2015/07/12 のログ
自販機 > (Q.いますか
 A.中に誰もいませんよ)

(自販機の中に人なんているわけがないのだ。手もきっとロボットアームか何かに違いないのだ。チッチッチ。諦めなさいとか、そんなんじゃ甘いよ、というジェスチャー。通じはしないだろうが、少女を戦慄させるには十分だ。
 ハッチは沈黙を続けている。
 だが接近していくと―――また、開いたのだった。
 例の白く細い手が出てくると『シッシッシ』とジェスチャーを取る。
 貧乏人は火炎の出るギターでも握り締めてあっちに行けということである。もしくは14に行けである。
 金を持たぬ貧乏人に話は無いのだ。
 手は自販機の一部なのか、それとも別の次元の存在なのか、いずれにせよお断りを表現している)

ご案内:「学生通り」に天導 操さんが現れました。
天導 操 > 【この前見かけた獣の娘…と、謎の自販機を夜のコンビニに行った帰りに見かけてしまった物も、反応に困って固まっている教員が一名】
クゥティシス > (やっぱり出て来た)
(セカンドインパクトは起こったが別に世界は破壊されないし海も赤くならない)
(だけれども何だこの反応は)

「……ぐぬ、何か。何かそれはムカつく」

(覚えたてのニンゲンの言葉を使って不快感をあらわにする)
(まさか自販機に「はいはい死んだ死んだ冒険終わり」みたいにお断りされるとは思ってなかった)
(此処でクソゲー!!とブックを投げるワケにはいかない)
(リトライ、リトライである)

「此処で逃げちゃダメだ。ルルフールは…逃げないんだ」

(ちゃり、とポケットに手を突っ込んで小銭を握る)

「要は、買えばいいんでしょ?」
「ニンゲンのルールに則れば…クゥもこれでお客さん、だもんね」

(ドヤ顔で取り出したるは500円)
(きらりと月光に煌めく硬貨を見せつけるように自販機へと一歩、歩み寄る)

自販機 > (あんた馬鹿ァ? とか言ってくる少女とかは出てこないしね。
 常世だからね。これ以上は危険だから書けないんだね)

「ブーン」

(ルルフール。聞きなれない単語だが自販機なので無反応だった。あるいは、もう一人現れた人物であれば何か思いつくかもしれない。
 クゥティシス、お金を入れろ、さもなくば帰れ。
 そんな発言が聞こえてきそうである。)

「ブーン」

(500円。大歓迎だよといわんばかりにボタンが点滅する)

天導 操 > (…さっき、幻やなかったら自販機から手が生えてたよね?というか、今日通ったときにはあの自販機無かったような…って、あの子も、どうしてお金を入れるのに、まるで天上から遣わされた外敵と戦うような覚悟を以て自販機に挑んでるのかしら…)
クゥティシス > (露骨な態度を取る無機物ににやり、と頬を緩める)
(勝った。これに勝ったところで特に何も得る物は無いがともかく勝ったのだ)
(THE WINNER)
(ふんす、と鼻息荒く更に一歩を踏み出して―)

(以前どこかで見た相手が此方を見ていることに気が付いた)
(何処だっけ。霞がかった記憶の中にぼんやりとその姿があることは確かなのだが―)

(しばらくそちらを見ていたが、思い出せない)
(ので取り敢えずはこの自販機の攻略を再開することにする)

「ふふーん。お金、お金って強いね?」
「ほら、500円だよー。クゥはお客さんなんだもん。ちゃーんともてなしてよねー?」

(先ほどの警戒心はどこへやら)
(束の間の勝利に酔いしれる少女はその輝く硬貨を自販機に投入―)

(しなかった)

(投入口に500円を投入するその刹那、掌に握りこんでいた100円を投入したのだ)
(金などという物に固執する愚かな人間社会へのささやかな反抗である)
(バイクを盗む度胸もなければ校舎の窓ガラスを割る勇気もないが故のちっぽけな反抗だった)

自販機 > (おかね=つおい
 びんぼう=つおくない
 おきゃくさん=つおいかも

 それがすべてなのだ)

「ぶーん」

(500円。入れるまでは油断ならない―――疑念が――疑念を思い浮かべる頭があれば別だが――的中した。
 500円を入れると見せかけて100円を挿入するという卑劣な手口。なんということを。
 優しさなんていらない、お金をくれ。
 自販機の存在理由がそれならば少女の行為は反逆行為である。入れるべきお金をいれずに別のお金をいれていくという、一般的概念からの――卒業。
 100円がチャリーンと入っていくと、一応は飲料が出てくるのだ。
 出てきたのは『満月の香り』なるペットボトル飲料。
 綺麗な満月を背景に男がもだえ苦しんでいるという見るものを不吉にさせる物体である。製造は例の如く常世財団。)

ご案内:「学生通り」に三崎 春華さんが現れました。
天導 操 > 【双方から感じられる…なんというか、しょーもないと言えばしょーもないのかも知れないが…水面下での争い いつの間にか、その戦争に惹き付けられて、固唾を飲みながら結末を見守る…ただ、胸に一言、「そもそもそれらは何なのか」と言うものを仕舞いこんだままで】
【この勝負にツッコミは無粋なのである】

クゥティシス > (やはり無機物は無機物)
(頭脳を持った生命体に適う道理などないのだ)
(孔明もかくやという知略によって、この自販機は罠に嵌った)
(500円を入れたと思わせて寸前で100円に切り替える)
(この悪逆非道の行いにも、自販機は素直に飲み物を提供することしか出来ない)
(あぁ哀れなり無機物―)

「ふ、ふふふ…勝った…っ!!」
「どーだどーだ!クゥだって頭使えるもんねーだ!!」

(そもそも100円でも元々飲み物出てくるとかそういったことに頭が回っていない辺り)
(実は自分はこの勝負の土俵に上っていないのかもしれないことに彼女は気づかない)

「ふふ、さーて何が出て来たのかなー?」
「戦利品はー………ナニコレ」

(勝利の果てに得られたのは、食欲を露骨にそぎ落とすかのようなパッケージ)
(しかし。しかし売られているのだから不味くはないだろう)

「大丈夫…ニンゲンの食べ物は美味しいってクゥ知ってるもん」
「だから美味しいよ…だって500円入れたし」

(入れて無い)

(ぷし、と音を立ててプルタブを開けてその飲料を喉へと流し込む)
(果たしてそのお味は―)

三崎 春華 > [たっぷり遊んだ帰り道。ちょっと寄り道でもしようかと言ったところに、何やら人の集まりを見かける]
[変な装飾の自販機、真剣な面持ちで相対する少女、見守る教師…あの人はこないだ会った気がする]

「……なんですかこれ」
[聞こえない程度の、ひとりごと]

天導 操 > (いや、入れてからが自販機の判定だから)

【思考にツッコミを入れる…粋無粋など、それっぽく見せるための飾りなのである…と、明らかに危ないパッケージの缶、アレって大丈夫なのか、と思いつつ見守ることしか出来ずに】

自販機 > (営業中! 6番レジへどうぞ!!!!!)

(なんてセリフは無いのでカットする。500円を入れると見せかけて100円を投じるという戦略によって罠にはめられた自販機が出したのが『満月の香り』なる飲料。満月に身悶える男という構図は限りなく怪しいが、あろうことか少女が口にしてしまった。
 味は――バニラとレモンを合わせた様な清清しい甘みが広がるだろう。しつこくなく、ねちっこくもない、程よいテイスト。100円分の味はある。
 問題は飲料の効果なのである。
 もし耐性が無いのであれば気が付くかもしれない。みるみるうちに身長が低くなっていく。素肌の部分に体毛が生えてくる。肢体が折れ曲がっていき、四本足に。骨格レベルで変貌していくのだ。
 数十秒と経たずに獣そのものの姿に変動させられる。
 人狼たる彼女だが、きっと犬か何かの姿になったことはないであろう。そういう意味では100円分の価値があるかもしれない。
 なお効力はものの一分と持たずに解除されるとかなんとかかんとか)

「ブーン」

(また人物があらわれた。
 か わ な い か)

天導 操 > ………はい?

【目の前で急変してしまった彼女の姿を見て…そして、思い出す 自分が嘗て掲示板に張り紙をした時に目に入ったチラシ、『都市伝説的存在の自動販売機』…特徴も合致するように思われる 健康被害は無いと言われているが、被害の広さと迷惑さは折り紙付きとの事であった 舌打ちをして、自販機に向けて駆けていく】

クゥティシス > (口中に広がる爽やかな味。程よい甘味と程よい酸味)
(悪くない―)
(勝利の味を噛み締めていると、ふと。違和感に気づく)

「…あ、れ?」

(何だか手にしていた缶がやたら大きくなったような―)
(と思った矢先である。先ほどまで何の問題も無く握れていた缶が掌から滑り落ちて軽い音を辺りに響かせる)

「え、えっ!?ちょ、えぇぇ!?」

(ジャーンジャーンと脳内に銅鑼が響き渡る)
(げぇっ孔明!と声を上げる間もなくその肢体が折れ曲がり)
(気が付けばふさふさとした青い毛に覆われていく自分の身体に声を上げた時には)

「……わん」

(少女は完全な犬になっていた)
(その場に残された、先ほどまで身に着けていた衣服の上で茫然とする犬が一匹)
(何ということか)
(策に嵌ったのは自分であったというのか―)

三崎 春華 > 「おおお…?」
[遠巻きに見ていても、目の前の少女の大変身ははっきりとわかる。]
[とりあえず面白そうな気配がしたので近寄ってみる]
「こんばんは、こないだの、えー、天導先生?なんですかこれ」
[遭遇してから二度目の疑問]

自販機 > (変化したのであれば―――特に何も無い。
 衣服が脱げてしまった以上、戻ったら全裸になることは確定的である。
 自販機は衣服を販売していないので誰かに借りるか、隠れて衣服を調達するか、あるいは衣服が破けてないなら普通に着なおせばいい。
 ハッチから伸びる手がグッと親指を立てた。
 そしてそろーり戻っていきましたとさめでたしめでたし)

「ブーン」

(こわさないでね! なぐらないでね!!)

クゥティシス > 「わんっ、わんわんっ!!」

(状況を理解しかねてパニックになる犬が一匹)
(自販機に向かって吠え続けるも、返ってくるのはサムズアップだけ)

(何も良くない。サムズアップをするようなことなど何もない)

(勝負には負け、自分は犬になり踏んだり蹴ったりだ)

「ぐるるる……わぉーーーーんっっ!!!」


(覚えてろ!!とでも言いたげに大きく吠えて犬はその場を走り去る)
(服も何もかもその場に置き去りにして)
(戻った後のことにまで気が回っていないのは彼女のおつむの出来のせいであろうか)

(正しく負け犬の遠吠えを残し、敗北者はその場を去っていくのだった―)

ご案内:「学生通り」からクゥティシスさんが去りました。
ご案内:「学生通り」に加賀背 雄さんが現れました。
三崎 春華 > 「あっ…」
[元・少女を追いかけるには間に合いそうもない]

「どうしたらいいんでしょうこれ」
[とりあえず少女が残した衣服を畳む。目立ちそうだし、会って渡す機会もあるだろう]

[畳んで鞄に仕舞うと、手が出てきたハッチへ訝しげな視線を送ってみる]

自販機 > (思い通り 思い通り 思い通り!!
 などと思ったりしないよ自販機だしね。
 少女もとい犬が遠吠えして逃げていく。あとには少女の残り香を宿した衣服が残されるのだ。飲料の効力が切れたら全裸で徘徊しているというおまわりさんこっち事案が発生することになりそうだが、後のことは知らない。販売するのが機能で心配する機能ついてないですしおすし。
 視線を感じて手が引っ込んだ。なかのひといないよ。ほんとだよ。
 衣服――少女のものとなれば500円では足りない価値がある。が、それを三崎が拾ってしまえば不審者が拾う機会は永久に近く失われる。
 かなしいね、クゥティシス。
 自販機はブーンと言っている。ここで買わない定めではないと)

加賀背 雄 > (SNS”ドリームランド”に投稿されていたデータをまとめていたところ、
 少し前から変な単語が飛び交っていることに気がついた。
 「自販機」「変な飲み物」「自走する」等のキーワード…
 興味を惹かれて、探しまわること数日。 ユーザーの「学生通りで見た」と
 いう意見にしたがって移動したところ、さらっと見つけてしまった。)

あれ、いぬ…? いぬ…服?
(泣きながら、鳴きながら?逃げていく犬。 放置される服。
 そしてどうしようみたいな感じの生徒と、ウワサの?自販機。
 とりあえず彼女のところに近づいて見る。)

あの、すみません。これってその…噂の自販機ですか?
(これ、と指差すのは目の前の自販機。じいーっと自販機を凝視する。)

三崎 春華 > 「私にもよくわかりません」
[よくわからなかった。謎の自販機があり、謎の少女が犬になって、謎の手が誇らしげにサムズアップしていた。つまり、謎だ]

「変な飲み物が出てきたみたいには見えましたけど…」
[とりあえず少しの情報でもヒントにはなるだろうと思って言ってみる]

自販機 > (走り回る飲料が出ちゃったりする自販機である。
 ドリームランドなるインターネットコミュニティで話題になっても不思議ではなかった。
 何故かピエロの格好をしている自販機。少女。わんわんなきながら駆けていったちみっ子。
 なおハッチは既に閉められていて謎の手が突き出していたりはしない。
 ボタンがかちかち点滅して購入を促す意図でもあるのか順番に波を作り出していく。いまいち統一性の無い不均等な間隔で光っているが、徐々に洗練されてくるだろう)

「ブーン」

(おかねをいれてね!!)

加賀背 雄 > そうですか、ありがとうございます。 ふーむ……
(彼女の返事とヒントをもらって、頭を下げてお礼。
 とりあえず自販機の方へ歩み寄って、まじまじと観察する。)

ただの自販機にも見えるけどなあ… まいっか。
(例えば電源は? 扱っているメーカーは?賞味期限は?
 そして値段は? 調べることは沢山だけれど、このマシンが求めているのは1つ。
 購入してみろ、ということだ。 購入するだけなら問題はあるまい。
 とりあえず1000円を投入してみる。 ボタンは適当にだ。)

三崎 春華 > (いきなり千円とはチャレンジャーですね…)
[とはいえ、彼女も習うように千円札を入れてみる。飲み物の自販機らしい以上、手をつけなければ自分に被害はないはずだ]

自販機 > (電源:はいてない
 メーカー:ちょーゆうめいめーかー

 いんりょうでーた
 ■■■■■■■■■■■■■■      )

(1000円投入されるや否や缶が出てくるのだ。
 『マジシャン 入門へん』
 というひらがなで適当に書かれた商品名の飲料が。トランプ柄。賞味期限は一年後。製造は某有名メーカー。成分表示のところが機密文書のように塗りつぶされている。
 三崎が1000円を入れると、同じく缶が出てくる。
 にゅっと足が出てきた。手が出てきた。コミカルな白い手袋を嵌めた手足である。まるでどこかの夢の国に登場しそうな……これ以上は危ない。
 とにかく缶が現れた。後ずさりしつつ回転し腰をくいっと持ち上げる。どこからともかくスポットライトがあたると、缶はフィーバーして猛烈に回転してポーズを決めた。
 商品名『ダンスダンスダンスダンスダンスエスカレーション』。)

加賀背 雄 > えっ、1000円…えっ…?
(飲まれた? 飲まれたのか? お釣りとか出ないのか?
 色々気になるけれど、何しろ怪しい自販機だ。それくらい気にすることではない。
 電源も刺さってないけど動いてるし、外見は普通のメーカーの自販機っぽいのだが。)

なにこれ……
(あからさまに怪しいドリンクが出てきた。 成分も不明だし。 とりあえず受け取って、
 次の女生徒が買い物をするのを待つ。 缶が出てきた、っていうか踊り始めた。)

なにこれ………なにこれ…?
(缶が踊っている。 彼女の方を見て「なにかわかります?」みたいな視線。)

三崎 春華 > [少年が受け取った缶をちらりと見る。マジシャン。]
「一時的な異能の発現ですかね…?とりあえず使わないほうが安全そうですね」
[自分の千円を入れる。ボタンを押す…前に缶が出てくる。]
[取ろうと手を伸ばした途端に飛び出てストリートダンスを始める小さなパフォーマー。職人の粋な計らいを感じ…じゃなくて]

「謎ですね…」

[謎だった。]

自販機 > (缶は熱狂的にダンスしている。ムーンウォーク。スピン。華麗な手さばき。
 手袋をくいっとつけて帽子をあげて腰をズンチャッズンチャッと振っている。
 謎である。
 逃げたりはしないが踊りまくっている。)

「ブーン」

(せりふはないのよ)

加賀背 雄 > 異能を持っているのは……人間だけとは限らない、か。 
踊ってますよ、アレ。 すっごい踊ってる。 …アレ、飲むんですか?
(いちおう彼女に確認。 アレを捕まえて開けて飲むって、結構気合が必要な気がする。
 それに比べると自分は、まだちょっとマシなんだけど。)

……でも、ほっとくわけにはいかないしな。
(えいや、と自分の持ってた缶を開け、一気にぐいっと飲み干す。
 まさか犬になったりするわけじゃあないだろう。)

三崎 春華 > 「手足とか帽子とかが中身だったんじゃないんですか、あれ」
[下手をすると自我までありそうな謎物体の「中身」はちょっと想像したくなかった。こちとら一般女子高生なんだ。]

[いや、待てよ。もし自我があるとするなら。]
「踊る以外の機能ってあるんですかね…」
[とりあえずしゃがんで手招きしてみる。こなかったらそのまま踊らせておいたほうがいいのかもしれない]

自販機 > (飲料の味は―――柑橘系のすっきりとした粒粒入りのお味。よくある味で残念ながら1000円分の味ではない。量販店で99円くらいで投売りされている輸入物の飲料の味がするだろうか。
 ――飲んだ数秒後に加賀背の口からトランプが滝のように溢れ出てこなければ。
 手品のひとつにトランプを口からばーっと出すというものがある。手の中にパームさせておいたトランプを広げて出しているのが種である。手の中にものを隠すのはマジシャンにとっての初歩の初歩といえる。
 それを擬似的? に再現した飲料である。トランプの分量は風呂一杯弱にはなる。永延トランプを口から垂れ流す羽目になる。
 何か能力があればレジストできるだろう。)

「ブーン」

(踊り狂う缶はどこからか木の枝を見つけると地面に突き出してポールダンスを始めていた。
 三崎が手を伸ばすとあっさり棒を引き抜いてバレエダンスしつつ寄っていく。)

加賀背 雄 > 思ったよりも普通のおろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”
(なんかすごい勢いで口から溢れたりとかした。 なんだこれ!? 
 手に取って見ると、トランプのカードだった。
 ああ、マジシャン初級編ってそういう… 納得している場合じゃない。
 懇懇と湧き出るカードは苦しいし、いったいいつ終わるのかもわからないし。)

おろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”
(とりあえず大丈夫です、って隣の彼女にアピールするけど、
 結局あの踊る飲み物はどうするんだろう。)

三崎 春華 > 「マジシャン…」
[確かにそれはマジシャンの、いわゆるツカミのネタだった。大丈夫と本人は言うものの、絵面は完璧にホラーだ]
「ちょ、ちょっと私急用が」
[掴んでいた踊る缶も放り投げ、逃げ帰るようにその場を後にしようとする]

加賀背 雄 > ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”…うぇっ、うへ…へぇっ…はっ、はぁっ…!
(五分間ぐらいカードを吐き続けていた気がする。
 ふらふらになりながら最後のカードを吐き終えると、
 地面一面にカードが広がっていた。)

…あ、ああっ、お疲れ様…?
(大慌てで撤収する彼女を見送ってから、目の前の自販機を眺める。)

…ううん、ってことは、おそらく色んな効果をもたらす飲み物が入ってるんだ。
それはランダムに出てくるのか、値段かなにかなのか…
(じろじろ。自販機の電光部分とか、ボタン部分とかをよーく眺めて。)

自販機 > (放り投げられた缶はコロコロ転がっていったが、立ち上がってダンスを再開した。
 踊れればいいのだといわんばかりの踊りっぷり。
 投げられたことは機にしていない様子。
 トランプ嘔吐現象が止まる。現象は止まってもトランプはあり続けるのだ。掃除係の人がげんなりしそうな光景である。
 見つめられるとボタンが点滅するだろう。
 ぺかーっと各所の電光表示も光るのだ)

三崎 春華 > 「お、お疲れ様でした!お大事に!」
[初対面の少年が只管にトランプを吐き続ける光景は彼女にとって少しキャパシティオーバーだった。
 それがそのうち治まるものかどうかもわかっていなかったし。]
[ご丁寧に加速の魔術まで使って大急ぎで帰路へ着く。しかし彼女は気付いていない]

[その魔術に使った媒体もまたトランプなのだ。何日かは夢に出るかも]

ご案内:「学生通り」から三崎 春華さんが去りました。
加賀背 雄 > フーム…中身はランダムってことなんだろうな。 じゃあ、例えばだけど…。
(100円を取り出して、コイン投入口に。 離脱した彼女の缶は、
 とりあえず拾っておこう。なんか踊ってて可愛いし。 )

完全にランダムなのか、それとも同じものが出るのか…
ホントはもっとやるべきかもしれないけど、うーむ…
(不思議なものを見ると調べたくなるのは男子の性だ。
 断言してもいい。アソートをどうにかして算出できないか、というところだ。)

自販機 > (拾われても踊るのはやめない。踊れればそれでいいのだ。たとえ火の中水の中手の中……。
 100円を投じると、やはり飲料が取り出し口から出てくる。
 ガコンと軽い音を立てて出てきたのは――『超停滞』なるもの。わざわざステイシスとかルビまで振ってある。超が翻訳されてないよ超が。
 ペットボトル。500ml。製造、石村なる会社。中身は青白い湯気のような物体が閉じ込められている。成分表示はかすれて読めない。賞味期限が9999.99.99と壊れてしまっていてあてにもならない。
 中の飲料は心なし『遅れて』見えるだろう。あぶくがゆっくりとあがっていくように。とはいえ粘度の高いだけかもしれず。
 飲んだのであれば味の無い水のように感じられるだろうか)

加賀背 雄 > (そっとかばんの中に踊る缶をしまうことにする。 
 部屋にでも置いておけば、ちょっと楽しくなれるかもしれない。
 100円を入れて出てきたのは……)

す、ステイシス…これは明らかにヤバい……!
(中の液体の動きが鈍く、どろりとしている。 名前からすると、
 これを飲むと静止したりとかするんじゃないだろうか。
 とりあえず開けて、一口、ほんの一口だけ飲んでみる。
 いっぺんに飲むと良くないのは学習した。)

自販機 > (踊る缶はかばんの中でも踊っていた。
 暗闇、狭い場所、だからなんだというのか。かまわずブレイクダンス! ブレイク……かばんの留め具に遮られ以下略)

(時間が―――停滞した。
 加賀背の主観時間という意味ではなく、肉体そのものの時間の流れがすべて停滞させられる。時間にして一分も無かった。相対的には加賀背は超加速した風景を見せられることになるのだが、相手が自販機である。精々雑草が猛烈な速度で揺れ始めたり、雑踏を行く通行人の声が早まわしに聞こえる程度であろう。
 仮に全部飲むと仏像よろしく固まり続けるのだ―――。
 ジョークグッツとは言いがたい。何かヤバイ技術の結晶がそこにあった。)

「ブーン」

(ブーンという音が高速のプオォォォンと聞こえるかもね)

加賀背 雄 > (ごくり。 飲んだその途端、時間が”ズレ”た。 恐ろしい速度で過ぎる風景…
 自販機の駆動音とLED、雲、雑草に風邪、行き交う人の声…あらゆるものが高速で過ぎ去っていく。
 まるで微速度撮影でもしているような世界から戻ってきた時には…)

まだ1分しか、立ってない……
(端末を見る。飲む前と後で、時間の変化はほとんどない。
 自分だけが時間に置いて行かれた、というところだ。
 一口でこれなのだから、もっと飲んでいたらどうなっていたか。
 とりあえず恐ろしい飲み物なので、かばんにしまっておく。
 あとで処分しよう。)

これが自販機…
(恐ろしいドリンクばかりが出てくる、 まさに都市伝説を体現したような存在だ。
 もう一本買おうとしたけれど…手持ちがなかった。)

…よし、帰ろう!
(これ以上飲んだら何が起こるかわからないし、
 飲み合わせ次第ではひどいことが起こるかもしれないし。
 今回の件をSNSに記載してから、引き上げることにした。)

ご案内:「学生通り」から加賀背 雄さんが去りました。
自販機 > (最後のお客さんが去っていった。
 自販機はどこからとも無く装着したらしい風船をくっつけて移動を開始し始めた)

「ブーン」

(ピエロの衣装だもの。
 ピエロは風船を配るものという自販機らしい認識の仕方)

ご案内:「学生通り」から自販機さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に浦見靜さんが現れました。
浦見靜 > 試験も無事に終わり、やおら賑やかさを増した学生街。
休みが始まり誰もが遊び呆ける予定を立てる中、
それでも夏季特別講座なんてものを取りたがる真面目な――言い換えれば奇特な生徒が一定数居るもので。
彼女もまた、そうした変わり者の一人である。

講座を終え、寮への道を歩く途中だったのだが試験も無事に終わった事と
少々の渇きも手伝ってあまり寄り付かない学生街の方へと足を運びたくなり、
手近なコンビニで購入したスポーツ飲料をお供に学生街をぶらり。

浦見靜 > 街では試験終了記念セールと称して服やら文房具屋やらその他諸々が比較的安くなっている様だ。
便乗してなのか、果ては学業に関係あるかどうかよくわからない物まで何故かセールとされている。
学校のスケジュールがそのまま街のがスケジュールとなっているとは、流石は学園都市というところ。

ふうん、と間延びした声を上げて、のぼりやプラカードに誘われるがまま、行き当たりばったりにショーウィンドーを覗き込む。
諸事情により懐に安定した余裕がある手前、何か買っていこうかな、なんて考えるのは必定。
欲しいものなんて特に思いつかないけれど、強いて挙げるのならば。

「……水着、かねえ。」

休暇の始まりと共に遊泳も解禁された。
仕事と授業の合間、そのうち一人楽しみに行くのも悪くはないと考えて。
(彼女には友達と呼べる友達らしい友達があまりいない。)

浦見靜 > ――そうして学生が運営するどこぞのファッションビルににぶらりと立ち入るのだろう。
健全な臭いがする健全な街を歩くのも、偶には悪くない。

ご案内:「学生通り」から浦見靜さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に天導 操さんが現れました。
ご案内:「学生通り」から天導 操さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > んー……やっぱランニングは日が暮れてからするのが一番っぽいな。

(日曜の夜の学生通りを、東雲は一人歩いていた。
 何か用があるからではない。何も用が無いから歩いているのだ。
 休日でもやっぱり夜間は体を動かしたくなってしまう。
 というより、自室に居たくないのだ。)

東雲七生 > さーて、どうすっかなー。

(閉店間際の店を横目で眺めながら目抜き通りを歩く。
 海開きもあり、試験期間も終えてこれからいよいよ学生も夏本番といった具合なので、
 やたらと水着やアウトドア用品の推しが目立っている。)

水着かー……去年ので大丈夫だよな、たぶん。

東雲七生 > そういえば。

(先日友人の水着選びに付き合った時のことを思い出した。
 あの日以来授業中居眠りをしてノートの心配をする事が無くなったが、
 同時にやたらと茶化される事が多くなったように思う。)

いや、俺はともかくさあ……

東雲七生 > いやいやいや。
そういう事気にしてるからモテないのでは。

ハッ、なるほどそういうことか。
クラスメートの茶化しを笑い飛ばせる余裕のある男ならモテる……?

(思春期真っ盛り東雲七生。
 今日はちょっと昼間の暑さのせいでちょっと頭が悪くなっていた。)

東雲七生 > そもそもモテるって何だ……?
どういう奴がモテてる奴なんだ……?
臆面もなく女子と会話出来て、手とか繋げて、買い物とか一緒に……

(あれ?と首を傾げる。
 大体心当たりがあったりなかったりする。
 ……これはもしや、)

もしかして、今の俺って俗に言う“モテ期”ってやつでは!?

東雲七生 > ……ンなわけねーな。

(昨夜“子犬っぽい”と評されたのを思い出して我に返る。
 それはつまり、周囲からはペットと同等の認識しか持たれていないのではないか。
 そんな疑問が胸中に湧き起こる。)

てか、子犬っぽいってどうなんだ……?
子犬と子猫とじゃどっちの方が上なんだ……?

(東雲七生15歳。
 どうしようもない悩み多き年頃だ。)

東雲七生 > さてと、馬鹿な事考えてねーでそろそろ何するか決めないと。

(少なくともどこか店に寄りたい。
 そんな東雲はふいに足を止める。
 どこからか香ばしい匂いが漂って来ていた。)

……お。
なーんか美味そうな匂いすんじゃん……!

東雲七生 > ふんふん……。

えーっと、こっちの方だな!

(漂ってくる匂いを頼りに、脇道に入る。
 空気中を嗅ぎながら歩く姿はやはりどことなく獣っぽさがあった。
 しかし本人にその自覚は無い。全く無い。)

東雲七生 > (横道を抜けて次の通りを少し南下、
 さらにまた横道に入り、間違えたのかすぐに出てきてもう一本隣の路地へ。
 途中で野良猫を見つけ、しばし眺めてから新たな通りを北上。
 そうして辿り着いた匂いの発生元は、一件のタコ焼き屋だった。)

……おー、たこ焼き!
ちょーど小腹も空いてるし、軽食くらいなら良いかな。

(日が沈んでからの食事は避けているのだが。
 この時間にたこ焼きの匂いを嗅いでしまっては、成長期の男の子には耐えられない。)

東雲七生 > ……うーん、よし。

おっちゃん、たこ焼き一舟ちょうだい!

(少し悩んで。
 意を決すると東雲はたこ焼き屋へと駆け寄る。
 店主のおじさんは景気良く応じてくれて、新たに焼いたたこ焼きを一舟差し出してくれた。
 ソース、青のり、鰹節の匂いがそれぞれ絡み合い、東雲の空腹を加速させる。)

ご案内:「学生通り」にギルバートさんが現れました。