2018/11/15 のログ
ご案内:「委員会街」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
「はい、それじゃあまた」

仲間に別れの挨拶をして、事務室を出る

「ふぅ」

つかれたなー、と片手で反対側の腕の肩を揉む仕草
風紀委員事務室を背に帰路へとつく

件の"制御薬"の話に関しては、なかなか捜査が芳しくない
巧妙に売人の出現位置やそのルートが変えられているらしく、追ってもすぐに糸が途切れてしまうのだ

「(風紀委員の捜査方法を知ってる人間がいるのかもね)」

そんなことを思いつつも、やだやだと肩を竦める
この件に関わりたがる風紀委員の多さも妙だ

…それくらいに、異能の制御を容易にする薬というのは甘い毒なのかもしれない

ご案内:「委員会街」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 > 「姉さん!」

走ってきたのは妹だ
はぁはぁっと息を乱してる

ちょっと、あれだ

伊都波 凛霞 >  
「? …ど、どうしたの? 悠薇」

走ってきた妹に目を丸くする
…何か慌てるようなことでもあったのだろうか

「落ちついて息整えて、ほら──」

伊都波 悠薇 > 「はぁ……はぁ……いや、その……姉さんが、危ないところ行く前にと思って」

汗。
しっとりと、髪が肩に張り付いて。
ふんわり、シャンプーの香りーー

「……ね、姉さんは、これから、どこ、いくの?」

伊都波 凛霞 >  
「…危ないところ、って……」

それは、風紀委員なのだ
取締りの為に危険な…落第街の方面に行ったりもする

ポケットからハンカチを取り出して、妹の汗ばんだ肌を拭う

「今日はもう家に帰るよ。
 心配させちゃってるんだね。お姉ちゃんなら、大丈夫だから」

そう行ってふわりと笑って見せる

ご案内:「委員会街」に伊都波 悠薇さんが現れました。
ご案内:「委員会街」に伊都波 悠薇さんが現れました。
ご案内:「委員会街」に伊都波 悠薇さんが現れました。
ご案内:「委員会街」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 > 「クスリ……」

呟いたのは一言

でも、それでもーー

姉を驚かせるには十分だっただろう

伊都波 凛霞 >  
「………」

汗を拭う、その手が一瞬止まる
…でも、すぐに動き出して

「どこで知ったの?それ」

穏やかな声で、そう問いかけた

伊都波 悠薇 > 「snsの掲示板にのってるって聞いたよ」

そのままの、いつもの声音。でも真剣だ

「姉さん、行くよね? 絶対。そこに」

伊都波 凛霞 >  
「……ああいうところは、いろんな情報が交錯するから…なんでも鵜呑みにしちゃダメだよ?」

でも、その話題に関しては明確な否定はしない
実際に、拡散を阻止できていないのだ

「そりゃあ…私、風紀委員だし。
 危ないものが出回ったら、取締りにいかないと、ね?」

ハンカチをポケットへと仕舞い直して、姿勢を正した

「でも大丈夫。危ないと思ったら、お姉ちゃん逃げ足も早いんだから」

伊都波 悠薇 > 「信じない」

妹の、初めての言葉だった

「その大丈夫は、信じないから」

顔を上げて、あなたの手を掴む

「姉さんは、もう。一人分なんだよ? 彼処だったら、絶対、怪我する」

伊都波 凛霞 >  
「うーん…」

少しだけ、困った表情をして頬をかく
ずっと前までの妹だったら、きっと無条件に自分の言葉を信じていた
けれど、姉妹の関係を、異能の絡繰を知った今は違う──

「悠薇、お姉ちゃんが今まで悠薇のお姉ちゃんだったことと、これからとは何も違わないよ。
 一人分だって、妹に心配させないような立派なお姉ちゃんで在りたいと思う。
 もちろん、危険だし、もしかしたら、怪我もしちゃうかもしれないけど……」

少しだけ、口籠る
やがて頭を優しく撫でながら、口を開いた

「でも、悠薇や他のみんなが危なくならないように、頑張らせてほしいな」

伊都波 悠薇 > 唇を噛む。
とてもいやな、嫌な予感しかしない。
幼なじみ、思い出した。出してしまった。
もしかしたら、関係ないかも知れない……でもーー
ない話じゃないし、このタイミングでいなくなった人を思い出すのは不自然だ。だから、この嫌な予感が、それに近いのではないかという恐怖がある。

でも姉は止まらない。
理由が明確で、頑張れてしまってーー責任感が、ある。

ーーだから、そう。だから来たのだ。

なんのためのーー

「なら、私も行く」

姉妹だ

伊都波 凛霞 >  
「……それは」

ダメだ、という言葉が出そうになる

危ない場所、自分自身で自分自身を守る最低限の"戦力"が必要になる
決して妹を過小に評価してるわけじゃない、けれど……

「…悠薇は、自分で自分のこと、守れる?
 お姉ちゃんと並んで、同じことをするっていうことは…悠薇もお姉ちゃんと同じことができないとダメ。
 お姉ちゃんには、それが少し、わからないから……」

口籠る、口籠る
普段饒舌に他人との会話ができても、妹相手にはこの始末
嘘はつけない、でも、言葉を探すのも難しい──

「……お家帰って夕飯食べたら…… …道場で、待ってるね」

伊都波 悠薇 > 「……できないよ」

できるわけがない。だって、姉ができないことしかできなかったなだ。
でもーー

「姉さんができないことが、できる。それを証明するよ」

そう告げて。

「夜ご飯、肉じゃがだよ。私、つくったんだ」

伊都波 凛霞 >  
「肉じゃが? ふふ、楽しみ」

いつも通りの笑顔を返して、二人で帰路につく

夕飯の後は…いつ以来になるのか──思い出すのも少し懐かしい
古ぼけた道場で、二人。向き合うことになるのだろう

ご案内:「委員会街」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「委員会街」から伊都波 悠薇さんが去りました。