2015/07/11 のログ
■蒼穹 > してるね。うん。…してるんだねー…。もうあれだね、私も溜息が出るばかりだよ。
へー…そう。人間社会っていうのは不便っていうか、なんていうか…紙切れ一枚、か。
今は、ね…じきにくっついちゃうってことなんだね。ほうほう…、ま、日本人っぽいとは思ってたけども、ってことはノーマルな中でもノーマルな極々普通の地球人ってわけだね。
そうだね、そもそも必要となる事自体少ないかな。
(こういう真面目な話も、惚気の片鱗を感じさせられるのは気のせいではあるまい。照れる表情やらなにやら、初初しい。若い。)
いやぁ…若いよ、若い若い…良いねー。
あっはは。ごめんごめん、前向きに善処を検討するよー。
(といっても、こういった反応を見るのは楽しくて仕方がないので、暫く浮いた話を弄んでにやけることになりそうだけれど。現に今もにやけているし。)
ま、恥ずかしいながら海をぶっ壊す事は出来ても泳ぐことはできんのです。…いや、出来るかもしれないけど、そうそう、遊びだしね。
うんー…ってことで、東雲君にも誰かしら連れて来てもらったらいいんじゃない?なんて。
あのやり方だもんね、怪我する前提で戦ってる感じ。
それで生計立ててるんだから危ないったらありゃしない。心配っていうのも分かるなー…。
こうでもしないと勝てないんだから、みたいなことを言ってるあたり、本当に
ま、それを信じて待てるのは愛故の行いってやつなのかなっ?
(びしり、と半笑いの悪戯な笑顔。本日何回目なのだろうか。)
おっけ、伝えといてよ。
(これは、己としても結構切実。)
ん…まぁ、初歩的なものだけね。玉子焼きくらい。
(そういえば、互いに面識の在りながら、3人で鉢合わせたことは無かった。)
あっはは。そだね、何時しか、ってとこだよ…てっ、手加減しすぎたんだよっっ!!ほんとだよ…?!
(訴えかける様な口振り。片手をぐっと握りしめながらここでも切実な言葉だった。負けず嫌いは乙女ゆえか。)
…お、これこれ。…さて、どれにしようかな。
(すぐ目につく位置にあった花火コーナー。夏だからだろうか、籠も持たずそちらへと駆け出して、どれがいいかと見始めるのだった。)
■綾瀬音音 > ええと……その、ごめんなさい……?
日本の場合は、だけどね。外国のは知らないし。
婚姻届をお役所にだして、それではい、これで“法律上”貴方達は夫婦です。って感じだからね。
ぅ、何でそうやって言葉尻取るかなぁ!! いやそりゃあ、将来的には結婚したいとは思ってるけど!! 思ってるけどさぁ!!
異能使いではあるけどねー、基本的にはノーマルな日本人だよ、この世界の。
なんだよねぇ。それこそ“結婚”でもしない限り、ね。
(のろけたり真面目な話をしたりと忙しない。
やっぱり顔は赤いままなのだ。こう、あまりこうして聞かれる機会がないから尚更である)
そりゃあ、16歳の乙女ですもん。
わ、それ絶対前向きに検討しないやつだ!
(にやけ顔から何かを感じ取ったようだ!)
ちょ、海をぶっ壊したら皆悲しむからやめようよ!!
うん。楽しいのが一番だよね。
そうだねぇ、そう思えばあれから会ってないなぁ……元気なのかなぁ
(メンバーは一体どうなるのか、人数は、とか思ったが、指名手配される前に会ったきり会っていない、元気だろうか)
そうそう、本人が気にしてないんだよ、あんまり。
治るからって言っても、本当にどうにかなっちゃうんじゃないかってすごく不安になるよ。
まあ、でも無茶するなって言う方が玲刃君の場合無理だからね。
だから、信じて待つくらいしか、私には出来ないからさ、そうしたら帰ってこようって気にもなるだろうし
(誂ってるのがまるわかりの表情から少し目を逸らした。
色々切実な話ではあるが、やっぱり赤くなる。
伝言の件に関しては確りと頷いた)
玉子焼きってでも綺麗に焼こうと思ったら結構難しいよね……。
あはははは、ソラちゃん破壊神だもんね、手加減しないと相手大変だもんねー
(まあいずれ解る日が来るかもしれない、来ないかもしれない。
訴えかける口調にはそんな軽い調子。今までさんざん誂われた仕返しだ
)
手持ち花火と、地面に置くやつ両方欲しいよねー。たくさん入ってるのが手軽かなぁ
(と、自分もそこに立ってビニールの大袋に入っているバラエティーパックを手に取りながら)
そう言えばお互い連絡先知らないよね、教えてよー
(と気軽な調子でアドレス交換を要求しつつ。
そうして花火を選ぶのだろう)
■蒼穹 > …謝ることは無いんだよ。そう、謝ることはね。誰も、何も悪くないんだよ。強いて言うなら私が悪いんだよっ!
ちくしょーっ!リア充めっ、爆破しろーっ!!
ふーん…そうなんだ。日本式に結婚するんだね…ま、二人とも日本人っぽいし。そうなるかな。
あっはは。結局そうなんでしょ、なら良いじゃんっ、そのままくっついちゃえっ!
そういえば、何だっけ。…普通の人間で生活してたら異能とかあんまり意識しないよね。
ああ、結婚する予定ではあるんだね。
(己はと言えば、時折にやけたり、時折溜息を吐いたりと、終始のっとりとしていたわけなのだが。何にしても反応が若々しいのである。)
乙女だねー…良いね、うら若くあるそれ…本当良いものだよ。
あっはは。よく分かったね。いやまぁ…検討はするさ、検討は。
(相変わらずのにやけた顔で手をひらひらと軽々しく振りながら。)
あっはは。冗談冗談。地球の七割は海って言うから、壊すには相当力量がいるだろうねー。
あれ、そうなんだ。何か連絡先交換してるなら、あってみるのもいいんじゃない?元気してたけどね。
(結構最近邂逅した覚えがなくもない。大分元気に、前見たくすこしやんちゃな風が見えた気がする。)
そこが危なっかしいよねー…良い所でも悪い所でもあるけど、戦場では悪い所だね。
そうそう…治るからって、危ないことばかり。
…あっはは。それは違いないね。やれやれ、家を開けっ放しに働きに出る夫を待つ妻ですかキミは。
(ん、と気付いた様に逸れて行った目を追いかけてみたり。相変わらずからかっているのは見たまんまである。)
油の敷き方焼き加減と、色々ややこしい。
…そうだよ、崇めたまえーっ。…ああー…すっげー虚しい。
(壁の方に顔を向ければ一人気分が沈殿するのだった。邪神たる己が…屈辱である。しかめっ面をふりふり。)
おー…それいいね。たくさん入ってるし。
(彼女が手に取ったものを見れば、自身も真似をしてそれを片手に。)
あ、連絡先?良いよー。
(端末を取り出して、連絡先交換。はてさて、真打の浜辺での花火大会には、早くも使う事になりそうだな、とからかいや悪戯心とは別に小さな笑みを溢し。店内でつもる話もあるだろうし、暫し、買い物を楽しむことだろう―――。)
ご案内:「商店街」から綾瀬音音さんが去りました。
ご案内:「商店街」から蒼穹さんが去りました。
ご案内:「商店街」にクリフさんが現れました。
■クリフ > (放課後の商店街を少年が行く)
(手には先ほど買ったホットドッグ)
(きょろきょろと辺りを見回しながら―)
「さーて、何処かに可愛い子いねーかなーっと!」
「いやしかしレベルたけーなこの学園は!」
「なんつーの、洗練されたシティガール?みたいな?そんな子ばっかなんだもんなぁ」
「そりゃ目移りもするわな」
(ふひひ、と汚い笑いを漏らしながら今日も日課のナンパである)
「へーい彼女ォー!俺と一緒に一夜の自由を満喫しないー?」
■クリフ > 「いやいやいや、ちょっと待ってって!」
「俺ぜんっぜん怪しくないから!ほらほら、学生証!」
「な?ここの生徒だろ?」
(どうやら露骨に怪しまれているらしい。必死に学生証を提示してみせるも女生徒の表情は怪訝なものだ)
「いやさぁ、折角学生生活してんだぜ?どうせなら青春しねーと損だって!」
「そこで俺が相手に立候補ってワケよ」
「校則だなんてしょーもないモンに縛られてねーでさ」
「異文化交流…もとい異性交遊しない??」
(そこまで言った瞬間、女生徒の目に殺気が宿る)
「…え?あ、あの?」
「あ、あぁ!なるほど!風紀委員さんね」
「そりゃぁ…風紀を乱す人には、怒るわなぁ」
(冷や汗が一筋頬を伝う)
(女生徒はクリフの名前を何やらメモ帖に書き記しているではないか)
(まずい)
(これは非常にまずい)
■クリフ > (折角自由を手に入れたというのに、此処で目をつけられようものなら青春は幻と消える)
(下手すれば監視生活を送るハメにもなり得る)
(何とか、しなければ―)
「あ、あー…あの、さっきのはほら!単なるジョークよジョーク!」
「ほら、俺ってば異世界の出じゃん?」
「あれは俺の世界ではほぼ挨拶みたいなもんでさぁ!」
「だからね?別に君が疑ってるような悪い生徒じゃないよ俺」
「いやホントホント」
(自身が異邦人であるということを此処まで感謝したことはない)
(文化の違いという便利な盾をかざせば、相手は気を使って無理に責めたりはしないものだ)
(これがクリフがこの街で身に着けた最初の切り札である)
■クリフ > (クリフが躊躇なく切った最低の切り札に対し、女生徒は何とも言えない表情である)
(風紀委員という規律と良心を善とする相手であれば、この切り札に対して切れるカードはそう無い)
「…わかってくれた?は、はは。不快にさせたなら謝るってばさ」
「いやぁ異文化交流って大変ダヨネー!!」
(露骨に棒読みなセリフを残しダッシュでその場を離れる)
■クリフ > 「……追いかけてー…来ないな」
「よっしよーし、今日も俺の自由は守られた…!!」
(風紀委員を撒いたことで小さくガッツポーズ)
(しかしこれで今日のナンパは振り出しである)
(次に見かけた子にどうにかして声をかけたいものだが―)
「可愛い子、いねぇかなぁ~~!!」
(欲望ダダ漏れのセリフを叫ぶクリフは露骨に不審者であり)
(そんなクリフに近づく子など居ないは明らかであった)
■クリフ > 「っかしぃよなぁ~…こんなイケメンが素敵な出会いを求めて歩いてるってーのによぉ」
「これが小説とか漫画ならこう、曲がり角からパン咥えた子がぶつかってきたりとかさぁ」
(そういって曲がり角を覗き込んでみるも―)
(居るのはタンクトップに短パン姿のマッチョな男が数人)
(何かの部活仲間だろうか。揃いもそろって白いタンクトップに汗をにじませ暑苦しく通りを闊歩している)
「―おぇ、見るんじゃなかった」
(その後、目の保養のため女子のパンチラを目に焼き付けようと床を這っていたところを先ほどの風紀に見つかり、再度逃げ回ることになったとさ)
ご案内:「商店街」からクリフさんが去りました。
ご案内:「商店街」に椚さんが現れました。
■椚 > てくてくと人の流れに逆らうようなこともせず、地味に溶け込み流れに乗って。
あたりのお店をぼんやり見つめて。
いつものように帰宅する。
食材でも買い込んでいこうか。
最近、暑くなったせいか食欲があまりない。
食堂で食べるにも限りがある。
寮の設備から、買い込めば作れるものだし……と。
■椚 > 悩みながらも、足は止まることはなく、駅に向かう道から外れない。
いつぞやの手芸屋。
その店の前で、ふと視線を止める。
そういえば、まだ作成が途中だ。
いつだったか、なぜかびしょぬれになっていたクマのぬいぐるみ。
部屋に雨が吹き込んできた記憶もないし、そもそも、窓を開けていた記憶もない。
それが不思議で、なんとなく、理由もなく作成が止まっていた。
■椚 > 帰ったら進めてみようか、なんて考えながら、手芸屋の前を通り過ぎる。
それとも、もう一度洗いなおしたほうが良いだろうか。
昔、小さかった頃、このクマのぬいぐるみと一緒にお風呂に入って、びしょぬれになって泣いたことを思い出す。
母が大丈夫よと頭をなでて、洗濯ばさみでつられたくまのまーくん。
その姿を見て、可哀想で、悲しくて。
それほど大事だったんだろうが、今思い出せば恥ずかしい……
思わず、頭を押さえた。
ご案内:「商店街」に翔さんが現れました。
■翔 > コンビニから弁当を買って外にでる
最近色々と忙しすぎてどうにも疲れ気味だ
向こうに行ったり、こっちに来たり、なんだ、かんだ
自分で決めた事だから、ため息は出さない
ただ、深く深呼吸をして、ぼーっと視界を回して
ふと、見知った顔が目に止まった
ご案内:「商店街」にギルバートさんが現れました。
■椚 > 小さな頃からいつも一緒で、肌身離さずずっと一緒だった。
いつの頃か、ほつれたところがあれば、母に頼むのではなく、自分で直す様になり、縫い物が得意になった。
それだけ、愛着があるのだ。
様々な服を作り、着せ替えて。
ずっとそばにいてくれた、変わらぬ友達。
自分の服はどうかといわれれば……まぁ、無難に。
着れたらいい程度。
海開きしたといううわさも聞いたが、自分には縁もない。
通り過ぎるお店に飾られる水着の色彩に、ふと足を止めただけ。
■ギルバート > 「あ。」
公安本部からの帰り。
夕飯をどうするか悩んだ挙句、通りかかったパン屋でホットドッグを買ってすぐ。
包みを開けて頬張ったところで、椚と会う。
口の中のものを飲み込むにしばしの間。
「えーと。」
「買い物中?」
街中で会うのは珍しいなと、話しかける。
学校でいつもそうするように。
■椚 > ぼんやりと水着を見て。
声をかけられて。
一瞬、自分にへと思わずに。
しばしの、間。
声の距離感がおかしいと気づき、振り返る。
「…………え、あ……私…………で、す……か?」
身を小さく縮めて、少年へと問う。
■翔 > まぁ、たまには見ることもあるか
あいつも学生だしな
さぁて、また向こうへ行くか、と
軽く腕を回した時に、声をかける男が一瞬視界に移り、歩こうとした脚が止まる
男の知り合い、居たのかと
思わずそのまま道の反対からぼんやりと眺める
■ギルバート > 「うん。一応ね。」
どうにも要領を得ない返答に、失礼だとは思いつつ、くすりと笑ってしまう。
「別にナンパとかじゃないし。オレそういうの苦手だし。」
「ただちょっと、知り合いだったから。」
とは言っても、普段から親しいわけではない。同学年のうち一人だ。
たまたま顔に見覚えがあっただけ……というのは言い過ぎではあるが。
さてどうしたものかなとバツが悪そうに、視界をショーウインドウに逃がす。
■椚 > ナンパという言葉に目を丸くして、ぶんぶんと首を振る。
自分相手にそんなことがあるわけはないと、思い切り否定して。
けれど――
「……あの…ごめんなさい。私…………」
見覚えがないとも言えず、もごもごと口ごもる。
地味に地味に、目立たぬように生活していたのだ。
まさか、そんな自分の姿を記憶してくれている人がいようとは。
困ったな、と。
同じくばつが悪そうに、視線を泳がす。
その視界の端に、見知った人がうつった気がした。
■ギルバート > 「あー……なんか、ごめん。」
「オレ、一年のギルバートっていうんだけど。」
「……まあ、特に用事があるわけでもないし。」
苦笑いを浮かべて、その場を立ち去る。
「また学校であったら宜しく。」
「じゃあ、夜道には気をつけてね。」
ご案内:「商店街」からギルバートさんが去りました。
■椚 > 「いえ、私の方こそごめんなさい……」
ぶんぶんと首を振って。
「ありがとうございました!」
大声で言ったつもりだが、それは小さかったかもしれない。
届いただろうか。
この性格が悔しい。
せっかく心配して声をかけてくれたというのに。
両親から、学園生活を楽しみなさいといわれたのに……
もう少し、周囲に気を配るべきだろうか。
しおしおと、肩を落とす。
「ギルバートさん……」
呟いて、名前を記憶するように。
今度会えたら、謝ろうと。
■翔 > なにやってんだ、あいつ
数言話した後に、なぜか唐突に落ち込んだ
こんな時間とはいえ、金曜の夜だ
人も多い中であんな風に立ってたらまたぶつかるだろうっつの
通りを横断して、後ろから肩を叩こうとして
そうしたらまた腰を抜かすだろうと思い直し
「あぶねぇぞ、んなとこで立ち止まってばっかいると」
声だけをかけた
■椚 > ちらりと、視界にうつったあの人がいたろう場所を見る。
瞬間、声が届く。
一瞬、戸惑いの表情。
ぺこりと、頭だけ下げた。
そして。
ふい、と。
視線をそらす。
そのまま、うつむいて歩き出した。
ゆえに――人にぶつかった。
ぺこぺこ頭を下げて謝っている。
■翔 > あーあー、なにやってんだか
思わず掌で顔を覆う
何度も頭を下げる少女に困惑気味の中年の奴に「すんません」と軽く会釈をして、椚の背中を軽く叩いて歩こうと誘導する
「お前、よく転んだりしないか?」
肩をすくめながら質問をする
■椚 > 一緒に謝罪してくれた申し訳なさから、
「……ごめん…なさい……」
息を詰まらせた泣き声。
視界にうつるのは、涙でゆがんだアスファルト。
ずっと、うつむいたまま、顔を上げられないでいた。
■翔 > あー、あー
どうしてこう、会うたび会うたびこうなるんだこいつは
俯いて歩いているせいで、ぷらぷらと揺れる三つ編みを引っ張ってやろうかと思ったが、流石にそれをしたら色々とまずい
「あやまんなっていっただろ?
なんでもかんでも自分のせいにすんなっての
こえかけた俺も悪りーんだから」
だから、頭を前の時のようにわしわしと掻き撫でる
■椚 > とぎれとぎれ、嗚咽を飲み込む息の隙間から、声を出す。
「……荒木さんは……悪くない、から……」
ぐしぐしと、流れる涙を手の甲で何度も拭く。
ハンカチの存在を忘れるほどに。
不意に頭をなでられ、完全に涙腺が決壊したのか両手で顔を覆う。
手のひらを伝って、指先からも、涙がひとつぶふたつぶ零れ落ちるほど。
■翔 > やっちまった
やっちまったぜおい
思わず、怯む
喉が自然と唾を飲み込むのを感じながら
「と、とりあえず落ち着けって
眼擦ると後で腫れんぞ」
ハンカチを取り出して、指の隙間から涙を拭く
■椚 > ああ、また迷惑をかけてしまう。
眼鏡をはずし、こみ上げる嗚咽を、思い切り息を吸い込んでやり過ごす。
息を止めて、吐く。
吐いてから、吸う。
ごく普通の呼吸なのに、今はこんなにも難しい。
なぜ、こんなにも――
少しだけ止まっていた涙が、またぼろぼろと流れ始めた。
涙って、どこから来るんだろう。
そんなことを思いながら、ぐしぐしと目をこする。
「だいじょ……ぶ…………ですから……」
■翔 > 「だからめぇこすんなっての
ったく、人の言うこときかねーやつばっかだな」
後半は独り言のように呟きながら、ハンカチを無理やり握らせる
触ったらまた、泣かせてしまうかと思うと触れられなくて
通行人にぶつからないように壁になり
頭を掻きながら泣き止むのを待つ
■椚 > いつの間にか手のひらにハンカチ。
眼鏡と一緒に握り、目元を押さえる。
涙を止めようとするにも、意識するたびにあふれてくる。
先ほどの少年の件にしても、なんだか情けなくて、申し訳なくて。
色々な要素が合わさっているのだろうが、久々の大泣きで、思考回路が上手く働かない。
通行人の邪魔にならないようにと、端に寄せられる感覚もあったが、目を隠しているためにくらくらとしためまいに似て。
ちらりと隙間から見上げれば……
(壁に……)
なっていてくれるのだと気づいたのは、嗚咽が少しだけ収まってきた頃。
■翔 > やることもなく、どうすることもできず
ただ突っ立って見てることしか出来ない
無力感
何時も、そんなもんだな
薄いため息を誤魔化すように眼があった椚に
「収まったか?」
声をかけた
■椚 > こくり、とうなずく。
泣きすぎて、頭が痛い。
目も痛い。
だから、ハンカチで目元を覆ったまま。
「……いつも、ごめんなさい……」
しゃくりあげながらも、言葉をねじりこむ。
「ありがとう……ござい……ます……」
人の視線が気になったろうに。
いたたまれなかったろうに。
見放しても良かったろうに。
そばにいてくれて。
■翔 > 「謝られる理由は、いつもねーんだけどな」
がし、と自分の頭を掻く
そうだ、何時も俺が関わって泣かしてばっかりだ
相性が悪い、んだろうな、多分
気まずさが立って「ほら、帰っぞ」と声をかけて
先に歩き出す
■椚 > 先に歩き出す背中を見つめて。
「……大丈夫です。
ひとりで……帰れます」
頭がぼーっとする。
酸欠だろうか。
このまま、一緒に帰路についてしまえばまた気遣わせてしまう。
「……だから、ありがとうございました」
■翔 > 「あぁ?」
振り返って顔を見れば、涙の性だけで無さそうなぐらい顔が赤い
「んな顔色のやつ一人で帰せるかっつの」
自分の足で離れた距離を自分の足で埋めて
「なんか買い物でもあんならそれもつきあってやる
だから一人で帰んな」
腕を組んで、言い放つ
■椚 > 腕を組んで、見下ろされている。
気が、する。
……威圧感が怖い。
心配してくれているからだろうことは理解できるけど。
こんな泣きはらした相手と一緒に帰ってもらうのは、申し訳なくて。
電車に乗れば、先ほど以上に周囲の視線が向くだろう。
「買い物、は……別に……なく、て」
びくびくと言いよどむ。
困ったように、眉を寄せて。
何か、いい言い訳はないかと、周囲に視線をさ迷わせていた。
■翔 > 買い物はない、が、なんか用があるのか
辺りを見渡すように、視線を彷徨わせている
「なんかあんのか?」
軽く首を傾げながら同じように軽く視線を回すが、特に何かあるとは思えない
■椚 > せめて、目を冷やして腫れをどうにかしないと、自分も電車に乗れないとはいえない。
いえないから――
「ない、です……」
しおっと、肩を落とした。
水着でも見たいといえば、引くのかもしれないが。
もちろん、自分もさほど用もなく。
パーカーのフードを被れば、目元を誤魔化せるだろうかとも思ったが、そちらのほうが目立つかと思い直して止めた。