2017/01/20 のログ
ご案内:「学生通り」に柊 真白さんが現れました。
柊 真白 >  
(その様子を隣でじっと見ている小さなメイド。
 あっという間に大量のたこ焼きが出来ていく様は壮観と言うかなんと言うか――)

どうしてたこ焼き。

(その一言に尽きる。
 自分がメイド服を着ているのは謎である。)

V.J. >  
数度転がしていけば、鉄板の上には茶色のまんまるが現れた。

「えっ、だって冬じゃない」

ロリメイドの声にはそう答えるのだが、多分聞きたいのは商材にたこ焼きを選んだ理由のほうではなさそうだ。
サラダ油の入ったボトルを取り出し、勢い良く振りかけていく。
豪快かつ小気味のいい破裂音がして、屋台の全面に立ててあるプラスチックプレートへ、細かい油がいくつも跳ねていく。
そんなところへ平然と手を突っ込み、また手早く串でたこ焼きをもてあそぶ。

カラッと仕上がったたこ焼きを、容器の中へ八つずつ収めていく。

それを、蓋が空いたままプラスチックプレートの手前に並べていく。
ライトに照らされて、立ち上る湯気までハッキリ分かる。

「ンンッ」

声慣らし。

「たこ焼き、おひとついかがですかー♡」

それからキメキメのアニメ声!

柊 真白 >  
(たこ焼きって冬の食べ物だっけ。
 むしろ夏じゃないだろうか。
 祭り的な意味で。)

――ぅゎ。

(小声。
 アニメ声でたこ焼きを売ろうとする家主には悪いが、ちょっとキツい。
 とは言え家主にだけ働かせて自分は何もしない、と言うわけにもいくまい。)

いかがですかー。

(それなりに通る声で続ける。
 何故たこ焼きを売っているのかとか、教師がそんな事して良いのだろうかとか色々思うところはあるけれど。)

V.J. >  
心が強いので引いた声は聞かなかったことにできる。
ちなみに今日は衛生管理の都合上、髪型で色々誤魔化すことができないので、より気合を入れたメイクになっています。

「くっ、やっぱり真白ちゃんが声かけた時のほうがなんか通りの食いつきが良いわね……別に? 勝とうとしてるわけではないけど?」

ぐぬぬ顔。

ロリータメイドのたこ焼き屋という分からないコンセプトでも、それなりに目は引くようだ。
行列とまでは言わなくても、それなりにはけていくたこ焼き。

「そういえば、剣の扱いが上手ければ串の扱いも上手いのかしら?」

10パックほど売れたところで第二陣を焼かねばならない。

柊 真白 >  
(とは言え基本的には他人に興味が薄い性格だ。
 あまり気にせず客を捌いていく。)

ものめずらしさだと思う。

(メイド服だし。
 客から代金を受け取って、お釣りとたこ焼きを渡す。
 その際にありがとうございましたの声も忘れない。
 妙に棒読みな口調ではあるが。)

そう言うわけでも無いけど、見て覚えたから出来る。
代わる?

(串を手に取り、手の中でくるくると回しながら彼女の顔を見上げて。
 西部劇のガンスピンのように、縦横自在に串を回す。)

V.J. >  
「おっ、言ってくれるわね。ここで華麗に焦がしたりMONJAYAKIみたいなのを作ってくれたりすると私からの評価が上がります」

ヴェイパージェイルポイントは貯めるとロリータ趣味の服が押し付けられたり、根菜の煮物が食べられたりする。

「……えっ、でも普通に作られちゃうと私の存在意義が……?」

ただの保護者くらいのアレになってしまう。
保護者として既に赤点な可能性もあるので、無が残るかもしれない。

「そういえばノリで拾った責任もあるし、ちょっとくらい真白ちゃんのお世話をするつもりなんだけど、この後どうするの?」

そう、不意に真面目な顔で切り出した。

柊 真白 >  
そんなに不器用じゃない。

(後者はともかく前者はいらない。
 とにかく手馴れた感じで油を鉄板に引き、生地を流し入れてたこを投入。
 先ほど彼女がやっていたのと同じように。)

お世話?
――いらない。
自分の事は自分で出来る。

(特に困っている事も無い。
 金もあるし、自分の事は自分で出来る。
 そもそも居候させて貰っているだけでありがたいので、なんなら家事は自分が全部やるまである。)

V.J. >  
「器用だからそういうこと出来るってモンじゃないかしらねー! ……あ、最後の油のところは私がやるわ」

優しさである。

全てやられたらマジで居る意味ないなとビビっているわけではない。

「えー、子ども扱いさせなさいよ」

ブーブー。口を尖らせて非難。
口調はもちろん冗談半分であり、残り半分の本気は目に宿っていた。

「ここで住むなら個人的に、生徒になるより教師になるほうが楽って印象ね」

柊 真白 >  
(紅しょうがやネギを散らし、生地を追加。
 ざくざくと格子状に切って生地を丸めて。)

じゃあお願い。

(油はやってくれると言うので遠慮なく代わる。
 優しさである。
 全て自分がやってしまったら彼女のいる意味が無くなるという意味の。)

子供じゃない。
――教える事が無い。
生徒になるのも、逆に不便。

(子ども扱いにはちょっと拗ねた。
 が、その後の言葉にはマジメに返す。
 自身が教えられる事なんて人を殺す事ぐらいだ。
 かと言って生徒登録をしても本業に差し障る。)

V.J. >  
「はい頼まれました。頼まれました」

本当に手を出すシーンがなかったので、まあ仕込みは自分がやったし?

「真白ちゃんって教えたらお料理とか裁縫とかも出来るのかしら」

鉄板に油をぶちまけ、ささっとたこ焼きを転がしていく。

「剣術みたいなの教えられないものかしらね。
 割となんでも理屈つけて授業にしてくれるみたいだけど――うーん、そうでもないかしら……?」

真面目に働かなさすぎて、最近新しく家庭科を担当させられているのを思い出す。
暗殺者と言っていたか――戦闘術なんかは教えられそうだと思うものの。

「……まあ、私が貴女をどうしたいかって話よね……」

と、小声。

柊 真白 >  
(作業をする彼女の手元をじっと見る。
 先ほどまでも思っていたが、彼女も彼女で結構器用な方だと思う。)

料理も裁縫も出来る。

(伊達に一人で暗殺業をやっているわけじゃない。
 特に料理は得意な方だと言う自信はあったりするのだ。)

私の剣は外道だから。
教わるならちゃんとした人に教わるべき。

(正道を外した――どころじゃなく、むしろ正道を狩るような、言ってしまえば初見殺しの剣だ。
 そんなものはそれこそ一発勝負の暗殺にしか使えない。
 二度は通じないし、特に学生スポーツの理念とは相反するものだろう。)

――風紀委員に突き出すなら、好きにすれば良い。
別に恨みはしないし、それで命を狙うつもりも無い。

(どうしたい、と言うのをそう言うことと捉えて。
 そうされたところで逃げ切る自信はあるし、この街の事を知る間に屋根を貸してくれただけでも充分だ。)

V.J. >  
次々と出来上がっていくたこ焼き八個入り。

「真白ちゃん、もしやただの小学生ではないわね……?」

暗殺で身を立てている少女のどこに普通の要素を感じていたのだろうか。
小学生というのは見た目の印象から導き出したものであり、悪意のある表現というわけではない。

「うーん、それは全くその通りだから何も言えないんだけど。
よく考えたら私も戦闘技術みたいなのを教えてるわけじゃないか……人殺しの技術って、人を殺す以外にあんまり役にたたないわね」

にこり、やれやれさのある顔で笑う。
ロリータ服向けではないが、割烹着向けの笑顔ではあるかもしれない。

「ああ、……まあ本来はそういうのを考えるべきなのかもしれないけど、そのつもりはないのよ」

それとアブない意味でもない。

「要するに――私が、どれくらい真白ちゃんのためになりたいかってこと」

親切とお節介、善行と自己満足の境界線に、悩んでいた。

柊 真白 >  
――。

(睨む。
 中学生はともかく、小学生と言われるのは心外である。)

探偵の真似事するには使えそうだけど、知らなくても探偵は出来る。
覚えないならその方が良い。

(魔が差したり、そうじゃなくてもケンカで使ってしまうこともあるかもしれない。
 ならば最初から知らない方が良いのだ。
 学生ならば特に。)

――。
おすすめはしない。

(善行と言うならとっとと風紀委員に突き出すべきだろう。
 むしろ人殺しを匿っているなんてバレたら大変な事になる。
 だから部屋だけ貸して――なんなら脅された事にしてもいいぐらいだ。
 だから、顔を逸らしてそれだけ小さく呟いておく。)

V.J. >  
睨まれた理由をよく推察出来なかったので、厳しい視線に対して首を傾げた。

「ありがとうございましたー♡」

たこ焼きが売れつつ。

むぅと頬を膨らませてみるが、傍から見ると「ああ、この人はもうこういう感じのリアクションが似合う歳じゃなさそうだな……」みたいなのをお知らせしているようなものだ。

「私も相手が法を犯す存在であるから、逆に合法で未成年を軟禁出来ているようなものだから」

素性を隠して訴えられたら敗訴必至である。
考えることが面倒になったのか、一つ、大きな伸びをした。

「……まあいいか。とりあえず出て行きたくなったらいつ出て行ってくれても構わないわ。
 もちろん、風紀委員の監査が入りそうな気配を察して去っていくみたいなサービスもありがたいけど……
 個人的にはそういうとき、一緒に体制と戦いたくなるほうなのよね」

それを覚えていてね、と。

「いらっしゃいませー♡」

たこ焼きが売れつつ。

柊 真白 >  
(こっちの話を聞きゃしねえ。
 そんな顔。)

ありがとうございました。

(たこ焼きが売れる。
 リアクションと歳のギャップについては何も言わない。
 それが優しさなのだ。)

軟禁出来て無いと思うけど。

(めっちゃ出かけたり外泊したりしてるし。
 訴えるつもりも無いけれど。)

――わかった。
家主に迷惑は掛けられないから、その時は出来るだけ出かける。

(何せ持ち物なんて長刀一振ぐらいのものだ。
 そこまで察知出来るかどうかは別として。)

いらっしゃいませ。

(たこ焼きが売れる。)

V.J. >  
「割と郊外だし、そこまで干渉はしてこないでしょうけど」

仮に風紀委員が来るとすれば、真白が暗殺に失敗したタイミングだろう。
足がつかなければ手は入らない。

……いや、単純に彼女が素行不良なので、何か問題があったときに難癖をつけられる可能性もあるか。

「異邦人街に店を構えてるマーマンと知り合いだから、そこに紹介してあげてもいいんだけど」

やらせれば出来ることが判明したので、今度は何も聞かずに自分で生地を流した。

「こうやってるほうが私は楽しいわね」

タコが撒かれ、薬味が撒かれて。

店を閉めるのは、売上目標に到達するまで――もうしばらく、後になる。

ご案内:「学生通り」からV.J.さんが去りました。
柊 真白 >  
迷惑は出来るだけ掛けない。
何かあったら、知らないフリをしてくれて良いから

(失敗したら帰らないつもりだ。
 そこまで迷惑は掛けられない。)

紹介、仕事の?

(色々歩き回っているが、なかなか仕事は見付からない。
 所持金に余裕はあるが、仕事をしないわけにもいかず。)

――それは、否定しない。

(それはそうだ。
 殺人なんて、起こらない方が良いに決まっている。
 メイド服でたこ焼きを売っている方がよっぽど楽しい。)

――ところで何でたこ焼き。

(結局その理由は分からなかったけれど。)

ご案内:「学生通り」から柊 真白さんが去りました。