2016/05/11 のログ
ご案内:「ロビー」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 放課後、ロビーの適当な席に腰掛け、勉強道具を広げる蘭。
今日は、治癒魔術の講義の復習だ。

「♪」

楽しげに鼻歌など歌いながら、ノートとテキスト、辞書を広げる蘭。
医学的な基礎知識を交えながら行われる、生命魔術系統の治癒魔術の講義。
蘭が今期履修している講義の中では比較的高度ではない部類に入るので、蘭は比較的楽しみながら学ぶことが出来ている。

(これで人の役にも立てるんだから、勉強にも熱が入るわよねぇ)

道すがら適当に購入したらしいノンカフェインのお茶のペットボトルを傍らに置いて、学習を始めた。

美澄 蘭 > 逸る気持ちに勝てずに高校生レベルを軽く飛び越えたカリキュラムを組んで若干後悔していた蘭だったが、長年つけていた学習習慣のおかげで、何とか適応しつつあった。
それでも、去年より勉強の時間を増やして(結果的に趣味の読書の時間が4割ほど減った)、やっと復習が追いつく、くらいだ。
去年ほど、講義の予習は出来ていない。恐らく、去年ほどの成績は出せないだろう。

(…先生達、がっかりするかしら)

自分に目をかけていてくれた様子の、主に魔術関係の教師陣の顔が、頭をよぎる。

ご案内:「ロビー」に雪城 括流さんが現れました。
雪城 括流 > にょろんにょろん、と見覚えのある小さな蛇が視界を横切るかもしれない。
口に何かを…紙切れ?を咥えているようだ。

そのまま通り過ぎて掲示物のあたりに向かっていく。

美澄 蘭 > …ふと、視界を横切るピンク色に勉強の手を止める。

「………くくる先生?」

見知った小さな蛇の名を口から零しながら、その行く先を目で追う。

雪城 括流 > なぜかそのまま壁を登って、ピンで掲示物を器用にボードに留めてしまう。
頭でぐいぐいと頑張って押しているようだ。

呼ばれるとピンに絡みついたままうにょんと逆さに振り返って、目をぱちくり。

「はーい。・・・美澄さん?
勉強中だったかな。」

じゃました?というように逆さのまま首をかしげる。ちょっと奇妙だ。

美澄 蘭 > 蘭の呟きに反応するようにピンに絡み付いて逆さになり、そのまま蘭の方を向く括流の様子がおかしくて、ついくすりと笑みを零す。

「こんにちは、くくる先生」

勉強中かと問われれば、朗らかな様子で

「はい、忘れないうちに、今日の治癒魔術の講義の復習をしておこうと思って。
…特に勉強道具の合間を通られたとかないですし、大丈夫ですよ」

と答えた。
その頭の隅で

(身体を器用に使って、掲示物留めちゃうのね…すごーい…)

とか、考えていたとか。

雪城 括流 > そのまま身体を縮めると、ぴょん、と器用に近くの机に着地する。

「こんにちは、美澄さん。」
挨拶にはちゃんと挨拶を返すと。

「うん、流石にそう言うことは気をつけるね。
治癒魔術の…座学かな。調子はどう?」

首を高く伸ばして覗き込むようにしながら、進み具合を尋ねた。

美澄 蘭 > 器用に跳躍してくる括流に、

「座学の方ですね。魔術理論とか、前提になる医学的知識の基礎とか。
…後者の方が保健課の講習の内容と被ってくるので、この講義はそこまできつくないですよ」

「そこまできつくない」。どこか蘭らしくない言葉だと感じられるかもしれない。
ちなみに講義ノートは端書きがやや多いがそれなりに丁寧にとられていて、自習用のノートの方には、蘭が気になるのだろう項目が列挙されたりしている。

本人の言葉通り、比較的自習に障害はなさそうだ。

雪城 括流 > 「そう、座学できつくないならよかった。」

何か言うこと、もしかしたら先ほどの掲示物に関連することかもしれない何かを言いたげな様子ではあったが、
その答えを聞いて一旦ほっとしたように感じるかもしれない。

その後一拍置いて几帳面な彼女らしくない言動に気付いたのか、目をぱちぱちさせる。

「…なにかほかにいまきつい、と思ってることがあるみたい?」

悩み事なら聞く?いいたげに首を120度ほど回して下から見上げてきた。

美澄 蘭 > 「………」

「なにかほかにきついこと」を指摘されれば、しばし固まった後、苦笑を零す。

「………大したことじゃないですよ。カリキュラムの組み方ちょっと頑張り過ぎちゃったかな、ってだけです」

そういって、今年のスケジュール帳を開いてその中の時間割を見せる。
コマ数は、去年よりやや少ないくらいだ。

しかし、問題はその内容である。この治癒魔術の講義の他に物理基礎と生物基礎、英語。
そして括流の魔方陣学に必要な前提知識となる幾何学中心の魔術数学に、確率物理学。
そこにコゼット先生の元素魔術の中級実技や、獅南先生の魔術学まで入っているのだ。
合間に入る、ピアノ実技と文化人類学が浮いている。

雪城 括流 > 「これは…思いきったね。
学園はその性質上、取得科目にあまり制限は無いけれど。」

スケジュール帳に目を向けて、目を細める。口元の動きをみる限り…苦笑した、のかもしれない。

「そうだね…無責任に頑張れと言えそうな内容じゃない。
だからといって手を抜け…というのも満足いかないだろうね。過労には気をつけて。」

うーん、と悩む。

「美澄さんは年齢からするとすでにかなり先を言ってると、思う。
ただそれがどこまで自分にあってるか、を見つめなおすチャンスでもあるかな。」

美澄 蘭 > さすがに、蘭の年齢・学歴を考えると括流でも苦笑せざるを得ない…というか、本格的に蘭のことが心配になる時間割だったらしい。
相手に思いのほか深刻に受け止められてしまったので、蘭も少し真顔になって

「趣味の本を読む時間は減っちゃいましたけど…睡眠時間は殆ど削ってませんし、趣味にしても、新しい知識が得られるのも楽しいので、大方の科目は何とかなりそうなんです。
獅南先生の講義と………確率物理学が、ちょっときつい感じで」

括流の魔方陣学の必要前提知識の講義がきついと言うのが憚られたのか、しばし躊躇うようなそぶりを見せたが…思い切って、吐き出した。

「…あと、単位は取れても全体的に去年より成績落ちそうだな、っていうのが気がかりだったんですよ。結構、先生方には目をかけて頂いてますから」

「何か申し訳ないなって」と、少し視線を落とす。
「大人の期待に応えられない」という状況に、この少女は不慣れなようだった。

雪城 括流 > 「…私も言いにくかったけど、そうだろうね。
物理基礎とは毛色がかなり違うけど、一緒にやるようなレベルのものじゃないから…。」

本来であれば基礎の一、二年あとにやるのが普通…かもしれない。
しっぽをぴょこぴょこさせながら大丈夫と言うような声音で答える。

「目をかけてもらっているなら遠慮なく、暇そうな時に職員室へ手間取りそうなところを聞いてみるのもいいよ。
もちろん私もやれるときは手伝う。」

しゃー、と口を開けて笑ったように。

「成績は…いまは美澄さんがどこまでやれるか、限界を確かめているのだと思えばいいんじゃないかな。
いい成績だけが将来性を決めるんじゃないからね。」

スケジュール帳を鼻でつんつん、と押す。この中身もまた、一つの判断材料といいたいのかもしれない。

美澄 蘭 > 「………やっぱり、そうですよね」

「一緒にやるようなレベルのものじゃない」と聞いて、苦笑する。
流石に、序盤なのもあって到達点の差を意識出来ないほど知識が追いついてない…という事態には陥っていないらしい。

「そうですね…確率物理学の先生のオフィスアワー、もっと活用してみます。
…それで足りなかったら、くくる先生にもお力をお借りしますね」

「個人的に連絡先も頂いてますし」と、少しだけ力みの抜けた笑みを零す。

「どこまでやれるか、ですか………実は私、この学園に来るまで勉強に苦しんだことってほとんどないんです。
だから、「自分が何が得意か」とか、「自分が何が好きか」とか、勉強の方では意識したことなくて」

「大体、どの教科も楽しくやれてましたから」と、同年代の人間には気軽に零せないような本音を零す。

「苦手だから、分からないからすぐ逃げる…みたいなつもりは毛頭ないですけど、「自分が本当に頑張れること」は…ちょっと、意識してみようと思います。
成績だけじゃなくて、「頑張れる」こと」

括流が鼻で押すスケジュール帳に視線を落としつつ、その表情は先ほどまでよりも晴れやかに見えるだろう。

雪城 括流 > 「そうだね。その区別…ランク分けができるようになればまたひとつ、成長できたということだ。
もちろん、私にも連絡してね。」

連絡先は最初に交換していたはず――こくこくと頷いて、ふと気付いたように。
「っと、そうなると勉強の時間が減ってしまうかな。私はここで一度立ち去るけど――」

邪魔せぬよう、ただ先ほど手伝うといっておきながら用事があるのかすまなさそうに、少しにょろんと後ずさりして。

「さきほどの話し、一日の趣味や学業のスケジュールはちゃんと管理しているみたいだけど、同年代の交友については大丈夫?
そのレベルに合わせられる相手と言うのも、難しいだろうけど。」

そう言う時間がどうしても真っ先に削られるのではないか、と心配しているようだった。
学園の本質のひとつとして、交流による融和の模索、と言う面はあるし文化理解もひとつの学業ではあるのだから。

「あと、掲示にもはったんだけど。
保健課が一人で落第街に呼び寄せられて被害にあうケースがあるみたいなんだ。
ないとは思うけど…気をつけてね。治療する側が逆に怪我…なんてなると、本末転倒だからね。」

真面目そうな様子で最後にそう付け加えると、くるりと身体を回して背を向け立ち去ろうとする。

美澄 蘭 > 「流石に一生全部やってたら長生き出来る気しませんしね…
そろそろ、「見定める」時なんでしょうね。他の人からすると遅いくらいかもしれませんが。

…その過程で相談したいことが出来たら、是非頼らせて下さい」

そう言って、柔らかい笑みを浮かべる。

普通の人は、「適性」などで将来を決めるのだろう。
しかし、蘭は「適性」において致命的な差がない。「意志」なしには、決めようがなかった。
………少なくとも、今までは。

「………私の趣味、結構1人で完結しちゃうんですよね。
それでも、色んな縁があって、打ち解けられる人も結構いるんです。
カリキュラムは合わない前提でお付き合いしてるので、今のところ問題はない………と、思います」

交友関係を聞かれると、少し気まずそうに笑いながらも。
全く断絶しているわけではないようだが、「もうすこしがんばりましょう」というところだろうか。

…そして、掲示の話を聞くと、表情に緊張を走らせ。

「………そうですか…
落第街には…誰か信頼出来る人と一緒に、1人では行かないようにします。
私、闘う力なんてほとんどないですから」

と、真剣な表情で頷いた。
歓楽街にすらほとんど足を運ばない…ましてや落第街には足を踏み入れない蘭には縁遠い話のように思われたが…それでも、記憶には留めておく。

闘いの場での振る舞いをおいておけば、蘭の魔術は初歩ながら侮れない威力を有してはいるのだが。

雪城 括流 > 立ち去る前に横を向いて二、三度こくこくとうなずいてから、しゃらーと口を開けてみせる。

ただでさえ落第街については風紀の注意書きが出回っているのではあるが。
括流としては保健課の生徒は特にかかわりやすいため、あらためて掲示を行うことにしたのだろう。
どこからかとりだした掲示物をくわえた小さな蛇はしゅるしゅるとあっというまに去って行った。

ご案内:「ロビー」から雪城 括流さんが去りました。
美澄 蘭 > 「くくる先生、ありがとうございました」

新たな掲示板へ向かう括流を見送り。

(………落第街、ね………)

当然、行ったことはない。だが、その存在は耳に挟まざるを得ない、この島の「闇」。

『ああ、確かにヤツらは魔術や異能に詳しいし、他の世界との関わり方をよーく知ってる。
だがな、世界の混乱を落ち着かせたタイミングとやり口が、俺はどうしてもうさんくさく思えてしょうがないんだよ。
…それまでの苦労は何だったのか、ヤツら、俺らが足掻いてるのをどう見てやがったんだ、ってな』

最初、蘭が常世学園に入学を希望した際に、強く反対した祖父の言葉が、その口調、声音とともに脳裏に蘇る。

美澄 蘭 > (おじいちゃん。この学園には、本土では会えなかったような素晴らしい大人も、同年代の友達もいるわ。
………私は、その場の「闇」と、どう付き合っていけば良いんだと思う?)

脳裏に蘇る祖父の声に問うように、自問する。
本物の祖父には聞けない。常世学園…元を正せば常世財団に悪印象を持っている祖父に、こんな相談はできない。

(………今考えてもしょうがないことね。とりあえず復習を一通り済ませなくちゃ)

そう考えて、今までの考えを一旦頭から振り払う。
そうして、科目をまたぎつつ夕飯前まで勉強に没頭したのだった。

ご案内:「ロビー」から美澄 蘭さんが去りました。
ご案内:「ロビー」にフィアドラさんが現れました。
フィアドラ > 多くの人は授業を終えて家に帰り始める時間。
私は先日、図書館で借りた本をロビーのベンチで読んでいました。

『読んですぐ友達が出来る!?実践友達の作り方!』

初めに叩きつけられた衝撃のタイトル詐欺から進んで第一章。

『第一章・第一印象は6秒で決まる!  誰しも印象が良い人と仲良くなりたいと思うもの…』

一番初めの印象がそのあとの関係を作るとかなんとかかいてあります。
なるほど、つまり友達を作るには第一印象を良くすることが大事だということらしいです。

フィアドラ > では、どうすれば第一印象が良くなるのでしょうか?
その答えもこの本に書いていました。それは…

「笑顔、笑顔かー。」

少し悩みます。笑顔を見せるのは普通にできるのです。
でも私の笑顔を見た人の多くは『歯がこわい』とか『目が隠れてるから不敵に見える』とか。
そんなことをいうのです。

ニッ

試しに笑顔を作ってみます。
…他の人からみたら不敵に笑ってるように見えるんでしょうか?

フィアドラ > …別の所から試しましょう。その2、次は清潔感が大事だそうです。
清潔感…。こっちは大丈夫です。お風呂も入ってツノの先から尻尾の先まで綺麗に洗っています。

『目にかかるくらいの前髪はNG』

そ、そんな!!
この髪をあげたり切ったりすると眼が見えてしまいます。
きっと人間は私の眼にビックリするでしょう。この世界に来た時の周りの人のように。
だからこれもパスします。