2015/08/17 のログ
ご案内:「商店街」に四十万 静歌さんが現れました。
■四十万 静歌 > ――ゆっくりと歩きながら、
店を覗き込んでは次の店へを繰り返している。
なんというか、
安くてマジックの種になりそうなものを探しているわけだが……
「そう簡単に見つかりませんよね……」
なんて、トホホな現状が今ここにあった。
うん。
寧ろ衝動買いしてないだけ褒められてもいいんじゃないかな。
そんな事すら思う。
■四十万 静歌 > 「――」
お財布をみる。
ああ、侘しい。
まぁ、うん、なんていうか、
色々あの事件で失ったものを買いなおす費用で、
ほぼ、飛ぶ。
いや、うん。親からちゃんとお金はもらったんだけどね。
でも、足りないものは――
足りない、足りないのだ……
ご案内:「商店街」にリビドーさんが現れました。
■リビドー > 「ふむ。」
侘しそうな静歌を見付ければ、後ろから歩み寄る。
片手に外資系ホテル"リッツヒルト"のホテルスイーツの入った箱を提げつつ、声を掛けただろうか。
「浮かない顔をしているね」
■四十万 静歌 > 「ひゃ!」
後ろから声をかけられて、思わずびくんと、
跳ねるように距離をとって振り向く。
「り、リビドー先生……?
あ、こ、こんばんは。
いえ、その……」
何か恥ずかしい所を見られた気がして、
しどろもどろになりながら、
「そ、そんなに浮かない顔してましたかね?」
そんな事ないですよと、
ばればれの誤魔化しをぶちかました。
■リビドー > 「ああ、こんばんわ。
……ふむ、そうだな。雑草でも食いかねない位には浮かない顔をしていたよ。」
一つ溜息を付きつつ、箱を手渡す。
ホテル産のスイーツだ。
「そんなキミには此れをくれてやるよ。まあ、元々キミに寄越す為に探していたんだけどさ。
ボクとしても、退院祝いの一つでもくれてやらないのは気が引けるからな。」
■四十万 静歌 > 「うう。」
何か見透かされたような気がして。
「ハイ、お金がないって思ってました。」
素直に白状して、近づくだろう。
「えっと……いいんですか?」
そして、首を傾げてじっと見つめながら、
迷ったように手を伸ばす。
「お祝いしていただくのは嬉しいですけど」
申し訳ないけど、ちょっといいのかななんて想いますね。
なんて笑いかけるだろう。
■リビドー >
「……そうかい。難儀なものだね。」
短く言葉を切る。
それ以上、一旦付け足す事は無く。
「……ああ、構わんよ。キミに寄越すつもりだったと言っただろうに。
で、今は暇かい。少し話をしておこうと、或いは聞いておこうと思ってね。
何、ちょっとした補遺みたいなものだ。」
■四十万 静歌 > 「実に難儀です。
では遠慮なく。」
スイーツを受け取って。
「――私でよければ、いくらでも構いませんよ。」
暇してるにも程がある。
日常なんて――存外そんなものである。
惰性を生きている私なんて特にそうだ。
「それでは、ええと。
どこか適当な店に入ります?
それとも、ここで?」
いつでもどこでも大丈夫ですよ、というように、
少し首を傾げて問いかけるだろう。
■リビドー > 「……ふむ。」
視線を静歌に遣る。
はっきりと何かを見据える視線だ。
見透かす様なとも取れなくないし、じろじろ見られているとも取れなくない。
「そうかい。ああ良かった。暇をつぶせそうだ。
……そうだな、何処かに入るか。希望の店はあるかい。
高い所を選ばなければ、大半は出すとも。」
■四十万 静歌 > 「?どうかされましたか?」
視線には気づけるだろうが、
何故見られてるのかはわらかなくて、
首をかしげながら。
「希望の店なら、
そこのアイスクリームのお店なんてどうでしょう?」
そういって指差す。
「この夏にはぴったりですし、
そう高くはないお店ですし、
丁度いいとおもいますけど。」
なんて微笑みかけるだろう。
■リビドー > 「いや、何でも無いよ。
そうかい。それならば、そうしよう。」
ふむ、と一つ零せばアイスクリーム屋さんへ。
夏には丁度好い。一旦着席し、メニューを眺める。
「ふむ。真夏のサンタクロース作戦か。
二段重ねを三段重ねにサービスしてくれるらしい。これにするかい?」
■四十万 静歌 > 「?そうですか、それでは行きましょう。」
なんてアイスクリーム屋へとついていき、
同じくメニューを眺めながら
「そうですね。
――折角ですから、三段重ねにしてしまいます。」
もちろん、と目をキラキラと輝かせながらいうだろう。
実は目をつけていた組み合わせがあるんですよね。
と、ぐっと握りこぶしをつくり――
「ダイキュリー、レモン、ストロベリーで、
信号機です。」
なーんて、と笑う。
なんて。いや、うん。
普通に三つとも好きな味だし。
■リビドー > 「青黄赤。成る程、座布団を一枚進呈しよう。」
当然、何もしない。
くつくつと笑って、メニューを閉じた。
「ブラッドオレンジ、パインアップル、ソーダ。
ボクはこの組み合わせにするとしようか。」
店員を呼んで注文を通す。
程なくすれば、来るだろうか。
■四十万 静歌 > 「ムムム、その組み合わせがありましたか!」
やりますね!
なんて、笑って、
やってきたアイスクリームを受け取って、
いただきますと、ゆったりと一口たべて、
あまーいと顔をほころばせてから、
「それで、補遺……
というと何を話したいのでしょうか?」
と、じっと上目遣いに目を覗き込もうとしながら、聞くだろう。
■リビドー > 「ははっ。弟には内緒だよ。……さて、そうだな。
大した事ではないのだがね、さて、何処から話したものか。」
ふむ、と、カップのアイスを置いて一つ唸る。
(補遺、と言った以上は先に此方をはっきりさせておく、あ)
「そうだな。そう云われるなら、先に前提をはっきりさせておくとしよう。
エルピスをあの様な姿に変貌させたのは―――ボクだぜ。」
見上げられている視線を見下ろし返し、断言した。
態とらしい程に、気配を強めつつ。
■四十万 静歌 > 内緒にしないといけないほどの事なのかな?
なんて困惑しながら、
前提をはっきりしようという言葉で、
こちらも少し手をとめて、
じっと真剣な眼差しを向け、
「――そうでしたか。
それで、私はお礼をいわないといけないのでしょうか。
憤らないといけないのでしょうか?」
と、首を傾げて聞くだろう。
聞いた話は、結果に過ぎない。
ならば、そこには過程が存在する。
判断するならば、其処を聞いてからだろう。
■リビドー > 別段、内緒にする程ではない。
"ちょっとした前置き"、のようなものだ。意味があるかどうかは、別にして。
「お礼を云われるのは苦手でね。取り敢えず、"彼"の事を知っている理由だと思ってくれれば良い。
……そうだな。過程を話しても良いが、同じ言葉を返されそうな気がするよ。
だからまぁ、少し付け加えるとしよう。」
不遜にも見える様に、笑ってみせて。
「キミから話を聞きたいが為の補遺でしかないが、一応話しておこう。
……キミの家、キミには絡んでいないだろうが、本家の方に変な与太話があるだろ。
その与太話を基に彼は事故に遭ってね。生き延びさせる為に彼はボクらと契約して、ああなった。
過程だけで言えば、そうなる。ご両親も無理矢理納得済みだ。……まぁ、良い様に弄り回させて貰っているよ。」
■四十万 静歌 > ――静かに目を閉じて聞いて――
「そうですか。」
と一つ頷き、目を開いて真っ直ぐリビドーの目をみて言うだろう。
「――ありがとうございます。」
と。
「利害の一致、それであなたに得があるから、
好き勝手にやっている、といいたいのでしょうけど、
それでも――
命を救っていただいた事にはかわりありません。
だから――
いくら苦手でも、一言くらいは言わせて下さい。」
なんて、ウィンクをしながら人さし指をたてて笑う。
「――与太話に関しては、
ご存知の通りですよ、としかいいようがないのですけどね。」
正直な話、そっちについては私よりも、
目の前にいる彼のほうが詳しいのは間違いないだろうから。
■リビドー >
「全く、底抜けに甘ったるい奴らだ。
させなかったと言え、賽の目が変転して居れば普通の病院に運ばれてだろうに。
他にも有るが、キミを憤らせる事は今回の目的ではないから黙っておくよ。
……言っても無駄な気すらするからな。」
舌を打つ。
目の前の彼女はそう云う少女だ。だからこそシインもかのようなな結末を迎えた訳だ。
「ま、そちらは省こう。
彼をその様な事情で知っている。竜退治に臨む彼に装備を与えたのもボクだ。
――結局、"竜はキミの祈りの前にひれ伏した"が。見事なものだよ。」
"まるで聖女だ。"そう付け足して、悪童の様に笑ってみせた。
■四十万 静歌 > 「――どうでしょうね。
確かに普通の病院に運ばれていたかもしれませんけど。」
それでは助かった保障もないのでしょう、
と微笑むだろう。
「ええ。まぁ、無事すんでよかったですけど、
紙一重というか、運がよかっただけですね。
ぶっちゃけ言正君がいなかったら、
終わった後、そのまま動けなくなってました。」
お恥ずかしいと頭をかいて、
「でも、私からいわせると……
竜は己の力をもって、本当の願いを掴み取った、
が正しい気がしますけどね。」
と微笑む。
聖女のようだとつけたした言葉に、
とんでもない、と首を振るだろう。
偽善者っていうんですよ、とでもいうかのように。
■リビドー > 「ボクにはそうは思えないがね。
リビドーは向ける先が居なければ満たされないからな。」
首を振れば大げさに肩を竦めて笑う。
気に掛かる事ではあるが、本題ではあるまい。
「取り敢えず、あの一件の顛末を話してくれないかい。
それを聞きたくてキミを探した。スイーツは手土産だ。
……ああ、キミから見た、で構わないよ。」
■四十万 静歌 > 「そうですね。
そういう意味では――
いえ、顛末から話した方が早いですね。」
と、ふわりと笑いかけ、
アイスクリームを食べながら、
ゆっくりと、
事の顛末を語るだろう。
たまに身振り手振りを交えながら、
最初から最後まで。
少なくとも自分が見て聞いたものをありのままに。
「――だから、向ける先はきっと――
私ではなくて、私の向こうにいる人で――
――私もいますが、満たすものは、
向こうにいる人だけでも、
私だけでもない。
それを知ったから――
きっと、もう大丈夫だと思います。」
静かにそうかぶりを振るだろう。
■リビドー > 「ふむ。」
大まかな事の顛末を聞く。
視線を静かに静歌へ向けながら、確かに聞き届けた。
「そうだな。其処で断れるのがキミらしい。
……何か言おうと思ったが、余計な確認はしないでおくよ。」
聞くべき事は十分に聞いた。
彼女の視点からの彼は十分に語られた。補足するような事もないだろう。
「特徴の薄い顔、と云うのは、願望を反映させ易い、か。
……ある意味、最も美人な顔なのかもしれないな。」
■四十万 静歌 > 「そうですか。」
と確認はしないとの言葉に、
少し目を閉じて微笑んで、
「平凡な普通の顔ですよ。」
と、真っ直ぐ目を見て答えるだろう。
「特徴がないという事は目立った長所もないに等しい。
いうなれば、幻です。
だからこそ、私はいうでしょうね。」
人さし指を口元にあててクスリと笑う。
「“私を見て”」
■リビドー > 「私を見て、か――」
睨む様に、目を細める。以前にも見せたような、見咎める視線だ。
そして、射抜く様に見据え、口を開く。
「――見て、いいのかい?」
……四十万 静歌を、確かに見定める。
能力を使うなり、顔を逸らすなりすれば、当然、視線は逸れるだろう。
だからこそ、問い、詰める。
■四十万 静歌 > 「見ようと思えば……」
にっこり笑って。
「いつだって見えるはずですよ。」
能力も、逸らしもせずに。
もちろん、直ぐに分かるだろう。
その顔が。
見ようと思えば直ぐに見えるのだ。
隠しているようでかくしていない。
大切なのは彼女を彼女として捉えるか。
そう、それはさながら――
物語の端役の顔を認識できるかの問いに近い。
■リビドー > 「それが嘘で無ければ、キミは大分意地悪だぜ。ボクよりも意地悪かもしれない。
探しものが好きな人程、ハマるかもしれないな。
……最近、この前言っていた"欠けているピース"について考えて、少しだけ分かった気がするよ。」
断言し、そう述べる。
……彼女として彼女を捉えるなら、特徴のない顔が真っ先に入る。
意識的にか無意識的にか、"そう言う風に出来ている。"
ここ迄追い詰めて、ようやっと、見る事が出来る。
彼女を一度も端役と思ったことのない自身だからこそ、違和感を拭いきれなかったと言えば、そうなのかもしれない?
「――さっきまで感じていた特徴のない顔に見える感覚、"異能"だな?」
■四十万 静歌 > 「女の子は意地悪な所もあるものですよ。」
なんて笑って、
静かに答えるだろう。
「素顔もまた特徴がないが故にですよ。
いったじゃないですか。
ある意味、最も美人な顔なのかもしれないな。
と。
それでもなお、答えを求めるなら――」
静かに目を閉じて――
「――私に日常をいただけますか?」
■リビドー >
「全く。昔の知り合いを思い出すよ。
おっと、昔の女の話はキミを見れなくなってしまうな。」
笑みを向けられれば、苦笑を返す。
その上で、態とらしく言ってのけるだろう。
「どうだかな。
だが、一度彩ってしまえば比べられてしまうものだよ。
前より、は――と。そして、日常を頂きたい、と来たか。」
少しの間、考えてみせて。
「答える前に、詳細を聞こう。
――それとも、ボクと哲学で遊ぶつもりかな?」
■四十万 静歌 > 「遊ぶのは楽しいでしょうけど、
遊べるだけの知識も知恵もありませんよ。」
なんて笑って――
「ただ、その事を――そう。
私がしゃべる事を伝えないで欲しいだけですよ。
異能があるかないか、ではなく。」
静かに目を真っ直ぐ見て
「私は、私の価値を知っているからです。」
■リビドー > 「知識や知恵だけで遊ぶものではあるまい。
……ふむ、他言する気はあまりないがね。
口は軽い方だが、恐らくその答えを知りたがる奴はボクに聞かないだろうし、
ボクもそれを教えた所で楽しくないだろうからな。」
腕を組み、足を組み、静歌を見据える。
「自分の価値を知っている、か。
大した価値がないとだけは云わないでおくれよ? ボクまでブタ箱に入る事になる。」
■四十万 静歌 > 「いえ、価値があるとは想いますよ。
一部の人達には。」
――そっと、耳元で告げる。
何の違和感もなく、ただ、ちょっとした内緒話のように。
静かに。リビドーだけに。
「違和感を作り出し、打消し、増幅させる異能と、
隠蔽系に属する魔術を使える。」
ただ、それだけです。
と、じっと目をみてウィンクして微笑むだろう。
他愛のない、話だ。
「――そうですね。
日常を送るには不利で、
手品をするには有利すぎますね。」
と笑うだろう。
■リビドー >
「その一部の人は、キミを見やしまい。」
――耳元で告げられた言葉には、特に表情を変える素振りを見せない。
答えを確認出来れば十分だ、と。
「……まあ、そうだな。そうだろう。
でも、"それだけ"なら、使わなければ良い話じゃないかな?」
笑ってみせているであろう静歌に、何気ない風を装って問いかける。
――それが途方もなく難しく、また、解決に至らない事を、承知の上で。
■四十万 静歌 > 「そうですね。」
静かに笑う。
使わなければ、
それで埋没していればそれで済む。
だが、それでも――それでも、なのだ。
「それでは、
私の欠けたピースは永遠に埋まる事はないですし、」
それに、と静かに笑って、
「――欠けたピースが埋まらぬままであっても、
ここで静かに卒業すれば、
なんとかなると思いますから。」
と笑うだろう。
まぁ、一番は、
ここが楽しそうだったからなんですけどね、といいながら。
「――そして、
使わなければ誤魔化すのは難しい環境なのもここでしょうね。」
■リビドー > 「……ふむ。」
能力との付き合い方。
折り合いの付け方。
それを持ってしまった事で、"普通"からは外れる定めとの付き合い方。
欠けているのものは分からないが、必要なものはこの辺りだろう。
一通り言葉を受けた上で、考えこむ素振りを見せる。
「昔話をするか、どうか、悩むな。
教訓にはなれど、キミの話ではないからな。キミから視線が、外れてしまう。」
……考え込んだ素振りを見せた後 ぽつりと零した。
■四十万 静歌 > 「是非、聞かせてください。」
と、ふんわり笑うだろう。
「一度私を見てくださったのですから、
私を見落として――
見逃す事もまた、ないでしょう。
私が余計な事でもしなければ。」
それは、一人の人間としての認識をしたに他ならぬが故に。
そうして、静聴の体勢に入る。