測結果に基づいて《祓使》の多くは調査を行っている。
《裏常世渋谷》の存在が発覚して以降、《常世渋谷》での活動が年々増加している。 鎮守課と共に《祭祀局》の中心を成す部署である。
構成員
《祭祀局》祓除課の祓の実行部隊であるため、当然ながら所属者の大半は《祭祀局》の局員である。 ただし、専門的な技術を要する職務であるため、人数が足りているわけではない。そのため、必要に応じて臨時の《祓使》として局外の学生・教職員が雇われることもある。
《祓使》という名称は、日本の『延喜式』に規定された「大祓使」(大嘗祭などの際に全国に派遣され、大祓を修す使)を元としてはいるものの、構成員の全てが神職・巫女や神道系の祓を行う訳ではない。 あらゆる状況に対応するため、様々な宗教や民俗に基づいた祓が行われる必要があるため、構成員も陰陽師・仏僧・修験者・カトリックの祓魔師・道士など様々である。任務の補助のため、神意を伺う審神者やシビュラ、ドルイドなども所属している。無論、使用される《魔術》も多種多様である。 常世島に出現する怪異や神性が多種多様である以上、その対応策も増加し続けている。基本的にはまず怪異に関する分析を行い、適切な祓や《魔術》を行使できる《祓使》が任務に当たるものの、近年では人員不足のため汎用《魔術》を用いての祓を行う例も増えてきている。
《祭祀局》にて《祓使》としての経験を積み、卒業後対怪異のエキスパートとして島外にて活躍する者も少なくない。
大祓
《祭祀局》祓除課が中心となって行う儀礼の中で最大のもの。言うまでもなく、名称の由来は養老令の神祇令に規定された儀式の一つである「大祓」に由来する。ただし、内容は同一のものというわけではない。 祓除課が中心とはなるものの、正確には祓除課だけではなく《祭祀局》全体で行う儀式である。 二種類存在し、一つは《祭祀局》の恒例儀式で、神道系の局員達によって六月と十二月の三十日に常世神社にて行われる。もう一つは、常世島に大規模な怪異が発生した場合や、異常現象などが起こった場合、多くの罪穢が生じた場合などに臨時で行われる大祓である。
PL向け情報
管理者が以前作成していたPCから組織設定などを抜き出して一部設定を変更し、公式設定としました。 《祭祀局》の局員、外部の協力者、NPCなど所属自由となります。 《祭祀局》局長、祓除課課長、祓使のリーダーなどの登録はご遠慮ください。 《祓使》そのものの壊滅なども当然禁止となりますが、自らが設定した《祓使》の一部隊などが大きな被害を受けたなど規模を限定したものであれば問題ありません。 |
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