2015/09/02 のログ
■流布堂乱子 > 「いえ、初動で災害規模を縮小したほうが、後々の対応としては随分楽になると思いますので、
拳一本でも二本でも、何十本か集めたタスクフォースAチーム、無理を通せば道理が引っ込む、
大災害だってぶん殴ってやらァという観点はそう捨てたものではないと思います」
生活委員会の対応力と比べてしまうと、組織化されていない在野の異能者や、専門外の委員会を最大限に生かせるのは此方の方向だ。
「たとえ相手が怪異でも、台風でも。
通常は起こりえないことを起こすからこその魔術、あるいは異能という呼称なのでしょうから」
陽子の視線には、少しだけ、ほんの少しだけ非難めいて、
貴方は生活委員会なのですから臨時部隊に組み込まれる側ではないでしょうにどうして毎回毎回戦闘へ、という、目をした。
「とは言いますものの。
用語に倣って言えば、リストを作れば部隊ができるわけでもありませんし、
訓練期間が必要ですので、避難訓練と称して演習を行う必要があると思います。」
軍靴の音が聞こえる。
■おこん > うむ、そこら辺の対策は役に立ちそうじゃのう。 あとでそこらの情報を仕入れておくか…
かんぷぐるっぺというのは、その名前こそ強調されがちじゃが、
実際のところはある目標を達成するために、各部隊から歩兵や工兵、
戦車兵などを集めて作られた任務部隊のことじゃ。
ワシら教師が率いる生徒の中から、任務達成に必要な生徒を呼び出して
部隊を作るのが良いと思ってのう。 まー、つまるところ教師とはいえ、
能力には限界があるということじゃなー。
(嶋野の言葉にうむーってゆるく頷く。 ハリケーンのちさくについてメモ。
ひょいと立ち上がると、教員用の冷蔵庫から冷えたペットボトルを取り出して、
二人に手渡した。)
まあお礼代わりじゃ。飲んでおくれな。 初動が肝心とは言え、
台風にも地震にもグーパンチが聞くと思っておる奴らがおるから困っとるんじゃ。
災害に対抗しうる能力が無い限りは、ただの被災者でしかないからのー。
あれじゃなー、隣組とか消防団みたいな形で、各学科から
状況に応じた生徒を集める必要があるのう。 まあ訓練じゃな。
(うむ、ってらんこの言葉に頷いた。 前線指揮官は委員会に任せるとしても、
組織だった行動をさせるには、最低限の訓練は必要だろう。
さらさらと紙に書き記していく。 ちょっとつかれたので、
隅っこに猫の絵とか描く。)
■嶋野陽子 > 「生活委員会にも、怪異対策課
という実戦部隊がいますので、怪異の迎撃については
そこに相談するのが良いのでは無いでしょうか?」と、
おこん先生に提案する陽子。
手渡された飲み物には、
「ありがとうございます」と礼を言ってから口を付ける。
「任務部隊…タスクフォースですね。確かに基本となる
専門部隊を複数作り、災害の種類に応じて組み合わせ
を変える編制だと、組織に柔軟性があって、欠員が出
ても埋めやすそうですね。」と、おこん先生のまとめに
納得する陽子。
流布堂さんには、小さく手を合わせて頭を下げる。
最前線で2回も見られてるのは事実だし、無かった事
にされたけど、とても物騒なレーザー砲をぶっ放した
のも本当だからだ。
(風紀委員会が襲撃されたときは、2回とも保健委員
の仕事しかしませんでしたけどね)とは陽子の心の声。
■流布堂乱子 > 手渡された冷えたペットボトルを見つめる乱子の眼差しは複雑だった。
アップルジュース。嫌いではない。むしろ好物の範疇に入る。
ただ、今は"冷えたものが"好きではない。
流布堂乱子と名乗りながら、8月までとは明確に違ってしまっていて。
「ありがとうございます、おこん先生」
ノータイムでおこん先生の奥襟から背中へ差し込まれようとするペットボトル。
何となく先生って体温高そう、とぼんやり考えていたのが仇となり、
自制心が薄くなっていた隙を本能が凌駕した。
「確かに、そうして無謀を突き詰めようとするのも一人ひとりは学生で、
本来避難させるべき対象でした。
……先生は流石ですね。」
勿論会話は淀みなく。
流布堂乱子は、生活委員会という組織と所属員については常に尊敬しうると思っているし、
嶋野陽子についてもそれは適用される。
生活委員会としての仕事ぶりは、委員会を演じ始めて情報が集まるうちに、なおのこと敬意を払うべきと思っても居る。
ただ、それはそれとして。
「……何時かも言ったように、後方で引っ張りだこなんですから。」
嘆息しながら、小さく呟いた。
■おこん > うむ、そういう委員会があるならそうするのがよかろう。
指揮を取るならそいつらであろうな。 あとは役に立ちそうな力を持ってる
連中をりすとあっぷしておけばよいじゃろう。 普通の連中の退避なんかも、
うまくやってくれそうじゃのう。
なんじゃおぬしら、なんかあれか?知り合い同士か?らぶらぶか?
(なんか二人の間に因縁?的なものがあるらしい。
ちょこちょこやりとりしている二人を見て、なるほどなあーとつぶやいた。)
うむ、ワシの手伝いをしてくれたお礼じゃ。 存分に味わつめたったぁい!?
(いきなり背中の辺りにひやっこいものが突っ込まれて声を上げる。
慌ててそれを引きぬき、困惑の目でらんこを見上げた。
ワシ、なにかしたんじゃろうか…)
ともあれじゃのー。一般人の避難…まあこの場合は、
事態収拾に参加しない連中全員のことじゃな。 を、
誘導するための人も必要じゃが…この学園もでかくてのう。
なかなか大変な仕事なんじゃよな。 訓練されておるやつら…
委員会ならうまくやってくれるじゃろうがの。
(そこに関してはあんまり心配していない、という反応。
9本の尻尾をゆらゆらと動かしながら、時折悩みつつ、
筆を紙に走らせる。)
■嶋野陽子 > いきなり冷たいペットボトルをおこん
先生の背中に突っ込む流布堂さんを見て、もふりの先
を極めると、冷たい物で攻めるのかと誤解して感心す
る陽子。
一般人の避難誘導…と聞いて陽子の頭に浮かんだのは、
海水浴場で避難誘導に当たっていた式典委員の姿。
「一般人の誘導ならば、案外式典委員の方が場数を踏
んでいるかも知れませんね。イベントとかで」と提案
する陽子。
『知り合い同士か?』というおこん先生の質問には、
「以前、一緒に仕事をしたことがありまして…」と、
当たらずとも遠からずな表現をする陽子。
■流布堂乱子 > 「いえ、知り合いでは有りますけれども、
陽子さんには他に良い人が居られたかと思います。
私は『仕事上の付き合いでしか無かったはずなのにどうして…?』という枠ですね」
陽子の発言に乗る形で補足する乱子。
その間も表情を変えずに、引きぬかれたペットボトルの温度を確かめながら、
困惑の眼差しをじっと見つめ返す。
その目は何も物語らない。
あるいは何も言わないまま、再びその背にペットボトルを突っ込むかもしれないような、揺れない瞳。
「あるいは、うわさに聞く生徒会がこうした場合に先頭に立つかもしれませんね。
先ほどの台風のような、全校規模ともなると。」
努めて冷静に、見たことのない組織について、あくまでも学園の組織図としての想像を述べながら。
「…となると逆に、授業中に実習などで学園を離れていた場合はどうすべきかという考えも浮かびますけれど。
おこん先生が産業区に生徒を引き連れて行っている際に、鉄道が遮断されて産業区が孤立してしまった場合ですとか」
乱子は別の想定を述べた。目線ははずさない。
■嶋野陽子 > 流布堂さんの最新の提案は、いわゆる
帰宅(帰還)困難者対策の話だ。
「学園の中でも孤立し易い場所はありますので、いざ
という時のシェルターや備蓄品は手配して事前に配置
して置くと良いと思います。台風ですと3日分が一つ
の目安でしょうか」と流布堂さんの想定に対する対策
を提案する陽子。
「常世島の中ならば、各地区に非常時にシェルターとな
る施設を予め定めておくと良いですね。例えば異邦人
街ならば保健課大聖堂とか」と、具体的な提案に踏み
込む。
■おこん > ふうむ、式典委員… ワシはとんと委員会には疎くてのう。
おぬしら生徒に聞かんとさっぱりわからんわい。
ふむ、なるほど、一緒に仕事をのう。
(嶋野の言葉にふむふむと頷いて見せる。
委員会の名前をチェック。あとで職員会議で発表するのに使おう。)
いい人…ま、まあよくわからんが……すくなくても知らぬ中ではないということじゃな。
まあそれならそれでよいがのう……
(じっとらんこと見つめ合う。しかし眼力で負けていた。
この生徒、一体何を考えて人の背中にペットボトルを突っ込んだんだろう。
こわい。 いつの間にか身体に回っていた尻尾をぎゅっと抱きしめて、
防衛の構え。 ちら、ちらと相手のペットボトルを見ながら身体を固くする。)
生徒会か…まあ、生徒会ならなんとかしてくれるじゃろうがのう。
孤立してしまった場合か…少なくても教員は緊急事態に対する対応を
学んでおる。 生徒しかいない場合が少し危険じゃのう…。
一人でも持ってればよいということで、小冊子を作って準備しておくか。
うむ、そうじゃな。 そのあたりも確認しておこう。 公共施設は使用許可もいるでな。
(メモがどんどん増えていく。 有能な生徒のおかげで、対応策がどんどんでてくる。
うんうん、と満足気に頷いて。)
■嶋野陽子 > ここで、運び込んだ荷物の
受領書に判子かサインをもらう事を思い出す陽子。
「おこん先生。先ほど持ち込んだ荷物の受領書に、
判子かサインをお願いできますでしょうか?」
と言って、受領書をおこん先生に手渡す陽子。
■流布堂乱子 > 「……まだ冷たい、ですね」
ぼそりと呟いて、
空気に押し当てるように、かき混ぜるようにグルグルとペットボトルを回す。
「先生、その体勢だと更に体温が上がって温かそうですね」
自然と見下ろしている視線は、ブレない。
回るのを止めたイスの背もたれに片手を置いた。
「教員は既に緊急事態に備えている、ですか。
……確かに、学生の自主ゼミなどで孤立した場合は誰も助けてくれないわけですから、危険でしょうね。
学生手帳のようなものがあればそこに付け加えればよいのでしょうけれど。」
学園の学生証はカード形式が手軽で重宝されている、と乱子は見ている。
「さて、それでは。私も良い勉強になりました。陽子さん、おこん先生、ありがとうございました」
陽子の発言に時計を確認しながら、多少名残惜しそうに椅子から手を離した。
「……ああ、そうでした。おこん先生。最後に一つ、聞いてよろしいですか。」
■おこん > うむ、そうじゃったな。 でははんこを…少し待っておれよ。
(ごそごそ。机をあさり始める。 おもちゃやらお菓子やらを
いっぱい取り出してから、やっとこさ見つけたハンコを、
嶋野に言われたように受領書にえいやと押した。)
うむ、これでよし。 ごくろうじゃったのう。
(彼女とはいえ、さすがにあれだけの荷物を運ぶのは大変だっただろう。
労いの言葉をかける。)
つ、冷たいのがいやじゃったのか…
それならぬるいやつを上げたんじゃが。
…なんでワシの事見るんじゃよー…!
(この生徒こわい!耳をぺたんと伏せ、9本の尻尾を抱えて身を守る様は、
教師の貫禄十分というところである。 背もたれに手が置かれる。
チェックメイトというやつか、南無三。。。と思っていたけど、大丈夫だった。)
うむ、簡単に学生に緊急事態を連絡できるような手段を用意しておくとしよう。
二人共、気をつけて帰るんじゃぞ…って、なんじゃ?困り事かえ?
(最後に1つ、といわれて、狐耳がぴくぴく動く。小首を傾げ、彼女に問いかけた。)
■嶋野陽子 > 受領書に判子をもらった陽子は、
それを保健課に届けなければならないので、
「話が弾んで名残惜しいですが、今日はこれにて失礼
いたします。おこん先生、流布堂さん、ありがとう
ございました」と二人に一礼して職員室を去ろうとする
陽子。
ご案内:「職員室」から嶋野陽子さんが去りました。
■流布堂乱子 > 「……そう、ですね。困り事です。」
コクリと頷いて。
これまでふざけていても微動だにしなかった瞳が、
考えをまとめる間だけ伏せられた。
「おこん先生。……この学園の教員になるのに必要な資質を一つ、教えて頂けませんか。」
■おこん > ふうむ……資質か。 そうじゃのう…
(椅子の上で足を組む。うーむ、と相手と同じように考えこんで。)
強いていうなら、気持ちじゃな。 お主が教えられる事を使って、
それを使って生徒たちをよりよい生き方に導く…
その気持ちが必要なのではないかと、ワシは思う。
ワシのこみゅにけーしょん学なんかもそのたぐいじゃし、
国語や数学といったものだって、本来はそうじゃろう。
生徒たちのことを考えられるかどうであるとワシは思う!
(言うだけ言った後、かっこよすぎかのう、と照れくさそうにして。)
■流布堂乱子 > 「生徒を、より良い生き方に導く……気持ち」
空気と触れ合う胸元に、指先で触れた。
まるでその奥に心があるかのように。
自分がこの職員室に入ってきた時に思い出していた気持ちは何だったか。
『何も残せなかった世界の代わりに、自分が何かを伝えたい』
それはまだまだ全然ひとりよがりの気持ちで。
そのひとりよがりの結末として、異世界からの経験を伝えるために
二級学生を増やそうと暴走していた違反学生と拳を交えたことだって有った。
「……私の伝えたいことは、まだ誰かの為にはなりそうもないです、ね。
答えてくださってありがとうございます、おこん先生。」
乱子は膝を折って、椅子に座るおこんよりも目線を低くして。
ゆっくりと感謝の言葉を伝えた。
「こんなに可愛くて頼りになる先生の授業でしたら、
もっとちゃんと出席しておけばよかったです」
照れる様子に、ついつい堪えられなくなって、先生の頭を撫でようと手を伸ばして。
スカートの膝を払ってから立ち上がると、もう一度お辞儀をした。
「受け取った先生の気持ちを活かせるように。……もう少し、考えてみようと思います」
それでは、と。
職員室を去るときの声は、入室時よりはもう少しだけはっきりとしていた。
ご案内:「職員室」から流布堂乱子さんが去りました。
■おこん > 他人の経験は、別の人が得ることの出来ぬ経験じゃ。
けっして無駄でも、誰かのためにならぬということもない。
事を起こすのに、まずは自分が自分を信じねばな。
なに、おぬしならすぐに道を見つけられるであろうよ。
(らんこの言葉に落ち着いた調子で答える。
なんかすっごく褒めてもらえた上に、頭まで撫でてもらった。
真っ赤になって狐耳をぴくぴくさせながら、相手が撫でるにまかせて。)
うむ、悩んだらまた相談に乗ってやるでのう、気軽に来るがよい。
(ふたりともお疲れ、と挨拶をしてから、自分も立ち上がった。)
教師が増えてくれると、ワシのしごとも楽になるんじゃがのー。
(のんびりした調子でつぶやいてから、自分も避難訓練の準備のために
職員室をあとにして。)
ご案内:「職員室」からおこんさんが去りました。
ご案内:「教室」にジブリールさんが現れました。
■ジブリール > 【授業を終えた後の、もっともっと時間が経った静かな教室内。椅子に座って呆けていた女は浅く息を吐いた。
机の横に立てかけた白杖とかばんがある位置を手探りで探し当てても、それをとりもせずぼんやり、ぽやぽや、女は佇む。
先生に怒られたわけでも課題があったわけでもなく、ただそこにいるだけ。女は其処にあることが当たり前のように教室で夜を漂っていた。
光の見えない世界の内側で、エメラルドカラーは揺らめく、揺らめく。】
「―――ふぁ」
【仕舞いにあくびを零す。涙が流れないのはせめてもの幸い。しかしてだらしない、としかられる幻聴が聞こえた気がして、すぐに身形を整えた。】
■ジブリール > 【ひらりひらり、風に揺れるたわわな花房。銀の髪を風に遊ばせて眺めるは窓の外。
そういえば空気を入れ替えようとしてずっと開けっ放しにしていたのだと想起する。ヒトはぽつりぽつりと囁いた。
のびのびと腕を伸ばし、固い椅子の感触を離れ、窓を閉めるべく手を伸ばした。ここにあるだろうか、と窓の外に投げ出されないよう注意しつつ。
ここは上のほうにある階。下手をすると落ちてしまう。助けてくれる者も傍にはいないのだから。
月明かりは夏日のソレより暑くなく、冬の風より冷え冷えとしたものではない。温い風が身を馴染ませるよに曝される。カーディガン越しに伝う風の心地良さ。】
「………」
【十分に風を堪能してから、カラカラと音を立てて窓を閉めた。小気味良い音と共に、ピシャリと閉じる音。窓ガラスに指を伝い、鍵を閉めた。】
■ジブリール > 【女は窓際の席に座っていた。とはいえそこは女の席ではなく、別のクラスメイトの席だった。もっとも日が遠く、なおかつ前線にある入り口付近の場所が女の本来の椅子である。
この場所からでは少し遠い。文字も見えないどころか、その先すらぼんやりとして見えないだろう。
単に座ってみたかった。ここから感じる風がどんなものか。ここから感じる景色は、色は、、どのように映るのだろうと。包帯に覆われた眼ではそれを直接確認する術はない。しかして、空気は伝わる。】
「……良いですね」
【ふいと呟かれた感想。女には好評だ。夜という条件でしかこの場所に近づけないのだから、評価方法が少々偏りが出るのだけれど――それはそれ。できる範囲での最大限の賛辞。女はこの場所をうらやましく思った。
眼を光の世界に曝せないままの現状ではこの条件でしかこの場所に座ることが出来ない。
けれど月明かりはやわらかく差し込んでくれる。女にも平等に差し込んでくれる光は、女にとってありがたいものだった。
再び椅子に座ろうとして――やめた。椅子にもたれかかってぐっと伸びをした。少し長く座りすぎた。】
■ジブリール > 【女は肩を竦める。片手を椅子の背もたれに置きながら机に触れる。そうしてかばんと白杖を手にした】
「……ではまた、明日」
【女はしずしずと歩き、教室を後にするのだった。】
ご案内:「教室」からジブリールさんが去りました。
ご案内:「教室」に久藤 嵯督さんが現れました。
■久藤 嵯督 > 空もすっかり黄昏に染まった頃、授業の終了を告げるチャイムの音。
教員が教室を出て行くと、残された学生らは各々の輪に集っていく。
そしていくつかの雑談を交わした後、次々と下校していくのだ。
久藤嵯督が現在受けているのはどの学年でも受けられるものであり、教室には1~3年生がごちゃ混ぜになっている。
4年生でこれを受けている者も数人いるが、それは大抵単位不足の落第生予備軍。
同学年内でさえ孤立していると言うのに、違う学年の生徒の輪に入れる筈もなく
久藤嵯督は今日も一人で、教材を鞄に詰めていた。