2015/07/14 のログ
ご案内:「教室」にシインさんが現れました。
シイン > さて、初めまして。私の名前はバロム・ベルフォーゼ・シイン。
(教壇の前に立ち、両手を教壇に置いて淡々と自身の説明を始めて行く)
教師として、この常世学園に来た。見て判るとまではいかないが、大体は察せるだろう。
私は、とある軍所属の者だ。この胸にある略綬…漫画やテレビなどで少なくとも見たことはあるだろう。(勿論偽物ではないぞ?と略綬を一旦取り外して見えるように掲げながら告げて)
これは少佐の位を現す…まぁ、そこそこ偉いと思ってくれればいい。
そんなお偉いさんの奴が『何をしに来たか』
(答えは単純だ、と。黒板に向かいながら白いチョークを手に持ち、静かに黒板に文字を記す。書かれた内容は、軍が行う活動を知って貰い見識を広めて貰うこと)

シイン > 軍というのは狭い…狭いが故に実態が知られ難い。そのせいかあらぬ事を教える者達が存在する。
(深刻そうな表情を浮かべながらも彼は語り続ける)
マスコミなどが良い例か、いや悪い例とも言える。アレは活動を広めてくれる報道機関の一つではあるが、如何せん此方の指示通りに動いてくれずに、あらぬ事を一般人に知らしめる。
報道規制など行えば済む話だが、それでは意味が無いのだ。
(手を後ろに組ませて教壇を左右に移動し続けていき言葉は続く)

シイン > だからこそ実態をちゃんと知っており、其れ等の説明が出来る者達が各地に派遣された。
その一人が私、バロム・ベルフォーゼ・シインということになる。
皆が通う常世学園にて教える為に派遣されたという訳だ…一応だが異能や能力を持っているから体が良かったのだろう。都合が良かったとも言えるな。
(苦笑交じりに彼は笑う。そこからチョークを持って淡々と書いていき)
私が伝える第一の事柄。まずは活動内容だな、とは言うが目立った事は基本してない。

シイン > そも軍というのは国によって在り方が変わる。例えば戦争地帯に近い軍などは、当然ながら日々鍛えられた統率能力と武力を持ってして戦争を勝利に導くために国からの命令で戦いに赴くだろう。
また、軍と言っても『戦う』だけど軍ではない。脳筋の集団ではないのだ。
(そこは理解してくれ、と笑いを交えながら続けて、各国によって違うことを黒板に書き記す)
場所によっては大規模な農作業を行い国を別方面から支えるという在り方も無くはない。だがこれは小さな国の軍だな。(意外だったか?と生徒達に問いただして)

シイン > また一つの例を挙げるなら、戦いには一切とて関わらず、各国の災害時や自国の災害の時以外は殆ど動かない軍というのも存在する。ぶっちゃけてしまえばお助け隊みたいな印象を受けるだろう。
(それは其の通りなのだ、と。説明を続けて)
軍人は一般市民によって大多数が構成されている。一般市民とは掛け離れた者達も少くはないが、大体は一般市民だ。(黒板が徐々に埋まって行き、最初に書いてた文字は消され、また文字によって埋められていく)

人を助けるように訓練されれば、当然ながら人を助ける為に動くだろう。
人を殺すように訓練されれば、当然ながら人を殺すために動くだろう。

此処で最初に言った国の在り方というのが出て来る

シイン > 国、軍、その在り方次第で人と言うのは簡単に変えられてしまう。
まるで催眠、洗脳と思う生徒が居るかもしれない…実際は其の通り。
(これも全て例だがな、と)
さて話を戻そうか。一番最初に言った活動内容のことだ。遠回しになって申し訳ないね。
(黒板に書かれた内容はすべて消されていき、真っ更な状態に戻った)

シイン > 私が所属している軍では実力主義の縦社会制度。つまり力を持つ者こそが正義となる。
(だが、と付け加えて)ただの脳筋ではないぞ?
災害時は手を差し出して助けは勿論のこと、イベントなどに出向いて警備なども行う。
力を付けているのは戦争のためではない。それなら何のために…?
(赤いチョークを手にした彼は丁重に文字を書いていき、黒板にソレを示した)

シイン > (黒板に示された文字は平和。何も起きない平和な世界を創るため、と)
力をもってして平和を創る…とても歪だと私は思う。だが有効な手段であることには間違いないのだ。
例えばの話だが、戦う前からコイツと戦ったら絶対に負けると確信を持ってたら挑まないだろう?
狂人であれば別だがな。戦わずして勝利を掴むということだ。
ソレは必然として国を護ることにも繋がる。何一つとて悪いことはないのだから。

シイン > 少し長くなってしまったが、平和な世界を維持すること。それが我が軍の目的である。
授業もココで終えるとしようか…キリがいいからな。
(黒板消しを持って書かれた内容を全て消す。いそいそと。)
また授業を開くだろうから、その時は聞いてくれると嬉しい。一人でも理解を広げさせたいからな。
(手に資料をまとめて教壇から離れていき、静かに敬礼を行った)
それでは、また今度。

ご案内:「教室」からシインさんが去りました。
ご案内:「廊下」に三枝あかりさんが現れました。
三枝あかり > 真昼の廊下。常世学園の廊下は、非常に長い。
さらに換気したところで暑いことに変わりはない。
そんな地獄で廊下を掃除している女生徒が一人。

「…………」

戦場帰りでもここまで荒んだ瞳はすまい。
生活委員会である彼女は夏季休講の間も働くことにした。
した結果がこれである。

三枝あかり > 「そ、そうだ……桜井先輩から渡されたメモ…!」

縋るような気持ちで折りたたんだ一枚のメモ帳を開いた。
そこに書いてある『もしもの時のために』という文章に目を通す。

「ええと……もしも掃除が終わらない時…あった!」
「……掃除に大事なこと、それは三つのK…」
「すなわち、気合、気合、気合だ……」

別に彼女は暑さで壊れたわけではない。本当にそう書いてある。

「………気合……」

さらに荒む彼女の瞳。気合で何が変わるというのだろう。しかし試してみないことにはどうしようもない。

三枝あかり > こうなれば気合だ。
気合を試すしかない。
気合さえあればなんだってできる。そう信じる。

「う、うおおー!」

叫びながら誰もいない廊下をモップ掛けしながら走る。
そうすると、不思議なことに今までより捗った。
桜井雄二先輩は嘘をついていなかったのだ。

気合は世界を救う。

三枝あかり > 「い、いける!」
息を呑んだ。暑いし、汗もかくし、大変だけど。
「気合だー!!」
気合と共に廊下を駆ける一筋の流星となる。

どんな事情があったとしても廊下は走ってはいけません。

三枝あかり > 「そうか、これが掃除の最適解!」
「気合さえあれば廊下掃除は終わるんだ!!」

一つの真理に到達する三枝あかり。
なお、この真理とは大変危険です。
ご覧の皆さんは決して真似をしないでください。

高速のモップ掛けはいよいよ後半戦へ。

ご案内:「廊下」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > (お昼ですよ。)
あっづぅー…。
(猛暑の始まった真昼間。時間はちょうど正午。間も悪く廊下を歩き始める。)
(目指すは食堂。こうして、目的地であるその場所へと駆けながら行くのである。)


いくぞーっ、食事だーっ!

(駆けながら、である。)
(さて、良い子が真似をしてはいけないことをこちらもしているわけだが。)
(廊下には流れ星の如く流麗に素早くお掃除中の彼女が居た。)
(廊下に駆ける二人の少女。)
(もし、御互いが御互いの存在に無頓着だった場合―――)

(―――高速が災いして所謂"人間衝突事故"を起こしてしまう…かもしれない。少なくとも、こちらは今食うことで頭が一杯だった。)

三枝あかり > 走る少女が二人。
結果はわかりきっている。

「わ、わ、わー!!」

ぶつかる!! そう思っても遅い。
彼女と衝突して、折り重なるように倒れこんでしまう。

「あいたたたた………」
頭をさすりながら立ち上がる。
「わわっ!? ご、ごめんなさい!!」
「私、廊下を走ってて! 怪我はない!?」
ようやく正気に戻る三枝あかり。
モップを退けてあわあわと慌てる。

蒼穹 > えっ、ちょ。
(今、漸く気付いた。あ、このスピードとこの距離は…。)

…あうふっ。
(クリーンヒット。廊下を走っちゃいけないのは滑って転ぶからって理由もあるが、多分こういうことなんだろうなぁ、と重なりつつ思う。ただ、不幸中の幸いだが彼女が持つモップが互いに変に刺さったりしなかったのが幸運だった。)

あ、あははー、こちらこそ。ごめんね。同じく廊下を走ってました…。
ん、私は大丈夫だよ。そっちこそ、怪我ない?
(自身の髪をなでながら、少し決まりが悪そうに、座った姿勢で申し訳なさそうにして小さく頭を下げる。よ、とワンテンポ遅れて立ち上がった。)

三枝あかり > 「私………私は…」
ぱたぱたと体中を触る。痛いところは…ない。
「大丈夫! 事故だと思ってお互い反省しよう……」

申し訳なさそうに立ち上がって。
「この学園の子? 私は三枝あかり。一年の…」
「転入したばかりでちょっと、掃除を焦ってしまって…」
「せっ 生活委員会が掃除中に人を突き飛ばしたってなったら問題かなぁ!?」
「わー、ごめんね! ごめんね!?」
軽く混乱しながら謝る。

蒼穹 > …ほっ。
(一安心の息。互いが無事であれば良かった良かった。)
そだねー…暫く廊下を走るのはよしとこっかな。

そうそう、学生だね。へーっ!転入生なんだ!
私も一年なんだよーっ。蒼穹《ソラ》っていいます、どうぞよしなに。
(軽く自己紹介。転入したばかりと言う言葉には興味津々だった。)

あ、生活保険委員なんだ。
いやいや大丈夫大丈夫。安心しなよ…。
(少し微笑ましい。くるりと、周りを伺って―――)
誰も見てないから、ヒミツにしとく。
(悪戯な笑顔を浮かべた。)

三枝あかり > 「しばらくと言わずに廊下を走るのはやめたほうがいいねー……」
自分の額を触る。コブなんかできていないといいのだけれど。

「あ、同じ一年なんだ! 蒼穹、ソラ、そら。良い名前だね」
「あ、私…川添孝一の妹なんだけど……お兄ちゃんに絡まれたこととかない?」
「あの不良、こんな子にまで手を出してたら絶交だけど!」
さすがにそれはないよねーと笑って。

ヒミツという言葉に、人差し指を口元に当てて。
「ありがとう、蒼穹。二人の秘密だね」
そう言ってクスリと笑った。

蒼穹 > おうおう…しっかりしてるね。りょーかい、永久にやめよう。…覚えている限りは。
(ずびし、と敬礼して見せる割には頼りない語尾。)

あっはは、お褒めに与り嬉しい限り。ええっと。アカリって呼んで良いかな?
良い名前っていったらキミも良い名前じゃん。
光を感じさせるっていうか、何かを照らすっていうか。
(程々に頷きつつ話を続けようとしたのだが―――)

えっ。
え。川添?…え?ん?…孝一?…妹?アカリが?
(ハテナマークが浮かんだ。いや、確かに髪の毛の色とか似ているけど。笑う彼女を他所に、困惑しているようだ。)

ん、ヒミツヒミツ。
(楽し気に彼女の仕草を真似て、頷く。転入生と聞いたけれど、すぐに仲良くなれそうなのは、何だか幸運な気分。)

三枝あかり > 「それ、忘れたらまた走りそうだね……」
苦笑して彼女を見る。本当に怪我がなさそうで安心した。

「うん、あかりって呼んで。私も呼び捨てにするから」
「……私の名前、平凡だから………」
複雑そうに笑って、首を左右に振る。暗い話はやめよう。

「えっ」
相手の反応に思わず声が上擦る。
「……お兄ちゃんのこと知ってるの…?」
「ひょっとして、お兄ちゃんが迷惑かけてたり……?」
さぁっと顔が青くなる。兄が何をしたかは知らないけれど、きっとロクでもないことだ。

蒼穹 > アカリ。人は、忘れるから生きていけるんだよ。
(ばさりと蒼い髪を薙いで。シリアスに影を落としてキメ顔で言ってみる。)

上は三枝、だったっけ。
ん、了解了解。…何なら仇名とかの方が良い?
(きょとんとした顔で首を傾げてみる。といってもこれは蛇足的な提案だけれど。)

うん、知ってるよ。お友達というか、ただ遊んでくれた人というか。
ま、悪い人じゃないだろうさ。最初会ったときは悪そうだったけど。
あー、大丈夫大丈夫!全然迷惑なんてかかってないしさ。
(不安そうな表情を察すれば、ぶんぶんと横に手を振って否定する。彼が改心しきった所までは知らないが、二度だけの邂逅でも随分前後で印象が違っていたのは気のせいではないだろうから。)
っていうか、暫く川添君とは会ってないなぁ…ああいう人だし、元気なんだろうけどさ。

三枝あかり > 「それ決め台詞なようで反省を忘れてるだけだからっ!」
ビシッとツッコミ。なんともやりやすい相手だ。

「そう、三枝。三枝あかり……」
「い、いやー……あだ名よりは普通に呼ばれたほうが嬉しい、かな…」
困惑しながら胸の前で手を左右に振る。

困惑する。目の前の少女が? 兄と? 接点が…?
「遊んでくれた人……? お兄ちゃんが?」
「そっか、迷惑かけてないならよかった……」
何か腑に落ちないところがあるけれど。本人が迷惑じゃないと言うならきっとそうだ。
「……お兄ちゃん、不良だから…元気にしてたらきっと周りが迷惑だよ」
そう言って視線を逸らした。兄のことは後ろめたい。

蒼穹 > お、おおう…素晴らしい!最高のツッコミだよ…!
(右手を、ぐ、と握りしめながらしみじみとした感傷に体を震わせる。鮮やかだった。)

ん、そう。
じゃあ今後もアカリと…。
(単に名前で弄られた過去でもあるのだろうか、言葉に影のようなものが感じるのは気のせいか。)
(いや、見落としがあった。"川添"孝一の妹が"三枝"あかり?)
あのさ…ひょっとして…。
(そう聞きかけたが、)
何でもないっ。
(これは聞いてはいけない様な気がした。ましてボケツッコミの仲でも初対面なのだから。)

ん、そうそう。ちょっと危ない遊びだったけど。

色んなところでやんちゃしてたみたいだけど、もう随分彼の話は聞いてないんだよね。
アカリが思ってるのとは違って、丸くなっちゃったのかもね。
そういえば、お兄さんとは仲良かったの?
(ああいうタイプは、兄として実は妹は溺愛していたりしそうだと、何の根拠もない気楽な考えだったが…。)

三枝あかり > 「ツッコミが上手くて褒められるんだ……これが常世島…」
常世島は関係あるのだろうか? 何はともあれ、相性はばっちり。

「うん、あかりって呼んでほしいな」
相手が言いよどむと、自分も深く追求はしない。
聞きたいことは色々あるだろうけど、初対面だから。
この出会いを大事にしたいから。
「うん………」
そう言って曖昧に笑った。

「あ、危ない遊び……!?」
頭の中にピンクのモヤがかかる。
首を振ってその妄想を振り切る。いくらなんでもそれはない。
「……丸くなった、としても…罪は罪だよ……」
「うん、昔は仲が良かったよ?」
「お兄ちゃんも真面目な人だったし、私も普通の妹だったと思う」
お兄ちゃん、髪型なんか七三分けだったんだよ?と笑う。

蒼穹 > 私がギャグ好きなだけで常世にはボケツッコミが出来ないヒューモア欠乏症の人もいるんだ。
ともあれツッコミをくれて何よりだよ。
(満足そうに頷く。出来るならこうして気軽に楽しくお話しできればと思って。)

うん。…そういう事で。今後ともよろしく、アカリ。
(互い、そこには不干渉だった。少なくとも、今はそれが互いに好ましいのだろうと。)
(いつか、親睦を深めたら、何か聞けるかもしれないけれど。)

…あ、危ない遊びって言ったってあれだよ?!
どっちかっていうとほら、アクション映画みたいな感じのっ!!
(たぶん何を想像したかは、その素振りで察した。慌てて否定を述べる。彼は、そういう問題は起こしていなかったと聞いたし、己の為にも、彼女の為にも、それから、川添君本人の名誉の為にも、と。)

それは、そうだね。
でもさ、罪は罪だけど、たまには開き直る事も良いんじゃないかなって。…私の見解だけど。
っていっても、そもそもの川添君は開き直る事をしなかった…って聞いてる。
(最後に見たのは、工事現場でバイトをしていた姿。それから、カツアゲした金を返し始めているという話は、風の噂ながら聞いた。)

昔は…か。
そういえば、離れちゃってたのかな。
あはは。常世って辺鄙な島だよね、来た途端普通じゃなくなっちゃうっていうか。
(彼がまじめだったというのは、あのヤンキーファッションが印象的な雰囲気と笑い方からは想像も出来ないが、彼女が言うのだから間違いないのだろう。とりあえず七三分けで真面目な彼を想像してみるが…どんな風かは全く思い浮かばなかった。)

三枝あかり > 「ボケとツッコミができなかったらどうやってコミュニケーション取るのかな……?」
彼女は関西人ではない。繰り返すが、彼女は関西人ではない。

「今後ともよろしく、蒼穹」
これが今の二人の距離感。
これが今の二人の話し方。

「あっ、ああ! そっち! ごめんね!?」
「べ、別にそういうの想像したわけじゃ……あるけど!」
大混乱。っていうか、アクション映画みたいな感じの…?
お兄ちゃんが蒼穹の使うカンフーで成敗されるシーンが浮かんだ。

「……………」
兄の話に不満げに口を尖らせた。
「でも、それは普通のことだよ」
「悪いことをしなければ、謝る必要だってない」
「お兄ちゃんはスタート地点に向かって歩いてるだけ」

「……本当は、私も変われたらよかったんだけどな…」
「もちろん、良い方向にね」
「……人間だからさ、パッと良い方向に切り替わったりはしないみたい」
遠い目をする。モップを片手に持ち、窓の外を視る。
昼間にもある光らない星を眺めた。

心が落ち着く。