2017/01/09 のログ
伊都波 悠薇 > さすが先生といったところ。
魔術などの素養のない自分。だけど難しい言葉だというのは理解できる。
聞き覚えのない単語がいっぱいあった。

ウィンクをもらえば――笑顔を返しておく。
自然に最近は笑えている、気がする。

「――そうですか」

直面する可能性の高いということ。
ということは、考えなければいけない問題だったということだ。
今、自分が抱いている疑念は

ルギウス > 「まぁ、貴女は魔術方面にも才能があるかもしれませんがね。
 『天秤』で正確な力量が測りにくいのが実情ですし。
 いい笑顔ですねぇ」

うんうんと頷く。

「何より貴女自身の事ですからねぇ。
 親しい人には伝えにくい、負担をかけたくない と言ったところでしょうかねぇ?

 さて、どうします?」

伊都波 悠薇 >  
「――正確も何も、それを含めて才能なしなんじゃ?」

天秤という能力を持っている時点で、という話だ。
それも含めて、自分と定義? されるのではないかななんて、ちょっと頭のよさそうなことを思いつつ。

「――どうします、とは?」

ルギウス > 「天秤であるならば……局所的に傾きが変わってもよさそうなものじゃあありませんか。
 揺れている天秤から正確な数値を求めるのは難しいでしょうねぇ?」

くっくっと笑う。

「それに、魔術の世界はとても裾野が広くてですねぇ。
 似た分野でもまったく経験が使えなかったりもすることもあるんです」

いやはや、面倒くさいですよねぇ? と付け加えて。
屋外なので葉巻を咥える。
どうせこちらは風下だ。

「邪道ですが、天秤を揺らさないようにする事も私なら可能ですし……。
 才能に頼らない自衛手段を用意する事も可能です。
 もちろん 誰か がそれを悪用する事も。

 貴女は疑念に対して、どのようなアクションをとられるおつもりで?」

伊都波 悠薇 >  
「――……」

そういうものなのかと納得しかできない。
なにせ自分にはない価値観の話。なら、そういう見方もできると、受け止める。
そして咀嚼し、内に溶かして――……

「――考えます。考えることしか、できないですから。私」

”不可能”を、担うと決めた故に。
それだけは、やめちゃいけないのだと――

ルギウス > 「考えるついでに、学んでください。
 バカの考え休むに似たり という格言もありますからねぇ。
 知識を蓄え、知恵として使えるように。

 そして―――発想は柔軟に。
 誰かの敷いたルールが絶対なんて、誰が決めました?
 必要ならルールは貴女が決めなさい。
 貴女が、何かに勝つ為になら お忘れなきよう」

占いはお終い とばかりに水晶玉を片付けはじめた。

「後は、これをお守り代わりにどうぞ。
 どうしようもなくなった時に、強く地面に叩きつけるといいでしょう」

言いながら、白い馬のストラップをテーブルに置く。

伊都波 悠薇 >  
「はい、先生。覚えておきます」

素直にうなずいた。けれど――

勝つって、何に?

疑問が一つ増えた気がした。

「――小説の、ニンジャの小道具、見たいですね? そのしぐさだけ聞くと」

ルギウス > 「ええ、そのようなものです。
 使いきりですが、まぁ……大丈夫でしょう、おそらく」

ニヤニヤと笑う。

「貴女の勝利条件は知りませんが……勝てる事を祈っておきますよ」

伊都波 悠薇 >  
「ありがとうございます。大切に、使わせてもらいますね」

馬のストラップ。なんだか懐かしい感じがする。
好きな馬のグッズだ――……

「勝利条件って――大げさです」

苦笑しつつ。
でも心配してくれているのはわかるので、ありがとうございますと付け足した

ルギウス > 「いえいえ、私も私の為に動いていますので。
 それではまた、そのうちに」

立ち上がり、優雅に一礼する。
強い風が吹き……それが過ぎ去るころには、痕跡を何一つ残さずに姿を消しているだろう。

ご案内:「大時計塔」からルギウスさんが去りました。
伊都波 悠薇 > ――勝利

そう彼は言って去っていった。

「勝利……」

誰に勝つ? 何に勝つ?

そんなものは決まっている。勝り、上に立ち、すべて成就するのは――……

「これで、何度目の勝利祈願、なのかな?」

くすりと笑って、曇天を仰ぎ見た。
あぁ、なんてなんて。

ふさわしい、灰色

ご案内:「大時計塔」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にイチゴウさんが現れました。
イチゴウ > イチゴウは背部に重機関銃を
背負いながら鈍い音を立て歩行し
時計台の頂上に来た。

「今日も曇っているな」

エフェクターを通している機械音声が
そう呟いた。
そして銃身を上に向け
不穏に曇る空を見上げた。