―祭祀局鎮守課―……この地よりは、四方を見霽かす山川の清き地に遷り出でまして、吾が地へと領きませと――祟りたまひ健びたまふ事なくして、山川の広き地に遷り出でまして、神ながら鎮まりませと称辞竟へまつらくと申す。 ——「祟神却遷」(『延喜式』巻第八祝詞)
常世島の神々の祭祀者
《祭祀局》において常世島の「霊的秩序」「鎮守」を担う部署。 常世島に現れた神霊・霊的存在に対して祭祀や交渉を行い、常世島を霊的に鎮護・守護してもらえるよう神社や祠などの宗教施設に遷すことを主な任務とする。 こういった性格の部署ため、「祟り」への対応は鎮守課が行うことも少なくない。常世島には神などの霊的存在が出現することが珍しくなく、それらの存在は常世島の一部を神域として主張し「祟り」を引き起こすこともままあることである。そういった事態の場合に《祭祀局》鎮守課に要請がかかり、現れた神や霊的存在への祭祀や交渉を行い、名実ともに常世島の鎮守の「神」として鎮座するように願うのである。 その他、常世島内に発生した霊的な問題・霊障の解決にも出動し、風紀委員に協力することも多い。特に常世渋谷近辺では合同捜査や作戦が行われることが頻繁にある。
対峙した神霊や霊的存在が「生徒」として常世学園に入学することを望めば、鎮守課が生活委員会に取り次ぐことも少なくないことである。常世学園は、自らを「人」と認識するのであれば神であろうと学生として受け入れるのである。 悪霊や怨念の発生を避けるため島内の「慰霊」も行うことがあり、慰霊祭や御霊会なども鎮守課が担当することが多い。 所属者は神道系の神職・巫女などの学生だけではない。仏教・道教・キリスト教・ギリシャ・ローマ・ケルトなど様々な宗教・文化に対応できるように多様なバックボーンを持つ者たちで構成されている。 異世界の神については当然ながら「地球」での記録などは存在しないため、対応は困難を極めることが多い。
現れた神的・霊的存在が常世島内での鎮座を拒み島内に災いを齎し続ける場合は、更に大規模な祭祀を執り行うこととなる。あるいはその神的・霊的存在がが怪異と判定された場合は、《祭祀局》祓除課の《祓使》の出動が要請され、「祓」が行われる。
祭祀と祓でそれぞれ部署は分かれているものの、《祭祀局》局員が兼務しているという事例も多い。
祟神却遷祭
祭祀局にて行われる祟神を別の場所に遷すための祭祀。元は『延喜式』に規定された神祇祭祀の一つであるが、常世島でも広く行われる。 本来の「祟神却遷祭」は決まった祝詞や式次第が存在したものの、現代の常世島では様々な形の「祟神却遷祭」が行われている。 基本的には対象とする「神」に神饌を供え、祝詞を奏上する形式だが、《祭祀局》では現場の担当者が最善の方法を選択することとなっている。祟りを鎮められるのであれば、祭祀以外の選択肢が取られることもあり得る。 祟神が現代の「人」として生きることを望む場合は、検討や安全策を講じた上で常世学園への入学措置が取られることになる。 祟神却遷祭以外では、神祇祭祀の一つである道饗祭、陰陽道祭祀である四角四境祭や百怪祭などが《祭祀局》で行われる他、仏教系の学生による金光明最勝王経・仁王護国般若波羅密経・妙法蓮華経の講讃が異常事態の際に行われる(いわゆる護国三部経であり、常世島においては常世島・常世学園の安寧を祈願するために用いられる)。 その他、様々な宗教や文化に由来を持つ祭祀が行われており、あらゆる神々・怪異などに対応できるような対策が組まれている。
PL向け情報
管理者が以前作成していたPCから組織設定などを抜き出して一部設定を変更し、公式設定としました。 《祭祀局》の局員、外部の協力者、NPCなど所属自由となります。 《祭祀局》局長、鎮守課課長などの登録はご遠慮ください。 |