2015/06/07 のログ
ご案内:「委員会街」に夕霧さんが現れました。
夕霧 > 公安委員会事務室。
ただ無言で書類を分ける。
そこでふと、目につく書類。
何、と言う訳ではないし、そもそも彼女にそれを見る権限などは無い。
宛通りに分ける。
「……随分騒がしゅうなりましたなぁ」
目を細め、眼鏡の端を上げる。
含みもある。他意もある。
そんな呟き。

ご案内:「委員会街」に槙壌 結雅さんが現れました。
槙壌 結雅 > (慇懃無礼。神出鬼没。縦横無尽。予測不能。己は、どこであっても、さも当然であるかのように表れて、没する。それが、公安委員会の事務室であっても、平気な顔でずけずけ上がり込んで。)
失礼いたしますわ。京言葉で事務員のお嬢様。
紅茶、如何で御座いましょう?
(深く一礼する。そして、書類の処理でもしているであろう彼女に、横槍を入れる。彼女の意図など、知る由もない。もっとも、知っていたとしても、横槍を入れただろうけれど。それが、慇懃無礼たるメイド服な、己の在り方である。)

夕霧 > 携帯を操作し、LINEなどをチェックする。
「……随分派手にやりましたなあ」
カフェテラスその他諸々。
「実力行使【力ずく】というのは、最終的に使うからこそ、意味があるものやと思いますのに」
ぱたり、と携帯を閉じて仕舞う。
「そうは思いません?結雅はん。ああ、紅茶よろしゅう頼みます」
彼女が突然現れるのは何時もの事だ。

槙壌 結雅 > …そうですわねぇ。
ですけれど、面倒な場合、実力行使が一番手っ取り早く解決できると思いますわ。その点如何でしょうかしら、お嬢様。
(携帯を一瞥すれば、少々の反論を。)
御紅茶一杯…畏まりました。
(にんまりと笑えば、もう不要そうな書類が置かれているだろう机に、すぐさま紅茶を差し出した。淹れたて。ただし、入れる瞬間は見せない。まるで手品のようなやり方で。)

夕霧 > 「確かにその手段がある、と間違いなく、確実に見せつけるのもええどすなぁ」
カップを手に取る。
「あるからこそ行使を恐れてくれる、というのもまた正論。教えられますなぁ」
どこまで本気なのかはさておき、口調の上ではさも納得したかのような言い分。
「とはいえ、優雅さ、という一点に置いては……」
そこまで呟き、カップを口へゆっくりと運ぶ。
「美味し」

槙壌 結雅 > …人の世には「抑止力」と言う言葉がありますわ。
そして「見せしめ」と言う言葉もありますの。
…御嬢様は、どちらが御好きで、優雅だと思いますの?
(己の片手の指を二本、追って見せれば問を遣って。)
お褒めに与り至極光栄ですわ♪
(満足気。公安委員会であれば、己が紅茶に関して遅れを取ることは無いのも、多分周知の事実だろう。)

夕霧 > 「……」
目を閉じ、しばらく考える。
「難しい質問どすなぁ」
音も立てず、カップをソーサーへと戻す。
「当然優先すべきは抑止力」
カップを気にすることなく書類の処理を続けつつ。
「やんちゃをすればこうなる、とわからせる事は重要」
パサ、と乾いた音を立てて整理されていく書類。
「当然抑止力たるには【何かが】【それをした為に】【そうなった】という事実も必要やなぁ」
数枚処理した所でまた紅茶を静かに啜る。
「それには見せしめも必要で。はは、いややわぁ」
つい、と結雅に目を向ける。
「何や言うてもどちらも必要やねぇ」
ころころと笑う。
「ま、しょうがあらへんか」
一人、何かを納得する。

槙壌 結雅 > …はぁ。
(結局それは、どっちなんだろうか。途中でそう、つい突っ込みかけるような答えだったわけだが…。)
然様で。どちらか、と言うなら私は抑止力の方を好みます、とだけ申し上げおきますわね。
勿論、アナタのように、どちらかで迷ってしまう事はあるでしょうけれど、二者択一をすることも必要ですし。
そして、どちらも取る、臨機応変さも必要ですわ。
(高説をつらつら垂れている気分なのだろうか。結局己もどっちつかずだった。)
…そうですわねぇ。しょうがありません。
(同じことに納得したかどうかは、分からない。)

夕霧 > 「結雅はんは可愛いいなぁ」
答えが全く答えになってないのが不満だったのだろう、と決めつけまたころころと口元に手を添えて笑う。
「まぁ。迷った所で転がした賽は止まらへんしなぁ。それが最良だろうと最悪だろうと」
飲み干した紅茶のおかわりを頼む。
「こういう時のかみさまは気まぐれやからなぁ」
少なくとも、最良にはなるまい、と言うのは分かっているが。

槙壌 結雅 > …私が可愛い事は今に始まったことではありませんわ。
(無い胸を張りながら、何処かにやけた表情を返して。)
サイコロはイカサマすれば必ず6が出ますけれど、ね。
(当たり前のように瞬時にコトンと、二杯目が姿を現すだろう。)
…一つ、付け加えるなら、私も神様ですわよ。異世界のですけれど。
(そういって、サイコロを振ってみた。5の目だった。)
[1d6→1=1]
夕霧 > 「ああ、そうどしたなぁ」
わざとらしく、失念していた、という仕草。
転がる賽の目を横目で見ながら、二杯目の紅茶のカップを手に取る。
「最良、とは言いませんけど、悪くない出目ですなぁ」
空いている片手で懐に手をやり、取り出す三つの賽子。
適当に机に放る。
一つだけ6が出、残りは3だの1だの。
「……唯雅はんのありがたい力で全部6にはならへんかなぁ?」
目を閉じ、紅茶の味を堪能しながら冗談めかす。

槙壌 結雅 > 忘れないで下さいまし。
(むぅ、と頬膨らませてジト目を向ける。)
…ふむ。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。そんな理論ですの?
(ちらちら、転がった三つのサイコロ、一つだけ最良の目が出ていた。)
…んふふ、御見せいたしますわ。私の有難い力とやらに、平伏していくと宜しいでしょう。
それでは、良い夢をご覧くださいませね、お嬢様。
(くるりと、踵を返せば、事務室から出て行く。その際、後ろ手にて7つのサイコロを彼女が座る机の上に放り投げて。)
(コロコロ。そんな間抜けな音を立てて、投げた主無きサイコロは、或いは彼女の机の上に留まり、或いは床に落ち、或いは…。思い思いの場所に散らばったが、全部が全部、6の目だったという。それは、有難い力か、それともただのイカサマなのか。まさに、神のみぞ知る、と言ったところだろう。)

ご案内:「委員会街」から槙壌 結雅さんが去りました。
夕霧 > 「……」
転がった賽子。
イカサマだろうが本当に彼女の力だろうが、確かめようとはしない。
ただその7つの賽子が全て6を確かに出したという事実のみを拾い上げるかのように散らばったダイスを拾い、適当な籠に置いておく。
「ええもん見せてもろたわぁ」
全て6がイカサマだとしてもこの会話を予測してイカサマダイスを用意する、という芸当。
イカサマでは無かったとしてもそれは彼女が絶対なる有難い力を持っているという事。
どちらにせよ、夕霧にとっては有難い力あることに、違いは無い。
事務椅子に座り、再度紅茶を啜る。
「まぁ、ややこしい事は全て」
一枚だけ紛れていた【不要】と書かれてている書類。
軽く破り、ぐしゃぐしゃに丸め、ごみ箱へと放り投げる。
本来は特雑に任せるものではあるが、どう見ても必要のないモノだった。
無駄な越権行為ではあるが。
「握りつぶしてしまえばええおすなぁ」
物理的にせよ、社会的にせよ。
そう、最終的に結論付け、仕事も終わった彼女は紅茶のカップなどを片付けた後、事務室を後にした。

ご案内:「委員会街」から夕霧さんが去りました。
ご案内:「公安委員会本部」に西園寺偲さんが現れました。
西園寺偲 > 西園寺偲は手近にあったペン立てを床に叩きつける。
先日のカフェテラスであった事の報告書だ。
そこには、

『何やら公安委員が騒ぎを起こし人が倒れた。
原因は寄生虫らしい。
公安委員は西園寺の手の者だと言って去っていった』

と書かれている。

「――あの、クソ蟲!」

西園寺偲 > 間違いなく『害来種』だ。
怒りのままに罪の無いペン立てを踏みにじる。

あの男だけは許せない。
『ラストステージ』を発現させたら、いの一番に焼き払ってやる。
2年前、あの小物を取り逃がした事がここまで痛恨の出来事になるとは思わなかった。

「――公安も、風紀も、どいつもこいつも本当に腐ってますね」

西園寺偲 > 西園寺偲は風紀委員会を信じない。
2年前、奴らが何をした。
自分たちの能力を過信し、慢心したままロストサインに突っ込み各個撃破されただけだ。

西園寺偲は公安委員会を信じない。
ロストサイン壊滅後、あんな『害来種』などという存在を容認し、飼ってきた組織だ。
ただの秘密警察に成り下がった非常連絡局も、『害来種』を受け入れた特別教室も、腐っている。

「――――」

西園寺偲 > おそらく、自分を公安委員長に紹介したあの式典委員長は、公安の力を弱めバランスを取る為に自分を推薦したのだろう。
偲が非常連絡局を改革し、1部局として再生させるなら良し。それなら今度は偲を風紀に送り込んで風紀の力を底上げさせる。
逆に暴虐の限りを尽くし、丸ごと存在を叩き斬らせるならそれも良し。公安の力は弱まり風紀の力が増す。
どちらにしろ、公安委員会と風紀委員会のバランスは取れ、式典委員会、生徒会にとっては万々歳だ。

「――パワーバランスにしか興味の無い、腐った連中ですね」

西園寺偲 > だからここまで来た。
公安委員長と公安委員会の犬を演じ、非常連絡局を使い、ここまでこぎつけた。
あと1歩。

政治ごっこにしか興味のない上層部も、
正義ごっこに夢中な風紀委員会も、
性根の腐りきった公安委員会も、

全て焼き払うだけの力を、手に入れる。

「――ッ、ゴホッ!?」

西園寺偲 > 発作の間隔が短くなってきている。
偲はなんとか薬を取り出し、飲み込む。
計算力は否応にも増しているが、身体への負担が激しい。
急がなければ。
天秤が傾き崩れ落ちる前に。

西園寺偲 > ――外が静かだ。
もう、偲の取り巻きも少なくなっている。
沈み行く船からは逃げ出すネズミが増えるばかりだ。
当然と言うべきか。

西園寺偲 > 「――――」

椅子に腰掛けたまま、偲はうたた寝していた。
数日前から、夜も昼もなく駆けずりまわっている。
関係各所への根回し、時間稼ぎ、薬の開発……

時間は、まだ、ある。
だが、もう、少ない。

西園寺偲 > 「――ッ!?」

はっとして起きる。
どれくらい眠っていただろうか。
もし、今襲われでもしたら、全てが水泡に帰すところだった。

あわてて身なりを整えると、偲は再び出かけて行く

ご案内:「公安委員会本部」から西園寺偲さんが去りました。
ご案内:「委員会街・表通り」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 「…………。」

(来てしまった。)

散歩の時と、図書委員として地図を片手に来たことは少しだけある。
しかし今回は無目的でもなければ招かれての事でもない。

『あの』風紀委員に文句を言いに来たのだ。
――あわよくば一名ほどクビを切れと談判に来たのだ。

谷蜂 檻葉 > 取り敢えず、風紀委員会の建物を探そう……。

取るものも取らずに来たので、地図さえ無い。
誰か通りすがりの人に道を聞くのはもう少しおいておいて、暫く足を使って探すことにする。

(確か、図書委員会のはあっちだったから……こっち?)

谷蜂 檻葉 > 【ふらふらと、建物と人を探して通りを歩いている……】
谷蜂 檻葉 > (……まさか、こうまで人に会わないとはね……)

一応、何度かすれ違う人も居たが文字通りの通りすがりだったりで意味もなく。
やがてある建物の前に辿り着く。

谷蜂 檻葉 > 【風紀委員本部前】
谷蜂 檻葉 > 「…………。」

ここまでふらふらと歩けば大分頭も冷めてくる。
本来、念願叶ってと言えるはずだが、此処に来てようやく木枯しの勢いに臆病風が混ざりこんできた。

谷蜂 檻葉 > 暫く門の前であー、とかうー、とかくねくねと奇妙な動きをしていたが―――


やがて決心を固めると門をくぐる。

谷蜂 檻葉 > 【風紀委員本部へと入っていった……】
ご案内:「委員会街・表通り」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
ご案内:「委員会街・表通り」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 「……はぁ」

2時間後、そっと本部を離れる檻葉。

日曜日だったからか”目当ての情報”を得ることが出来ないままに本部を出ることになってしまった。



―――体成匂薬(オート・アロマテラピー)

檻葉の持つ異能であり、汎用性に富む『香水』を作る異能。

谷蜂 檻葉 > 意識して使うのはいつぶりだったか。

『すいません、少しよろしいですか?』

声をかける際に落ち着かせる匂いを

『えっと、ちょっと人を探しているんですけど……』

寄れば、相手の性別に合わせた意識を引かせる匂いを

『頭に猫を載せた風紀委員の話なんですけど―――』

次々に”匂い”を変え注意を引き続ける、視覚・聴覚とは別の、嗅覚―――そしてそこに染み込ませた魔性の力を使って無理やり懐に『割り込む』異能。

ご案内:「委員会街・表通り」にメアさんが現れました。
谷蜂 檻葉 > (とりあえず、誰が何をしたのかはなんとなくわかったし……まぁ、副次的にちょっとしたネガティブキャンペーンもできちゃったけど。これじゃ意味が無いのよね……)


結局、この場に居たのはいわゆる『下っ端』の人々であり、ある程度以上の大きな権限を持つ人物は居なかった。 故に、匂いを嗅いだ人間を『同調させる』ぐらい―――自分がいなくなれば無意識に「犬飼 命」を遠ざけるか……強く引き込まれれば嫌うことになるのだろう。

谷蜂 檻葉 > 「ま、出直しってとこかな……」

そう言って、学生街に向けてゆっくりと歩き出す。

メア > ……(通りを眺める少女が一人、何かを探すように人の往来を見ている。特に本部から出てくる人物に
注意しながら)

谷蜂 檻葉 > (…………なんか、見られてる…………)

ふと、視線を感じて周囲を見渡す。

互いに探すように見ていれば、やがてメアと檻葉の視線が合うのも必然だった。


「…………。」
なんとなく気まずく、会釈だけする。

メア > (風紀委員本部から出てきた生徒と目が合う、よく分からないが今
彼女は本部から出て来たのだから、自分の知らない事を聞けるかも
しれない)

こん、にちは……(近づいていき、挨拶をする。そして…)

お話し、させて…(無表情なまま檻葉を見上げる)

谷蜂 檻葉 > 「うえっ!?」

真っ直ぐてくてくと歩いてくるところで首を傾げていたが、そのまま『お話させて』と来た所でビクンと硬直する。

……今しがた、大げさに言えば内部工作したばかりなので当然の反応だが。


とはいえ、見た目年若い(何度この島の住人の見た目年齢と中身の差異に驚けばわかるのだろうか)少女がまさか自分をどうこうするとは思わず

「あ、うん。えーっと、ここだとアレだからちょっと移動しようか」

そう提案する。

メア > うん……(話を聞けるのならば場所はどこでも良い、と檻葉の後ろに
着いて行くだろう)

私は、メア…よろしく……(歩きながら自己紹介を済ませておく、
最近になってようやくまずは自己紹介という事を覚えたようだ)

谷蜂 檻葉 > (カルガモみたい……)

プチ失礼な事を考えつつ、ひとまず風紀委員本部前から移動する。
せっかく『上の人間』がいなかったのであれば、いっそ見つかる前に撤退すべきだ。


「私は谷蜂檻葉。タニハチって好きじゃないからオリハって呼んでね」

そう言って場所を移し―――図書委員会本部近くのベンチに移動する。
横長の4人がけの片側に座り、メアを促す。

「それで、お話って何かな?」

メア > 檻葉…ん……(名前が嫌なんだ、等と考えながらベンチに座り)

えと…公安、の…西園寺って、人…知ってる……?(檻葉を見な
がらそう尋ねる。)

谷蜂 檻葉 > 「公安の西円寺……んー……なんか聞いたことがあるような……」

何処だったか。ある意味忠実に”すっかり忘れていた”檻葉は数分考えていたが……

「あ、あーー……うん。名前は知ってる、かな。何処の誰っていうのはあんまり知らないけどね。」

メア > え……(あんまり知らない、そう聞いて目に見えて落ち込み、俯いた)

そう、なんだ……(風紀委員本部から出て来たので完全に知っている
物と思っていたのが、盛大に当てが外れて勝手に凹んでいる)

谷蜂 檻葉 > 「あ、あはは……ごめんね?」

落ち込む相手を見てこちらも勝手に落ち込む。

「その、西円寺さんに何か用があるの?」

メア > あの人、の…目的……知りたい……(顔を上げ、目的を話しだす)

何が、したい…のか…ちゃんと、知りたい……(彼女の目的、その
部分だけは他の個所より真剣に話しているようにも見える

谷蜂 檻葉 > 「西円寺さんの、目的ねぇ……。」

どうにかしてこの子の力にはなってあげたい。
赤の他人だろうが『それがあるべき事』なのだから。

「うーん……。」

しかし、西円寺を知っているのは―――あぁ、それなら。


「あ、そうだ。えっと、私じゃあんまり力になれないんだけど『室長補佐代理』って名乗ってる男の人か 『正親町三条 楓』って女の子なら多分知ってると思う!」

まぁ、あれだけ裏の人っぽいしたり顔で会話してたのだ。そりゃ色々知ってるだろう。―――果たしてあの一物どころか三、四は抱え込んでいそうな二人がこの小さな少女にどれだけ協力してくれるかは兎も角。


『西円寺の目的を知っていそうな人物』 をメアに伝える。

メア > 室長、と…楓……(教えられた二人の名をしっかりと覚え)

どんな、人…たち…?(外見について尋ねてみる、それだけでもある
程度探すときに的を絞れるだろうと)

谷蜂 檻葉 > 「見た目……」

えーっと。と少しまた記憶を探る。 室長補佐代理は色々インパクトがあってすぐ思い出せた。

「室長補佐代理って人は……こう『ばっさーってした黒い髪』で、『ニタニタ笑うようなタレ目』で、後『全身黒ずくめ』ね。制服に『黒いコート』着てるの。」

逆に、楓はあの盟約(?)をしていた時はすごかったが全体的な印象は室長に喰われていた。

「んー、『ぽわぽわしてる』……?あと『胸は大きかった』わね。”式典委員会委員長”さんって言ってたから、式典委員会の人なら知ってるはずよ。」

メア > タレ目、と…ポワポワ……(何だか二人目の方はフワフワした印象
だったような気がするが、式典委員会の委員長と分かれば調べる事
が出来るだろうし有り難い)

そか…ありがと……檻葉…

谷蜂 檻葉 > 「ん、大した事出来なくてごめんね。」

苦笑いのまま、すっくと立ち上がる。
これで改めてミッションコンプリートというわけだ。

「さーて、家に戻りますかー……!」

グッと伸びをしてメアを振り返る。

「それじゃ、またね。 メアちゃん。」

メア > うん、それじゃ…また…(ベンチから立ちあがり、小さく手を振る)
谷蜂 檻葉 > (メアの見送りを受けて、委員会街を後にする……。)
ご案内:「委員会街・表通り」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
ご案内:「委員会街・表通り」からメアさんが去りました。
ご案内:「風紀委員会本部会議室」に五代 基一郎さんが現れました。
五代 基一郎 > 会議は紛糾していた。
強制捜査の件で誰がどう出すかと決めかねている間に、公安委員会の急な非常連絡局解体のお達しと
その頭であり副委員長の西園寺偲の逮捕の件。

もちろん勇み足で正義の戦争のために向かうほど、ここに集まった連中は馬鹿ではなかった。
これが国家的な……所謂大人の世界の政治的な場であるなら影響力拡大に私利私欲を混ぜて我先にと軍靴を響かせ進軍するだろう。

しかしこの場にいる誰もが分かっているのだ。
自らも含めて所詮学生……”こども”である。そんなこどもに、叩きのめせる玩具を与え
成果が出来き、褒章という御目溢しでやれ見えるような強権という拳を手に入れればどうなるか。
裏がどうあれ今見えている状況がそれを物語っているのだ。

ようは責任のなすりつけ合いである。手柄は欲しいが、それ以上にリスキーであり
かといって動かなければ無能となじられる。

一体誰が行くのか。ようはその後も含めて責任は誰がどうとるのか、という発言を誰かがしたタイミングで

「刑事課のレイチェル・ラムレイが向かいました」

と答えると
会議室は静まり返った。

五代 基一郎 > どういうことだ、と怒号が挙がる。
いくら他部署とはいえ同じ風紀委員、迂闊な行動を止めなかったのか
職務怠慢だ、どう責任を取るつもりだと
まぁお決まりの言葉が通る。
隣にいる第一小隊長なんて、怒るどころか呆れて自分を見ている。

「ですが仕方ないですよ、何せあの鉄砲玉のレイチェル・ラムレイです。止めても無駄でしょう。」

こと追及されても、それに我関さずのような気のない語気で
不良風紀委員の名前を挙げて、続ける。
それなりの意図を含んだ口元で

「なにせ学生のやることですから」

場がまた静まり返った。
こと政治的な判断で紛糾していた会場でこう行ったのだ。
学生”こども”のすることだからおおめに見よう、と。
学生”こども”のやることであっても軍権を持つもの。故に公安委員会副委員長西園寺偲の所業は裁かれるべきでるという背景事情がある会議で言い放ったのだ。

誰もリスキーなパイをとらず、子供のすることだからまぁ仕方ない勝手にやったが。
だが風紀は機能していたことになるので、あってないような軽い処分にすればいいと言っているのだ。
これがただの風紀委員ならさておき常日頃から悪事と見れば突っ込む鉄砲玉。
レイチェル・ラムレイが出たのだ。学生の人気もある”正義の味方”が出陣した。
ならばそれで納め、余計なことはせず公安との関係も今まで通りに我々の機能は維持しようじゃないかと。
プライス、マイナスゼロ辺りで手打ちにしようということにしようと。

五代 基一郎 > あぁ、そうだな。彼女のことだしな。
いや困ったものだ、と。刑事課の幹部が言えば。
それから続くようにまぁ、仕方ないかと言葉が続き。
戸惑うものもいれば会議がそう傾けばそうなるのだ。
風紀委員会のこの騒動に対する実働は大体にして決した。
現場レベルでの助力はあるだろうが、まぁそういうことなのだ。

では、各々持ち場に戻り引き続き……という
まぁ、手伝いは各々で。正式には出さないようにという曖昧な纏まりで会議は終えた。
終わるが否や、言質は取れたのだからと会議室を後にした。
第一小隊の隊長から”勝手に進めてこのために動いていたのか”と非難の眼差しはあったが
まぁ、それはどうせ後で気が済むまで謝ろうと心に決めて
風紀委員会本部を離れた。現場はどうなっているだろうか……

ご案内:「風紀委員会本部会議室」から五代 基一郎さんが去りました。
ご案内:「保健委員会棟」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > お役所然とした委員会街は、15歳の少女が1人で彷徨うには少々心細い場所だった。
それでも、何とか保健委員会棟までたどり着く事に成功する。
受付を見つければそちらに小走りで向かい(緊張でいたたまれない気分になっているのだ)、保健委員の登録を検討しているので説明と、可能なら登録を行いたい旨を伝える。

美澄 蘭 > 保健委員はそこまで束縛の厳しい組織ではないらしく、簡単な説明は受付で受ける事が出来た。

保健委員登録によって何か職務がある、ということは基本的にはなく、学園内での外傷等に不意に遭遇した際に、円滑な治療措置を行える証明のようなものであること。
応急処置講習の受講や、登録者の治療能力によってランク付けが行われ、ランクを表す証明アイテムが与えられること。
…登録者がまだ多くないので、登録の検討に感謝していること。

「…待機業務とか、強制招集が無いなら断る理由も無いですよね…
分かりました、登録します。

…それで、その…私、自分の治癒魔術のランクというのが、全然ピンとこないんですけど…」

登録の際に必要な力を測る手段がないことを、申し訳なさそうに伝えると…受付係は、講習教室が集まっているエリアに、魔術効果測定器があるので、それを使うよう薦めてくれる。
…そして、それが終わったら、測定結果を持って登録課に行くように言い、施設の見取り図の中でのそれぞれの位置を教えてくれた。

「ありがとうございます…それじゃあ、行ってきますね」

受付に礼を言うと、少女は測定器のあるエリアに小走りで向かった。

美澄 蘭 > 魔術効果測定器は、ぱっと見証明写真機のようになっていた。
恐る恐る中に入ってみる。人を感知するセンサーでもあるのか、中の液晶画面が自動的に点灯した。

『魔術効果測定を希望する方は、画面にタッチして下さい』

その画面表示を見て、おずおずと画面をタッチする。すると、次に画面は

『あなたが使用可能な魔術の中で、最も治療効果の高い魔術を発動させて下さい』

という表示に変わった。

美澄 蘭 > 蘭は、本当に初級の治癒魔術しか母親には教わっていない。
今まで自分が負ったかすり傷は完全に治癒していたので、もう少し重い傷でも治せるのだろうとは思えた。
…しかし、そのためにわざわざ何かに傷をつけるのが怖くて、試したことは無い。
おまけに、ここには治療すべき傷という「目標」も無い。上手く魔力がのせられるか、あまり自信は無かった。
…それでも、何とか意識を集中させる。傷を「イメージ」するために、目を閉じた。

「かの者の傷を癒せ…ヒーリング」

そう、唱える。
体感としては、実際の治療と大差ない澱みなさで魔力がのせられた…ような気はした。

美澄 蘭 > 魔術の発動を感知したのか、液晶画面が

『測定中…しばらくお待ち下さい』

と変わる。少なくとも、発動は認められたようだ。
そのことに、蘭は安堵する。
そうしているうちに、液晶画面が

『測定結果を出力します』

となり、液晶画面の下の穴から紙が出力されてきた。
様々な項目と数値が書かれているが、蘭にはまだその意味が分からない。
大まかに言えば、

・魔術技量:低
・魔力量:高
・治癒効率:中

という内容だったのだが。
とにかく、蘭はその紙を持って登録課に移動することにした。

美澄 蘭 > 登録課は、お役所然とした雰囲気の、雑然としたところだった。
窓口らしきところに、

「すみません、保健委員として登録したいんですが…」

と声をかけると、人の良さそうな男性が出て来て、

「それでは、こちらの書類の、太枠の中に記入して下さい」

と、登録書類を渡してくれた。

「あ、はい、分かりました」

そう言って書類を受け取ると、近くの記入スペースで記入していく。
名前、生年月日、性別、学園都市での住所、身分と…学生なので学年。
医学的処置能力、回復能力等の異能、治癒魔術能力の有無。
応急処置講習受講経験の有無と、今後の受講の意思の有無。
必要事項を記入して、再度窓口に持っていく。

「ありがとうございます…何か、身分を証明出来る者はありますか?」

窓口の男性にそう聞かれ、学生証を提示する。
男性は学生証を何か機械に読ませて確認すると、

「ありがとうございます」

といって、先に学生証を返還してくれた。
書類を確認し、学生証から読み取ったデータと齟齬が無いことを確認すると、能力欄に目を向ける。

「…治癒魔術のみ、ですね。魔術の技量はいかほどですか?」

そう聞かれ、蘭はおずおずと

「えっと、こんな感じで…」

と、測定器での測定結果を提出した。

美澄 蘭 > 測定結果を見た窓口の男性の沈黙は、少し長かった。

「………ふむ、分かりました」

そう言って、男性は書類の係記入欄にチェックを入れる。
「技能:ランク1」の項目に。

「じゃあ、これが保健委員登録と、ランクを示す証明になりますので」

そうして渡される、銅色のバッジと腕章。

「応急処置講習受講の意思ありということですので、その日程と…他の講習日程についても、適宜案内を送らせて頂いてよろしいですか?」

ついでのような確認については、

「そうですね…それじゃあ、応急処置と、治癒魔術の講習の案内はお願いします」

と、答えた。

美澄 蘭 > それらを確認して、蘭の登録書類に何か書き込んだ後…窓口の男性は

「分かりました…以上で登録は終了になります。
登録、感謝します」

と、丁寧ながらも事務的な挨拶をして、書類をしまった。

「分かりました…ありがとうございました」

蘭は、そう言って窓口の男性に会釈をすると、登録課を後にした。

美澄 蘭 > 出入り口前にいる受付係にも、改めて「ありがとうございました」と言って、保健委員会棟を出た。

「………ランク1、か…」

窓口の男性が見せるようにチェックしたわけではないが…それでも、見えてしまった。
しかし、括流のような魔術を教える側の人間も参加している以上、その高みは、今の蘭からはとても見えないところにあるのだろう。

「…頑張って、勉強しないと…」

…と、そう決意を固めた後…蘭は、委員会街が騒がしいのに気付いた。

「………あれ?」

丁度、先ほど出て来た保健委員会棟からも、人が出てくる。

「…お急ぎのところすみません…一体、何なんですか?」

保健委員の登録バッジを見せて呼び止めると、苛立ちを見せながらも保健委員会棟から出て来た人物は大雑把に説明してくれた。
何でも、研究苦で大規模な事故が発生したらしく、状況はまだ不明な点が多いが負傷者が多数出ている可能性が高いというのだ。

「…私も、行きます!」

「ランク1」の人間に出来ることは多くないかもしれない…それでも、何もしないでいることは出来なかった。

ご案内:「」から美澄 蘭さんが去りました。
ご案内:「高級洋食『常世亭』」に正親町三条楓さんが現れました。
正親町三条楓 > 大好物のビーフシチューを食べているところに連絡が入る。
まったく、誰だろう。
楓はしぶしぶとスマホのメールを見る。

『西園寺偲に処理は不要』

重畳だ。ならば何も問題は無い。
そもそも記録に残していないし、残っていたとしても偽造で押しきれる。

正親町三条楓 > 「しかし、『ラストステージ』ですかぁ」

馬鹿な女だ。
権力と暴力と、この島であれほど役に立つモノを与えられていながら、正義の味方ごっこに使うとは。
もう少し要領よく立ち回れば、こんな最期を迎える事も無かっただろうに。

「人間、平和が一番ですよねぇ」

正親町三条楓 > 正親町三条楓は平和を愛する。
世はいつも事が無い方がいいに決まってる。
わざわざ混沌を呼び起こしたい奴の気がしれない。

「さて~、どうケリをつけましょうかね~」

頭の痛い事だが、まぁそんな事より大事な事がある。
ビーフシチューが冷める前に食べないと。

正親町三条楓 > そして――

「はい、ご馳走様でした~」

ぺろりと食べ終わると、楓は考える。
カロリー計算が危ないので、何か考えないと。
それと、明日はエステに行こう。
折角だから音楽会のチケットを予約して――

公安と風紀のことは、まぁその後でも遅くはない。
どうせこの島では、なるようにしかならないのだから。

ご案内:「高級洋食『常世亭』」から正親町三条楓さんが去りました。