2016/09/26 のログ
三谷 彰 >  安い魚と考えて色々と考えている。鯖? アジ? 時期的にサンマというのもありかもしれない。
 焼く予定ではあるからこそ候補が絞られてはいるが。
 とあれこれ考えていると声。ふと見てみるとそこには見たことがある人が立っており。

「こんな場所で会うなんて奇遇だなアイシャ」

 そこにいたのはマルトクの同僚。こうして外で誰かに会うのはかなり珍しいかもしれない。
 軽く手を振り近寄る。

「ああ、買い物だ。セールに間に合わなくてなメニュー考えながら必死で安いもの探しって段階だよ」

 苦笑しながらまだ明らかに色々とメニューが決っていない事が見て取れるガラガラのカゴを見せる。
 
「後10分くらい早ければ何とかなったかもしれねぇんだがな。ついてねぇぜまったく」

アイシャ >  
それは残念でしたね。
私は博士の食事を買いに来たのですが……。
博士は好き嫌いが激しいので苦労します。

(申し訳なさそうな顔。
 イカやタコなどは全部ダメ、焼き魚も嫌い、野菜などもってのほか、加えてワガママ。
 まるで子供のような味覚の博士だが、自身のような精巧な戦闘兵器を作れるあたり、技術力は高い。
 高いのだが、マルトク所属の生徒たちはいつも彼の扱いに困っている事だろう。)

今日は何を作るかもうお決まりなんですか?

(ほとんど入っていない買い物カゴを覗き込む。)

三谷 彰 > 「あぁ……あんたも色々苦労してるんだな」

 少しだけ苦笑を浮かべ応対する。
 自分も武器などで何度か世話になっているからなんとも言えないが、彼女の表情などから苦労しているであろう事は何となく理解できる。
 まぁ彼としては別に博士に対して変な印象などは持っていないのだが彼女の様に長く共にいると話は別なのだろうか。
 メニューと聞かれると少しだけ声を発して。

「魚の塩焼きとコロッケとかで良いかなとは思ってるぞ。それにキャベツでもつければ立派に飯になるし」

 一応考えてはいたメニューを伝える。
 レトルトなどを使えばもっと豪勢なのだろうが金銭的に自分で作ったほうが安いのだ。

「アイシャの方こそなにか決ってるのか?」

 話の流れでサラりと聞く。

アイシャ >  
子供だと思えば可愛いものです。

(苦笑を返して。
 立場的には親になるのだが、子供として見た方が明らかに楽なのだ。
 製造からまだ一年も経っていないのに子供が出来たと考えると色々複雑だが。)

なるほど。
キャベツよりはちゃんとしたサラダをオススメしますが、バランスは悪くは無いですね。
私の方は……どうしたものでしょう。

(口ごもる。
 正直バランスとか考えると食べてくれないのだ。
 野菜をミキサーに掛けたカレーでも良いのだが、ここ一週間ずっとそれなのだ。
 途方にくれて並べられたアジの死んだ魚のような目。)

三谷 彰 > 「子供っておまえな」

 思わず少しだけ笑う。
 少なくとも自分はまったく考えた事の無い感覚だった。

「サラダでも良いんだけどな、まぁ別に1人だし食えれば良いかなって」

 少し苦笑を浮かべながら魚を手に取る。丁度目に着いたし値段も手ごろなアジだ。
 ふと見ると相当に困っているような顔。

「ホント苦労してるんだな。うーん……つみれ汁とかどうだ。手ごろだし結構旨いぞ」

 丁度手に持っていたアジを軽く見せながら薦めてみる。
 見た目もミートボールに見えなくはないし調理次第では魚が苦手な人でも比較的食べやすい物のはずだ。保障は出来ないが。

アイシャ >  
だって、子供みたいじゃないですか、博士。

(ワガママだし好き嫌い激しいし。
 自身の戦闘用パーツの見た目だって、ロボットゲームに出てきそうなデザインなのだし。)

作ろうとすると意外と手間ですしね。
――サンマも安いですよ。

(彼が手に取ったアジを見て、少し離れたところにあるサンマを指す。
 氷の詰まった発泡スチロールに並べられた、脂の乗った良いサンマだ。)

うーん、なんて言うかこう、食べるのに両手を使うものって食べてくれないんですよね。
魚自体刺身以外は嫌いだと言ってますし。

(食べ方にまで注文が多いため、基本和食は全滅。
 食べるのは卵焼きぐらいか。
 そうして刺身を眺めるのだが、やはりと言うか安くはない。)

三谷 彰 > 「まぁ否定出来ないな」

 実際の彼の生作品である彼女の前で言って良い物か少し悩んだがまぁ彼女本人が言っているしいいのだろう。
 だが子供っぽいというのは男のロマンとも言い換えれてしまう事が多いので一概に子供っぽいかは少しわからないが。

「お、ホントだ……むぅ」

 一回手に取ったものとサンマを見比べる。値段と今の時期を考えると……
 頭の中で軍配が上がったのはサンマ。アジを戻しそっちを手に取った。

「そりゃなんというか……マジで大変だな」

 少し考えるが本当に案なんて出てこない。
 出てきてもカレーやシチュー。だがもうそんな物たぶん作りすぎているくらいだろう。
 彼女の視線の先の刺身をしゃあねぇ買ってやるよ! といえればカッコいいのかもしれないがそんな余裕は懐には無い。
 

「……オムライスとか?」

 子供っぽいという意見を思い出してあえて子供の代名詞の様なメニューを提案してみる。
 自分も子供の頃好きだった記憶があるし今でも出てきたとしたら少し嬉しくは思う。食べ方でも片手で行けるだろうし問題はない……はずだ。

アイシャ >  
そこが可愛いところではあるんですけど。

(にっこり笑って。
 男のロマンは理解できない事も無いが、ロマンそのものよりもロマンを追い求める男性を可愛いと感じてしまう女性型AIなのであった。)

サンマはこの一ヶ月が旬ですからね。
私は塩焼きが好きです。

(一応と言うかなんと言うか、食べ物をエネルギー源には出来る。
 味覚センサーも付いているので料理は出来る、というわけだ。
 というか自身が料理しないと博士が飢えて死ぬ。)

幸い毎日同じものでも喜んで食べていただけるので、そこは楽ですが。
――ああ、オムライス、良いですね。
鮭オムライスにしましょう。

(カチャンと手を叩き、鮭を手に取る。
 博士が食べる数少ない魚だ。
 野菜は――ミキサーに頼ろう。
 ちなみにここ一週間、朝昼晩とずっとカレーだったりした。)

三谷 彰 > 「良い意味で発明家らしいとも言えるしな」

 少しだけ笑いを浮かべる。
 発明家としてそういう子供っぽい感性というのは必要不可欠な要素でもあるとは思ってるし、それを表現できるからこそ博士といえるのだろう。

「そうそう、折角旬なんだから食べとかないと損だよな」

 うんうんと頷く。
 今回自分がアジではなくこちらを選んだのもそれが最大の理由だ。
 勿論金銭的という理由も結構な面を占めてはいるのだが。

「ん、役に立てたようで何よりだ」

 自分の意見が採用され同時に少しだけ安堵の息を吐く。
 アドバイスするだけして検討違いというのが1番個人的に困る状況だけに拾ってもらえて一安心と言ったところだろうか。

「俺は後はコロッケだけ買って終わりかな。明日はまた買いに来ればいいし」

 カゴの中にはキャベツとサンマ。ソースは家にあるしあとはコロッケだけ買えば自分の買い物は終わる。

アイシャ >  
一応腕は一流ですし。

(なんせ自分のようなAIを持った兵器を作ってしまうのだから。
 一応、と言うあたりに博士のアレな部分が見え隠れしてはいるが。)

鮮度の良いものならお刺身でも美味しいんですけれど。
七輪で焼くと煙が凄いんですよね。

(流石にスーパーのものを生食は出来ないだろう。
 焼く時に出る煙も旬のサンマの醍醐味だ。
 周りへの迷惑とか考えるとなかなか出来ない事ではあるけれど。)

ありがとうございます。
オムライスなら博士もトマト食べてくれるんですよね。
――私はトマトの缶詰を買って終わりです。

(自身が作るオムライスは、ケチャップを使わずトマトを使って作る。
 そうして作った料理を博士が食べてくれるという事が嬉しいと言うように笑顔を浮かべて。)

――あ、コロッケだったらここで買うよりテマシミートさんで買った方が美味しいですよ。
最近メイドさんがお肉捌いてるらしくて。
お礼にコロッケ奢りますので、ちょっと言ってみませんか?

(流石にあまり大声で言える事ではなく、ちょっと顔を近づけて内緒話。)

三谷 彰 > 「それも否定はできねぇな」

 それだけは否定できるものではない。色々とお世話になっている点もあるし彼女もこの時代で考えればありえないレベルだ。
 それを作ってしまうというのは間違いなく優秀な博士なのだろう。

「まぁな、家でもないと流石に焼けないよなこればっかりは」

 少しだけ苦笑を浮かべそう答える。
 こんな物外で焼けば間違いなく警察が飛んで来るしことだろう。
 相手の提案には少しだけ考える表情を見せる。
 確かに奢ってもらえるというのは個人的には嬉しいのだが……後輩の女の子に奢ってもらうというのにどこか気が引ける感情も少なからずある。
 だが折角の提案を無下にするのも……とまで考え。

「じゃあ折角だしお言葉に甘えさせてもらうか。変わりに荷物別れるまで持っててやるよ、んな提案しただけで奢ってもらうってのもちょっとあれだしな」

 と少しだけ苦笑する。
 彼なりの落とし所といった所なのだろう。実際はただの人間である彼よりも彼女の方が力は強いのかもしれないが。

アイシャ >  
(科学が高度に発展した世界から来た異邦人だけあって、その知識と技術はとんでもない。
 それを自身のためにしか使うつもりが無いというのが難点だが。)

川原でバーベキューのように焼くという手もありますよ。

(勿論バーベキュー可の川原である必要はある。
 もしくはいっそのことバーベキュー場で焼いてしまっても良いかもしれない。
 回線バーベキューと言う事で。
 彼が頷けば、にっこりと笑顔を浮かべて。)

では、決まりですね。
それでは会計をしてしまいましょう。

(そう言い、硬質な足音と共に缶詰コーナーの方へ。
 ホールトマトの缶詰をカゴにいれ、レジへ移動しよう。
 先輩に荷物を持たせると言うのは少し恐縮したが、彼の尊厳を尊重して。
 そうしてスーパーを後にし、地味に態度の大きいメイドさんの働く肉屋でコロッケをゲットしたのでした。)

ご案内:「商店街」からアイシャさんが去りました。
三谷 彰 > 「それもありだが、男1人で川原でサンマを焼くとかシュールすぎるから流石にやめとくよ」

 頭の中で自分が1人で川の畔でサンマを焼いてる図を想像するとシュール通り越してもはや悲哀が漂ってきそうなので流石にやろうとは思えなかった。
 
「ん、そうだな」

 コロッケの買う場所も決ったので店では彼女について行き外へ出てから宣言通り荷物を持つ。
 特別量が多いわけでもないのでさほど重くも無いだろう。
 そうして例の肉屋でコロッケを買ってもらった。きっと肉屋のコロッケだ美味しいことだろう。
 お礼を言って少し楽しみにしながら帰路に着いたのだった。

ご案内:「商店街」から三谷 彰さんが去りました。