2016/06/25 のログ
ご案内:「大時計塔」に雪城 括流さんが現れました。
雪城 括流 > 大時計塔。
橘が彫り込まれた常世学園の最も目立つ建造物。
島内を一望できると言うことは、島のどこからでもその場所がわかるということ。

その人目につかない角度の斜めの屋根の上で風に吹かれて、
人型の括流が両腕を組み、リビドー先生により段取りを付けられた『相手』が来るのを待っていた。

「…へびぇん。」

ご案内:「大時計塔」に蕎麦屋さんが現れました。
蕎麦屋 > 暫く待てば、何やら下の方から愚痴が聞こえる。

「もう、ちょっと――」

えっちらおっちら。

「こう――場所とか――」

取っ掛かりが多いのは救いだけれど。

「選ぶ――べきだと――思うんですよね、私――」

いやもう、この島来てから垂直壁のぼりが酷く上手くなった気がします。
腕だけで登るのってしんどいのですけど。

にょきり。屋根の端から手が伸びる。
取っ掛かりを探してごそごそ、がし。―――

「よっこらせー……と。」

屋根の上にひょい、と降り立つ。
とりあえず指定場所には着いたはずだ。件の相手は何処だろうか。

雪城 括流 > 予想通り昇ってきた様子をじっと縦長の瞳孔が見つめている。
病院もきっとこうやってのぼってきたんだろうなって頭の片隅で対策を考えつつ。

「こっちだよ。
よく来たね…相変わらず非常識ではあるけど。」

建物は入り口から入るものだと言いたげな様子でそちらをみていました。

蕎麦屋 > 「――あ、いらした。
 いえ、屋根の上指定する方が非常識だと思うのですけど。」

声のした方へと歩む。
非常識というなら指定場所がすでに非常識なのでノーカンです。

なお片手にはおかもち持ってます。

「――食べます?」

この期に及んで食わせる気です。

雪城 括流 > 屋台を置けない場所を指定したとかそういう。

「そこに―――」
指差すと屋根に繋がる壁面に外に出ることができる窓があった。

「出入り口があるんだ。生徒は表向き立ち入り禁止だから、人目にもそうそうつかないはずだしね。」

と、そう説明しながらも壁を登ってくることは予想していた、という様子。
おかもちには顔をしかめて。

「…いらない。
獣人系の生徒にも与えるときは気をつけるように。アレルギー発症の危険性があるから。」
食べられないことはないけど、遠慮しておく。

「それで、何の話だっけ。」

蕎麦屋 > 「――――」

出入口を見て――硬直。

「え、片手で必死に登ってきた私の苦労は一体。」

まったくの徒労でした。知らなかったし仕方がない。

「――残念、自信作なのですけど。
 それはともかく――あ、先日は申し訳なく。
 こんな島の病院ですから、アレヤコレヤと面倒なものがあるのは予想しておくべきでした。」

ぺこり、と頭を下げる。
先日の、とは病院の一件のこと、だろう。

雪城 括流 > 「余計なものを持ってきたことも敗因だと思うよ。
わかりました、謝罪は受け入れます。」

申し訳ない、と言う言葉に渋る様子もなく、そう応えて。

「保健課関連の病院や教会は魔術施設でもあるんだ。
もちろん窓から侵入することはよくないし、病室内で蕎麦を作るのもよくないということはわかるよね。
あとはリビドせんせも伝えたといっているから、私から説教しておくことはないよ。」

一応二度目はないよう釘を刺しておいて。
組んでいた腕を崩してリラックスしたように。

「あとは…言いたいことでもあったら聞くけど。」

蕎麦屋 > 「蕎麦も駄目ですかー……そうですかー……」

すっごい残念そうである。

「保健課、とやらがどの程度のモノかはええ、調べましたけれど。
 黒人マッチョが並んでフロントダブルバイセップス決めてる気分です。ワセリンテカテカです。
 まぁ、次は無いのではないでしょうか。」

つまり予想GUY。
それはともかく、病院内で戦闘行為やらそれに類する行動をとる気もなし。
つまり自分から『なにか』やる気は全くない。のではあるが。――信用するかは相手次第。

「――言いたい事?
 いえ、特にございませんけれど。」

問われた所で、笑顔のまま、かくりと首を傾げる。
名前の挙がった『先生』に多少絡んだ内容はあるが、本人にいう内容でもなし。

雪城 括流 > なんかちょっとここまで蕎麦押しだとくくるがそばを嫌いになりそうな勢いです。
でも一応フォローはちょっと。

「意味が分からない。保健課としては建物外でなら言うことはないよ。
…不法入島者だと風紀に目をつけられると思うけど。」

……フォローになってない気もしました。
何かをする気も、何かを言う気もない。と言う様子にぴくりとして。

「そう?北欧の。
じゃあ…何のためにここにいるの。
ただありたいと言うのなら、その場所のルールには従うべきだ。ここは常世だよ。」

縦長の瞳孔を奥に目を細める。
そうして目を閉じて、常世島の周囲を一望するようにその視線をめぐらせた。

括流の視線を追えば。
常世を取り巻くように、今だけ…海底に何か細長く巨大なものが沈んでいることが、わかる。

もう一度目の前の戦乙女を見た。

蕎麦屋 > 「いえ、いえ。もう、彼方此方で目をつけられておりますよ、多分。
 旨いモノを食えば落ち着きもしますでしょうに。」

流石にそろそろぷっつんキレそうではあるが。
何のためと聞かれてしまったら答えざるを得ない。

「北欧の?一介の蕎麦屋ですのに、まったくもう。
 そうも『北欧の』になって欲しいのでしたらそう在りますけれど。そうします?」

首を傾げて見せる。

「ルール、秩序は大事でございますね?
 ええ、従う通りも最もですので、穏便に済むうちに何とかしておきたいところなのですけれど。」

ぐるりと蜷局を巻く『何か』は見えているが――
捌いて焼いたら蕎麦の具になりませんかねぇ、とかそんな事考えてる眼をしている。
甘辛いタレでじっくり焼き目が付くまで、香ばしく。何人前採れるでしょう――蕎麦というか白米が欲しくなりますね。

雪城 括流 > 怪訝そうな表情を見せる。

「目をつけられているのが分かっているのなら、何故?
蕎麦を信仰にでもするつもり?」

蕎麦ですべてが解決すると思っているのなら、それはもはや信仰だ。
掲示物の冗談が案外真実になりそうだと、そうふと思ってしまう。

「そう思うのなら…いや。リビドせんせは『人の理』に従えと言っていたよ。
…なって欲しいとは、一度も言っていない。それはどういう意味?」

そうなったら学園に害をなす存在になるという脅しなのか。
それとも正体を隠したいだけなのか…気配だけは確かに北欧のなのだけど、と悩む。

蕎麦屋 > 「いやもう、わかってたからさっさと立場を作りたかったのですけど。
 その前に、まぁ――いや、まさか契約主が契約果たす前に攫われてすったもんだするとか思わないじゃないですか。」

実際、時系列として言えば、ルールに収まる手段を取る前に面倒になったわけで。
――正直なんでこんな剣呑な雰囲気なのだろうか。

「あ、蕎麦の神も面白そうではありますけれど。というかこんなモン作って売ってる馬鹿がいるみたいですけど。
 ――止めた方がいいんですかねぇ。
 まぁ、その言葉の通り、蕎麦屋であるうちは蕎麦屋でございますよ、私は。」

取り出したのは蕎麦万歳とか描いてあるお守り。
誰ですか信仰始めたの、それはともかく――。

雪城 括流 > 「…ああ。」
そういえば主の彼女は検査入院をしてた。
その過程で揉めただけと言うのなら、不可抗力ではあるのだろうけど。

「でも契約主に事情を負わせるには、
ずいぶんと好き勝手しているんじゃないかな…。」

やや呆れて。

剣呑さは…本人の実力からすると核兵器のケース抱えたままのらくら正体明かさない、みたいな不審さゆえでしょうか。
ケースを開けるぞ、みたいに言われたらどうしても多少は警戒するというか。

「…何処かの誰かが悪のりしたみたいだね。
訂正しておく?」

掲示物を訂正すれば多少は噂も下火になるはずだ。
同時に、客足も多少は減るだろうが――そういうことを尋ねる。

蕎麦屋 > 「しかも契約主は何もせずに『あの先生のトコで戸籍貰って来い、それで契約完遂したから』ですよ、もうね、いくらなんでもね?

 あ、それは関係ないですけれど。
 病院の一件にしても――細かい話はお聞きになりました?私闘半歩手前だったのですけど。」

実際、病院で魔術ぶっぱなす寸前だったのだ。止めただけ常識的だとすら思っている。
そのあとの蕎麦だけは言い逃れできないけど。些細な問題だと思っておく。

「事情?――私の事情なんて精々戸籍がないけれど蕎麦売り歩いている、程度の話でございまして。
 後は全て彼方のお話ですよ。私の話ではありません。」

きっぱりと、そこだけは明確に線を引く。
契約がなければ病院に忍び込みもしなければ、蕎麦打って売ってるだけなのだ。

「悪ノリ、でしょうかね。訂正は必要ないです、お気遣いどうも。
 あ、でも掲示ははがしてもらえると嬉しいですよ?――沈黙の蕎麦屋とか戦争蕎麦屋は酷いと思います。」

あるいは他者の願望で『在り様』が変質するならそれはそれで面白いとすら思うがゆえに。
いや。出前頼まれたら戦場のど真ん中でも持っていきますけど。

雪城 括流 > 「…病院の一件?何の話?」
不思議そうに問い返す。
あの時は誰も―――誰も詳しい事情を説明せず、しかも逃げ出した。あとで高峰さんから特に何も言われたこともない。
なので括流視点から見れば生徒が二人と、不審者一人。そのうち二人は侵入者、という扱いである。

どうしても蕎麦屋の扱いが残念になったのはやむをえなくもあったのだ。逃げた相手が第一容疑者になるのも仕方ないよね。

「それ自体が悪いことだけど…。まあ、それをどうにかするのは風紀の仕事であって、私の仕事じゃない。
それ以外の行動は契約主の事情なのはわかるよ。」
そこが一番好き勝手です。くくる的に。

「わかった。不審者侵入と言う事柄自体はあるわけだから、剝がすだけには行かない。
それ以外にも研究区からの不正アクセスやフードの男性の侵入といった騒動が最近相次いだからね。
…そういえば北欧…えっと、他の病院でも目撃されてなかった?」

ややじとーッとした視線を向けてみる。あの侵入以前にも、似た不審者情報があった気がするのだが…。

「そしてそれはくくるに言ったんだね。
ええと…本人はどうしたい?学園にいるのは本来、教師と生徒だけだ。」

そして最初の言葉について。戸籍をどうするのか、どうしたいのか――そう問いかけた。

蕎麦屋 > 「――あ、やっぱり誰も話してない。道理で。
 侵入者の方の子は、ほら、あのどうしていいかわからない系でしょう?
 宣戦布告にしか取れないちょっかい掛けられてブチ切れて魔術ぶっ放そうとするわ、私に殴れって言うわ。
 ――私が本気で殴ったら首もげますよ?比喩抜きに。

 私があの場に居なければ病院で攻撃性のある魔術発動した上に怪我人二人か死亡者一人、でしたけれど。」

逃げた、のはまぁ、此方にも都合があった故仕方ないとしても、豪く残念な扱いもそれなら納得しようもの。

「ほかの病院?……青垣山の方ですかしら?
 そちらは普通に入って待合室で少々お話して帰っただけですけれど。
 他はちょっと身に覚えがないですね――え、それも不審者になりますか、もしかして。」

本当に普通にちょっと話して帰っただけである。それで不審人物と言われるのは心外。
小袖着たやたらでかい北欧人の時点で不審人物であるのはおいておく。
それにしてもまだ裏でやってるんですねぇ、あの人、などと内心思ったりもするが。

「あー……どうしましょう。何もなければ手回ししてもらう所なんですけれど。
 なまじ、それで契約が完遂だと思われると癪なのですよ、私。」

本当のところを言うなら、暫くいる間の身の保証になる分には欲しい、のだが。
それで終わらせてしまうと、本当のノーコストで契約させることになる。それはそれで問題なのだ。

雪城 括流 > 「…あの二人は友人ではなかったのか。
それぞれ事情を抱えている二人ではあるようだけど…なるほど。」

やっと誤解が解けました。誰も説明しないし!

「流石にそうなる前に止めることになると思うし。
…陽実さんもただの人間ではないはずだけどね。見なかった?…いや、関係ない話ではあるだろうけど。」
もし、戦乙女としてみていれば、と考える。ただ一件を聞けばわざわざそうする理由もないのだろう。

一応聞いては見たものの動揺もしないかと思ったら、どうやら気にすらしていなかったようで。

「…格好と見た目は凄く目立つよ。
病室の一件ほどは問題にはならないね。」

まあ、身分なしであることを除けば本来は問題になることではない。不審者ではあるけど。

「それが契約の条件、ということかな。
そうなるとくくるが一から十まで手を出すわけにはいかないね。」

神に連なるものが人に与える試練と括流としては考える。
そうすると他の神がなんの苦もなくそれを解決するわけには行かない。
高峰さんにくくるから何らかの努力を求めるというのなら、別なのだが…。
「じゃあ、どうしたい、と聞き方を変えようか。」

どういう手順を取るのか、そう問い方を変えた。

蕎麦屋 > 「はい、納得いただけたようで。違うみたいですよ?面識はあったようですけれど。
 ――あ、良ければあの二人の仲ちょこっとだけ見といてもらえません?あの相手の子はともかく、うちの主はどこかで変に暴発しかねませんし。」

だって誰も説明してないとか思わないです。
まさかの罪全被せとか鬼にもほどがある。

「まぁ、普通の人間がああいうことはできないでしょうし。
 そもそもこの島に来て、明確に『視た』のはほんの数人だけですし。あんまり興味もありませんから見てないですね」

いい子か悪い子かくらいが分れば問題なく、いい子なら態々警戒する必要もなし。

「もうすこし目立たない格好――蕎麦屋Tシャツでも調達しましょうか。
 と、他の――不正アクセスだなんだの話についてはわかりかねますよ、本当に。
 ……フードの君だけは心当たりがありますが。」

それはそれで悪目立ちしそうである。――タッパだけで目立つのだから。

「そういうわけです。
 契約の対価として結んだのなら何もせず、では契約として成り立ちません――。

 まぁ、あの主が人を頼って何とかする事を覚えたら手伝ってあげてくださいな。それまではぶらぶら追い掛け回されることにしますよ。」

他にどうしようもございませんし?と首を傾げた。

雪城 括流 > 「もちろん、それぞれリストに入っているからね。
でもあまり積極的な干渉はしないよ。暴発の方向性を私に向けるくらいしか、できることは無いと思う。」
きちんとした真面目な様子で肯定を返す。

ああいった面倒を抱えた生徒の様子を確かめるのも、またお仕事。
まあ突き詰めれば氷架の平穏に繋がりますし?

そして衣服の話しに徐に財布を取り出しつつ。

「もし浮浪しているなら、お金を融通しようか。
Tシャツは…うん。少しは目立たなくなるんじゃないかな。」

一応病室で駄目にした蕎麦の代金もあるだろう。
Tシャツは…いっそそこまでいけばもう変な異邦人枠で収まれる、気がした。

「そうだね。高峰さんが望んで願ったのなら、手を貸すよ。
本人は隠したがっているようであれだけ明らかな事情を抱えてますといった様子だと、まだまだ遠そうだけど。
話だけはしておいてもいいかな。」

納得したように頷く。そして
身分を与えることについて、互いに断ったことを伝えてもいいか。と。

蕎麦屋 > 「嗚呼、それで十分ですよ。――私が止めに入るよりは余程穏便に済みますし。」

そもそも四六時中御守りしておくわけにもいかない。
そういう意味では目は多いに越したことはなく。

「あ、スラムに蕎麦工房は構えましたので、そこはご心配なく。
 そもそも金に困窮するならまずあの主に集りますし。」

ですので、それは、と。収めておく。
そもそも病院での一件はもうチャラにしておいてほしい所なのでそれも含めて。
とりあえず蕎麦屋台出さないときはもう少し目立たない服装にしよう、などと考えながら。

「そうしてあげてくださいな。
 あー、もし『アレに身分やってくれ』というような話が本人から先生の方にあったならどうぞ。
 そうでないなら言わなくて結構です。黙っといておっけおっけ。」

無駄に、軽い。

雪城 括流 > 「…二人に勝手にやらせるより騒動になりそうなのがただの蕎麦屋ではないよね。
問題がないのなら北欧の姿で一度、神社に挨拶に行っておくのが筋だと思うよ。」

穏便にすまないってどういうこと、みたいなへんな表情をして。
常世神社に――おそらく、"いる"――一度尋ねておくことを勧めて置く。

「それもまた召喚主の責務なんだろうけど。
わかった。服がなんとかできるならそれでいいよ。」

理解したような動作で財布はしまう。
…そういえば、この格好で壁を登るとかバケモノか。もしや下からのぞいたら、などと想像し。
まあ何とかしてそうな気もする。っていうか登りなれてないよね…。

軽い言葉には、苦笑して。

「じゃあ手紙で済ませておくよ。
あまり頻繁にあっても説教ばかりになるからね。」

わざわざあの部屋に何度も訪れても自身の不機嫌がマックスである。
あの手この手でアクションはかけるだろうが。とりあえず諸事情に付き身分について未解決とだけ伝えておけばいいだろう。

気になれば高峰さん本人が事情を聞きに来るだろうし、もしくは別の手を考えもするはずだ。

蕎麦屋 > 「いや、もうその辺りに関しましては不手際ばかりで言い逃れの一つも出来かねます。はい。
 ――そういえば、まだ行ってませんねぇ。山の上の方は行ったのですけど。

 というかそちらの神社で私に参拝した面白い子が居るとか風に聞きましたけれど。」

なんか早急に行っておかないといけない気がしてきた。

「実際金に困っている生活でもございませんしね。」

割とその辺の経費/Zeroな奴である。
どうやって上ってきたかって、そりゃおかもち担いで片手で。

下から覗いたら眼福かもしれませんね。男性限定で。

「はい、ではそれで。
 ――ああ、一応呼び出し用に電話番号教えておきましょうか。先生からスマートフォン頂きまして。」

雪城 括流 > 「そこまではしらない…。
挨拶前に神前で話題に上げられてると、向こうもお冠じゃない…?」

珍しく口調が少し動揺したようになり、うわぁ、見たいな顔をする。
あそこは神社自体が神代の産物だし、常世坐少名御神っていうご立派な神がきちんと奉られているはずだ。
括流も挨拶程度はしているが、あんまり単独で行きたい場所じゃない。

「そうだね。聞いておくよ。
扱い方は分かる?」

括流もスマートフォンを魔法陣から取り出す。

蕎麦屋 > 「うわぁ、ですよねぇ。
 ちょっとこのあと行きましょうか。菓子折り――はないので蕎麦でも供えましょう、そうしましょう。」

まっとうに神様鎮座してるところなら一応挨拶くらいは。
それにしても大地の杖が何を言っているのかという気はしなくもないが、そこはさておいて。

「ああ、大丈夫です。
 こう見えてハイテクには強いモノでして。」

実際低位の神器と化した重火器とか振り回しますしね。
ぽちぽち、赤外線通信起動。なお自身の登録名は『蕎麦屋』である。分りやすい。

雪城 括流 > もちろんこちらは『雪城括流』で。
互いに慣れていればぱぱっと連絡先の交換は終わる。

「用としてはこんなものかな。
また何かあれば連絡すればいいし…さすがに壁面を這って降りたりはしないよね?」

そう問いかけながら、近くにある出入りのできる窓を開けて。
立ち入り禁止となってはいるが警備がいるわけでもなく、逆に人気も少ない。

入って行けない場所にさえ入らなければ、普通に階段から時計台の入り口へでていくことができるだろう。

蕎麦屋 > 「はい、どーも。
 あ、蕎麦の出前はいつでもどーぞ。五分でお届けで好評頂いております。主に出不精な研究者の方とかに。

 ――あ、それで思い出したのですけど。
 危険がないかの見極めのために、蕎麦屋としてでない『本気』を見せてもらいたい、って打診を貰っているのですけれど。
 本気出した方がいいんでしょうかね、この場合。」

ぽちぽちと、あっさり登録。先生の登録ばかりが増えていく。
ふと思い出した内容をふと投げかけてみる。

「――」

まさかそのまま飛び降りようとか思ってなかったか?ですって。
思ってました。そんな顔。

雪城 括流 > 「…蕎麦なの…?」
もうトラウマになりそうです。蕎麦。

投げかけられた問いに少し考え込む。

「本気か…未開拓地区でなら場所を選べば問題はないはずだ。
時空が不安定だから、その点と周囲に生徒がいないかだけは気をつけて。
その上で見せてもいいかは、北欧のの判断によると思う。」

彼女は実力がない、とは言っていないし、言ったとして誰も信じないだろう。
我を通しすぎるその態度を続けるのであれば、そう言う機会は何処かできっと必要にはなるのだろうとは思う。
だからそのときを選択する判断を本人に委ねて、まっすぐに見て答えた。

ふと、窓を潜り抜ける前に最初と同じように、島内を一望する。
ふっと手をかざすと、海中に潜んでいた、かつての記憶を再現する体にきらりと光が奔り、砕けて消えた。

もし、何かあるようだったら丸呑みにする、というつもりでもあったが。その必要はもうないようだ。
あののし棒だけは噛み砕きたい気もするけれど。

そんなことを考えながら埃っぽい時計台のなかへと飛び込んで、手を差し出す。

蕎麦屋 > 「蕎麦以外に何が。
 かけ、ひやし、ぶっかけ、つけ、なんでもござれで御座いますが。」

蕎麦のフルコースです。トラウマにもなりましょう。

「そうしましょうか。
 まぁ、そこはそれで、適当にはぐらかすことにしますよ――」

信用はまぁ、どうやったとしても得られないだろう、とは思っているのだ。
どちらかと言えばどこまで誠意を見せるか、そういう話になってくる。
――結局、その時にならねばわからない話、か。

「あら、ご丁寧に、」

差し出された手を取って、時計塔の中へと身を翻す。
飛び降りた方が楽なのですけど、それをやるとこの先生は怒りそうだ。

なお、のし棒の頭はどこ行った?漬物石になってます。

ご案内:「大時計塔」から雪城 括流さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から蕎麦屋さんが去りました。