2015/06/04 のログ
照夜 > 「うらやましい、ですか」
表情を隠しているコゼットに、きょとんとした顔をする。
なんというか、意外みたいな顔で。

「そうですね、そんな感じです。
一度資料の言葉のみで作ってみると、どうしても説明が足らなかったり自分なりの解釈って入れたくなると思うんです。
二度手間というか、作業量が増えますが、このまま進まないよりはマシかもですね」
ははは、と笑ってみていた資料をおく。

コゼット > 「なるほど…それは良いですね。要点を抑えてそこに判りやすく注釈を加えれば…うん。」
(イメージが出てきた。これなら作業が捗りそう。確かに作業量は増えるが、悩んでいた時よりはスムーズに資料作りが出来そうだ)

「ありがとうございます。…やっぱり教え方上手いですね、葛綺先生は。」

照夜 > 「そういっていただけるとこちらもうれしい限りです。
コゼット先生の講義は期待してますから」
笑顔を見せつつ、鉄扇をパチン、と音を立てて閉じ
「さて、それでは私も明日の準備に取り掛かりますので、失礼します。
がんばってくださいね、また聞きに行きますので」
と言って置く。

コゼット > 「はい、お疲れ様です。期待に添えれるように頑張りますね。休憩中の所、ありがとうございました。」
(微笑みながら一礼して、その後姿を見送るだろう。結果的には相談という事になったが、助言を貰えて良かったと思った。)

照夜 > 軽く頭を下げ、職員室を出て行く。
資料探しに、どこかへ出かけるのだろう。

ご案内:「職員室」から照夜さんが去りました。
コゼット > 「…よし!」
(貰った助言を参考に、コゼットは授業のプリント作りに取り掛かる。
まずは必要な要点を抜き出して書き、そこに自分の考えを添える。
作業の効率は悩んでいる時と比べて見違えるように進んでいた。

暫くは、この作業に没頭しているだろう)

ご案内:「職員室」に獅南蒼二さんが現れました。
獅南蒼二 > (ガラリ、と、扉を開いて入ってきたのは白衣の男。
 魔術学を専門としている教師なら、お互いに顔や名前、授業内容などもある程度は把握しているだろう。
 とは言え、この男が職員室に居ることはほとんどなく、専ら研究室に籠っているので、ここで顔を見るのは珍しいことなのだろうが…)
「……ん?」
(…誰も居ないだろうと思っていたのかも知れない。だが、人の気配がすれば顔を上げて、小さく声を漏らした。)

コゼット > (余程作業に集中しているのか、扉を開けて誰かが職員室に入ってきた事にも気が付かない。
室内を見渡すと、魔術師の帽子を被ったままの黙々と書き物をするコゼットが目に入るだろう)

獅南蒼二 > (ステレオタイプな帽子だ、と、内心に苦笑した。
 あれを被っている限り、遠くからでもすぐにコゼットだと分かる…同様にして自分の白衣も目立つのだがそれはそれである。)

(足音を消す魔術を使っていたわけではないが、特に目立つ音も立てることなく、コゼットの作業が、見えるほど近くへ。)
「…熱心なことだな。」
(作業内容を見てとれば、そうとだけ、声をかけた。)

コゼット > 「ふぇっ!?」
(なんとも情けない声でそちらを振り返る。が、かなり油断していた為に驚きの余り思わず席を立とうとしたがそのまま立とうとするものだから机に腿が勢い良く当たってしまい、半ば強制的に席に座り込んでしまう。痛い。)

「う、ぐぐ……。」

獅南蒼二 > (そんなつもりは無かったのだが、実に愉快なことになってしまった。
 肩を竦めて苦笑しつつ…)
「おいおい…そう驚くことはないだろう?」
(大丈夫か?と、近くに寄りながら…視線はプリントへ。)

コゼット > (少し涙目になりながらも、頑張って声の主の方を向く)
「……獅南先生でしたか。あいたた…、珍しいですね、職員室に来るなんて。何かお探しですか?

すみません気が付かなくて…、ちょっと資料作りが良い感じに進んでいたものですから集中していて。」

獅南蒼二 > 「あぁ、生徒名簿を…少し調べたいことがあってな。」
(言いつつ、ひょい、と名簿を手に取る。
 けれど視線は、やはりプリントへと向けられて…)
「…非常に分かりやすいが、概念的だ。初等の魔術なら、もう少し具体性のある言葉で説明してやったほうが良い。」
(ぼそりと、アドバイスの言葉を溢しました。同じ魔術学を志す者として、ほおっておけないのかも知れません。)

コゼット > 「そうでしたか。私も生徒の名前を覚えるのが大変で、名簿が手放せませんよ。」
(あはは…と乾いた笑いをしながら)

「あ…はい。実はさっきちょっとプリント作りに悩んでて。さっき葛綺先生にコツを教わった所なんですよ。
まずは資料だけで教えたい所を抜き出して、そこに自分が判り易く教えれるように要点を付け加えるんです。そうすればいいんじゃないかって言われて。」

獅南蒼二 > 「本当に、熱心なことだなぁ。」
(確か、コゼットの魔術学の授業には、多くの生徒が集まっていたはずだ。
 若く熱心で,分かりやすく教えようと努力を厭わない…好かれて当然だろう。
 対して獅南の授業は受講者が少ない…えらく難解で、この男も見た目通りに厳しい。教師としての明暗は明らかだ。)

「葛綺…確か言語学だったか、確かに的確なアドバイスだな。」
(小さく頷いて、名簿をぺらぺらとめくる…誰かを探しているようだ。)
「……どうだ、教師としての生活は、上手くいっているか?」

コゼット > 「そりゃあ、教師になりたくて今まで頑張って、やっとそれが叶いましたし…。」
(ページを捲る姿が目に映るが、これといって何か不思議に感じる事はない。自分も判らない時は直ぐに名簿を見るし、最近は日課と言われても仕方が無い程だ。)

「上手く行ってる…のかなぁ。
大変だとは思いますけど、とてもやりがいはあります。今後もちゃんと教えられてるのかって不安は常にありますけれど…生徒達も質問は積極的にしてくれるので、今の所は多分大丈夫なのかな、とは思ってます。」

獅南蒼二 > (名簿の、とあるページで手を止める。書かれている内容を読み取り…小さく頷いて名簿を閉じた。)
「そうだな…熱心な教師が居れば、魔術学を志す者も、増えるだろう。」
(熱意に、素直に感心するように頷いて、名簿をもとの場所へ戻す。
 それから、少しだけ、間が開いて…)

「……だが、生徒は何のために、魔術学を学ぶのか。我々も何のために、魔術学を教えるのか。
 学問として、我々は“力”を扱っているのだ…そこまで思考しなければ、“力”は、ただの“力”でしかない。」
(この男は魔術学の界隈でも、変人扱いされていたはずだ。
 その言葉を、まともに聞く必要は無いかも知れない。)

コゼット > (コゼットは真剣な表情でその話に耳を傾けている。)
「…そうですね。
それを修得してどう使うかは生徒達次第ですけれど、少なくとも私達はそれらを間違った使い方にさせないように教えないといけないです。
それが間違っているか、あるいは正しいかどうかは、生徒や教師に関わらず考えるべき事なのですけど…。」
(彼の言う事も尤もだ。教えた事をそれぞれがどのような事に使うか、そこまで考えた事は無かった。自分は、自分の得た知識を教わりたいと思う人達に教える事しか頭に無かったから。)

獅南蒼二 > (コゼットの真剣な表情に、こちらも満足気に頷いて、)
「読み書きや計算ではない…下手をすれば、人を殺せる学問だ。
 そして、知識だけなら指南書があれば誰でも得ることができる。
 ならば、我々が教授すべきなのは、一体何なのか…それを忘れなければ、きっと、良い教師になれるだろう。」
(そう言いつつ、楽しげに笑った。この男の講義が難解で、あまり人気が無いというのも、この発言を聞いていれば分かるだろう。)

コゼット > 「はい。ただ教えるだけでなく、私達も常にその事を考えて、それをしっかり伝えないといけませんね。…気をつけます。」
(とても大事な事だと思う。特に、この辺りの事を考えると、その"下手をすれば"ももっと増えてしまうかもしれない。それらを抑制するのはそれぞれの親だが、教師もまた、その役目を担っている事を。)

(少し考えた後、ふと思い立ったように席を立つ。コーヒーメーカー等が置かれている所へ)
「獅南先生、何か飲みますか?私は紅茶を飲もうかなって思いますけれど。」

獅南蒼二 > (小さく頷いて、それから、こちらは自分の椅子に座った。
 研究室の机がもはや資料に埋もれているのに対して、ここの机は綺麗なものである。)
「あぁ、すまんな…珈琲を頼む。」
(気の利く相手にそうとだけ礼を言って、煙草を取り出したが…ここは禁煙だ。くるりと指先で回して、再び仕舞い込んだ。)


「……お前は、魔術は何のために、存在すると思う?」
(暫くの沈黙の後、コーヒーや紅茶を持って戻って来るコゼッとに、そうとだけ、問いを向ける。)

コゼット > 「珈琲ですね、判りました。ちょっとまってて下さい。」
(そう言うとお湯を沸かし、慣れた手付きで準備を始める。
──やがて淹れ終わると二人分、カップを持って戻ってくる。片方は獅南の方へ。自分も席に座る、そんな時に投げ掛ける言葉。)

「何の為に…ですか?ううん、そうですね…。
そこには人によって色々と理由があると思うので、必ずしもそれが正解とは限らないですけれど…。
…私は、魔術は武術を学ぶのと同じで…。その中でも特に魔術ってこう、自分の欲求の為に学ぶ人は沢山いると思いますけれど、でもやっぱり万能じゃなくて…。
それでも、魔術を必要とする人がいる。だから、必要な人の為にあるんじゃないかって思います。必要の無い人は、そもそも学ぶ必要もないですけれど。…答えになってるかな…。」
(そう言いながら紅茶に口を付ける。…熱かったのか、直ぐにそれから離してしまった。)

獅南蒼二 > (ありがとう、と言いつつ珈琲を受け取って…)
「…なるほど、必要な人の為、か。良い答えだ。」
(小さく頷いて、珈琲を啜った…熱いはずだが、猫舌ではないらしい。)

「魔術は…確かに万能ではない。だが、我々人間が,学ぶことによって得られる最大の武器だ。
 無論、武術や科学にも相応の力はあるが、魔術には及ばない。」

(真っ直ぐにコゼットを見つめたまま、語り始める。普段からこうなのか、それとも今日だけ饒舌なのかは、定かではないが…)

「…この世に蔓延る怪異や異能者。魔術はそれらに対抗するための、最後の希望と言ってもいい。
 我々の使命は重大だぞ、コゼット…学ぶ意欲を持ちながら,先天の力を持たぬ者を救うのは、魔術学だけだ。」

コゼット > 「…。」
(紅茶を冷ましながら獅南の話に耳を傾ける。)

「最大の武器…最後の希望…か。
確かに、ここには沢山異能者が集まってると聞きます。生徒の中にも、そういった力を持った人も少なくありません。
そう言った人達が間違った方向に進まない事を祈るのみですけど、学園外にある街は思ったよりも治安が悪いという話も聞きます。
何事も無ければいいのですけど…簡単にはいかないのでしょうね。
それらから身を守る為にも、私達が頑張って教えないと。」

獅南蒼二 > 「百聞は一見に如かず、だ。
 気になるのならばその足で赴き、その眼にしっかりと焼き付けてくることだな。」
(静かに珈琲を啜って、どこか、悲しげにそうとだけ呟く。
 事実として、異能者同士の争い事が絶えない現状があり…異能を持たぬ人間は、翻弄されるのみである。)

「異能学は異能を制御しろと教えるが…それでは後手に回るだけだ。
 我々が,一人でも多くの人間に…必要な力を,授けなくてはな。」
(頼りにしているぞ、と、僅かに笑んで、珈琲を飲み干した。)

コゼット > 「…本当にあるんですね。」
(こうして一教師の話を聞くと、それは事実なんだなと。)

「でも…異能者全てがそうなると決まっている訳ではないですよね?
そうゆう人を生み出さない為にも、この学園があって、その力を持った教師もいるのでしょうし。
そしてその教師もきっと、私達と同じ考えなのではないでしょうか。」
(持っていた紅茶のカップを置き、真剣な眼差しで答える。頼りにしていると言われれば、柔らかく微笑む)

獅南蒼二 > 「勿論、異能者も多種多様だ…そして、立場が違えば視点も変わる。
 異能学の教諭は異能を持つ者としての立場からしか,物事を考えることはできない。
 我々は異能を持たぬ者の立場からしか,物事を考えることはできない。
 だが、我々の立場から、我々のやり方でアプローチしていけば良い。そうだろう?」
(真っ直ぐにコゼットを見つめて、小さく頷いた。)
 私は私のやり方で、お前はお前のやり方で…っと,資料を作っているのだったな、無駄話をしてしまった。」
(苦笑しながら立ち上がる。カップを洗いに行くようだ。)

コゼット > 「それはそうですけれど…。」
(魔術であっても、生まれもって魔力を操るその力が無ければ、いくら理解を深めた所で使う事は出来ない。確かに学ぶべき所は沢山ある。しかし、根本的な所は異能者と変わらないのではないだろうか…。
…考える事は多い。私はまだ、この辺りの事や異能者に対して知識も理解が足りない。教師とはいえ、まだまだ勉強する事は多そうだ)

「無駄話だなんてそんな。とても有意義な話でした。私達は生徒達に教える立場に居ますけれど、教えるだけではやっていけないって事も改めて思いましたし。」

獅南蒼二 > 「答えを急ぐ必要は無い…その眼で様々なものを見て,お前は、お前の答えを探せばいい。」
(魔術と異能の大きな差は,程度の差はあれども,魔術は努力によって須らく改善される点である。
 無論,コゼットのように内包する魔力が多い場合や,逆に極端に少ない場合もあるため,方法論は様々に検討する必要があるが…)

「…まぁ、精々、互いに努力するとしよう。あまり無理をし過ぎるなよ?」
(そうとだけ言えばカップを戻して、そのまま出口の方へ向かった。
 ……既にポケットに手を入れて、煙草を掴んでいる。そのまま真っ直ぐ、喫煙所へ、向かうのだろう。)

ご案内:「職員室」から獅南蒼二さんが去りました。
コゼット > 「あ…はい、おつかれさまです!」
(外に出て行く獅南に慌てて声を掛けるように。資料作りも忘れてすっかり話し込んでしまったが、それ程にコゼットにとってその話は意味のあるものだった。

異能者。
学園には勿論、自分の知らない至る所に、それは存在している。
"百聞は一見に如かず"この眼でそれらを見て、そして知る事。──ここは、自分の想像していた以上に危険な場所なのかもしれない。)

コゼット > 「……、あ、冷めてる…。」
(思い出したように飲んだ紅茶は温くなっていた。これはこれで、飲みやすくていいのだけど。
カップを置き、書きかけの資料を視界に入れる。教師としての本分を見失わないように、頑張らなければ。

コゼットは再び資料作りに取り組む。それはとても真剣な眼差しで、要点を書き加える時には笑顔も浮かんでいた。
生徒達にしっかりと学んで貰う為に。道を踏み外さない為に。…私のやり方で。)

コゼット > 「ん…よし!」
(出来上がったプリントを遠目に見る。必要と感じた部分には要点を付け加えてある。
自分が見た限りでは上手く纏まっているように見える。後はこれをコピーするだけだが、見直しは必要だろう。)

「後は寮に戻ってから確認かな。」
(生徒からの感想が気になる所だが、きっと大丈夫だろう。ここに書いてある事以外は教師として、私らしく教えればいい。
資料と出来上がったプリントをファイルに挟んで鞄にしまうと、飲みかけだった紅茶を飲み干す。
カップを洗い、棚にしまうとそそくさと退出するのだった。)

ご案内:「職員室」からコゼットさんが去りました。
ご案内:「屋上」に常崎 飛鳥さんが現れました。
常崎 飛鳥 > 時間は昼休み半ばといった所だろうか、屋上で缶コーヒーを飲みつつスマートフォンの画面を弄っている

「……ん、ネットワーク障害…やっと復旧したのか」

画面には学園内用のBBS等の文字が表示されている

常崎 飛鳥 > 自身は見てないものの、"不審な書き込み"という一文に目を奪われつつ、別の項目にも目を通していく

「ネットワーク障害に違法薬物の注意喚起……か、最近物騒だな……」

面倒事は勘弁してくれ、と思いつつページをスライドさせ、片手に持っていた缶コーヒーを飲み干す

常崎 飛鳥 > 。oO(異能の暴走か……俺には全く無縁だがそれに巻き込まれない保証も無いし気をつけておくか……)

そのままスマートフォンのページを閉じ、ベンチから立ち上がる

「そういえば午後の授業は………矛海先生か……、またあんな事流石にしない……よな」

昨日の夜に浜辺で見た教師の姿を思い出しつつ、教室へと戻っていく

ご案内:「屋上」から常崎 飛鳥さんが去りました。
ご案内:「ロビー」に志葉恭介さんが現れました。
志葉恭介 > 【第三大教室棟入り口に設置された大掲示板。各種事務的な掲示や学生呼び出しの踊るその中に貼られた真新しい張り紙を前に、黒外套の学生は首を捻る】

なんだこれは……顔知ってる相手がいきなり指名手配と特一級異能犯罪テロリストって……
未見不後輩は重要参考人招致されているし……

【学内向けBBSに書かれた先だっての事件の関係者リスト。学内にも掲示されたソレをようやっとこの掲示で把握した少年は、難しい顔のまま思案する】

状況が動いた、って事でいいんだろうかね。やりづらい方に

ご案内:「ロビー」に高乗 キバさんが現れました。
志葉恭介 > ……いや、よく考えたら白崎の顔は知らんのだが。仮面だし。

【ともあれ、下手に動くのは得策でも無い状況であろう。名前の列記されたリストを手帳にメモすると、懐に仕舞って講義に向かう人の群れへ混ざろうと――】

高乗 キバ > そこの人~ちょっと待ってください~
(軽い口調で志葉を呼び止め、走って志葉の所まで来る)
掲示板を見ましたか?私、情報を扱う仕事……まあいわば
記者に似た仕事をしているんですが
ちょっと軽く一般人に対するインタビュー的なものに
付き合っていただけませんか?
(少し早口で言う。容姿は今どきの若者と言った感じの普通の服装をした
メモとペンを持ったキバが志葉に話しかけた)

志葉恭介 > ……ブンヤか。
悪いけどあんまり面白い話は出来ないと思うよ。

【予めそう言い置いておくが、断りを入れるという訳でもない。むっつりした顔のまま、記者風の若者に対して向き直る】

高乗 キバ > ではインタビューに移らせていただきますね
(笑顔で言う)
まず、常世学園内でこんなことが起こりどう思いますか?
(最初は当り障りのない質問だ)

志葉恭介 > どう、と言われても……おっかない話だと思うね。
詳しい事は知ったことではないけれど、物騒なのは厭だな。
おちおち夜歩きも出来やしない。

【当たり障りの無い質問に対しては、平均点とも取れるものを返す。事実、詳しく事情を把握している訳でもないのだ】

高乗 キバ > では次の質問ですが貴方は事件の関係者の事を知っている
もしくは事件の関係者の知人を知っていますか?
気を悪くなされるかもしれませんが
やっぱりこういうものは知人の話を聞いておくのが
常道ですので……もしよろしければお答えいただけたらな~っと
(さっきの質問はいわば入り口。物事には段階がある
そして笑顔のままもっともらしい理由をつけて少し相手に探りを入れた)

志葉恭介 > 【飛んできた少し突っ込んだ質問に、内心で成る程、と感心を得る。探偵である己とは無関係とも言えない技術であるが故に】

いや……まぁ、知人と言えば知人なのだろうけど、少し立ち話をしただけでね。
月次だが、『そういう事をする人/人外には見えなかった』……って所だろうかな。

まぁ広報の彼女なんかは有名人だし、何度か食事した事もあるけれど。

高乗 キバ > ほうほう……そう思う根拠は?
(顔が段々と真剣に変わっていく)
いや、実を言いますと私、この事件臭うな~と思っていまして……
まず排他主義で秘密主義の公安が風紀と協力なんて
おかしいじゃないですか。
それに実は西園寺副委員長って悪いうわさもありますし清廉潔白……
というわけじゃなさそうですし……
だから今回の事件の関係者の人となりとか普段の生活とかそういうの
大事だと思うんです
(親近感を出そうと疑問に思ったことを言う)

志葉恭介 > 単に立ち話をして受けた印象だからね。特別な根拠というのは無いよ。
俺の人を見る目が無かったというだけの事かも知れんしね。

【根拠と問われればそう返答。立板に水とばかりに捲し立てられる言葉に、皮肉っぽい笑みを浮かべ】

それだけ今度の案件は大事って事なんだろ。
何しろ違法薬物って話なんだから、こりゃあ捨て置けんと公安と風紀が一致協力ってのは無い話でもなさそうだ。

それにしたって、件の西園寺副委員長と風紀ってのが面白い取り合わせだとは思うけれど。

高乗 キバ > ん?と言いますと?
(西園寺副委員長と風紀が面白い取り合わせとの発言に
ぴくっと眉毛が動く。どうやら興味を示したようだ)

志葉恭介 > いや、噂程度だけれどね。
件の女史は風紀をいたく目の敵にして居らっしゃる、というのはよく口の端に上る話だろう?
であるなら、彼女が今度の案件に風紀を介入させるという事に首を縦に振った、というのはなかなか興味深いのではないかな。

ま、お役所仕事というのは大変なものなのだろうけれど。

【普遍的な落とし所に話を着地させ、眼鏡のブリッジを押し上げる】

所で、こちらかも質問させて貰ってもよいかな?

高乗 キバ > なるほど……

(まるで初耳だったかのような反応をする)

ああいいですよ~なんでもというわけではありませんが
答えられる質問なら

(軽く談笑するように言う)

志葉恭介 > 【眼鏡ごしにジッとキバの普通の若者風のファッション、その肩の辺りを見つめてから、顔へと視線を移す】

俺もそれなりに自己顕示欲はある方で、このインタビューが何らかの形で記事となるならそれを友人達への話の種に出来るかな、と思うのだけど。
見たところ、お決まりのプレスの腕章を着けては居ないようだけれど、何処の報道部から世にでる記事なのだろうかな。
出来ればお聞かせ願いたいね。

高乗 キバ > おや?私は自分を記者と名乗った覚えはないんですが……
まあ、実はちょっとお金がなくてですね~口伝えで世に出すぐらいしか
できないんですよ~だから最初に記者のようなものと名乗ったんです。
小規模でごめんなさいね
(恥ずかしそうに言う)

志葉恭介 > 【まるで化かし合いだな、内心でそう呟いて、口の端を吊り上げる】

そうかね? そうだとしたら、悪かったな。
特ダネというやつは提供出来そうにない取材相手で。

高乗 キバ > いえいえ、入り口には辿りつけた……気がします
こっから真実を明かしてみますよ

(闘志さえ感じるようなそんな強い意志をもって言う)

では私はここで失礼しますね~ではでは
(そう軽く言ってその場を歩いて去った)

ご案内:「ロビー」から高乗 キバさんが去りました。
ご案内:「ロビー」に麻美子さんが現れました。
志葉恭介 > ……やれやれ。

【歩き去るキバの後ろ姿を見送りつつ、帽子を被り直す】

誰も彼も、真実や真相を求めたがるものだね。
……俺も人の事は言えんか。

麻美子 > (すれ違いざまにチラりと彼を見る、
 同業者サンッスね、とため息をついた。)

「……探偵サン、何やら変な人に捕まってないッスか?」

(苦笑気味に、協力関係にある志葉に声をかけた。)

志葉恭介 > それを言うなら君の方が酷い。
友人が重要参考人招致ってなかなか無い経験だぞ。誇ってもいいのかな。

【苦笑には皮肉げな笑みを。件の人物に振り向き、言葉を返す】

麻美子 > 「あはは、ちょーっとヘマしたッス。
 真実の為に悪魔に魂を売ったブン屋が
 友達を助ける為になんて
 バカな事をしたらこのザマッスよ。」

(そう言うと、ケラケラと笑った)

「ま、そんなわけで麻美子は今後『この件』については
 随分と動きにくくなったッスねー。」

(面目ないッス、と、世間話をするようなノリで謝る。)

志葉恭介 > 格好良いじゃないか、莫迦とは言うまいよ。
尤も、動き難くってのは難儀な事だけれど。

【謝罪には首を横に振る。どの道、こうなってしまえば】

となると、俺がせにゃならん事も増えてきそうなものだが。

【懐中より手帳を取り出し、手早く何事か書付けて麻美子に見せる】

『件の資料の写しと、何処から突くべきかの指針が欲しい』

麻美子 > 「ま、もうニ度としないッスよ。今回の一件で懲りたッス。
 ……というか志葉サンの素直な賞賛とか気味悪いッスよ。」
(へらへらと笑ってそう答えた。)

「そうッスねー、
 ここは志葉サンに頑張って貰いたい所ッス」

(メモを受け取ると、タブレットを操作する。
 傍目から見れば、メールアドレスか何かを交換しているように見えるだろうか。)

『今回の一件で、
 公安の目は麻美子と
 『公安内部の裏切り者』に暫く向くはずッス。
 あの男にはささやかな嫌がらせになるッスね。

 志葉サンはノーマークッスから、
 それを利用して匿名から得た情報としてこの資料を出来るだけ多くの人に
 見せて回って欲しいッス。
 麻美子と志葉さんの繋がりは伏せるッスよ。警戒されるッス。』

(タブレットを傾けてそれを見せると、資料の写しを手渡した。)

『資料の裏取りはしなくてもいいッス、
 公安がその資料を潰しに来た時点で、
 その資料は本物って認めてるようなものッスから。』

麻美子 > 『今必要なのは、
 一人でも公安に不信感を抱く人間を増やす事ッス。』
(最後にそう付け加えると、
 タブレットに書いていた文字列を全消去した。)

「……にしても、紙で渡してくるなんて時代遅れッスよ?
 いい加減、携帯電話くらいは使えるくらいにしたらどうッスか?」

(ケラケラと笑って、なんなら麻美子が教えてやるッスよ?と付け加えた。)

ご案内:「ロビー」に槙壌 結雅さんが現れました。
志葉恭介 > 俺だって人を褒める。大抵皮肉に受け取られるけれど。

【目を瞬かせながらタブレットに顔を近づけ、文面を読み込み、頷く】

あの先輩ならのらりくらりと躱すか、より面白い方に振るか……嗚呼、多分これ後者だな。結構厄介だ……

さて置き。委細、承知して候。

【芝居がかった物言いで返した所、痛いところを突かれたので渋面に】

……覚えようとは思うのだが。この間スマホとやらを買った時も、店員に言われるがままだった……

麻美子 > (苦笑気味に笑って)
「実際皮肉にしか聞こえないッスよ。」

「ま、そうやって目立ってくれれば
 益々志葉さんがやりやすくなるッスよ。」
(へらへらと笑って、終始世間話のようなノリで続ける。
 イタズラの相談でもしているようなノリだ。)

「……あ、スマホ買ったんスか?
 ほら、麻美子に渡すッス!!!
 連絡先入れておいてやるッスよ!!!」

槙壌 結雅 > (神出鬼没。それが、天上神たる己を顕わす言葉だ。いつ、どこに、現れるかなど、誰も知らない。本人以外は。)
くすくす、一人でも公安委員会に…なんですの?
よく、聞こえませんけれど、ナイショの御話でしたら、もっと、小さい声でなさりやがりませ、ジャーナリストのお嬢様♪
…そして、退魔探偵の御主人様♪…で、あっていたかしらねぇ?
さて、ご機嫌よう。御紅茶、如何でございましょうか?
(タブレットを境界にして話し合う二人へと、メイド服を着たいかにも場違いな人物が、あっつあつの紅茶を片手に、割って入る様に声を遣った。自重しないのもまた、己の在り方。)

麻美子 > (志葉に抱きついて)
「最近ようやく携帯を買った機械オンチの彼氏に、携帯に詳しい彼女が
 親切丁寧に使い方を教えてるだけッスよ。」

「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死ぬッスよ?」
(へらへらと笑ってそう付け加える)

(そもそも、会話は全て文字で行われているのだ。
 そのような声が聞こえるわけが無い。)

志葉恭介 > いや、俺が使ってる訳じゃない。人に押し付けた。
……人? まぁいいか話の序に、未見不後輩に頼みたい事が――

【いつの間にか現れていた姿。学び舎には不釣り合いのメイド服に、胡乱げな視線を向け】

……めんどくさいのが来、……いや、その。
何して……ああ、まぁ、そういう事でね。
ご丁寧に有り難い事だが、紅茶は固辞させて貰おう。取り込み中だ。

【突然のラッキーシーンに脂汗をだらだら垂らしながら頑張って取り繕う探偵がここに】

麻美子 > 「ま、そういうわけッスから、
 麻美子も紅茶は遠慮するッス。
 紅茶はカフェテラスのやつが一番美味しいッスから。」

『邪魔が入ったッス、続きは後にするッスよ』
(志葉にのみ聞こえるように、念のため異能で調整しつつ耳打ちする。)

槙壌 結雅 > これはこれは、…失礼いたしました。恐ろしいですわ、お嬢様♪
(ぺこ、と頭を下げる仕草。いそいそ、委縮気味にそうやって少々、引き下がっていく。先程の言葉はただ鎌をかけた。そんなところだったろうか。)

(さて、引き下がったと思いきやすぐにすたすた戻っていく。)
退魔の御主人様ぁー、つれませんわねぇもう。
御紅茶、冷めてしまっては美味しくなくなってしまいますわ。
早めにお召し上がりくださいませ?ね?
(しつこい御誘い。これもまた、彼女のやり口。ウインク投げかけながら、あくまでも邪魔する算段の様だ。)

…は?
カフェテラスの物とは比べ物にならないのでございますよ。
お嬢様もお召し上がりくださいませ?
(うざったらしいくらいの笑顔が、一瞬だけ歪んだ。すくなくとも…味に自信はあるのだから。)

志葉恭介 > 【了承の頷きを微かに。引き下がってすぐに戻ってくる結雅の動きが少し愉快だななどと思いつつ、おくびにも出さない】
【相変わらずの密着状態に脂汗はだらだら流れているが】

女中を雇った覚えはないし、君は公安、つまり俺よりも地位は上だろう? 謙る必要もあるまい。
何より俺は珈琲党なんでね。

【すげなく断り、冷笑を投げかける】

麻美子 > 「そうッスねー、そんなに美味しいお茶なら、
 ちゃんとゆっくり出来る場所でゆっくり飲みたいッスね。」
(ロビーは講義へ向かう人の群れでごった返している。
 確かに、ここでティータイムというのは無理があるように感じる。)

「麻美子、紅茶には拘りがあるんス。
 落ち着く時には紅茶、それ以外は炭酸飲料!!
 これが麻美子の飲み物ロードッス!!!」

 

槙壌 結雅 > んふふ、珈琲ですって?あんなドロ水の何が良いのでしょうかしら?
さっぱり分かりませんわ。
くすくす、私は公安、ですけれど、同時にメイドでもありますの。
サービスに御茶を淹れて差し上げるのが、私の務めですわ。
…冷たいですわね。
(しょんぼりと肩を落とす、フリをしてみる。)

そうですわね。…流石に…この場で…。
(きょろり、とロビーの周辺を見まわす。流石にこれは…溢しそうだ。)
えぇ、分かりましたわ。一理ありですわね。
今度、にいたしましょう。
(何処へやら、差し出そうとしたものは霧散していた。)
…ああいえ、アナタの飲み物の御趣味は聞いておりませんの。
ごめんなさいね?
(ずけずけと、彼女の言葉に申し入れを一つ。)

麻美子 > 「別に聞いて欲しいと思って言ったわけじゃないッスよ、
 麻美子はそう思ってるってだけッス。
 公安の人はどうも人の話を聞きたがらないッスからね。」
(申し入れを受けても、にへらーっと笑ってそう返し)

「ま、ちゃんと落ち着いて飲める状況なら歓迎するッスから。
 のんびりお話でもしながらティータイムするッスよ。」
(けらけらと笑ってそう声をかけた。)

志葉恭介 > 君も此方の世界の珈琲牛乳という文化の極みに一度触れてみるといい。
改宗待ったなしだろうね。

【トリックスターめいた結雅の所作、言動。気を許す積りは無い】

にしても、公安というのは愉快な人材が多いものだね。
君の礼儀を是非ご同僚にも分けてあげて欲しいものだ。

槙壌 結雅 > …んんー、そうですの。
けれど、炭酸飲料は、良いって思いますわよ。
…あ、はい。公安って大体そうですわよね。分かります分かります。
(ちゃっかりこのゲスメイド、聞いていた。にっこりと笑い返してみた。公安は、人の話を聞く人が少ない。それは、事実である。切実に頷いた。)

そうですの。えぇ、それでは、今後、アナタとティータイムの時間を楽しみにしておりますわ♪
(何だかんだで、紅茶は好きである。)

…珈琲牛乳?ま、覚えてたらそうしておきますわ。
んふふ、ごめんなさいね?
同僚の礼儀は全部私が吸い出しましたの。
今更、返す気もありませんわ。
(愉快そうな一笑を。)

さて、御二方、楽しかったですわよ。
今度は是非、紅茶を共にしましょうね?
それでは、御機嫌よう。御邪魔して、失礼しましたわ。
(深く一礼して、彼らの前を通り過ぎて行った。間もなく、ロビーを流れる生徒の濁流に混じって、消えていくだろう。)

ご案内:「ロビー」から槙壌 結雅さんが去りました。
麻美子 > 「こっちこそ、そんなに自信満々に美味しいという紅茶ッスから、期待してるッスよ!!」

(ケラケラと笑って見送る。
 彼女も、なんだかんだで紅茶は好きなのだ。)

「はぁーーー……。」

(彼女を見送ると、絡めた腕を解くのも忘れてため息をついた。
 ……最近どうも公安の人と縁があるらしい。正直簡便して欲しい。)

麻美子 > 「それで志葉サン、お願い事ってなんスか?
 ………今はやめとくッスか?」
(折角抱きついているので、そのまま志葉に耳打ちする。)

志葉恭介 > 然るべき場であれば是非とも。

【登場とは裏腹に常識的な退場で去り行く結雅を見送り、ため息を漏らす麻美子を見下ろして】

……ため息をつきたくなるのは分かる話だが。
いきなりだと吃驚する。
いきなりでなくとも吃驚するけれど。

【そうぼやいて、耳打ちに返す言葉を探って、唸る】

うぅむ。何というか、大したことではないんだが。
異邦人街の宗教施設郡に、小汚い祠があるんだ。みかんって名前の小さい自称神が居るんだけどな。
そいつの来歴が知りたいんだが、さっぱり分からない。

焦る仕事でも無いし。どちらかと言うとあいつの話し相手になってやって欲しい、ってのが主眼なのだが。

麻美子 > (苦笑して頬を掻く)

「そうッスね、
 正直、カミサマの類は全部いきなり現れるッスから
 心臓に悪いッスよ。」

(抱きついた体からは、彼女の高鳴った心臓の音が聞こえる。
 その高鳴りに青春的要素は一切無いのが悲しい所なのかもしれない。)

「なるほど、分かったッス、
 恭介クンの頼みッスからね、
 今度行ってみるッスよ。
 そっちも資料の件、頼んだッスよ。」

(抱きついたままそれだけ言うと、
 最後に頬に口づけして離れ、
 カモフラージュ半分、面白がっている部分が半分といった表情でけらけらと笑う)

「じゃ、身体には精々気をつけるんッスよ。」
(そう言い残すと彼女もまた、人ごみの中へ消えて行った。)

志葉恭介 > ああ、ま、暇が在ればで――

【頬に感じる感触に目を白黒させ、名残も無く消えていく彼女を目で追って、帽子を深くかぶり直し】

……だから、吃驚すると云うのは、そっちだろうに。

【偽装の為とは言え、年頃の男子である。赤くなった頬を隠すように外套で口元を覆い、自らも雑踏の中へと紛れ去った】

ご案内:「ロビー」から志葉恭介さんが去りました。
ご案内:「ロビー」から麻美子さんが去りました。
ご案内:「ロビー」に松渓 つばめさんが現れました。
松渓 つばめ > ―がこ、と音をたてた自動販売機から、400のブラックを取り出す。

開いている数個の席を見つけ、多少ガサツな動作で椅子を引いた。

「……まぁったく。ホンットに赤点回避分の勉強だけ教えさせて帰っちゃうなんて。恋は盲目っていうのかしらね。あれも」

松渓 つばめ > 喉を通る冷たい苦味が、思ったより友人相手に熱くなっていたことを自覚させる。

「物理好きの気が知れない、とか言ってもねェ。」

意図的に上げているスカートで足を組む。二口めを飲み込み、天井を仰いで息を長く吐いた。

松渓 つばめ > (ま、先に『古文教えて~~山のてっぺんだけでいいから~~~』って泣きついたのはアタシだし、文句言えた立場じゃぁ、ないけどもさ)

入学当初から付き合いのある、気立てのいい娘だ。
異能を持たないノーマルだが、劣等感を露わにしたりといったことは無い。

(まあ、アタシにゃもったいない友達ではあるわね)

今日だけではない。明日もあるのだ。カバンから取り出したテキスト数枚は、妙な文字が綴られていたりする。

松渓 つばめ > 「……たは、それにしても、わかってないわね、ホント」

そこはお互い様だ。彼女もきっと、つばめの古文テキストを見て笑ってるのだろう。大爆笑だろう。

「……つめた」

虚空につぶやく。ほんの僅かな人々の音にまぎれて、自分の耳にも帰ってこない。

松渓 つばめ > しばらく、友人の取ったダメノートに、彼女なりの添削と解説を追加していく。
それは、数式に頼らないよう注意して練った解説文。
(理解できなきゃ公式なんてF=maから覚えられっこないのよ)
面倒面倒、と言いつつ、カラフルなボールペンがひっかく線が深くなっているのを感じる。
途中で気づいて、「うわヤバ」、と適当な紙を次のページに挟む程度に。

松渓 つばめ > 「……ふぅ」
一息。赤紫と水色のボールペンにキャップをし、ペンケースへ放り込む。
傍らのコーヒーを数口飲むと、手を頭の後ろで組み、椅子に思い切りよりかかった。
ぐら、と結構な早さで椅子が倒れてゆく。