2016/05/29 のログ
ご案内:「生徒会受付ロビー」に楢狗香さんが現れました。
ご案内:「生徒会受付ロビー」に柴木 香さんが現れました。
楢狗香 > あらすじ。
楢狗香は生徒登録をすることにした。
運送をしているというお客さんの少年に道案内を頼む。

「というわけで、よろしくたのんます。」

少年にそうぺこりと頭を下げたのが、先ほど。

柴木 香 > 「わふ。うけたまわり。――運びます?」

いつものはっちゃん連れで駆けつけた。
呼び出されたときは何事かと思ったけれど。あ、なるほど、といった感じ。
そういえば学生するのもいいかも、とか言ってたし。

案内に関しては二つ返事。運送屋であれば運ぶ、という選択肢が普通に浮かぶ。
……乗り心地は悪いけど。

楢狗香 > まつげの長い瞼を何度か上下させ。

「ああ、ではお願いしやうでありんす。」

からん、ころん。
彼の大八車に足を横にして崩した正座で座るように、その上に乗った。

けっして せなかを みてはいけないよ

柴木 香 > 「わふ。」

回した荷台に乗ったのを確認して。
よっせーぃ、と枠を持ち上げる。うん、軽い。

「じゃあ、委員会あるとこまで、ごー。です。」

がらこんがらこんと車輪が回り始める。
尻尾ぱたぱた、前を向いて。後ろを振り向くのは、いろいろ『危ない』し。
そんなこんなで、ついた先。
綺麗な建物はいかにもそういうお役所っぽいかんじ。

「わふ、到着―。」

楢狗香 > 「では、帰りもおねがいできやしょうか。
ああ、でも外で待たせておくにはよくない天気でありんすね。」

しずしずと大八車から降りて、手続きに向かうところ空を見上げ。
そして柴木くんへ一緒に来るようにちょいちょい、と手招きする。

「そういえばお客さんは、手続きなんかはどうしていらはるんでありんしょう。」

ぽつりと、世間話。

柴木 香 > 「はーい、うけたまわりです。……ぅ?」

手続きについていっても邪魔になるし。お見送り。
はっちゃんを脇に停めて、待つ姿勢――だったのだけど。
手招きにとことこと寄っていく。

「わふ?てつづき……入学の?
 多分、はいりますー、っていくつか書類かいたらだいじょーぶ?」

この学校はいろんな人がいるし、そもそも身分やらなにやら確定してない人も多い。
確か自分の時もそんなにややこしい手続きはなかったような、と。

かくん、首を傾げた。一回だけのことだし、あんまり覚えていない。

楢狗香 > 「ご自分で?
ああ、でも学費さえあれば面倒な手続きは無いとか。」

その学費も島での税金のようなものだったはずだ。
にこやかに柴木くんとロビーに入り、手続き番号を手にとった。

「それで、お仕事のほうは順調でありんすか?
学費も稼がねばならないでありんしょう?」

呼ばれるまでは待ち時間。
平穏なロビーで一緒に椅子に座るよう、すすめて。

柴木 香 > 「わふ?僕はじぶんで。保護者さん居るならそういう人がやってもいいんだと思うけど。
 ならおねーさんの住んでる辺りみたいに、此処と違う所から来た人とかも学生してるし、出来る限り簡単にしてるんだ、とおもう。
 たぶん。」

嫌がられる様子はないのでまぁいいか、と。そのまま結局ついてきてしまった。
番号札を取ったのを確認して。

「んと、多分順調。せいかつするのには困らないくらい?
 ――おねーさんの方もお客さんはきてる?看板効果あった?」

ぽふ、と勧められるままロビーの椅子に座る。
とりあえずご飯食べられるくらいには仕事はあるので困ってないのだ。
それよりは、お客が来ないと言ってたけど、そっちはあれからどうなのだろう、と。

楢狗香 > 「経験者がいれば屋号も安心でありんすゆえ。」

戸惑っている様子に微笑んで、頼りにしているといった雰囲気を醸し出す。
耳の付け根にちりちりとする感覚は、ないだろうか。

「では弾みませゆえ御代のほう、言い値でよいと心得ておきしゃんせ。屋号のほうはいまのところは、あまり。
もう少し―――おや。」

ぴんぽーん、と番号を呼ばれる。
立ち上がるが、一緒に来てほしそうに柴木くんのほうをちらりとみた。

柴木 香 > 「わふ、わかるところならお手伝いはする……?」

こくこくと頷きつつ。ぴく、と耳が動く。

「そっちはうん、また今度おねがいするー。今は大丈夫。……やっぱり看板一個だとだめですかー……。
 順番。――ん、ついてく。」

耳はあれからよく聞こえて調子もいい、と思う。看板出駄目ならもっとちゃんとした宣伝しないといけないのかなぁ。
そんなことを考えれば、聞こえた番号は確かおねーさんがとった札の番号。
おねーさんについていくつもりで。とん、と椅子から降りて。

無意識に。かりかりと耳の付け根の辺りを指で掻く。痒いわけでもないけれど。

楢狗香 > 「そう、看板もまたお願いせねばでありんすね。
今度はそちも御代払わせていただきやす。」

二人揃って受付に向かって。
楢狗香と受付の女性が会話している。

「ええ、学生証発行の手続きをお願いしやでありんす。
はい、こちらの書類に名前を?」

そういえばこの受付だけ、他の場所から妙に離れていないだろうか…。
手続きはこんなやり方だっただろうか…。

受付の女性が真顔のまま奇妙な叫びを二、三度上げて、書類の処理をしに平然とどこかへ歩いていった。

柴木 香 > 「わふ。ああいうのでよければ、また調達してきますです。」

持っていった看板自体は気にいってもらえたようでなにより。
物品のやり取りが生まれればそこに運ぶ需要も生まれるし、こういうのは大事。
そんなことを思っていれば、受付カウンター……あれ?

「……わふー……?」

話している間に妙に歩いたような。
受付さんとおねーさんのやり取りは――普通?普通の気がする。書類は大事。
何やら悲鳴を上げてるような気もするけれど。そんなにもめる様な内容だっただろうか……?
そんな様子をぽけーっと見ながら。尻尾がぱたぱた揺れる。

「あ、終わったです?
 受付さんと話してましたけど。分りづらかったです?」

暫くもすれば受付さんが引っ込んだ。
終わったのかな、と首をかくり。

楢狗香 > あの看板が新たな何かを生み出すことは、また別の話し。
手続きの合間にふっと微笑んで撫でようとする手を伸ばす。

「手続きもスムーズに終わりそうでありんす。
いえいえ、わかりづらいこともなし。お客さんのおかげでありゃあせ。」

少しすればどこにいっていたかわからない受付も還ってくる。

そのものは彼のものの手を舐め
古びた石の台座の上で夕日のように赤き書類に を求めた。

痩身の受付は押黙り
声なき声が定めの終わりを告げる。

「…お客さん、終わったようでありんすよ。」

楢狗香が声をかけると、そこは先ほどのロビーの椅子の近くだった。
彼女の手には、学生証がヒラヒラと掲げられている。
もう耳の付け根の声は聞こえないだろうか。

柴木 香 > 「わふー。」

撫でられるのは――見ず知らずの人がやったら噛みつくところだけど。
別におねーさんならいいか。
わしわしされていると本当に犬っぽい。

「順調なのはいいけど、僕はなにもしてない……?」

とはいえ、居るだけで別に何かしたわけでもなし。
手続きするのはおねーさんだし。おかげもなにも――

「――わふ?」

ぴくり、耳をそばだてる。
受付さんが持ってきたそれ――あれ?そんな書類あったっけ。
かくん、かくん、と首を傾げて。不思議そうにやり取りを――――

「―――――終わった?あれ?」

きょとん、とハトが豆鉄砲でも食ったような。
おねーさんの手に学生証がある、のはわかるけど。ずっと見てたはずなのに、間がすっぽりと抜け落ちている。
ぴくぴくと耳を動かしてみても――あれ?なんで動かすんだろう。

楢狗香 > その手つきは優しく、白い指先で毛並みを乱さぬように撫でる。
頭頂部から後頭部へ滑らかに。
跳ねさせぬよう戻り、耳の付け根の分け目をはっきりと整えるように遊ばせ。
親指で前髪を掻き分けて。
両耳をしゅるんと抜くように毛並みに沿って手を外す。

名残惜しい、くらいですっと未練なく外した手は口元へ…舌先で指先をちろりと。
その唇が言葉を紡ぐ。

「いえいえ、十分に。
それにこれから一緒に帰らねばならぬでありんしょう?
ああ、でも何処かによって近くまで、でもいいでありんすね。」

不思議そうな顔をしている柴木くんに学生証をちゃんと見えるよう目の前に持っていって。
納得するようならそのまま懐にしまいこむだろう。

柴木 香 > ちょっと不思議な記憶の欠落はやっぱり気になる。
乱暴ではない、繊細な指使いは撫でられる側にしても悪くはない。
悪くはないどころ、かもうちょっと撫でててほしいくらい。
指の動きに合わせてぴこぴこと耳を動かしながら――

「わふ。」

のけられた指は、ちょっと名残惜しい。

「ちゃんと学生?とうろくできたなら、うん――どこかついで、で寄るところある?

差し出された学生証は――感じる限りだと普通だし。それなら多分問題はないのだろう、多分。
納得はした様子――

「それにしても、ならおねーさんといると色々不思議?この間の額縁の人もだし、紅い書類とか見たことないし。」

でもやっぱり不思議は不思議で、そこはやっぱり気になる好奇心。

楢狗香 > 「そうでありんすか?
変なことなどどこにもありやせん…。」

すっ、とあたりを指し示した時に、そこで取り扱われている書類は白に見えるだろうか。
それとも、夕日のように爛れて溶けて落ちる赤に見えるだろうか。

どちらでもおかしいことはなにもない。
すべてがそうなのだから。

「ほら、屋号と同じ白い書類でありゃあしょ?
くすくす、お客さんはやはり面白いでありんすね。」

用事は済んだのでロビーから出口へと向かう。

「食事か、何かと。
ああ、メイド服の店…など、ありやしょうか?」

そう問いかけて、じっと…三つの視線が柴木くんを見つめている気がした。

柴木 香 > 「ぅ――ん?そう?」

変ではない、と言われればそんな気もしてくる不思議。
指につられてみた先は――やっぱり赤い気もする。書類、変わったのだろうか。

「うん?うん、同じ。うん――?
 わふ、面白いのは僕じゃなくて、おねーさんだと思う?」

同じと言われれば、同じなのだろう、けど。
おねーさんの横について歩きつつ、かくかく首をひねってみたりする。

「ん、食事なら商店街よるのがよさ、そう?……わふ?メイド服?なんで?」

外に出れば、とりあえず停めてたはっちゃんを回収して。
ならおねーさんから出ると思わなかった単語に思わず聞き返す。
視線が合っても動じない。のは怖いもの知らずか。

楢狗香 > 「では、お互いさまでありんす。
ああ、帰りはゆっくり歩いてかえりゃしょうか。」

大八車に乗るか、としたところで一旦やめ、
ならんで歩こうと隣に立つ。

「…さあ、なぜでありんしょ。
何かに引っかかったような気がするでありんすが。…お客さんにも似合いやせ?」

結局見るのは服屋なのだろう。
二人揃って歩き出すのがこの後の流れとしては自然なはずだ。

もう当たり前が当たり前とは思えないかもしれないが。

柴木 香 > 「わふ――乗らない?」

歩いて帰る、というのなら無理に乗ってもらう必要もなし。

「うーん、なんでだろう。気になるなら見に行く?
 ――そういうのは、普通、僕みたいのが着ても似合わないと思う、けど。」

男に女性用の服は似合わないと思うんだけど。
おねーさんが気になるならまずは服屋、そうしよう、と歩き出す。
何が普通なのかすこし、以上に曖昧に。

――勧められて、結局着てしまうのは別の話だろうか。

ご案内:「生徒会受付ロビー」から楢狗香さんが去りました。
ご案内:「生徒会受付ロビー」から柴木 香さんが去りました。