2015/07/08 のログ
風間蒼介 > ふむ……
どうでござるかなあ?人間ってくくりで見ると良い事も悪い事も選び放題でござるからなあ
良い様に思おうとすれば幾らでも良い部分を見つけられる
悪い様に思おうとすれば幾らでも悪い部分を見つけられる
そういう物ではござらんかなあ
(何があったのかは、判らない
 だがどういった事があったのかは、なんとなくだが判った
 恐らくは自分が異族である事を強く意識させられる出来事でもあったのだろう)

人間誰しも良い面だけ持つ事は出来んでござるよ、無論悪い面だけも
(とはいえ、自分はその「友達」の事を知らない
 なら何を口にしても知った風な口にしかならないだろう)

拙者は、面白いと思うでござるがね
違うというのは知らぬという事でござる
ならば違う存在を知るという事は自分の知らぬ事を知るという事でござるしな
(呼吸すら乱れるという事は精神面が大きく乱れているという事だろう
 だから決して早口にならぬよう、ゆっくりとした調子で言葉をつむいでいく)

クゥティシス > 「っく、ぅ、そうだ、と…おもってた」
「だから、いいように…おもおうって、ね。おもってたの」
(青年の言葉にしゃくりあげながら言葉を返す)
(彼の言う通りだと思っていた。だから、「ニンゲン」というくくりを捨ててみようと、そう思っていた)
(そうすればきっと、上手く行くと思っていた)
(それだけが、日の当たる場所へと彼女を導いてくれるか細い糸だったのだ)

「でも、でもドラコは…クゥの、こと…っっ」

(脳内にリフレインするのはあの時友人が自分に向けた眼差し)
(あれが本来自分に向けていた想いだとしたら)
(そう考えるのが、辛い)

「知らないことを、知る…」

(胸中で渦巻く感情の波の中に、波紋が広がった)
(青年の言葉が、波間を縫って奥底に伝わっていく)

「じゃあ…じゃあね、いろんな人に、いろんな「違う」ことがあるとして…」
「その「違い」を…「良い面」と、「悪い面」と」
「それを見ることになって、それが…すごくショックなことだとしても」


「それを…面白いって、思わなきゃ…いけないのかな」
「それがニンゲンの…ニンゲンの社会の、ルールなの…?」

風間蒼介 > いや、まあ拙者がそうだと思っているだけでござるな
拙者閉じた狭い里で育ってござってな?
まあそこが悪い所かと言えば全然………、いや、うむ、それなりに良いところでござったが
こうして外の世界に出てみれば…本当に世界は広うござる
知らぬ者と出会い、知らぬ事を知り…そういうのが楽しくてたまらぬのでござるよ
(空を見上げ、しみじみと、本当に楽しそうに口にして)

だからまあ、これは拙者なりの楽しみ方でござって
そうせねばならぬという物ではござらぬよ

しかし難しい問題でござるな…
悪意というのは必ずどこかにある物、避けて通ろうと思えばそれこそ誰とも出会わぬようにするしかござらぬ
でも、それは寂しゅうござるからなあ…

拙者、そのお主の事も、その相手の事もよく判っておらぬ
ゆえに何ともいえぬ、情けない話でござるが…

(ぽり…と、頬をかいて困ったように苦笑を浮かべる
 難しい、とても、とても、知った風な口を聞くことは出来るだろう
 耳障りのいい言葉を口にする事は出来るだろう、でもそれは自分の格好がつくだけで、彼女には何にもならない
 だから言葉が見つからない)

…拙者、風間蒼介と申すが、おぬしの名前、聞いてもいいでござるかね?
(ただ、名前を知らないのはなんとも居心地悪く、そんな事を聞いて)

クゥティシス > (楽し気に語る青年の姿は、今の彼女にはとても眩しいものに思えた)
(自分も、ついこの間まではそうだったのかもしれない)
(見知らぬ社会の仕組みを見るのが楽しくて、その中に溶け込む努力をすることも辛くはなかった)

(けれどそれは、あくまで「支え」があってのもの)
(信じてもいいと思えるだけの「支え」を失った今となっては、見知らぬ世界など不安と恐怖に満ちたものでしかなくて)

(だからこそ―寂しいのだ)

(一度信じることを知ってしまった以上)
(友人の有難さを知ってしまった以上)
(今更、凍てつくような孤独の風の最中には戻れはしない)

(必死に縋るものを求め、けれども目に映るもの全てが自分を刺す茨にしか見えなかった少女にとって)
(この「時計塔」という特別な場所で、等身大の言葉を語るニンゲンは―)
(ある種のデジャヴとなり、彼女の目に映った)

(あの時、出会った少年のように―)

「……クゥティシス。クゥティシス・トトル・ラクィア」

(ぽそりと、名を告げて)

「ソウスケは…違うの、気にしないんだよね」
「クゥにおっきな耳があっても、尻尾があっても…」
「ニンゲンじゃ…なくても、気にしないんだよ…ね?」

風間蒼介 > む……ラクィア殿、でいいでござるかね?
(自分のことをクゥと呼ぶのならばそこが名で、最後につくのが姓であろうあたりをつけ
 場所によって呼び名にはルールがある、自分のそれが彼女のそれに抵触しないかの確認を取って)

気にするかどうかで言えばめっちゃ気にするでござるよ?
うっわモフモフしてそうでござるなぁ…って
まあ、ラクィア殿が言っているのは悪いように思わないか?という意味でござろう?
ならば拙者は気にせんでござるよその辺

とりあえず……拙者まだ出会ったばかりでござるし、信じて欲しいなど軽々しく言えぬでござるが
ラクィア殿を落胆させたり傷つけたりしないよう頑張る、とは言わせて貰うでござるよ

…あ、拙者ちと無神経というか鈍いところあるようなので、知らぬうちにアカン事やってしまったら言ってほしいでござるよ
マッハで謝るゆえ

クゥティシス > 「クゥは、クゥだよ。ラクィアは…クゥたち村のこと。だからクゥでいいの」
(彼女たちルルフールに苗字というものは存在しない)
(ラクィアはあくまで彼女が暮らす集落の名前である)

「トトルは首長の娘。だから…ラクィアの首長の娘、クゥティシス」
「それで、クゥティシス・トトル・ラクィア」

(自身の名の由来を説明し、ぐ、っと拳を握って息を飲み―)


「…わかった。だったら、クゥもソウスケのマネする」
「ソウスケを…実験台にするんだ」
「クゥのことを傷つけないようにするっていうソウスケの一部分と…もしかしたらあるかもしれない、ソウスケの別の部分」
「どっちも合わせて、ソウスケだって」

「そう思えるように、頑張る」

(それは彼女が掴んだ新たな糸の先端)
(他者を信じるということの一歩先)

(他者を「受け入れる」というステージへの第一歩)

(他者を受け入れ、その上で相手を判断するという思考を彼女は選択したのだ)
(ただ優しくしてくれる人を信じるだけでなく)
(信じた上で、受け入れようとする姿勢)

「…だから、次からもクゥと話して」
「クゥも、ソウスケに話しかけるから」

(それは酷く遠回しな許容の言葉)
(少なくとも―クゥティシスは「風間蒼介」というニンゲンに対して敵意は抱かないという宣言でもあった)
(友達というにはまだぎこちないけれど、これが始まりの一歩ということだろう)

「だから…よろしくね、ソウスケ」

(新たな想いと決意を胸に立ち上がり、階段へと歩き出す)
(振り返ることも、手を振ることもしない)
(けれども、その顔に最早恐怖の色は無く)

(力強く、確かな足取りで少女は時計塔の階段を駆け下りていくのだった)

風間蒼介 > ふむ……ああ、なるほど氏族名でござるかな
うむ、ではクゥ殿と呼ばせて貰うでござるよ
(名前の並びで自分達の血筋や所属を表す文化がある
 彼女がそういう集団の生まれなのだとわかれば確かにその呼び方は相応しくないだろう納得し
 自分なりの礼儀を通そうとするのも押し付けだろうなと思えば彼女の言うとおりに)

ふむ、それは責任重大でござるなあ
ならば拙者もしゃんとせねばならんでござるね

クゥ殿がどんな辛い目にあったのかは拙者判らぬ
しかし…この世界はそんな事ばっかりではござらぬ
クゥ殿が信じるに足る良い人はきっと…たくさん居るでござるよ
そこに至るには時間はかかるでござろうが…
クゥ殿が「頑張る」をしなくても、楽しいと思えるようになるよう願ってござるよ
(彼女の中で何かが変わったかのように言葉に、瞳に何らかの意思を感じれば、それに嬉しそうに頷き)

明日が昨日より良き日である事を
(そう背中に言葉を投げかけ、見送るのだった)

ご案内:「大時計塔」からクゥティシスさんが去りました。
風間蒼介 > ……えらそうに言いすぎたでござるかなあ
(彼女は怯えてるように見えた、傷ついているように見えた、そして迷っているように見えた
 だからなるべく、傷に触れないように、怯えなくていいように、そして彼女が迷いに向き合えるようにと思って言葉を紡いだ
 しかし自分もそれほど世界というものを知っているわけで無く…自分が口にした事を思い出せば赤面物も良い所である
 彼女が前を向く助けになれたのならそれでいい、それでいいとは思うが…)

エロゲの地下流通とか間違いなくアカン系の所業でござるよなあ……
(彼女に自分の普段の言動を見られたらどう思われるか
 その事だけがトゲのように……鉄串のようにぐっさりと刺さったままであった
 というか彼女が泣いていなかったらなんとかして耳か尻尾に触れられないかと知恵をめぐらせていただろう)



……明日が昨日より良い日である事を祈るでござるよ
(自分が口にしたちょっと良い感じの言葉をマッハでドブにダンクかまし、時計塔から宙へと身を躍らせ
 数秒後、電磁レールのきらめきが断続的に空に閃き、離れて行った)

ご案内:「大時計塔」から風間蒼介さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > 風紀委員の仕事がひと段落した嵯督は、時計塔に登って常世島を見下ろしていた。
警備強化週間もあって、本日もまた学内勤務である。
学園から出られないので、せめて高い所でちょっとした開放感に浸る。

じめじめした気候を、涼しい風が攫っていく。

久藤 嵯督 > 各委員会の役員とて、試験の終わりに打ち上げを行う者達も少なくはない。
だから『働き者』が残されるというのも当然の話で。
それも一人で要塞二つ分の防衛力を発揮できる嵯督ならば、何人分だってカバーする事が出来る。

「……こうも都合よく扱われていると、我ながら情けなくなってくる」

第一装備の入った大型ケースに手をかけながら、深く溜め息。
デスジュースの容器の蓋を開けて、一口含む。

久藤 嵯督 > 普段は腫れ物扱いしておきながら、こういった時だけ平頼みで仕事を回してくる。
仕事だけはクソ真面目に取り組んでいたつもりだが、そう報われるものでもない。
もとより聖人君子の如き采配など期待しちゃいない。あまり人をアテにせず、自分の裁量を持って生きる事が賢いやり方だ。

生きるか死ぬかの境界線に立つ覚悟はあるが、『トカゲの尻尾』になるつもりはない。
裏切りは何よりも許されざる事であり、自分に対してそれを行う者は例え財団であっても許すことは無いだろう。

久藤 嵯督 > 「……~♪ ~♪」

無意識の内に口ずさんでいたのは、名も知らぬ無詩の唄。
知っている者は知っている程度の曲らしいのだが、曲名や出所には興味が無かった。

それは童歌のような穏やかなメロディ。
音程ピッタリに歌う嵯督の技量もあって、それなりに綺麗な旋律を形作っている。

久藤 嵯督 > 本日は晴天なり。世は全てこともなし。
実に静かなものである。

「~♪」

そんな静寂の中でも鼻歌は続いていて。
指の甲側から伸びるピアノ線で星座の結び目を作れば、それを星空に重ね合わせたりする。

ご案内:「大時計塔」にソウマ・アーヴェントさんが現れました。
ソウマ・アーヴェント > あの日以来、
ずっと学園の何処かを徘徊するようにぐるぐると、回っていたり、
突然寝たりして、背景化したりなんだりしてたりを繰り返していたが、
試験もようやく終わること、なのか。
彼に解放されたという感覚もなにもなく、いつもの様に、ふらふらと、回っている所に。

歌が聞こえた。
興味をそそられたのかはとても分かりづらいが、
時計塔の上から聴こえる歌に、誘われるように。登っていく。

…気配は少なめだが、流石にピアノ線の何処かには引っかかるだろう。

久藤 嵯督 > おおよそオフに近い時は、糸の索敵範囲を狭めに設定している。
広げれば広げるだけ頭を使うし、脳のエネルギーを余計に使う。
だがら彼が近付いてくる事に気がついたのは、ある程度近付かれてからのことだ。

「……~♪」

近付かれている事に気付いても、鼻歌はやめない。
別にヘタクソな歌に文句を付けに来たというワケでもないのだろうし、仮に下手呼ばわりされたって気にしない。

ただひとつ時計塔を登っていくその足音から、その主が只者でないことは理解出来た。

ソウマ・アーヴェント > ……一応只者ではないというのは正解なのだが、
技術が合っても中身が天然ボケに近いと非常に「無駄遣い」感がする。

その、無駄に気配が少なく、
無駄に息を潜め、
(なおこちらに関しては気付いたらそうなっているらしい)

時計塔の上へと、辿り着く。
「……誰か居るのかと思ったけれど……」
こてり、と首を傾げる。
別に性別がどうであれ、見た目がどうであれ、立場がどうであれ、
この男はそんな事は全然気にしないのだが―

なんでか、何処か引っかかるような顔をして、そのまま言葉の次が出てこないような顔をしている。
……有り体に言えば首を傾げている。

久藤 嵯督 > 鼻歌を止めて振り返り、街から青年の方へと視線を移す。
白金の髪が風に揺れ、黒いコートがはためく。
その男の目は、黒く深く淀んでいた。

「……そりゃあ、いるだろうよ」

もっとも耳が聞こえないとでも言うのなら、話は別なのだが。
並外れた身体運びをする割に間の抜けた仕草を見せることから、嵯督は彼を『無意識でやるタイプ』だと予測する。
戦える人間に対してなら、嵯督は一定の興味を示すのであった。

「……お前、名前は?」

ソウマ・アーヴェント > 「会ったことがあるような、気もしなくはないけれど、」
「それ以上に、……本当に居るのか?と思ってしまった」

「良く分からないが」
こてりと首を傾げたままだったのを戻して、ようやく喋り始める。

「俺は、……ソウマ・アーヴェント……と、言う」
黒く淀んだ目を映すこの男の瞳は、伽藍堂かなにかとばかりに空虚で、死んだような瞳にも見える。

「別に俺の、技術に関して、何か言いたいことがあっても、」
「俺のは、全部『偽物』で、『模倣物』で、『貰い物』だから」
「俺に対して言われている気はしない、が……」
表情は変わらず、淡々と、答える。
見当違いな回答かもしれないが、取り敢えずそう言っておかないといけないと、思っているらしい。

久藤 嵯督 > 「なんだ、この歌がラジカセか何かで再生されたものだとでも思っていたのか?」

微妙に古めかしい例え方をする。

「ソウマ・アーヴェント……ああ、財団の。
 俺は久藤嵯督だ」

財団にいれば、名前くらいは聞いた事がある。
細かい情報は隠匿されているために調べ上げる事は出来なかったのだが……

「勝手に人の心を読むなよ。それと、お前は一つ思い違いをしている。
 自分の意思で使う力なら、それはもう自分のモノだ。
 そも、返せと言われて返せるモノでもないだろうに」

ソウマ・アーヴェント > 「そんなところ、だと思う。そう言うのなら」
そう言うのなら、という時点でだいぶ自分の判断を放棄しているような感覚は見受けられるだろうか。

「ああ、『親』の所の……」
「名前も、何処かで聞いたことが、あるような」
少し首を傾げるが、結局思い出せなかったのか元に戻る。


「……ああ、成程、」
「返せなくても『使い潰させる』ことは、可能だと、思うけれど」
「……『そういう』代わりなら幾らでもいそうだから」
感慨もなく、自分のものという感覚も、なさそうな言葉を返す。

「……自分のものだって、はっきり、言えるのだろうか?とは思ってはいる」
「俺はそういう風に『つくられた』のだし、ちゃんと学んだ訳でも、自分が抱えていた力でも無いということは『知っているから』余計」