2016/01/15 のログ
リビドー >  
「いやいや、構わないよ。若く見られるのは慣れている。
 言わなかったボクにも非はある。……蔵田、怡与。くらたさん、かな。好い名前じゃないか。

 ……ああ、ボクはリビドーと名乗っているよ。
 専攻は哲学と魔術だが、戦闘や異能についてもそれなりの造詣を持っているつもりだ。ま、宜しくな。」

 特に気にした調子は無い。
 先ほどまでと変わらぬ調子で名前を反芻し、名乗りを返す。

「ともあれ、戦闘の指導だな。
 ……ふむ、少し時間が欲しい。キミの異能を考察しておきたくてね。
 そうだな、講義の後か休日ならば基本的に構わないよ。キミの都合に合わせ――

 手帳を取り出して捲り、困った風な渋い顔を見せる。

「明日と明後日の夜は野暮用だ。そこ意外だな。」

蔵田 怡与 > 「リビドー先生…こ、これから、よろしくお願いします。
哲学と魔術…その、わたしは、今まで、学校に、行ったことが、ありません。
勉強は、家で、教わりました。専門は…19世紀から20世紀の戦争、戦術、兵器工学です。
よ、よろしくお願いいたします。」

(再度深く頭を下げ)

「は、はい。わたしも、いつでも大丈夫です。
先生の、都合のいいときで…お願いします。」

リビドー >  
「……ふむ。珍しい分野だな。
 いや、悪く言うつもりはない。が、少々意外に思えてね。
 とは言え、それならばキミの異能にも得心が行く。」

 彼の中で何かが紐解けたのだろう。
 楽しそうに、満足そうな笑みを浮かべてみせれば、二度頷いた。

「となると、そうだな。いきなりキミの休日を使うのも気が引ける。
 来週の講義後の何処かでどうかい。早ければ月曜日、遅ければ金曜日だ。
 一応、気にするのならば、カロリー消費も調べる事は出来る。
 後は、そうだな。トレーニング分野の本は、初級分野だけでもこのまま読んでおくと良いんじゃないかい。
 恐らくだが、キミの場合は理論を敷いておいた方がやり易いだろう。……何も無ければ、今日の所は戻るよ。質問等はあるかい?」

蔵田 怡与 > 「そう、でしょうか…。
そういえば…この図書館には、戦史叢書が、ほとんどありません。ね」

(あまりメジャーな学問ではないのかな、と小首を傾げながらも)

「は、はい。わかりました。では…月曜日、で、おねがいします。
カロリー消費は、自分でも、少し、調べてみます。
それでもうまく結果が出なければ、そのときは、先生にお願いするかも…しれません。
はい、トレーニングについては、もっと勉強します。
質問は…ない、です。今日は、本当にありがとうございます。
これから、よろしく、お願いいたします」

リビドー > 「キミには悪いが、メジャーでないことは確かかもしれないな。
 後は……色々考えられるが、妄想や推測の域を出ないか。」

 戦史叢書をあまり置いていない理由に関しては色々考えられる。
 ……ものの、一旦は置いておく事にする。憶測の域を出ないのが、主たる理由だ。

「ああ。それが良い。"自分で調べる"のも大事な力だからな。
 もしもキミの前に敵が立ちはだかったとしても、
 敵は自身の強み弱みなんて教えてくれないからな。自分で調べたり、考えるしかない。
 ……とは言え、キミはその辺りが得意そうにも見えるよ。
 では、また月曜日に――」

 笑みと共に軽く褒めてから、ゆっくりと背を向ける。
 そのまま、歩き去るだろう。

蔵田 怡与 > 「はい。色々と、ありがとうございました。
その…よろしくお願いします。」

(深々と頭を下げて、先生の背中を見送り)

「……ふふ。先生だ。嬉しい、な。
…そうだ。もう少し、勉強、していこう。
調べるのは…得意、って、言ってくれた。もの。」

(再度椅子に座り、本をめくり始めた)

ご案内:「図書館」からリビドーさんが去りました。
ご案内:「図書館」から蔵田 怡与さんが去りました。
ご案内:「図書館」に獅南蒼二さんが現れました。
獅南蒼二 > 数日間、研究室には寝るためだけに戻る生活をつづけた。
他にやりようが無かったとも言えるが、お陰で人間らしい生活をしたのも事実である。
そしてその数日間は、獅南に発想の転換を齎した。

賢者の石と呼ばれる雑多なもののなかの1つ、無限の魔力を生成する魔石。
彼は、その応用から無限の魔力を蓄積できる“まがいもの”を作ろうとしていた。
……だが、そもそも、手の届かぬお伽噺に解決を求めた発想自体が誤りだったのではないか。

彼が資料を探すのは禁書庫ではない、あの場所の本はすべて、読みつくした。

獅南蒼二 > 獅南が積み重ねる資料はすべて、一般的な魔導具に関するもの。
そして、魔力を有した生物に関するものや、魔術が学問として研究されはじめた黎明期の、恐るべき人体実験や解剖実験の記録。
とはいえ、そのいずれも、さほど高度な内容が記されている資料ではない。

「………………。」

もはや読み流すが如く、その1冊1冊に目を通していく。
いかなる物質にいかにして魔力が付与されたのか。
いかなる生物にいかにして魔力が付与されたのか。
魔力を有する人間はいかなる特徴をもっているのか。

獅南蒼二 > 実に不甲斐ない事実だが、魔石、という概念に引きずられ過ぎていた事実に気付かされた。
確かに現代的な魔導具の多くは魔力のソースとして魔石を利用している場合が多い。
だが、過去の例を見れば魔石よりもむしろ、神木の枝や羊皮紙に魔力を付与している例の方が圧倒的に多いのだ。
無論、優れた魔石に比べれば効率は悪い。だが、その欠点を補って余りあるほどにコストが低いのも事実だ。
そして、最大の魔力容量をもちながら最も効率良くそれを長期にわたって蓄積できるのは…

「……生物、か。」

…魔導生物、魔獣の類、そして、人間であった。

ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 「…はぁ…」

図書館の、魔術系の書籍が充実した感にため息混じりに入って来る少女が1人。
以前、とある教師から個人的に出された「宿題」を解決するために、最近はピアノの練習も最低限に図書館に通い詰めなのだ。
…というのも、その教師から出された「宿題」に使用されている魔術文字は複数種あって、蘭の持っている辞典だけでは対応出来ないためである。

(…ピアノ、弾きたい…)

普段は勉強を苦にしない蘭だが、流石に少し参っていた。辞典を複数冊チェックするのは結構骨なのだ。

今回も辞典を探して、閲覧席の申込をしようとしたところで…目に入るのは、「宿題」を出した当の教師の姿だった。

「こんにちは…先生も調べ物なんですか?」

何となく、声をかけてみる。
「宿題」は進んでいるとはいえ完了はしていないので、表情には少し強張りが見られるかもしれない。

獅南蒼二 > 調べもの、とは厳密に言えば違う。
獅南は、思いついた自分の仮説を確かめるための資料を集めていた。
そしてその仮説は、概ね正しいだろうという実感を得たところであったから、

「…いや、丁度終わったところだ。
 その様子では、あの“課題”は難しすぎたか?」

くくく、と楽しげに笑い、最後に開いていた本を閉じて、山に重ねた。
獅南のよこには、分厚い魔導書がゆうに20冊はあるが、全部読んだのだろうか。

美澄 蘭 > 「そうですか…お邪魔せずに済んで良かったです」

「終わったところだ」と言われれば、そう言って肩をなで下ろす。
そして、"課題"の事を聞かれると、少しぎくりとしたような表情を強張らせた後

「…そうですね…魔術文字の種類が多くて、辞書をいくつも調べないといけないので…図書館に通い詰めです。
もう少しで、魔術文字の意味は全部調べ終わるんですけど」

そう言って、困ったように笑った。実際、獅南ほどではないが、蘭も分厚い魔術文字の辞典を複数抱えている。
獅南の横の分厚い魔導書の山は、今は蘭にとっては「背景」であるようで、意識は向いていなかった。

獅南蒼二 > 蘭の言葉を聞き、その表情を見れば、小さく肩を竦める。
この生徒は思った以上に…

「勉強熱心なことだ…
 …それで、全て、ひとつ残らず調べなくてはその術式の意味は理解できないか?」

そうとだけ聞いて、椅子に深く座り直した。
指先でひょい、ひょい、と事も無げに浮遊魔法をかけ、分厚い本を1冊1冊元の場所へ戻していく。