2015/08/14 のログ
■テリメーラ > 約7年振り、2回目の登校。
夏休みのお昼の人の少ない時間を狙ってこっそりと学校に侵入し、
見事誰にも怪しまれることなく教員室の前に辿りついた。
そんなわけで、夏の気温でいつもよりほんのり暖かい竜の子。
職員室の扉の前で大きく深呼吸をするのであった。
そう、真の戦いは此れからだ。
そっと、職員室の扉をノックする。
「い、1ねんせいのテリメーラですっ」
■テリメーラ > しーん・・・。
来た職員室が悪かったのか、無反応。
お昼休みのためか、食堂に行って出払ってしまったのだろうか。
そんなことに気付くことも無く。
ドキドキとしながら直立不動のまま、扉の前。
尻尾だけはぴこぴこと揺らしている。
ご案内:「職員室」にダナエさんが現れました。
■ダナエ >
──ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス……
ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス
廊下から近付いてくる足音。
不気味な海の全身鎧が、履歴書その他の入った茶封筒を手にやってくる。
先日不合格に終わった教員採用試験を再び受けるべく、
必要書類を提出しに来たところだ。
「む」
職員室の扉の前には先客がいた。
リボンの付いた尻尾がピコピコ動いているのが視界に入った時、
思わずクッ、という声が漏れた。
(か、可愛らしい……!)
コホン、と咳払いを一つ。
「あー、ノックが聞こえなかったのかもしれんぞ」
もう一度ノックしてみたらどうだ、と少女に声を掛けてみる。
■テリメーラ > 重量感のある無機質な音が、テリメーラの耳に届…
いや、届いているはずなのだが、職員室の中の反応に集中しているがために気付いていない様だ。
話かけられれば気付いたようで、向き直る。
「あ、あの、こんにちは」
全身鎧、せめて珊瑚だとか、フジツボだとかがついているだけ、海好きな少女にはちょっと親近感を感じただろうか。
と、まずはノックをし直す前に、貴方へ頭を下げる。
■ダナエ > きちんと挨拶をしてくれる少女が、まさか己よりはるかに年上だとは思っていない。
少し目を細めて頷く。
「うむ。コンニチハ。
挨拶は大切だ、良い子だな」
少女の後ろで待つ。ひたすら待つ。
「……ところで、私は面接の申し込みに来たのだが……
貴公は職員室に何の用だ?」
待ちがてら話題を振ってみる。
■テリメーラ > 褒められてちょっと嬉しそうに笑いつつ。
「その、学校に通おうと思って、どうしたらいいか先生に聞きにきたんです。」
手には書類等々は無いように見えるが、どうやら下げているポーチの中に入っているようだ。
しかし、いくら待ってみてもやっぱり反応が無い。
「やっぱりもう一回ノック、してみましょっか。」
先程よりもちょっと強めでこんこん、とノック。
■ダナエ > 「おお、そうか。
似たような立場だったとは奇遇だな」
相手は学生、自分は教師という点は違えど立場は同じだと、
少し嬉しそうな表情。
「私はダナエだ。名を教えてもらえるか?」
響くノックの音。
果たして教師からの返答はあるだろうか。
■テリメーラ > 今の言い方だと自分が始めて来る人…ぽいかな、と少し反省しながらも、改めて、今まで不登校でした、と告白するのはものすごく恥ずかしい。
ちくりとした罪悪感を持ちながらも、伏せておくのだった。
「ボクはテリメーラって言います。
よろしくお願いします、ダナエさん。」
えへへ、と笑って、改めて挨拶を。
だが、そんな2人を横目に一切反応の無い教員室。
■ダナエ > 「お互い無事に学園に入れれば、
教師と生徒としてまた会うこともありそうだな。
こちらこそ、よろしく頼む」
相手は不登校だっただけで既に入学はしているとは気づかないまま、微笑む。
「……その尾に、その角。
テリメーラは人間ではないのか?」
興味を引かれた様子で問う。
扉の向こうから返答はない。
「…………誰もいないのだろうか。
開けてみてもいいのではないか?」
返答がないのだから勝手に開けるのも止むを得ない、と。
■テリメーラ > 「じゃあ、うまくいけば、ダナエ先生ですね」
なんて、ふふと笑って見せる。
が、悪い予感が見事的中した様だ。
無理も無い、けど、なんだかすごい申し訳ないなぁ、と思いつつ
「そう、ボクは竜なので、えと、まだ変身苦手で、角と尻尾が隠せなくって…。」
と苦笑いで告げる。
最近他の人と話す様になってわかったのだが、やっぱりまったくもって人間として見てもらえない様だ。やっと諦めがついた。
「ダナエさんもとっても不思議な見た目…」
シルエットこそはずんぐりとした鎧を着た人間だが。
その鎧は異質。石灰の様で、珊瑚もついて、フジツボも着いて。
まるで、ずっと海の中に居たみたいだ。
「あ、すいません、それより先に扉ですね。」
と、その話は一回置いて、職員室のドアをスライドさせようと。
■テリメーラ > 【奇数→誰も居らず、教員室には鍵が掛かっている】
【偶数→耳の遠そうなおじいちゃん先生が現れる 】 [1d6→4=4]
■テリメーラ > 意外にもするりとドアが開いた。
「失礼しまーす…」
と一歩踏み出し、辺りを見渡す。
誰も見当たらない。
やっぱり誰もいないのかな、と思い、もう一度辺りを見回してみるものの、やっぱり見当たらず。
背の小さな彼女には、教員室の一番奥で、作業をしている白髪の先生が見えていないようだ。
■ダナエ > ──ダナエ先生。
「いい響きだ。
そう呼ばれるために、今度こそ受かりたいものだ」
一度落ちているだけに真剣。
「竜!?
この世界には竜が実在するのか……!?」
テリメーラも異邦人だとは思わずに驚く。
「ということは、竜の姿にもなれるのだな。
ぜひ一度見てみたいものだ。
口から火を吐けたりするのか?」
竜というとこの廊下には収まりきらないサイズのイメージなので、
今ではなく今度、という表現。
「……海底を長く旅していたものでな。
色々と要らんものがまとわり付いたのだ」
己の鎧を見下ろし、小さくため息。
扉は開かれた。
「ん? 誰もいないのか?」
相手の頭上からひょいと顔を覗かせて教師を見つけ、
「おお、あそこにいるぞ」
白髪の教師を指差す。
「……仕事中失礼する、中に入ってもいいだろうか?」
教師に声を掛けるが、返事はない。
この調子でノックも聞こえていなかったのだろう。
「……」
■ダナエ > 「……中に入らせてもらうぞー!」
■ダナエ > 白髪の教師がようやく顔を上げて、こちらへやってきた。
はいはい、何の用ですかな、と二人を見比べるようにしている。
■テリメーラ > (ああ、やっぱり竜といえば火かぁ・・・)とちょっと申し訳なく思いながら。
扉を開けながら
「じゃあまた今度ですね」
なんてふふ、と笑って。
ダナエさんが軽々も見つけて、指さす方を見ても、彼女と彼の間にある別の教師の机で見えそうで見えない様で。
背伸びをして何とか覗こうとするもののやっぱり見えない、という所。
(何度も呼んでるのに気付かないなんてふし…)
突如上がる、ダナエさんの大きな声。
ビクッと身体を揺らして1驚き
ゆっくりと歩いてくる教師を見ながら(ホントに居たんだ…)と2驚き。
何の用ですか、尋ねられると
ダナエさんに聞こえるように小さな声で
「あの、あの、お先にどうぞ?」
というのでした。
普通の声も聞こえない程耳の悪い教師は、マイペースな笑顔で二人の話を待っているようだ。
■ダナエ > (こんなに耳が遠くても教師が勤まるのだな)
それなら私だって教師になれそうなものだ、
と手前勝手なことを考えながら。
「そうか、すまんな。では私から……」
おじいちゃん教師に茶封筒を差し出し、
「教員志望のダナエだ。採用試験の書類を提出に来た」
教師は茶封筒を受け取り、はいはい、事務に渡しておきます、と頷いた。
教師はテリメーラを優しげな表情で見下ろし、
こっちのきみは何の御用かな?と尋ねる。
■テリメーラ > ダナエさんのやり取りを見守りながら、だんだんと緊張感が増していく。
おしゃべりですっかり気を抜いて居たけど、復学の相談をしに来たんだった。
自分の心臓が、おじいさん先生にも届きそうなくらい大きく感じられる頃。
ついに自分の番がまわってきた。
「えとっ!1ねんせいの、テリメーラですがっ、また学校行きたいのですがっ!」
真っ赤な顔で、おじいさんにも聞こえる様、大きな声を出している。
廊下にも聞こえるだろうし、ダナエさんの誤解も溶けそうだ。
照れ隠しの元気も続かず、だんだんと声が小さくなっていく
「…その…7年休んでて…」
俯いたまま。
途中までこくこくとゆっくり頷きながら聞いていたおじいさんも、ちょっと難しそうな顔で首を傾げている。
■ダナエ > 「七年……!?」
七年ぶりの復学願いに驚く。
一体何歳から入学しているのかと訝しむが、
テリメーラが竜だということを思い出し成長度合いが人と異なるのだろう、と納得。
復学のお願いを聞いたおじいちゃん教師の難しい顔を見て、
これはまずいと慌ててテリメーラを援護する。
「な、七年も休んだのなら辞める方が余程楽だろうに、
こうして勇気を振り絞って復学を頼みに来たのだぞ。
学びたいという強い気持ちの現れに違いない。
復学を認めてやるべきなのではないか?」
さて、教師の反応は──
■テリメーラ > テリメーラまでちょっと恥ずかしくなっちゃうような熱いフォローを受けて、勇気をもらった少女。
心の中でダナエさんの援護に感謝しながら真剣な眼差しを先生に向ける。
そんなフォローを受け、眼差しを受け、おじいちゃん先生の取ったリアクションは…教科書通りのガッテン。
手の平に握りこぶしをぽんっと打って、その顔が元の朗らかな笑顔へと変わる。
『ああ、休んでたって言ってたのね。
うん、いいんじゃないかな、普通に来れば。』
2人の予想に反して、余りにも軽ぅ~いモノだった。
「あ、ありがとうございますぅ・・」
えー、書類まで持ってきたのにぃ、とテリメーラは呆気に取られていた。
■ダナエ > 「おお、存外に軽いな……」
普通に受理された。
おじいちゃん教師が話の途中で難しい表情になったのは、
よく聞こえていなかっただけなのかもしれない。
「寛大な対応、感謝する」
一礼。
「良かったな、テリメーラ。
七年振りでは学園も色々と変わっているかも知れんが、
頑張るのだぞ」
偉そうに言って、にこにこ顔。
■テリメーラ > ダナエさんの言葉にはっと意識を取り戻し
「はいっ!」
と元気よく答える。
その笑顔は、コレからの学校生活への期待で輝いてるみたいだ。
そんな2人の様子を見て、教師は。
『じゃ、私は作業に戻るからね。』
とゆったりゆったり自分の机に帰っていくのであった。
■ダナエ > 「うむ。……私も頑張るぞ。
次に会う時は、この学園の教師と生徒として会おう」
元気のいい返事に目を細め、己にも気合いを入れる。
去っていくおじいちゃん教師の手の茶封筒に、
次こそ受かるようにと念を送りつつ見送る。
「さて……私は食堂で食事をしてから帰ろうと思うのだが、
テリメーラはどうする?」
■テリメーラ > そんあ能力は無いが、心の中を読んだかのように、
「じゃあ、念を送っておきますから!」
と両手を前に突き出して、茶封筒に念を送るテリメーラ。
思ったより真剣な顔つきだ。
食堂の話を聞けば、念送り中断。
「あ、じゃあボクも一緒に行きますー」
■ダナエ > 「おお、すまないな、感謝する。
テリメーラの念は良く効きそうだ、心強い」
嬉しそう。
中断されたが、何となく竜の念は人間より効果が高そうな気がする。
「よし、では行くか。
テリメーラはどんなものを食べるのだ、肉食なのか?」
等と好奇心から尋ねつつ、職員室をゆっくりと後にする。
食堂に着けば歓談したり、テリメーラが食べる様子を微笑ましく眺めたりするのだろう──
■テリメーラ > 「え゛っ!?そんなコトないですよっ!」
念についても、肉食についても。
「いっつもは雲を食べてたりするんですが、普通のご飯もときどき~」
なんて話をしながら、まったりと食堂へと向かっていくのであった。
ご案内:「職員室」からダナエさんが去りました。
ご案内:「職員室」からテリメーラさんが去りました。
ご案内:「教室」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 今日から授業再開の陽子は、
制服姿で教室に入る。平日の日課は、午前か午後の
どちらかに授業をぎっしり詰めて、残りの半日は保健
室か訓練施設で過ごす。月曜と金曜は保健室、火木土
は訓練施設。水曜日は図書館で勉強か、外でバイト。
今学期最初の授業は、魔術の初等講座。授業の内容
も去ることながら、魔術教師の顔を覚えて、対魔術
防衛の事を学ばないと、学生街の魔法店に買い物に
も行けない。
トト君に教わった身代りとか結界とか、いくつかの
手段が存在する事は判ったけど、どれが何の魔術に
対抗できるのか、魔力を持たない人でも使えるのか
など、知らないことが多すぎる。
■嶋野陽子 > その後は高等薬学講座で、西洋医学
以外の薬の事を勉強し、東洋や異界のお薬について
学び、次は保健病院でのバイトのお陰で免除となっ
た看護実習の代わりに、訓練施設での剣術の実習を
受ける予定。中級者向けだけど、この学園だとそれ
でも有段者が混じるから大変だなと思う陽子。彼女
の腕前は、そろそろ段位認定を受けようかと思う程
度なので、戦力として使えるレベルではない。
訓練施設に移動する際に、売店でお昼を買って持っ
て行き、午後はそのまま訓練施設で筋トレしてから
寮に帰る予定。
■嶋野陽子 > そろそろ最初の授業が始まるので
ノートを拡げる陽子。こうして学園生活が再開する。
ご案内:「教室」から嶋野陽子さんが去りました。