2015/06/17 のログ
ご案内:「教室」にエトランジェさんが現れました。
■エトランジェ > この学校の授業には夜間の部のようなものがある.
きっと夜間しか活動できない異邦人達や事情のある学生への配慮もあってのことだろう.
とはいっても私は別に夜しか活動できないというわけでもないのだけれど.
だが,助かることに変わりはない.
「えーと…三階理科実験室……」
■エトランジェ > 授業は錬金術概論
なぜだろう……同じ魔術のカテゴリーであろうにあまり人気がない……
少しさみしい
ともあれ選んだのは自分である.
学費が免除になっているとはいえサボって良い理由にはならない.
何より楽しいのでサボる理由もないのだが
■エトランジェ > 白衣にぼさぼさ頭の教師.見た目からして研究一筋と言った感じ.
『えー今日はホムンクルスの製造実技です』
これはやったことがある.
実家の蔵書を読みふけり何度か試した.
「これなら楽勝ですね」
むんと気合をこめる
■エトランジェ > 『えー作り方ですが……』
カツカツと綺麗な文字で板書されていく.
見た目とはえらい違いだ.
(・人間の精液4mlを40日間かけ密閉された蒸留器に入れ不敗させる
・そこから発生した精に人間の血液を40週間与え続ける
・その間適温(約38度)で保存し続ける…… )
「……え?」
思わず声がでてしまった.
私の知っていた方法と違う.
まわりもざわざわしている.
だって気になるだろう.
その精……えっと……それだれのなんだ?と
ご案内:「教室」にジブリールさんが現れました。
■ジブリール > 【――教室の片隅。光がまったく差さない立ち位置から授業を聞いている。
夜間の授業が面白そうだったのでひっそり紛れてみたら、なにやらざわついていた。それはざわつく。】
「……まぁ」
【ガヤガヤとひそひそ話をするその他女生徒を尻目に、ソレは静かに緑眼で眺め、板書された内容をノートに写している。
内容の是非は問うまい。問いただしたら負けだ、きっと。】
■エトランジェ > 『えーおほん.
そんな長い時間かかる実験どうするんだ―――と疑問に思うのもわかります.
今回は時間もないのでこの促進剤を利用してもらいます.
危険なので間違っても口にしたりしないように』
なにやら勘違いしている.
ちがう,みんなが気になっているのはきっとそこじゃない.
「気にしたら負けなのでしょうか……」
とりあえず板書はかかさない.
■ジブリール > 【まぁ、留意しておこう。こんなでも授業は授業だ。
最も概論なぞ学んだところで実際の錬金術に生かせるかどうかは――】
「……あまり気にしないでノートを取ることに集中すると良いですわ」
【ヒソヒソ。エトランジェへと声を潜めて伝う。】
「何より面白そうではありませんか」
■エトランジェ > 「そうですね」
うんうんとうなずく.講義は続く.
『えー今回は機材の数の関係で二人一組で作業してもらいます.
えーとりあえずペアを組め―.三人になったりしても良いぞー』
どうかしら?といつの間にやら隣に来ていた少女に目配せする.
■ジブリール > 【目配せされたことに気付いたのか、エトランジェのほうを再度向きました。
少し視線がズレておりますが、しっかりとあなたに鈍い色のエメラルドカラーを向けていました。】
「大丈夫ですわ。わたくしなどでよろしければ」
【他に相手もいないことだし。】
■エトランジェ > 「はい」
赤い瞳でにこりと笑う.
慣れた手つきできびきびと機材を準備する.明らかに他の生徒より手慣れているのが見て取れるだろう.
機器をくみ上げ準備を進める.
■ジブリール > 【機材の準備をしてもらっている傍らで、"材料"と促進剤等等を貰いに行く。
随分と手馴れていることから、皆に合わせた内容より、率先して進むべきであろう。
娘は材料を集め終えると機材を準備する傍らに並べて行く。】
「随分と手馴れていらっしゃるんですね。この授業……錬金術はご経験がおありで?」
■エトランジェ > 「ええ.祖父がこういった研究をしていまして.
蔵書から機材からとても豊富でしたの」
知識があればそういった機材が高価であり少なくともその当時は裕福であったことがうかがえるだろう.
精え……をフラスコの底に入れて促進剤をY字管の左側に
そして血液の入った瓶に手を伸ばしとまる……
「えっと……」
■ジブリール > 「まぁ、それは良い環境をお持ちだったのですね」
【手を合わせて娘は嬉しそうに話す。そういうお話を聞けることもあまりないものだから。】
「どうかされましたか?」
【お話してくださったとおり、随分とテキパキ動くものだからどうしようかと思ってしまった。
なにやら手を伸ばし、とまってしまった。】
「……あぁ、でしたらここはわたくしが。ペアですからね」
【暗に一人でもやれそうだと心の内に。静かに息をついて瓶を今一度手にとって、授業の進め方どおりに準備をしていく。手馴れているものでもないが、要領はそれなり。】
■エトランジェ > 「すいません.私,血が苦手で……」
この授業がペアで助かったと心底胸をなで下ろす.
血液を見ないように目をそらしつつ容器を密閉していく.
それから容器を保温器にセット.
ここまで行えばあとはほとんど待つだけのようなものだ.
近頃はこういった機器まで電気で動く.全自動で温度管理などできて本当に便利になった.
祖父が見たら泣いて喜ぶだろう.
「なんでも錬金術において外界と隔離された空間というのは特別な意味を持つそうですね…
まるでこの学園のようだと思いませんか?」
意識を散らすためだろうか.談笑をしながらの準備.
幸い先生は他の遅れた生徒を見ており進みの早いこちらには一瞥もくれない.
■ジブリール > 「構いませんよ。血液が苦手な子は一定数いますから」
【この学園でもね――その点、娘は難なく扱える。難しいことは彼女に任せて、自分はそのフォローをする。それで良い。
配慮のためか、少し遮蔽になるように工夫していた。
やがておおよその準備が終われば、改めて血の苦手な白髪の君へと視線を向けた。】
「ひとつのコミュニティが営まれる界隈。世俗から隔離された学園――そうですわね。
えぇ、この学園もまた"特別"でしょうから」
【その通りである。同調を示す。ノンキな雑談をしていても、
やること自体は終わっているのだし、この際構わないだろう】
■エトランジェ > 「この島もある種の実験装置……そう考えるとここからまたなにか生み出そうとしているのかも……」
とりとめもない話をしながら容器を傾け促進剤,血液と投与していく.
精が白から黒に変わりわずかに蠢く,そのままゆっくりとピンク色に.
現れたそれはわずかに透明な人の形をしていた.
ただそれを作った本人は素知らぬ方向を向いている.
■ジブリール > 「生み出されるならどのような禁忌があるのでしょうね」
【賢者の石を越えるモノか、あるいは者かもしれない。夢見がちな好奇を膨らませていた。
傍ら、反応を見せた内容に興味を示していた。眼が悪いから随分近づかないとみえない。
中身が何であれ、それもまた好奇、興味の対象であることは間違いなかった。
――少なくともこうしてじぃっと見つめていれば、間違いなど起こりえないだろうか。】
「……とても面白いですね。これがホムンクルス……このような反応を見せるのですか。いずれ動かすこともできるのでしょうか」
【喜悦に歪んだ眼と口元。わずかな光を宿して眺めていた。
合間に、実験データを取ることも忘れない。】
■エトランジェ > 「あ,もうできました!?促進剤すごい……」
約11ヶ月の工程をほぼ一瞬に短縮.一体どんなしくみなのだろうか.
錬金術師の端くれとしていろいろと興味深い.
ホムンクルスはのぞき込めば首をかしげ,指を近づければ手を伸ばし反応してくるだろう
■ジブリール > 「促進剤を応用すればバイオマテリアルの発展につながるのでは……」
【促進剤の入っていた空の瓶を片手に弄ぶ。生体に入れるのと物体に入れるのでは程度も違うが。】
「……今度解析してみましょうか。お手伝いならできますから」
【ふと、思ったことを何の気なしに口にする。指を近づけてみると確かに反応があった。生命体の礎としての機能もあるらしい】
「――これは……とても美しいですね」
■エトランジェ > 「先生が許してくれるかしら……?」
指と手のひらを這わせひとときの邂逅……
と途端にその姿は黒く滲みぐずぐずと崩れはじめる.
「あ!?あっ!?私たちの子どもが!?」
驚きのあまり不穏な発言.
なにか手順を間違っただろうか?不手際があっただろうか?
いや.自分の中では完璧にできていたと自負している.
何が悪いのかわからない.
■ジブリール > 「なんならこっそりとでも……」
【薄く紡いだ唇。愉しそうにホムンクルスを眺めていたのだけれど、――なぜか崩れました。】
「あら、あら……初めての共同作業でしたのに」
【なんということでしょう。私たちの子供が見る見るうちに崩れていくではありませんか。
何やら深刻に考えてらっしゃる彼女を尻目に、先生のほうに目配せした。過程を伝え、推論を述べる。】
「……もしかしたら、この促進剤の影響では」
【急速に成長を促すということは細胞、組織が見る見るうちに増幅、死滅するのだろうから。体という核は耐え切れず壊れるのではないだろうか。】
■エトランジェ > 『おや…ずいぶん早いですね.ええ.促進剤の効果です.
この促進は一度はじめたら止めることはできません……ん?
えーすまないけどきみこの授業にいたかな……?』
もともと人数の少ない授業だ.怪しまれるのも当然といえる.
「ああ……ああ……」
どんどん崩れ落ちる瓶の中の小人さん……
二人の会話も聞こえずただその様子を眺めていた.
■ジブリール > 「あぁ、それはですね……」
【 チラッ 】
「彼女が血液に関係する製造を苦手としていると聞いたので、
友人である私がサポートをしようとでしゃばった行動をしたのです。」
【淡々と述べる。両の目をすぃ、と閉じながら】
「もしよろしければ、期間が過ぎてしまいましたが、内容に大変興味を持ったので、よろしければ受講させてくださいますか?」
【先生にそんな勝手な提案を述べた。
エトランジェが何やらパニクっていたので、叶うならその手を握りましょうか】
「安心してくださいな。大丈夫ですわ。形あるものはいずれ壊れる。
強すぎる力の代償を"彼"が受けたに過ぎません。いずれまた壊れないよう、最良の結果を導き出せばよいのです」
■エトランジェ > 『おお!そうか!熱心な若者は大歓迎だよ
とりあえず,氏名と学籍番号を―――』
なぁなぁというか柔軟と言うか.
この辺りも学園の良いところといえる.
学ぶ意思を持つものにその間口は広い.
一方エトランジェはそっと手を握られる.
女性に言うのは少しおかしいが男らしい姿にほんのちょっとだけどきっとする
「そうですね…….レーナ.必ずまたあいましょう……」
すでに名前も決めていたらしい
■ジブリール > 「はい、名前はジブリールで、学番は――」
【先生に事務的に必要事項を教える。記載する必要があるものはさらさらと書き連ねていった。
少なくとも誠実な態度を取っていれば不審に思われることもない。自由なあたりは非情に助かっていた。】
【光を映さない目はしっかりとその眼を捉えていた。跳ね上がる心臓の鼓動も震えもこちらには聞こえませんけれど、】
「――次の子は、もっと丈夫だと良いですね」
【戯言に他ならないけど、面白いことは大好きだ。こういうのもきっと良いものでしょう。】
■エトランジェ > つげる名前を又聞きする.
ジブリールさん……覚えました.
先生が書類を持って教壇の方へ戻る.
そう言えば自己紹介もまだだっただろう
「私はエトランジェです.遅くなりましたけどよろしくお願いしますね」
そう先生には聞こえないくらいの声で告げ微笑んだ.
■ジブリール > 【ほぅ、と息をつく。ごまかすのは手馴れたものだけれど。
ノートにまとめを書き終える。】
「よろしくお願いしますわ、エトランジェさん。
ペアでまた動くことがあれば、そのときにでも」
【同様に声を潜めて、笑みを返しました】
■エトランジェ > 「はい.きっと」
もう実験も終わりだ.
殺すために生み出したみたいで……本当にごめんなさい.
心で呟きながら容器を洗浄する.
実験である以上犠牲もやむを得ないのだろうけれどやはり心は痛む.
片付けも実に丁寧且つ早かった.
■ジブリール > 【殺すためでは在りません。次の発展の為の尊い犠牲なのです。】
「次の子達のためにも、心を痛ませておくのは悪いことではございませんわ」
【そんな心理状態であってもしっかりと片づけを行う。存外しっかりしているようで安心した。
こちらも器具の手伝いはしたので相応に時間は短縮されただろう。
―――頃合を見計らって、授業の終了がつげられることだろう。】
■エトランジェ > 読心術かそう読み取れるほど顔に出ていたか.
少し意外な顔をする.
そして,まだ実験が終わってすらいない生徒達がいるにもかかわらず
授業の終わりを告げる鐘が鳴る.
この先生は時間配分というものが下手らしい.
手伝ってあげたい気もするがそれではきっとその生徒達のためにもならないだろう.
「私はすぐに寮に戻ろうかと思いますがどうしますか?」
一応訪ねてみる.
■ジブリール > 「フフッ」
【娘は視力が悪くとも、ひとを観察する眼はそれなりにある。そんなことを告げる理由もございませんが。
どうにも、周りでは四苦八苦しているご様子。先生も随分適当なものだ。実力主義的で、それはそれで評価できるけれど。】
「わたくしも家に帰りますわ。よろしければご一緒しても?」
【正確には外の住宅街にいるから、道中までになります。白杖とかばんを手にとって、くたりと嗤いました。】
■エトランジェ > 「はい.それでは」
自分も鞄を持って席を立つ.
どこに住んでいるかはわからないが,とりあえずたぶん駅までは一緒だろう.
杖の歩行速度に合わせて歩き出した.
ご案内:「教室」からエトランジェさんが去りました。
■ジブリール > 【先生にお礼を述べてから「外に出る前に――」。娘は慣れた手付きで懐から取り出した包帯を目元に巻き始めました。
簡易的では在りますが、道中までは持つでしょう。「おまたせしました」――規則的な白杖の音と、足音が2つ並ぶ。
やがて「さようなら」と別れを告げる道中までも、とても慣れた様に進んでいたことでしょう。】
ご案内:「教室」からジブリールさんが去りました。
ご案内:「屋上」にビアトリクスさんが現れました。
■ビアトリクス > (放課後。
ビアトリクスは屋上の給水塔に座ってスケッチブックを広げている……。
手にしている画材は色鉛筆。
多々ある画材の中でも安価で持ち運びにも優れているため、
ビアトリクスはそれを多用していた。)
■ビアトリクス > 「…………。」
(淡々とした調子で、屋上から見下ろす景色を
色鉛筆でスケッチブックに描き込んでいる。
そう新鮮味のある光景とは感じない。
手の動きはひどく作業的ですらある……)
■ビアトリクス > (ビアトリクスがスケッチを行う理由は大きく分けて三つある。
ひとつは、情報改竄能力《踊るひとがた》の訓練。
CTFRA評価では『初心者』相当の腕前である彼は
次の階梯を目指すべく継続的に練習をしているのだが……
今回は色鉛筆を用いて絵を描いているので、それは当てはまらない。)
■ビアトリクス > (二つ目は、スケッチブックの充実。
彼は魔術師見習いでもあるのだが、
異能制御同様に魔術の腕も甚だ未熟である。
魔術戦とは認識のぶつけあいだ。
脆弱なイメージしか持てないものは貧弱な魔法しか生み出せない。
それを補うために選んだやり方が絵を描くことだった。
絵とは彼にとっての詠唱のようなものだった。)
■ビアトリクス > (三つ目は……)
■ビアトリクス > (……どれぐらい経っただろうか、
スケッチブックには屋上から眺めた風景の画が完成している。)
「……相変わらず面白みのない出来だな。」
(思わずそうひとりごちる。
彼はあまり自分の絵が好きではなかった。
……それどころか嫌いだったのかもしれない。)
■ビアトリクス > (……別に、絵が気にいろうが気に食わなかろうが関係ない。
重要なのはスケッチブックが絵で満たされることである。
ビアトリクスはそう言い聞かせて、スケッチブックを閉じる。)
■ビアトリクス > (《踊るひとがた》を使ったわけでもないのに、ひどく気怠い。
絵を描くことがこれほど苦痛に感じられるようになったのは
一体いつからのことだろうか。)
(傍らに置いてあったビニール袋から、
購買で買った焼きそばパンを取り出して食べる。
……うまくもまずくもない。)
■ビアトリクス > (少し身を乗り出して、スカートに包まれた下半身をぶらつかせる。
下に来るものがいれば“見られる”かもしれないが、
まあどうせ誰も来まい。)
(このまま日が落ちるまでぼうっとしてやろうか……。)
■ビアトリクス > (少しして焼きそばパンを平らげて、
広げっぱなしになっていた色鉛筆も片付ける。)
「少しは身体でも動かすかな……」
(給水塔を飛び降りて、屋上を後にする)
ご案内:「屋上」からビアトリクスさんが去りました。
ご案内:「廊下」に利導ノエルさんが現れました。
■利導ノエル > 『ふぅ……』
丁度手すきだったから、という理由で次の授業の荷物を運ぶことになってしまった
正直しんどい。
楽しいことなら全力を出せるがどうにも気分が乗らないと億劫になってしまう。
■利導ノエル > 『これをあともう2往復くらいか……もうちょっと力の有りそうな生徒に頼めばいいのになぁ』
むぅ、と不満有りげに呟きつつ。
教室と廊下を行き来する。
『ゲームしたい……遊びに行きたい……』
『あぁ、いけない、これじゃただの不良生徒だ……』
■利導ノエル > 『こんな時、楽にものを運べる異能に目覚めていたらいいのに、なんて思うけど……』
彼は割りとものぐさなのだ。面倒がりなのだ。
楽しいこと、新しいこと、面白いことには、直ぐ様行動に移せるというのに。
だったらなぜ学校なんて通っているのか、なんて言われてしまいそうだが。
■利導ノエル > 知り合いや友達も出来たし、悪くないと思う自分も居る、だから
だから面倒でも学校には行っておきたいと思ってしまっているのだろうか。
一度、荷物を教室の教壇の上に置いて、きた道を戻っていく。
繰り返しだ。同じことの繰り返し。だから今、詰まらない。
■利導ノエル > 詰まらない、と感じると途端に作業が苦しくなる。
楽しいことを考えよう。楽しく、総て、終わらせてしまおう。
『よし、終わったらゲームセンターよろっと。』
思いを馳せる。廊下は走るものじゃない、と言われても、そうと決まれば関係のないことだ。
通行する生徒を躱し、資料室まで戻ると次の荷物を抱えて、教室まで戻るため、駆け出す。
ご案内:「廊下」に乙訓 真織さんが現れました。
■利導ノエル > 荷物を抱えたまま、生徒を避ける。なんかゲームのようで少し楽しいかもしれない。
あ、これなら頑張れるな。
結局、人間自分のために、だからこそ頑張れるんだ。
誰かのために頑張るなんて言ってる人間がいても嘘だなって思ってしまう。
無償なんてものは存在しない。理想論ですら無い。そんな問答なら釘だって刺し放題だろうなぁ。
■乙訓 真織 > そんなノエルの横から、ずずい、と黒髪の女生徒が現れる。
「さっきから大変そうやね~……まだ仕事残ってるん? よかったら手伝おか?」
どうやら、さっきから荷物を運んでいる様子を見守っていたようだ。
■利導ノエル > 声をかけられ、危なっかしい挙動で止まった。
『とっとっと……車は急には止まれないんだけれど。……ん?君は……えーと。あ、生徒会の……』
そのくらいの知識だろう。ははは、と苦笑いをしつつ挨拶を躱して
『いやいや、これでもボクは男子生徒だよ。ちょっと……かなり……身長で負けてしまっているけれど
それでも女生徒に、こんな荷物手伝ってもらうなんて申し訳ないというかなんというか。』
彼女は何のために申し出たのだろうか。生徒会ならば生徒のために行動するのが当然だ、とでもいうのだろうかなぁ?とちら、と思う。
■乙訓 真織 > 「うん。生徒会の、乙訓真織っていうもんや。よろしくな~」
そんなことを言って、手を小さくふりふりとし。
「ん? 分かっとるで。だって、スカート穿いてないやん? 申し訳ないって言うけどな、手伝うのに男も女も関係ないやろ~。 さ、何運べばいいんや? 言うてくれれば、ばりばり運ぶで~」
早く終わらせたいやろ、とにっこり笑いつつ。
■利導ノエル > どうにも違うようだ。だとすれば、これは?
多分初対面の相手に深く考察するのも失礼か、と思考停止。
『あ、ボクは利導ノエル。ただの帰宅部さ。』
『どうせ暇だろう、とか言われて手伝わされてるだけのね。』
かっこ良くもなんともない自己紹介を終えて。
じゃあ、お言葉に甘えて、と付け加えつつ。
一言だけ尋ねた
『君って優しいんだね?』
教室までの距離、いくつか資料を渡して、幾分か楽になった道すがら。
■乙訓 真織 > 「ノエル君やな、しっかり覚えたで~」
名前を名乗ってくれれば、嬉しそうに頷く。
「帰宅部は帰宅部で、帰ってから色々やることあるやろうにな~、困ったもんやね」
そう言ってたはは、と苦笑いをする真織。
「ん? そか? 別に優しいって訳やないで? 頑張ってる子がおったら、何かしら手助けしてあげたくなるやん?」
人差し指に頬を宛てがい、小首を傾げながらそう口にして。
「あんま突っ立って見てられないっていうか……放っておけないっていうか、まぁうちにとっては当然のことや。昔からな~。せやから、気にせんといてな?」
渡された資料を受け取ると、満足したように頷いて、一緒に歩き出す。
■利導ノエル > 『頑張る……頑張る、ね』
『そうだっけ、僕が頑張るのは楽しいことだけなんだけどな。最初はきつかったけど後半だんだん楽しくなってきてたし。』
最初、廊下走ってたの注意されるのかとでもおもっちゃったくらいだよ、と更に笑って返した。
『乙訓ちゃんだって暇じゃあないだろうに、それが当然って言えるのはすごいね、僕も見習いたいよ。』
教壇に資料を置いて。もう一度きた道を戻る。もう一回分資料を持って行けばミッションクリアだ。
『まぁー、確かに帰宅してからも忙しいけど、そっちはそっちで楽しいことばかりだしね。とするとやっぱり早めに終わらせたいね、こういうのは。』
■乙訓 真織 > 「そかそか」
にっこり笑って頷きつつ。
「廊下を走るんは確かに危ないからな~、ぶつかったりしたら、怪我してしまうかもやし」
人差し指をぴしっと振って、少しだけ真面目に、きりっとした顔をする。
が、それも一瞬のことで。
「気分転換に歩き回ってたんや、机の上に座って書類を裁く仕事ばっかりやからな、たまにはこうやって動き回ることもせんと、逆に疲れてしまうわ」
肩を竦めて、ほにゃっと苦笑する真織。実際、生徒会事務局で扱う書類の量は膨大だ。
「せやな、じゃ、最後頑張ってしまおか。な?」
小さくガッツポーズしてみたりして、ノエルの顔を覗き込む真織。
■利導ノエル > 『気分転換か、生徒会ってやっぱり大変なんだなぁ。本人を前にしていうのもなんだけれど、帰宅部でよかったよ、僕みたいなのは。』
何かに束縛されるのが嫌いなんだ、と語る少年は、話を聞かされただけでうへぇ、と苦い顔をした。
『それじゃ、乙訓ちゃんに負けないようには頑張らないとね。男の子の意地さ。』
資料室から最後の資料、といっても、もうそう大した量ではなかった様で。
二人並んで、教室まで歩き出した。
荷物運びを終えれば。
『何だかんだで助かったのには違いないし……今度ちゃんとお礼するよ』
『それじゃ、ありがとね、乙訓ちゃん。』
『急いでもどらないと、なんかメールがたくさん来てた……』
苦笑いしつつ、手を降ってその場を去っていった
ご案内:「廊下」から利導ノエルさんが去りました。
■乙訓 真織 > 「ま、そういうのは人それぞれやからな~」
などと、ゆるい口調で返しつつ。
「男の子の意地か、男の子も大変やなぁ~」
小さく笑いながら、資料を持って教室まで歩き出す。
「お礼? 別にそんなのせんでもええのに~。うちはうちで気分転換になって助かった訳やし~」
腰に手をやり、そう言って笑う真織であった。
「ん、またなノエル君~。廊下走って怪我したり、させんようにな~」
去っていくノエルに、猫の手の形で指をにぎにぎして見送る真織。
彼女なりの挨拶のジェスチャーらしかった。
■乙訓 真織 > 「さて、と。うちもそろそろ仕事せんとあかんかな~」
行き交う人々に目をやりながら。
真織は生徒会の事務室へと歩いて行くのだった。
ご案内:「廊下」から乙訓 真織さんが去りました。
ご案内:「職員室」にスピナさんが現れました。
■スピナ > 『……ます、貴女が学ぶべきことはここ……いや、世界のルール、常識、あと……』
職員室の中
入学関係の担当の教師だろうか、女教師が何かを説明している。
「うんうん」
椅子に座っている小さな少女は、それを頷きながら聞いている。。
■スピナ > 海から上がってきた精霊……スピナは
入学のための説明などを、職員室で受けていた。
……実際のところ、理解できた部分は少ないし、まだ文字も理解できていない。
が、教師の気を使った説明によって、なんとなーくレベルで理解はできていた。
「つまり、まず、りくのこと、おぼえる?」
少女は相変わらず、この島のことを陸と呼ぶ。
海じゃない場所は、空と、陸しかない、という認識だったから。
■スピナ > 『……まぁ、陸だけじゃないけどね。
お金についても知らないだろうし、まだ文字も読めていない。
だからそういう、世界の常識からね……』
教師も手こずっているようで、何かを説明しては、質問を投げられ
その答えを返したら、また質問が飛んでくる……なんて状況に陥っていた。
しかしそれも最初のうちだけ。
少女は言われたことはすぐ覚え、同じことを二度聞くようなことはなかった。
事の飲み込みだけは早いのだ。職員室までの道も覚えたし。
■スピナ > 「……うん、わかった。
じゃあ、えっと、だいさんだいきょうしつとうの……とくべつこうざしつ?
そこにいけばいいの、かな」
特別講座室……通常の授業ではなく
世界に適応していない人向けの講座を行う場所らしい。
陸上でのルールなどを全く知らないスピナは
まずそこでいろいろ学ぶらしい。
文字から、言葉の意味、ルールまで。
■スピナ >
『ま、そういうことね。
今日のところはこんな感じかしら。
明日もまた来てね。別に夜行性というわけでもなさそうだし、朝か、昼頃に。』
「は~い、わかりました。」
返事を返し、職員室の外まで案内される。
書類らしきものは何も渡されなかった。『持たせると海に持って帰っちゃって濡れてどうしようもなくなるから』らしい。
■スピナ > その後。
「……ふふっ」
書類はなかったものの、防水加工してある学生証を貰った。
少女はそれを持って、見つめる。……思わず顔がにやけてしまう。
「わたしも、これで、がっこうの……せいと?になれた、ふふっ♪」
てくてくと廊下を歩く。その足取りはとても軽やかで
少女の気分を表しているようだった。
ご案内:「職員室」からスピナさんが去りました。
ご案内:「ロビー」にエリンさんが現れました。
■エリン > すやすやとロビーの椅子で寝ている。
腕には緑色の物体――ぬいぐるみを抱いている。
クーラーの涼しさと窓から入ってくる太陽の陽気に負けたらしい。
■エリン > 時折がくん、と頭が前に倒れるが重力に逆らうように頭をあげ……再び寝始める。
そのたびカウベルがガラン、となる。
そんなことをずっと続けている。
今日は講義がないのか、それとも出席していないのか。
■エリン > 「すぅ……すぅ……。
……ふぁっ?」
びくっと体が痙攣して、驚いたように起きる。
起きる間に何度舟をこいでいたかはわからない。
抱いていた緑色ぬいぐるみはいつのまにか地面におちていた。
■エリン > 「……あっ、んっ~……」
ぐぐっと背伸びをする。
その行動にあわせるようにカウベルががらん、となり。
エリンはそのカウベルに答えるようおなかの鈴を鳴らす。
「んっ、良く寝た…かも。
……でも、もうちょっと寝てようかな」
そしてまた、うと、と目が閉じかけてくる。
■エリン > しかしその欲望に抗うかのように、首を横に振る。
いけない、今寝ればまた起きるのに時間がかかってしまう。
時間が跳んでしまう。
「ん、しょっ」
気力を振り絞り、椅子から立ってロビーを歩き出す。
落ちていたぬいぐるみは放置して。
■エリン > なお、エリンが去った後。
ロビーに残っていた緑色の謎のぬいぐるみは突如うごきだし、ひとりでに歩いてどこかへいった。
ご案内:「ロビー」からエリンさんが去りました。
ご案内:「ロビー」にクラスカさんが現れました。
■クラスカ > ぬ、ぬいぐるみが動いた……。
(夢の国に誘われそうになったエリンを見つけ)
(「お体に障りますよ」と紳士的に登場するか、「子猫ちゃんが風邪を引きそうだ」とエンターテイメント精神に溢れた台詞を吐こうか二秒ほど考えてる最中にエリンを見失う)
(うっかりな先輩が現場に落としていたぬいぐるみを、職員室の遺失物係に渡しに行くか、女子寮に直で宅配するかまた悩んだところ)
(神の奇跡か、はたまた悪魔の悪戯か)
(ただの布の塊にすぎないはずの、緑のぬいぐるみがひとりでに動き出したのだ)
ご案内:「ロビー」に天ヶ瀬 大輔さんが現れました。
天ヶ瀬 大輔 > 「やっぱ久しぶりに来ると懐かしいなここは……ん?」
(ぬいぐるみが動くファンシーな情景を見て首をかしげる)
■クラスカ > おちつけ、僕は冷静な生活委員だ。
まず「ぬいぐるみが動かない」という仮定から覆す必要がある。
そもそもぬいぐるみが動かない根拠とはなんだろうか。ぬいぐるみの定義から再構築しよう。
ぬいぐるみとは布の外皮の中に綿を詰め込んだ愛玩道具だ。
少なくとも僕はまだ、ぬいぐるみが勝手に歩いたり、空を飛ぶ様子は見たことがない。
(異質な視線で見られていることにも気付かず、独り言に終始していると)
■クラスカ > あっあなたも見ましたよね、あの、緑色のぬいぐるみが動く決定的瞬間!
(近くにいた天ヶ瀬に同意を求めるように声を掛ける)
他の生徒はみんな僕がおかしいかのように見てくるけど、そんなことはありません!
おかしいのは君たちみんなだ!
(周囲の生徒を手当たり次第指でチェックすると、関わり合いになりたくないのか何人か生徒がロビーから立ち去っていった)
天ヶ瀬 大輔 > 「君、えっと……このぬいぐるみは君のものかい?」
(天ヶ瀬は目の前のクラスカに声を掛ける)
(天ヶ瀬はどこにでもいそうな、という形容詞が似合いそうな青年だ)
(落ち着いた物腰や身なりから教師であることは分かるかもしれない)
天ヶ瀬 大輔 > 「あ、え、ああ! 見た! 見たから落ち着くんだ!」
(クラスカを落ち着けようととりあえず彼を宥める)
■クラスカ > 違います。あのぬいぐるみは先輩のものです。ついでに持ち主の名前はエリン、金髪で背の小さいロングヘアの、おそらく十代前半で二年生です。
断っておきますが僕はロリコンではありません。年上趣味です。
(ここまで呼吸を置かず一気に言い終えると深い息を吐いた)
(漸く、眼前の天ヶ瀬に興味がいく)
(ごくありふれた、少年というよりはいくらか年が上の落ち付いた佇まいから、もしかしたら教師かもしれない、との感想を抱く)
ええと……先生、ですか?すいません、柄にもなくエキサイティングしてしまって。
天ヶ瀬 大輔 > 「まあ個人の性癖については俺は気にしないようにしているが……まあ良い。ぬいぐるみは忘れ物ということだね? ならば事務にでも届ける方が良いか……」
(先生っぽく思われている!と内心喜ぶ)
「ああ、新設された初等部で教員をしている天ヶ瀬だ。よろしく頼むよ」
■クラスカ > でも勝手に歩いて行ったから、何処にあるか……「いるか」の方が正しいかも。
分からないんですよね、ぬいぐるみ。多分持ち主の先輩へ帰ったと思って、深くは考えないことにします。
(うんうん頷いて、自己紹介を忘れていたと思い出す)
(乱れた前髪を直しながら、姿勢を正し優等生然とした「余所行きの表情」を作る)
一年生のクラスカです。ご指導よろしくお願いします、天ヶ瀬先生。
(と挨拶して、会話の中のある違和感に気づく)
初等部?新設されたんですね、初耳だ。
天ヶ瀬 大輔 > 「一年生か……懐かしいね。最近初等部が新設されたんだよ。魔術の才や異能を持つ身寄りの無い子供を保護する目的でね。俺はそういった子供たちに力の使い方を教えている。どちらもそこそこ使えるから」
(天ヶ瀬はそう言って笑う)
(よく見ると召喚魔術の為に扱うカードケースが彼の腰にぶら下がっているのが分かる)
■クラスカ > (天ヶ瀬の言葉に首を振り頷く。最近は生活委員の仕事が忙しく、どうにも学内の変化にすら疎い)
この島、言っちゃなんですけど、あんまり治安良くないですよね。
だから幼子を保護できる初等部を作るって流れが生まれたのか、そもそもこんな島に子供を住まわせるなって話が持ちあがるのか、どうなんでしょう。
(乾いた笑いを見せると、それとなく視線は天ヶ瀬の上から下を捉える)
(目立つ魔術道具は腰の紙束くらいか。問題は紙束の内容と質)
(そこそこ……ね。本当に「そこそこ」で留まってるのかな)
へえ、魔術が使えるんですね。それなら生徒も安心だ。僕も魔術を使うんですけど、まだまだ駆けだしで。
(無垢な笑顔で、一般生徒に擬態した)
天ヶ瀬 大輔 > 「此処に連れてこられるような子供は多くが居場所を無くしていたり、あとその……なんだ。歓楽区や落第街で捨てられていることも多い。そこら辺の事情も有るんだろう。なんにせよ、“ここ”も優秀な子供が増えることは歓迎だ。そのついでに一人でも多くの子供が救えるならば悪い話じゃあ……ね」
(嬉しそうな顔はしていない)
(鋭い人間ならば分かるかもしれない)
(天ヶ瀬は初等部にまつわる何かを知っているかもしれないことを)
(それはさておきクラスカならば確実に気づくことがある)
(天ヶ瀬はカードケースの中身がバレないように細心の注意を払っている)
(その行動から天ヶ瀬が少なくとも相当の実戦経験を積んでいることも推測出来るはずだ)
「駆け出し魔術師か……何か教えてあげられれば良いけど。何か困っていることは有るかな?」
■クラスカ > (仕事から落第街やスラムに繰り出すことは多々あれど、幸いか子供の流浪人を保護した経験は皆無だ)
(直接関わりを持たないだけで、天ヶ瀬の言う通り、身元不明の童子についての処遇問題は持ちあがっていた)
そうですね。入学すれば最低限の身元と生活保障は受けられるし……。
(常世学園のキナ臭さの実情を考えると、手放しで喜ぶことは、不可能であるが)
(もし、天ヶ瀬がこれ見よがしに下げているカードの山が魔術の媒体だと仮定して)
(その気になれば、片手間でロビーの生徒で屍の山を作ることすら可能なはずだ)
(初等部という「足手まとい」を多く抱える教室の指導を任されている、極めて平凡な青年を装っている男が)
(教え子たちを守りきるだけの実力を持っていても、何の不思議もない)
(この常世島はそういう場所だ)
(魔術師には二つの人種がいる)
(魔術を披露したがる人種と、秘匿する人種。天ヶ瀬は自分と同じ人種だと、クラスカは直感的に判断した)
困ってることですかー、そうですねー。
(うーん、腕組をして瞳を閉じる。イヤイヤをするように首を振り、何度か前髪に隠れた目を瞬かせて)
魔術を扱う上で、心構えのようなものはありますか?
天ヶ瀬 大輔 > 「心構えか……魔術っていうなら簡単だよ。まずは健康であることだ。別に優れた肉体なんて要らない。優れた精神も要らない。才能なんて言うまでもない。ただ日々鍛錬を続けられる程度の健康が有ればいい」
(天ヶ瀬は教師っぽいことを言えたことに内心喜ぶ)
「ま、一度初等部については見学してみると良いよ。君ならば興味を持つこともあるかも知れない」
(天ヶ瀬の任務はあくまで「子供たちの教育」であり、その助けとして先輩による授業参観は役に立つ)
(一見、この行動は彼の命令に背いていないように見える)
(だが……)
「それとあの動くぬいぐるみの持ち主の先輩も連れてきてくれよ。生徒たちが喜ぶはずだ。まだテレビのヒーローやぬいぐるみで喜ぶ年頃なんだ」
(そんな時、彼の携帯が鳴る)
「……失礼、呼び出しだ。もう行かなくてはいけない。また会えることを期待してるよ」
(去りゆく彼の背中には、彼でない誰かの暗い死が影を落としていた)
(常人ならば気付かなかったかもしれないが、クラスカのような経験をした魔術師ならば気づくかもしれない)
■クラスカ > (最期まで天ヶ瀬の言葉を聞き届けると、大げさな驚きを見せる)
へっえー、よく授業では、「健全な魔術は健全な肉体と精神に宿る」とか言われて、グラウンド走らされたり座禅組まされたりするんですよ。
あれ無駄だったのかな。もう講義出てやらないぞ。
でも健康か、難しいな。最近どうにも、委員会仕事の疲れで朝と夜が不定期なんです。
(あはは、と力なく笑った)
ええ、また見学は機会があれば。
僕だけじゃなくて、魔術中心に専攻している人には、需要がありそうですね。
一足早い教育実習みたいな。
はい、今日はありがとうございました。とりあえず今日から、生活リズムを改善するよう、心がけます。
(礼と共に下がる頭)
(銀色の髪の切れ間から、隠されていたクラスカの蒼色の瞳が自己主張する)
(海洋をさらに奥に潜った淵、海溝のブルーは透き通ってなお、底の知れない深みを映し)
(天ヶ瀬に無言のメッセージを送っていた)
(「やっぱり、僕らは似ていますね」と)
ご案内:「ロビー」から天ヶ瀬 大輔さんが去りました。
ご案内:「ロビー」からクラスカさんが去りました。