2017/04/24 のログ
クロノ > (相手がヘラヘラと笑いながら煙草の始末をする様子に、男の子は「んも~。」と困惑顔で部屋の傍らの、養護教諭の席へ。机上の日誌を開き、前任の養護教諭が記した、彼が来てからの記録に目を通す。)

… 体調はどう?良くなった?
(とりあえず煙草の臭いが残る空気を換気するため、窓は少しだけ開けたままにしておく。中途半端にカーテンの開いたベッドスペースと、携帯灰皿を片付ける彼を交互に見て尋ね。)

真淨在処 > 「うぃうぃ、お蔭様で大丈夫さーーもうちょっとしたら男子寮に戻るよ。」

実際はまぁ仮病みたいなものだが。”あっち”のダメージが意外と尾を引いていたのかもしれない。
ともあれ、携帯灰皿は回収して懐へと戻しつつ。流石に2本目は吸えなそうだから諦めた。

「えーと、多分初対面?かと思うんだけど、ロボットさんは保険医さんだっけ?」

少なくとも、顔を合わせるのはこれが多分初めてな気がしないでもない。
ただ単にド忘れしているだけ、とかだったらまぁ申し訳ないけれど。

クロノ > … 病み上がりなんだから、寄り道しないでまっすぐ帰るんだよ?
(お前はカーチャンか!というくらいにはお節介な心配をしつつ、事務机の傍らにある小さな冷蔵庫から水の入ったボトルを取り出し、その上のケトルに入れてお湯を沸かす。棚から取り出すコップ2つとティーポット、沸いたお湯を注いで一度温めてからポットにティーバッグを入れて紅茶を淹れる男の子。)

… ん。そう。僕はA1101S 製造番号8928327 …通称はクロノ。半年くらい前からここに来て、今は養護教諭と公務補をしてるよ。 …良かったら飲んで?温まるし。

(ポットから淹れたお茶の入ったティーカップを2つ、ベッドと事務机の間、ソファーが向かい合わせに置かれたローテーブルの上に置く。ふーふーしてからちびちびとお茶を飲む男の子は、見た目の重厚感の割には何だか人間臭い雰囲気。)

真淨在処 > 「へーい、そうするよ…と、ゆーか名前長っ!?…むしろ、クロノっつー通称は何処から来たんだろうね、それ…あ、俺は1年の真淨アリカ。よろしくー」

ヘラヘラとした笑顔で右手をヒラリヒラリと振って自己紹介。
彼がおかん属性なら、こちらはマイペース属性みたいなものかもしれない。
まさか、自分の分までお茶を用意して貰えるとは思わなかったのか、一瞬キョトンとした顔で。

「こりゃまたご丁寧にどーも。そんじゃ一杯有り難く貰うさ」

タメ口ではあるが、好意は素直に受け取りティーカップを手に取り、同じくちびちび飲み始める。
その合間に、何となく彼の所作を眺めていたのだけれど。

「んーー…クロノって結構人間臭いねぇ。そういうプログラム的な何かでも積んでたり?」

クロノ > … クロノ、は … 最初のオーナーが付けてくれた名前だよ。それから120年… いろんなところで、いろんな仕事をして来た。そして今は、この学校の備品として使って貰ってるってところだよ。

(相手の名を聞いて、「うん、よろしく。」と頷く男の子。見た目は無機質な鋼鉄製のロボットだけど、その口調や仕草はどこかのんびりしていて柔らかく、終始穏やかな雰囲気。)

… 僕のAIは、16歳の人間を模したものになっているんだ。年を取ることはないから、ずっとこんな感じだけど… 対人コミュニケーションとか周辺環境からの学習補正は、結構かかってると思う。
(そう、ちょっと難しい内容の話をしつつお茶を飲む男の子は、テーブルの上の小さなバスケットに盛られたお茶菓子のひとつを手にとって、ぱく、もぐもぐ。テーブルや机、ベッドサイドや窓辺にちょこちょこ飾ってある小さなマスコットや、折り紙等で作られた動物の人形は、どうやらいずれもこの男の子の手によるものらしい。)

真淨在処 > 「120年…うへぇ、想像もつかねー長さだねぇ。単純計算で俺の6倍の年月かぁ」

それだけ生きてると、まぁ色んな経験もしているんだろう。口調や仕草は穏やか、見た目はメカっぽい所が多々あるが。

(……”経験の積み重ね”…ってーのはロボットさんも人間臭くすんのかねぇ)

そんな事をなんとなーく考えつつ、ちびちびとお茶を飲む。
もしくは、開発時点で高度な人工知能を搭載していた、という事か。
そして、その辺りの疑問は彼自身が解説してくれたので、ほぅほぅと相槌を打ちながら。

「んーー…まぁ、こーゆう話題はそれこそキリが無いけど、何処まで人間に近づいてもやっぱ機械と人じゃ”壁”はあると思うけどねぇ」

限りなくその壁を薄く、低くは出来ても”同一”にはなれない。
なれたとして、それではヒトでなくてもいいんじゃないか?という輩も出てくるだろう。
まぁ、別にその辺りは真淨在処にとってはどうでもいい事であるが。

クロノ > … 前に僕が居たところでも、機械と人の区別とか、人権云々で色々議論はあったけど。

… 僕は、僕が古いロボットだから、そういう風に組み込まれてるのかも知れないけど … 僕は、人間になりたい、とは思わないなぁ。 …権利が増えたら、その分、義務も増えるわけだし。
(適材適所、十人十色。お互いの弱点や欠点を補いあって助け合って、平和に暮らせれば幸せ、と。自身をあくまでも「道具」と認識している男の子は、長いこと現役でいろんな世界を見てきて、そういう結論に至ったのかもしれない。)

在処は、ここでの生活はどう?楽しい?

(夕刻の保健室、部活動の時間も終わって、灯りがついているのはここと職員室くらい。しんと静まり返った校舎の中なんだけど、ベッドもソファーもテーブルもあって生活感のあるこの部屋は、他の教室と同じ作りの天井以外はちょっとアットホームな雰囲気。)

真淨在処 > 「まー俺は機械に詳しいって訳でも頭が良い訳でもないしねぇ。
そーゆう人権云々とかこまかーい話は、そういう専門家さんに任せるさぁ」

ヘラヘラと笑ったまま述べる。機械とヒトのあれこれなど、自分にはピンと来ないのもある。
それに、平和は和めるが波乱もそれはそれで暇潰しにはなる、というスタンスだ。
中立の日和見タイプとしては、平和だろうが波乱万丈だろうが自分が楽しめればそれでいい。

「んー…そーだねぇ。まー割と退屈はしてねーと思うよ」

現状、真淨在処としての返答はそんな所に落ち着くのだろう。
すっかり暗くなった外の景色を何となく一度眺めてから、グイッとお茶を飲み干して一息。

「ごちそーさん、美味いお茶だったぜー。…と、ゆー訳でそろそろ俺は寮に戻るさー。
クロノはアレかな?まだお仕事残ってるクチ?」

クロノ > …ぁはは、そうだね。僕も政治家じゃないし、与えられたお仕事をきっちりこなすようにがんばるよ。

(自分がここに来る前に居たところも、そしてこの街も。自分のような存在に対して、寛容に受け入れてくれたことには感謝しつつ。)

…そっか。良かった。でもあんまり無茶するのは禁物だよー?
(20代とか若いうちは無理しても回復が効くけど、そのうちそれもままならなくなる。製造から120年の男の子は、お茶を飲み干す彼の元気そうな仕草に一安心しつつそんなお節介を一言。)

…ん、どういたしまして。 …周りも暗くなったし、気をつけて帰ってね?
(お仕事に関しては、「うん、でもちょっとだけだからすぐ帰るよ」と。そう答えるロボットもまた住処は、養護教諭なのに何故か学生の男子寮だ。)

真淨在処 > 「…んーー…クロノは俺と違って真面目ぽいしねぇ。まーー程々に肩の力は抜いてきなよー?」

もっとも、肩の力を常に抜きすぎている青年が言えたものではないかもしれないが。
彼の実直さがもう少しこの青年にあれば多少はマシになるのかもしれないけれど。

「あっはっはー、俺は無茶とか好きじゃないしねぇ。安全ポジションから野次馬するのがお好みさぁ」

無茶しても疲れるだけだしな?と、ヘラヘラと笑いつつ、空のティーカップは備えの流し台にでも置いておこう。
そのまま、フラリと歩き出し…。

「あいあいさー、クロノもお仕事は程々になー?」

と、一度振り返って、お気楽な調子で右手をヒラリ。後はそのまま扉を開けて出て行くだろう。

帰りの道中、ちゃっかりまた煙草を吸っていたのは内緒である。

ご案内:「保健室」から真淨在処さんが去りました。
クロノ > (ここに来たときよりは元気が出たらしい様子の相手を見送って、男の子も小さく手を振って返す。)

… 程ほどに、か。 …帰りにちょっと気分転換、していこうかな。

(彼が家路についたあと、保健室の清掃と日報の記入、備品類の点検という1日の仕上げの作業をした養護教諭。その帰りには訓練棟に寄って、少しだけ弓術の練習をしていく事にした。)

ご案内:「保健室」からクロノさんが去りました。
ご案内:「屋上」に楊柳一見さんが現れました。
楊柳一見 > 昼休み。
抜けるような青空の下。
湯気を上げるカップうどんと、おむすび入りのランチボックス。
それからペットボトル入りのお茶を傍らに。

「……うーん、不吉だわ」

難しい顔して唸るのが一人。
手に握るのは凶の卦を出した筮竹――ではなく、割り箸である。
片方のヘッドがもう片方に持ってかれた、いびつな割れ方をしていた。

「ちゃんとてっぺんまで切れ目入ってんのになあ」

切れ目のない箸でなら、たまにこうなりもするんだが。
こんな割れ方されると地味に困る。持ちにくいし。

「……たぬきそばにしときゃよかったかな」

カップ入りのきつねうどんの方をチラと見て呟く。
そう言う問題なのか。

「やだなあもう。ケチついちゃうじゃんか」

せっかくの昼食だと言うのに。
細かい事と言えばそれまでだが、リラックスするに当たっては周りの諸要素が大事なのだ。
いびつな割れ箸に若干苦戦しながらうどんをいただく。

楊柳一見 > 「――――」

ケチが付いたと言えば、この前の日曜もそうだ。
違法組織が蟠踞すると噂されていた、落第街のとある建物。
結社の残党がいたらひとまずボコろうと、前から目星を付けていたそれが、その日謎の倒壊を遂げたのだ。

「……崩れるんならアタシが行った後にしろよ」

ちょうどいる時に崩れられても困るけど。
そんな勝手を湯気に乗せ、あつあつのおあげを頬張った。

「んんー…ジューシィ…」

至福の表情で、もにゅもにゅ咀嚼中。
おいしいもの食べると心あったまるよね。
まあ自分の場合、メインディッシュは他にあるんだが。

楊柳一見 > 「さぁて」

おつゆのみを残すところとなったカップうどんの容器を、ひとまず脇へ除けておく。
それからランチボックスを手に取った。
三角形のおむすびが3つ。手製で、海苔はない。
代わりに塩むすびにしてある。
中身は無論、梅・昆布・おかかの三種の神器(?)である。

「日の丸弁当も、それはそれでオツだけど――」

本気の発言だ。
貧困・節制の象徴?
白いお米が食べられるのに、何でそんなみみっちい意義があるものか。
…とまあ、この女の頭はそんな感じである。

「外で食べるんなら、やっぱおむすびよねえ」

うへへとか、およそ年頃の娘が零すべからざる笑みを浮かべつつ、ランチボックスを御開帳――。