2015/07/14 のログ
■アルフェッカ > 「おおぅ、水着買ってるの? なら、行かなきゃ損だって!
夏の海は、色々なモノに溢れてるからね~。
ひと夏のロマンス、皆で花火、気心の知れた友達とバーベキュー……。」
最後の言葉の勢いが、つい萎んでしまう。
「友達」。
畝傍が、あの黒い着物の少女と一緒に居た事を思い出した。
二人のやり取りを見たのはあの夜の一度だけだが、とても親しそうであったのを覚えている。
「――答えたくないなら、構わない、けど。
あの子…シーシュアンだったっけ。今、どうしてるのかな。元気、してるのかな…。」
表情が曇る。彼女が、もう引き返す事の出来ない領域に入ってしまったのでは、という不安に。
■畝傍 > アルフェッカの口から出たその名を聞くと、畝傍は一寸彼女から顔を逸らして俯いたのち、
再び顔を上げ、アルフェッカの方に向ける。
「……シーシュアンは……だいじょうぶ、だよ。あのあと、いろいろあって……ボクとソースケで、たすけたから。今はたぶん、病院にいるとおもうけど。きっと、だいじょうぶ。だから、アルフェッカはしんぱいしないで」
先日の決戦で、石蒜はサヤの魂を込めた刀の鞘によって刀へと封印され、それによって本来のサヤとしての人格も完全な復活を果たした。
結果的に畝傍は蒼介と共に、石蒜/サヤの救出に成功したのである。
詳しい事情を説明すると長くなってしまうので、心配いらないということをできるだけ簡潔になるよう伝え、微笑んだ。
■アルフェッカ > 畝傍の返してくれた言葉に、アルフェッカは空を仰ぎながら大きく息をつく。
「……そっか。あの子、たすかったのか。良かった。本当に、良かった。
あの子は、幸せだね。畝傍ちゃんに、蒼介くん。手を伸ばしてくれる友達が、いる。
助けようと手を伸ばしてくれる人がいるのは、とても幸せな事だよ。」
詳しくは聞かなかったが、畝傍がもう彼女は大丈夫なのだと語るのならば、アルフェッカはそれを信じる。
「病院、か。面会にいけるようなら一度会いに行ってみようかな。
あの時はギスギスして、殆ど話らしいも出来ないまま終わっちゃったからなぁ。」
そう呟くと、アルフェッカは畝傍の方に向き直る。
「――きっと、大変な事があったんだね。
でも、畝傍ちゃんはあの子の事を諦めなかった。
何もしてない私が言うのもおこがましいけど…頑張ったんだね。おつかれさま。」
畝傍にそう語りかけ、微笑みを向ける。
■畝傍 > 「うん……あきらめるつもりなんて、なかったよ。ずっと。だって……シーシュアンとやくそくしたんだ。ボクにどんなにたくさんトモダチができても、ボクはシーシュアンのこと、ずっと、いちばんに思うって」
かつて石蒜のほうから提示された、身勝手にもとれるであろう『約束』。
しかし、畝傍は今までの間ずっと、その約束を守り続けていたのだった。
幾度となく傷つき、裏切られ、時に自らの正気さえ犠牲にしても、尚。だからこそ、畝傍は彼女を救えた。
「……ありがと、アルフェッカ。ボクも……ちかいうちに、シーシュアンにあいにいこうとおもってるんだ」
微笑みを返し、伝える。
ご案内:「屋上」にクラスカさんが現れました。
■クラスカ > (今日も学園の片隅で、憂鬱な生活委員の屋上掃除が始まる―)
(片手にはビニールのゴミ袋を、もう片手にはガム取り用のヘラを携え)
(悟りさえ開けそうな孤独との戦いに身を興じんと、屋上のコンクリートへ降臨しようと扉を半分開けたところで)
(件の場に先客がいて会話をしている最中だと気付く)
(声質からして、女性が二人)
(屋上掃除は生徒を排してとの決まりもないのだし、別にちょっと失礼~と割り込めば、それで済む)
(ただ生徒の団欒の空気をぶち壊すのも始末が悪いし、また後で来よう、と決め立ち去ろうとすれば)
(二人の会話の内容が耳に届く)
(「シーシュアン?」「病院?」)
(珍しい発音の名前だし、おそらくあの、狂気に憑かれた女を指しての話だと考えていい)
(どうにも理解には程遠い存在だったが、何かしらの進展―しかも良い方向へ話しが進んだらしい)
(隠れて更に様子を伺うと、話している片側の生徒は顔見知りだと分かる)
へえ。少し、調べとこうかな。
(今更出て行くのも、やはり野暮であるし)
(勘繰りを入れられても困る)
(存在を潜ませたまま、扉を閉じて階下へ降りてゆく)
ご案内:「屋上」からクラスカさんが去りました。
■アルフェッカ > 「――素敵な事だね。誰かを一心に想うのも、想われるのも。」
機械の身、そして様々な世界を巡るアルフェッカには、同じ時間を過ごせる友達がいない。
種族の寿命差という厳然たる壁が、それを超えても世界を渡る時に同行する事が出来ないという壁がある。
だから、畝傍の一途な言葉がほんの少し羨ましくて、そしてそれ以上に眩く見えた。
「そっか。うん、病院で過ごすのって退屈そうだから、お見舞い…が持ち込めるかわかんないな。
それじゃ、退屈しないようにいっぱいお話してあげるといいかもね。」
■畝傍 > 「そうだね。ボクも、会う時までに、いっぱいおはなしできるようにしておかなきゃ。病室って、たいくつだもんね」
そう答え、ふと考える。サヤはともかく、今は石蒜の人格は刀の中だ。
もしかすると、面会できるのはサヤのほうに限られるかもしれない。
■アルフェッカ > 「怪我や病気を治す為だから、大人しくしてなきゃならないのは分かるんだけど、何もしないで過ごす…っていうのは中々つらいかもしれないし。
だったら、せめて一時でも退屈を紛らわせて上げたいよね。」
今の石蒜――あるいは、「サヤ」だろうか――が、自分の話を聞くかは分からないが、それでも、一度きりとは言え、関わった身だ。
お見舞いに行って話をするくらいは、許されると思いたい。
「――っと、結構話し込んじゃったね。私、そろそろ行くね。
ありがと、畝傍ちゃん。キミと話せて、良かったよ。もし良ければ、これからもよろしくね。」
勢いをつけてベンチから立ち上がると、アルフェッカは畝傍に手を差し出す。握手、のようだ。
■畝傍 > 「うん。ボクも、アルフェッカとはなせて、よかった。こちらこそ……よろしく」
畝傍もまたベンチから立ち上がり、左腕だけで狙撃銃を抱え、右手を出して握手に応じる。
「じゃ、またね」
やがて握手が終わった後、畝傍は先程までアルフェッカの手を握っていたその右手を振り、笑顔で別れの挨拶をした。
■アルフェッカ > 「うん、それじゃまた! ばいばーい!」
晴れやかな笑顔で、大きく手を振りながら、アルフェッカは屋上と踊場を繋ぐ扉へと向かう。
畝傍へ向けられた笑顔が、扉の向こうに消えた。
扉の向こうから、ぱたぱたと足音が小さく聞こえ、やがて消える。
ご案内:「屋上」からアルフェッカさんが去りました。
■畝傍 > 去ってゆくアルフェッカを、その目で見送った後。
再び、畝傍の端末からメールの着信音が鳴り響く。
「……また、メールだ。……なんだろ?」
端末を取り出し、メールを確認する。タイトルには"速報"の文字。やはり、知らないアドレスから届いていた。
その内容は、ここ数日の間に学園内で起こった諸々の出来事。
だが、そこまで重要なものであるとは思えなかったので、一度読み終えるとすぐに削除してしまう。
先程届いた謎のメールと、この"速報"の関連性を、畝傍はまだ知らない。
メールを読み終え端末を収納した後、畝傍もまた屋上を後にした――
ご案内:「屋上」から畝傍さんが去りました。
ご案内:「職員室」に天導 操さんが現れました。
■天導 操 > 【本日の講義はすべて終了…職員室の自分の席に座って、出席名簿を見ながら唸っている】
………おかしい
■天導 操 > 【自分の受け持つ講義全体の中で、昨日、今日と無断欠席が有った…昨日は3人であったが、今日は7人】
【しかも、その生徒の大半は、普段から病弱だ虚弱だ等と言われる生徒ならまだしも、自分の短い任期から省みても健全と呼んでも差し支え無いような、そんな少年少女であった】
【昨日は、「まぁ暑くもなってきたし…熱中症にでもなったのかな?」等と日和見でも問題は無かったが…】
【今日、同じ生徒が二日間連続で無断欠席、尚且つ、無断欠席の割合は増えている】
■天導 操 > …考えすぎ、だったら良いんやけど…
【まだまだこの島に来たばかりであるし、こんな事もたまには有るのかな、っと一応は結論を心の中で作り上げ…しかし、消えない違和感が棘のように思考にちくちくと】
………コーヒーでも飲んで、気持ち切り替えようかなぁ
■天導 操 > 【一度席をたって、給湯室へ…帰ってきた後、出席名簿を角に追いやり、自らすべきデスクワークを片付けようと机に向かう…ただ、話しかけられれば反応は返すだろう】
■天導 操 > 【ある程度作業を終わらせたのだろうか…机の上を整理して、そして一度伸びをした後立ち上がって、何処かへ…】
ご案内:「職員室」から天導 操さんが去りました。