2018/11/02 のログ
レイヴン >  
ココに通ってた全員ってわけにゃいかねぇが、まぁそれなりに数見てきたからな。

(だからなんとなくの傾向はわかる。
 教室に一人、という時点で気付けなかったのは失態だが。)

それに俺ァ異邦人ってやつでな。
前の世界じゃ異端狩りなんてのやってた。
俺みてぇなただの人間が文字通りのバケモンどもと渡り合うにゃ、予測と先読みで戦うしかなかったんだよ。
ま、昔取った杵柄っつーやつだ。

(懐かしい昔話。)

伊都波 悠薇 > 「そういうもの、ですか?」

いや、そういうものでもない、気がする

「突然、やってきたんですね」

あぁ、似たようなことを聞いたことはあるけれど

「なるほど?」

納得は程遠いので、口だけと首をかしげるだけ

レイヴン >  
――確かに俺の異能は「確率予測」だがな。
そんな万能なもんでもねぇぞ。
使ってもねぇ。

(単純にあらゆる選択肢がわかるという程度のものだ。
 よほど条件を詰めてやらないと選択肢が多すぎて何もわからないのと一緒だし、それだと何も見えていないよりも酷いから普段は意識的に消している。)

ダンプよりデケェ大トカゲぶった切ったと思ったら、街ン中に飛ばされた。
そのまま訳わかんねぇ間にここの生徒――俺の話ァどうでもいいんだよ。

(ついいらない話をするところだった。
 彼女の方に向き直って咥えていただけの煙草を手に。)

さっきの悪かったっつーのはそういう無神経なこと言っちまって悪かったな、っつーことだ。

伊都波 悠薇 > 「確率ーーとなると、あれですか。未来にある枝分かれしたものを状況などから推移して限定するというもの、なんでしょうか」

探偵、とか向いてそうな気がする。でも

「数学というより、心理学とかのほうが詳しそうですね?」

ふむと頷き

「モンスターハンターしてたら、いつの間にかということですか……あぁ、いえ。そこは疑ってませんから大丈夫ですよ」

レイヴン >  
そんなもんだ。

(立ち上がり、黒板に向かう。)

例えばこいつァ物理の範疇だが、空気の流れ、この際ざっくり天気ってことにしとくか。
これは気圧、気温、湿度、季節だのなんだの様々なモンが影響しあって変わるわけだ。
当然それらの要素もその他様々な要素が絡み合って、更にその他の様々な要素も、とキリがねぇ。

(天気について詳しいわけではないが、例え話だ、正確な事はこの際置いておいて、黒板に天気から枝分かれさせてそれらの要素を書いていく。)

こんな状態で明日雨が降る確率なんてモン予測した日にゃ、ありとあらゆる天気の確率が頭ン中に入ってきて訳が分からねぇ。
だから出来るだけ要素を減らす。
「明日の天気」を構成する要素を根元からひとつずつ潰して、潰しきれなけりゃその状態で一番確率の高いモンを選び、そうして最終的に明日の天気は晴れ八十、曇り十五、雨五、てな具合に絞り込めるわけだ。

(そんな話をしながら黒板に書いた枝の先から一つずつ打ち消し線を引いていき、天気と書かれたところに丸を付け、チョークを戻す。)

心理学より数学の方が役に立つだろ。
――ま、そんなとこだ。

(モンスターハンターと言うよりは悪魔狩りといった方が近いけれど。)

伊都波 悠薇 > 「万能ではないですけど、有能な感じな能力ですね」

いろんなことに応用できて、よいものだとおもう。

うーん、いいものですねぇ……なんて眼鏡をかけた鑑定士とかは言ってるとおもう。

「そうでしょうか? 心理学もわりと使うことおおい気がしますけも」

外は夕暮れ。日が暮れるのも早くなってきたものだなんて

「そう言えば、先生はなぜここに? 見回りでした?」

レイヴン >  
ま、うまいこと状況詰めてやりゃあ高い精度は出せるがな。

(やはりそこまで持っていくにはいろいろと苦労はある。
 何も考えずに使って便利、と言うモノではないし、確率なので外れることも当然あるのだから。
 そう答えながら黒板の白い文字を消していき。)

社会に出て使うのはやっぱ数学だろ。
それに俺ァこういう答えがビシっと決まるモンの方が、な。

(解けなかった問題を解けたときとか。
 なんというか、気持ちいい。)

いや、仕事終わったんで帰るとこだった。

伊都波 悠薇 > 「理系ですね」

自分はーーどっちだろう? 難しい

「計算はできないと確かに不便ですけど」

積分とか、果たして使うのかと甘い誘惑に負けて勉強しないなんてのを見たこともあるし、どこで使うんだろうと自分もおもうので深くは言わない

「そうですか。では、引き留める要因になってしまいましたかね……」

レイヴン >  
――向こうじゃ答えの出ねぇことで散々苦しめられたからな。

(その反動だろう。
 どちらにしても文学やら芸術やらはちいともわからないのだが。)

センセーからありがたいお言葉だ。
数学っつーのは計算が出来る出来ないじゃねぇ。
わからねーもんを理解しようとするかどうかだ。

(ニヤリと笑って彼女の眼前に指を突き付ける。
 そうやって過去の数学者たちが挑んできた結果、今があるのだ。
 計算なんてものは時間をかければ誰でも出来るのだから。)

別に構いやしねぇよ。
帰ったってやることもねぇ――あぁいや、まぁねぇこたねぇな。

伊都波 悠薇 > 「すごく含蓄のある言葉ですね」

おとな、のせかいだ。触れないでおこう

「ひとつ、また勉強になりました」

確かにと頷いて。口元が緩んだ

「あら。じゃあ、早く帰りませんと。私も、家族が、心配しますね」

レイヴン >  
ま、昔の話だよ。

(完全に吹っ切った訳ではないが、言葉通り過去の話だ。
 こちらの世界にいる限りは関係がない。)

センセーつーのは勉強教えるもんだがよ。
どうせ教えるんなら、教えてること好きになって貰いてぇモンだ。

(積極的に好きになれ、とは思わないけれど。
 しかしどうせなら好きになって貰った方がこちらとしても教えがいがある。)

別に切羽詰まった用事でもねぇさ。
なんなら送ってくか。

(特に最近は物騒だから。)

伊都波 悠薇 > 「授業の内容次第でしょうか」

あははと乾いた笑い。あぁ、自分でも分かればそうなる確率はあがりそうだが、さてさて

「いえ、それには及びません。家族の買い物をしなくちゃいけませんから。えっとーー」

マフラーを巻いてカバンをもって

「さよなら先生。また授業で」

手を降って帰る。
揺れた前髪から、泣き黒子が、のぞいてみえた

レイヴン >  
ハ、なら精々頑張らして貰うかね。

(口が回るというかなんというか。
 そう言われるのなら、こちらも面倒臭がるわけにもいかないだろう。)

そうか。
気ぃ付けて帰れよ。

(片手をあげて見送る。
 すっかり日が落ちて暗くなった教室は、スーツ一枚では流石に冷える。
 そろそろコートを引っ張り出してくるかな、と考えながら、こちらも教室を後に――)

ご案内:「教室」からレイヴンさんが去りました。
伊都波 悠薇 > …………去って後ろを確認。

もう一度後ろを確認。

だれも、いない

「ー!!わまわなこらなぉさいまはきまはあたらはさ!?」

奇声を発して、しゃがみこむ

(やっぱ、まだ一人はなかなかなれないよー……こひばり……おねーちゃん……へるぷみー……)

ぼそぼそと、口にして。
頬を二回手でたたきーー

「かえろう」

あ、でもなんか、送ろうかとかいわれーー

いわれーー


顔を真っ赤にしてふらふらしながら帰っていくのでありました。

家につくころには家族にゆで上がった姿を目撃され。

ひと悶着あったかどうかは、また別な話

ご案内:「教室」から伊都波 悠薇さんが去りました。