2015/09/23 のログ
■コンスウェイラ > 「シニョニョメ?ヘンな名前ね、気に入ったわ」
さらっと微妙な間違いをしつつ続ける。
「私はいいのよ私は!誰がそんな事書いたのか知らないけど禁止って言われたら入りたくなるもんでしょ?
絶対風紀か公安が絡んでると思うから、こうベタベタ足跡付けに来たってワケよ」
とは言うが、靴に汚れやら何やらはない。比喩的な表現なんだろう。
ふと、少年の首に視線が行って、じっと見ている。
■東雲七生 > 「そんな可愛い間違われ方初めてなんだけど。」
はぁ、と溜息を吐いて。
続いた言い分に、更に溜息を吐きそうになるが何だか勿体無い気がして我慢する。
「風紀とか公安より、先生に怒られると思うけど。」
見つからなければ如何という事は無いだろうし、
そもそも立ち入りが禁じられているのは単純に危険だからだろう。
そんな事で委員会が動くとは、七生には思えなかった。
既に振り返っている事を止めた七生には女の視線の先は分からない。
■コンスウェイラ > しののめとシニョニョメの区別もつかないのかわからないが、そう言われると首を傾げて…
「…? 間違ってないでしょ?なんにせよ怒られそうになったら逃げるし…
っていうかシニョニョメはなんでこんなトコに…そいやあなたこの前首に包帯なんて巻いてなか…あ~~!わかった!」
突然、何かわかったような声を上げる。
"ちょっと待って今当てるから!"と言って数秒経過したのちに笑いながら口を開いた。
「アレでしょ?厨二病ってヤツでしょ?それでしかもこんな人気のない屋上とか
"風が俺を呼んでいる"とか"今日は風が騒がしいな…"とかやっちゃうんでしょ~?アッハハ!」
と、実に失礼なある事ない事言って笑う女。
■東雲七生 > 「怪我したの!!普通に!!」
いきなり何を言い出したかと思えば。
唐突に失礼な事を言い出して笑い始めた女に対して心の中で頭を抱えながら。
こんな超常跋扈する島で厨二病もクソもあったもんじゃないだろ、なんて呟きかけて慌てて飲み込む。
それじゃあ島民の大体が厨二みたいだ。……間違ってないか。
「そんな事言ってるおねえさんだって、連休中に一人でこんなとこ来てさあ。
彼氏とデートとか、そういう予定無かったわけ?」
もう振り返って訊ねるのも馬鹿馬鹿しい、と視線を賑わいを見せる学生通りへと向ける。
■コンスウェイラ > 「えぇ~、普通に怪我なの?つまんないわねぇ、タライでも落ちてきて骨にまでダメージが行ったのねぇ」
と、怪我の理由まで勝手に決めてかかる。
続く少年の言葉には繕った笑みを浮かべては静かな怒りを顕わにして…
「あ"ぁ~~??ちょっとぉ~ジャリンコボーイ?生意気言ってると"ヅケ"にするわよ?
そんなアンタは彼女の一人でも居るからそーいう事言ってるのかしらぁ~?」
少年が街を眺めているのをいい事にその首を後ろから両手で掴もうとする。抵抗しなければ軽く首をシメられるだろう。
■東雲七生 > 「……いや、まあ、骨には異常無いんすけど。」
そこまで説明する義理も道理も無いのだから、勘違いしてるならさせたままで良いかとも思ったのだけど。
一応、訂正は入れておくことにして。
「……ちょおっ、怪我してるって言ってんでしょ!?
いだだだだ、別に居ないっすよ!今は別に欲しいとも思ってないし!!」
首に触れられれば必要以上に大声を上げる。
だって痛いんだからしょうがない。
■コンスウェイラ > 「アンタが今感じてる痛みは私の心の痛みよ!!くらえ!くらえーーー!!あはははは!!」
一通り苦痛の声を聞くと満足したのか解放した。
…途中、嗜虐的な声を上げていたが気にしてはいけない。
「っていうかアンタも居ないんじゃない。それなのにこんなとこ来てさあ。
まあ、ジャリンコボーイのシニョニョメ君には恋愛はまだ早すぎるかー…6、7年ぐらい早い感じするし」
そう言いつつ、隣に座って街を眺め始める。
■東雲七生 > 「だから怪我してるって言ってんでしょーが!!」
絶対必要以上の痛みを受けてる気がする。
解放されれば、この少年にしては珍しいくらいの仏頂面で、ふん、と一つ鼻を鳴らした。
「いや別に何年早かろうと別に良いんだけど。
ていうかお姉さんに恋愛が何たるものかとか、あんまり言われる筋合い無い気がするのは何ででしょーね。」
知らず知らずのうちに語調にも苛立ちが見え隠れしている。
けっ、と吐き棄てる一歩手前まで来ているぞ。
■コンスウェイラ > 「るっさいわねぇ!はいはいもう恋愛の話はもう禁止!禁止でーす!」
この女は怒りや苛立ちを隠そうともしない。
両腕でバッテンを作ってそう宣言すれば、そっぽを向くように街の方角を見遣った。
「で、なんであなたはここに居るのよ。まだ聞いてないんだけど…?」
と、自分から聞いておきながら好き放題邪推した事をもう一度聞いた。
■東雲七生 > (──性格の問題だろうなあ)
恋愛の話を禁止されたので、口には出さずそんな事を思う。
何故自分の知ってる銀髪の少女はこうも性格の悪いのだろう、等と思いながら頬に手を当て溜息を漏らした。
「別に、ちょっとした確認と、暇……って訳じゃないけど、暇潰し。」
素っ気無く答える。
七生がどうして此処に居るのかなんて、それこそアンタには関係ないだろうに、と言わんばかりに。
■コンスウェイラ > 「ふーん、そーなんだー…」
素っ気無い言葉には素っ気無い言葉で返した。
それから数十秒の沈黙が流れて、それから口を開く。
「…私はね、街並みを見に来た。時々比べるのよね、私が居た所とさ……全然違うから。
もう人生の4分の1はここで過ごした。4分の1ってのは本当に長くて、私ももうこの世界の住人と名乗っても違和感ないぐらいでさー……
だから故郷の事なんて本当に何も無い所じゃないと思い出さないのよね」
ぽつぽつと一人で静かに語り始める。その視線は街並みだけをただただ遠い目で見つめていた。
■東雲七生 > 「へえ……」
訊いても居ない理由を語られて、返事に困ってしまい。
自分でも思ってた以上に素っ気無い相槌になって内心舌打ちする。
……もっと他に無いのかよ、と胸中で自分に対して悪態を吐きながら
「4分の1って言われても、そもそもお姉さんが何歳か知らないんだけどさ。
……ていうか、異邦人だったんだ?その口ぶりからすると、1年とか2年とか、それぽっちの年月じゃなさそうだね。」
4分の1なら最低でも4年か、と指折り数えて。
学園の街並みより、もっとどこか遠くを見ている様な彼女の横顔を、ちらりと横目で見る。
■コンスウェイラ > 「おっ、なんだ~?私の歳が知りたいのかー?このこの~!」
先程と同じような意地悪な笑みを浮かべて少年の頭を軽く小突く。
「ま、歳はナイショだけど、そう…異邦人なのよ。もうここには五年暮らしてる。おっとぉ~?指折り数えてヘンな推理すんなよぉ~?
…そいえばあなたは、この世界の住人?シニョニョメってヘンな名前で聞いた事ないけどさ」
さらっと名前を間違えつつ…というかもうシニョニョメで決定してるかのような自然は言い振りだった。
■東雲七生 > 「いや、別にそこまででも……。」
むしろ年齢を知ったら落差に愕然としそうな気もする。
世の中には知らない方が良い事もあるものだろう、と頭を小突かれながら思った。
「そっかー、へえ……異邦人。見た感じ普通の、こっちの世界の人と変わんない気もするけどね。
……シニョニョメじゃなくて、シノノメ。むしろよく噛まずに言えるよなあそれ。
そうだよ、俺は元々こっちの世界のヒト………たぶん。」
少しだけ自信が無かった。
それもそのはず、今は過去の記憶を殆ど失っているのだから。
■コンスウェイラ > 「ま、五年も暮らしてりゃ私自身この世界に居る違和感がないわよ…ははは」
と、渇いた笑い浮かべる。
続く少年の言葉の最後には少し首を傾げた。
「多分…?多分って何よ?記憶喪失ってやつ?
シニョノメ?シノニョメだっけ?ヘンな名前だしもしかしたらあなたも異邦人だったりして~?」
と、少年の心は露知らず、冗談でも言うかのように聞いた。
■東雲七生 > 「結局自分でバラすんだ……?」
何年住んでたか言ってしまえば、後は初等部でも出来る簡単な計算だけだ。
まさか20歳でこのノリかよ、と内心呆れてしまう。
やっぱり知らなきゃ良かった、と溜息を一つ。
「異邦人、なのかなあ。俺も。
そんなこと無いとは思うんだけど……どうなん、だろう。」
自分の身体に、余分に血液を必要とする存在が、果たしてこの世界に他にも居るだろうか。
ぼんやりと、そんな事を考えながら研究区の方へと視線を向ける。
──あそこに、何か手がかりがあるだろうか。
■コンスウェイラ > 「るっさいわねぇ、ヘンな計算してんじゃないわよ。知らないフリしときなさいよね!」
何やら自分の歳を知ってしまったと悟ったので少年の首を小突く。容赦なし!
「ま、自分がどこの人間かで何かが変わる訳でもなし。それがわからないなら"ワカラナイ人"とでも言っとけばいいのよ。
……ぶふっ!自分で言っておいてなんだけどワカラナイ人って最高にヘンだわ!ワカラナイ人のシニョニョメ!あははははは!!!」
自分で言った事に対して盛大に笑う。
そんな変な冗談に他人をも巻き込むのだからこの女はさぞ失礼な奴である。
■東雲七生 > 「痛ぁっ!?」
別に知りたくなかったし、と小突かれた首筋を押さえて。
ホント何なんだこの人、とジト目で女を見遣る。
「……ホント、これじゃあ彼氏なんて出来ないわなあ。」
ぽつりと、隣で大笑いしている姿を見ながら呟く。
20歳になってこの調子なら、きっとあと10年経ってもこの調子だろう。
少しだけ可哀想に思えてきた。眼差しに憐みが篭る。
■コンスウェイラ > 大笑いしてたので少年の失礼な言葉も幸い耳に入っていなかったようだ。
一通り笑った後に気付いた向けられる視線には首を傾げてはいたが…
「ン、何よその顔は……まあ、いいわ。さーて、そろそろ帰ろうかな。
あなたも、こんなトコで油売ってないでナンパでもしにいったら?断られたら私が笑ってあげるから」
立ち上がってはニッと屈託のない笑みを浮かべつつそんな事を言った。
それから何やら小声でぼそぼそと何かを言っていたが、その後空気が軽く振動したかのように揺らめいた。
「じゃ、ばいびー」
それだけ言うと、その姿は瞬時に消え去る。
そよ風だけをそこに残して。
ご案内:「大時計塔」からコンスウェイラさんが去りました。
■東雲七生 > 「ナンパって……」
まだ早いんじゃなかったのかよ、と不満を溢す頃には女の姿は消えていた。
結局今回も名前を聞きそびれたなあ、と思いつつも
今回はこちらの名前を伝えられただけ良しとする。
「普通にして笑ってれば確かに美人……の部類ではあるんだろうけど。」
去り際に見せた笑顔を思い返して、そんな風に評価して。
それでもやっぱり、自分の知るもう一人の銀髪の少女の顔を思い浮かべ。
「……でもやっぱ、うーん。残念。」
と、居ないから良いだろうと、失礼な一言も付け加える。
■東雲七生 > 「ま、いっか。」
元よりナンパする気など更々無いのだ。
銀髪の女が去った後も、変わらず油を売って暇を潰そう。
そんな事を考えていたら、くぁ、と欠伸が漏れた。
そういえば、明日も祝日なんだっけと独りごちて
「……それじゃあ明日何しようかな。部屋の模様替えでもしようかな。」
もちろん居候先の、だけど。
■東雲七生 > まだ日没までには時間がある。
西の空を眺めながら、そんな事を考えていたが。
ふと、一人で居た時に考えていた事と、先の会話の中で思った事が重なったのに気付く。
「……俺は、」
──何なんだろう。
以前誰かが抱いている事を吐露した心境が、少しだけ理解出来た気がする。
なるほど、過去が分からないというのは中々にキツイなあ、なんて。
他人事の様にも思いながら、軽く膝を抱えた。
■東雲七生 > 「──まずい。」
ちょっと心細い。
まだ空も明るいというのに少しだけ傾き掛けた気分をどうにかしなければ。
……どうにか、しなければ。 とは、思うのだけれど。
一度下り始めた気分は倍々にその速度を増して。
ぐっ、とジーパンを力一杯掴んで、額を膝に押し付けた。
なるべく小さく縮こまって、今の不安が何処かに行くまでやり過ごそう、と。
■東雲七生 > ──ぐらり、と意識が傾く。
記憶が剥がれ落ちた時と同じように、自分の姿が徐々に徐々に剥がれ落ちていく錯覚。
はらり
はらり と
髪が
指が
自分の 身体が
剥がれ 舞って 消えていく。
元からそこに何も無かったかのように消えていく。
「──ッ!!」
反射的に顔を上げると、巻かれた包帯の下、鈍く痛みが残る中心。
自分で自分を傷つけたその場所を強く押す。綺麗に4つ並んだ傷口が、指先で少しだけ拡げられて。
それを報せるかのように激痛が奔る。
「──ぁっ……はぁ……はぁ。」
大きく荒く息を吐きながら。額に浮かんだ汗を拭った。
■東雲七生 > 手を見れば、指は揃っていて。
その指を頭へ伸ばせば髪もある。
「はぁ───」
幻覚は幻覚、と安堵の溜息を溢して。
じくじくと嫌な痛みを主張する首筋をそっと撫でた。
「───帰ろ。」
どうにも精神的に不安定だ、とよろよろと腰を上げる。
ちょっと早めに帰って、落ち着ける時間を増やそう、と小さく心に決めて。
東雲七生は、時計塔をゆっくりと後にした。
ご案内:「大時計塔」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に四十万 静歌さんが現れました。
■四十万 静歌 > ぼんやりと体育座りをして、時計塔の上から、
常世島の風景を見渡す。
――既に何度も繰り返しみた光景。
常世の日常は常に移り変われども、
上から見た光景は常にあまり変わったようには見受けられない。
「――」
だからこそ――
いいのだが。
特に何かがあるわけでもなく、
特に何かがあったわけでもない。
平穏な日常、
平凡な日々は大切だけど、
全てから離れたような今を感じたいこともある。
それだけの事。
■四十万 静歌 > 「――♪」
小さく歌を口ずさむ。
ロミオとジュリエット。
有名な戯曲のタイトルを元に題されたその歌を。
静かにゆっくりと。
誰の為に歌うのか、
何の為に歌うのか。
それは自分でも分からないが、
きっと――
小さな自己主張なのかもしれない。
■四十万 静歌 > 「――♪」
静かに歌い終えると、
ゆっくりと立ち上がり――
今度は身振り手振りを交えて歌い始める。
ちょっと気分が乗ってきたらしい。
単純、といえば単純だけど、
気分がのったりのらなかったりなんて、
存外そんなに単純なものなのかもしれない
■四十万 静歌 > 「――♪」
歌い終えると静かに一礼。
「楽しかった――」
とどこか晴れ晴れした笑顔で空を見上げていう。
――誰もみていない、
などと思っているだろう
■四十万 静歌 > 静かに涼やかな風を全身で受け止めて、
ゆるりと再び地を見下ろす。
怖い、という気持ちは、どこかへと押しやって。
静かに。
まぁ、流石におちるつもりはないので
セーフティーはとっているが。
■四十万 静歌 > 「帰ろうかな。」
なんてぽつりと呟く。
やがて心地よい風が、
寂しさを運んできたから――
その寂しさに耐え切れないかのように。
ご案内:「大時計塔」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > 高いところは好きだ何しろ高いところは目立つ。
あと視界が一気に広がるのも悪くない、そんなところから真乃は校舎であれば屋上がお気にいりだし
この島ではこの時計塔が一番のお気に入りの場所だった。
「先客か…。」
時計塔に人がいるのは珍しくない。ここは立ち入り禁止だったはずだけれども
「そこの人!ここから落ちたら死ぬぞ!!」
ここは立ち入り禁止だよというニュアンスを込めて自分で考えたカッコいいポーズで声をかける。
自分は棚に上げたうえでだ。
■四十万 静歌 > 「ふぁう!?」
返ろうとした所で、
大きな声をあげて、
びっくりして、思わずバックステップでさらにセーフティなほうへ離れる。
「だ、だだだだ大丈夫ですよ!
ええ、大丈夫です!
自殺しにきたとかそういうのではなく、
景色眺めていただけですから!」
そして、あわわわわと慌てた声で、
おちるつもりはないと両手をバンザイのポーズになりながら、
大声で返すだろうか
■真乃 真 > 「それならいいんだ!」
淵のほうに近づいていく。
「僕もここの景色が好きだからね!もし誰か落ちてここが立ち入り禁止にでもなったらとてもつらい!」
どんどんと淵の方に近づいていく、後ろから軽く押したら落ちそうなぐらいに…
「でも、もし自殺を考えるくらい辛いことがあったらいつでも言ってほしい!!」
親指を立ててそう宣言する。少女の大声と同じくらいかもう少し大きいくらいの大きさで。
とても本気っぽい表情で…
■四十万 静歌 > 「おおお……」
勢いに押されながら、その。
と、はらはらした表情で、祈るようなポーズで、
なんというか、ギリギリまでいく様子に不安を覚え。
「ありがとうございます、優しいんですね。
まぁ、私も自殺者なんて現れたら辛いですし、
特に辛いことは今は無いので大丈夫ですけど……」
えっと、その、と左右をきょろきょろした後、
じっと上目遣いに見ながらいうだろう。
「そ、そんなにギリギリにいると落ちてしまいますよ……?」
と
■真乃 真 > 「困ってることがないならそれが一番だな!」
落ちそうと言われてハッと気が付いた確かに今までの経験上これ以上進むと確実に落ちる!
入学からこれまで何度も繰り返した経験が今生かされた。
「…なら、どうすればいいのか。」
一人呟き顔を上げると一本の柱が目に入った。
これさえあればいける!
ポケットに手を入れて何かを起動させる魔術に詳しいものなら魔道具を起動したことに気が付くかもしれない。
「閃いた!!」
指を鳴らしてそう言った瞬間に頭の上に灯った裸電球が現れたように見えた。
「このタオルを柱に巻き付ければ落ちない!」
どうこのグッドアイディアと言わんばかりの顔で少女を見る真の頭上で電球はいまだに明るくあたりを照らしていた。
■四十万 静歌 > 「いやいやいやいやいやいや、
まぁ、確かに特殊なタオルならいいですけど……」
えっと、その?と困ったように首をかしげて、
「ただのタオルなら体重が支えきれずに、
ぷちっといきませんか……!?」
思わず突っ込む。
突っ込むしかない。
「普通にこっちの安全な方にきたほうがいいと思いますよ。」
なんていいながら、
思わず電球を凝視。
「……あの、そのひらめき電球、
態々用意したんですか?」
やがて、我慢しきれずに、電球についても突っ込むだろう。
いや、だって、その。
つっこみたいもん。
■真乃 真 > 「大丈夫このタオルは頑丈だ!」
その質問を待っていたかようにドヤ顔で返す
よほど自信があるのかもしれない。
「その発想はなかった…!」
驚きに目を見開きがっくりとうなだれる確かにその方法のほうが簡単だ。
「…まさにコロンブスの卵というやつだな。」
悔しそうに呟く頭の電球の明かりも心なしか弱くなっているように見える。
「ああ、このほうが閃いたように見えるだろ?そろそろ消すか。」
立ち上がり安全なほうに移動した。頭の電球も明るくなってくる。
手で頭の上あたりの電球を払うように振るが手は電球を通りすぎる。
時間を間違えたかもしれない。しばらく消えそうにない。
■四十万 静歌 > しかし、ちょっとしょげると、
突っ込みいれすぎたかな?
なんて思って、
んー?と顎に人さし指をあてて考えながら
「でも、なんていうか、
本当に切れないなら、
そこから見える景色はまた格別なものはあるかもしれませんね。」
なんてクスリと微笑みかける。
「簡単だけど、
やっぱりギリギリの瀬戸際から離れれば離れるほど、
見えない景色は出てきますし。」
まぁ、私は流石に怖いので、
落ちない程度の場所にしますけど、
と笑って――
手が通り過ぎる様子をみて、
「……あ、その電球なんというか、
時限式なんですね?
確かに閃いた感じがありますけど、
あ、ひょっとして……
派手な事とか好きだったりします?」
と首をかしげた。
■真乃 真 > 「うむ、僕はここから見る床も壁も窓も視界に映らない景色だけの景色が一番好きだ。」
もちろん落ちたくはないけどねと付け加える。
「空を飛べる異能とか持ってたら楽しそうだな。」
また一歩淵に近づきながら言う。
「時限式だ。えーとこれは長いな!」
ポケットから取り出したダイヤル式の自転車のカギと短い杖が組み合わさったような金色の道具を取り出して確認する。
「確かに僕は派手好きではあるが一時間も無意味に電球を頭に浮かしておくのはちょっと…。」
それは良くない目立ち方だ
普段の目立ち方が良いものかは置いといて…。
■四十万 静歌 > 「確かに、空が飛べる異能や魔術があれば、
存分に堪能できそうですね。
落ちてもどうにもなりますし?」
とクスリと笑って、
「それにしても、一時間ですか……
大体30秒から1分くらいなら丁度よさそうですね?」
なんてふんわり微笑み――
「今度調整してみてはいかがでしょう?」
なんて提案してみたところで、
はっと、何かを思い出したように、
ぐっと上目遣いに目を覗き込もうとした後、
「す、すみません、自己紹介が遅れてました。
二年の四十万 静歌(しじま しずか)と申します。
どうぞ宜しくお願いします。」
と、頭を下げるだろう。