2015/07/16 のログ
■やなぎ > 「は、はい!時計塔の近くですねっ!!」
(目をふせ、緊張気味に片手で黒のスーツを整え、もう一方の手で頭にかぶったクラッシュキャップをかぶりなおしはじめる。
「…とけいとう?」
(すぐにそれが終わると少女の指さす方向に視線をうつし、目を細めた。
■テリメーラ > 目を細めて探す様子を見ると、何だか自分の指さした向きが違ったかな・・・なんて心配になってしまう。
「ボ、ボク暗いところ苦手だからもしかしたらちょっと間違ってるかも・・。
でも、近くに時計のついた大きな塔がありますから、そこですよ」
■やなぎ > (いくら目を細めても遠くはぼやけて見えなかった。
「いえ…あちらの方角なんですね。どうもありがとうございます」
諦めて、ポケットにしまったボロボロの地図とボールペンを取り出すと地図に印をささっとつける。
■テリメーラ > 「いえ・・。
ただ、もし見えないなら、明るくなった方が良いかも」
なんて慌てて付けたし。
これで下手なこと言ってしまって、さらに迷子になんてしてしまったら申し訳なさすぎる。
「きっと朝になれば目立つ建物だし、すぐ見えるはずですよ」
■やなぎ > 「あぁすみません。視力が悪くて…。あなたのおっしゃる通り、朝を待つことにします。」
(申し訳なさそうにお辞儀をする。
「…いろいろとお世話になりました。わたしはやなぎといいます。最近ここに来た者です。」
(もう一度深々と頭をさげ、最後にふわりと笑みを浮かべた。
■テリメーラ > 「ボクはテリメーラです、よろしくお願いしますね、やなぎさん」
とベンチから降りて、深々と頭を下げる。
そういえば、先ほどしまったスマートフォンの存在を思い出す。
昨日買ったばかりだし、使いたくて仕方がないお年頃なのだ。
が、(電話番号・・・は、もうちょっと仲良くなってからでいっか。)
流石に今あったばかりの人と交換するのもなぁと。
■やなぎ > 「テリメーラさんですね、こちらこそ宜しくお願い致します。」
(少女に返すように3度目のお辞儀をする。
そして尻尾や角に一瞬だけ視線を向ける。好奇心で聞いてみたかったが、それは失礼だろうと思いなおした。
「ご親切にありがとうございました。それではそろそろ。」
■テリメーラ > 「はい、やなぎさん。気を付けてくださいね」
と笑顔で見送るだろう。
何度もお辞儀をしてくれる、礼儀正しい人だなぁ、とか思いながら。
みられていることに気付いたのか気付いていないのか。
ゆっくりと尻尾を揺らしながら。
■やなぎ > (揺れる尻尾にまたもや視線が止まるが、頭を横に振って
「またどこかでお会い致しましょう!」
(地図を出しながらばたばたと公園を後にした。
ご案内:「常世公園」からやなぎさんが去りました。
■テリメーラ > 何だか良いコトしたなって思い上機嫌なテリメーラ。
手を振りやなぎさんを見送る。
が、夜も遅くてすぐに見えなくなってしまった。
勢いよくぶんぶんと尻尾を振りながら、ベンチへと座る。
先程中断していたゲームをまたやり直そうとしたが
「あれ・・あれ?つかない・・。あれ??
もしかして・・壊れたっ!?」
ぶんぶんとスマホを振ったり、叩いたり。
タダの充電切れなのでそんなことでつくはずも無く
大急ぎで隠れ家に帰るのだった。
ご案内:「常世公園」からテリメーラさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に相模原孝也さんが現れました。
■相模原孝也 > 夏。日の高い時期とはいえ、夕暮れはやってくる。
紅に染まる空、長く伸びた影、陽光で熱せられたベンチ。
「ああ……」
ベンチに腰掛けた少年は、一人ため息を漏らす。
「……豚とイカのどっちにしよう。」
傍らの買い物袋には、お好み焼き粉とキャベツとネギと紅しょうがが入っていた。
■相模原孝也 > 「牛すじ…牛すじがあれば話は簡単だったんだ…。」
苦悩の瞳、顔を覆う手、呻くような後悔。
そう、牛すじさえあれば、豚で確定だった。
コリコリとした牛すじに、歯切れのよい豚肉。
人によって好みはわかれるだろうが、誰もが好む肉、そして肉!
だがしかし! この夏、牛すじを柔らかくなるまで煮込むなんて苦行…だれがヤるっていうんだ!
「それに……まだ、冷蔵庫に残っているんだ……桜えびが!」
天日干しの桜えび!ただそれだけならばふりかけくらいにしかならない代物。
しかし、イカと合わさることでそれは優美に変わる…。
しっかりとした歯ごたえだが、味気の薄いイカに、劇的な味付けをしてくれるのだ。
「オレは、どうすればいいんだ…!」
一体、豚玉とイカ玉のどっちにすればいいと言うんだ…!
ホットプレートのように熱くなった路面は、オレに何も答えてくれない…。
ご案内:「常世公園」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 常世公園を散歩中の陽子は、行く手の
ベンチで頭を抱えている男の子を発見する。どうや
ら学園の生徒のようだ。
ゆっくりと歩いて近付くと、彼女の大きな体が作る
影が、男の子にかかる。
■相模原孝也 > 「もう、こうなったら……アレに、手を出すしかないのか…。」
苦悩の響きを伴う、言葉。
吐出されたそれは、風に乗って……なにか大きなものに打つかって散っていった。
「…?」
少年が気づいたのは、まずは温度であった。
暮れてきてはいるものの、太陽の熱は身を焦がす。だが、その熱がふっと和らいだのだ。
顔を覆っていた両手を外し、顔を上げれば、いつの間にか己には影がかかっていた。
一体何が?
あたりを探る少年の目が、それをとらえた……。厚い…腕から肩にかけての、厚い筋肉であった…。
のろのろと、腕のつながる先へと視線を伸ばす。そこにあったのは、巨大で、熱く、だがきちんと人間であった…。
「あ、ども。」
ぺこっと頭を下げる。苦悩する少年は、有事では腰のひけた小市民につき、テキトーな挨拶が口をついて出るのだ。
■嶋野陽子 > 『あ、ども』
挨拶の口振りから、どうやら病気ではなく、悩みご
とのようだ。どちらかというと保健委員より生活委員
の出番かも知れないが、乗りかかった舟だ。
まずは、名乗らなくては。その場で立ち止まって
一礼すると、
「こんにちは。保健委員一年生の、嶋野陽子です。
頭を抱えてらしたので、具合が悪いのかなと思い
ました。何かお困りですか?」
と声をかける。
■相模原孝也 > 挨拶が、帰ってきたトコまでは、納得がついた。
しかし、ついで名乗られたのに、目を丸くした。
自然に、名乗られたことに何か、理由があるのだろうか。
「こんにちわ、1年生、ロ研所属の相模原です。
ああ、いえ。少しばかり買い物の内容で悩んでいたんです。そう…」
視線を、買い物袋へと向ける。
その中に貼るのは、お好み焼き粉、キャベツ、ネギ、そして紅しょうが。
「核となるものを、欺瞞で補うか否か…。それを、決めきれずにいるんです。…女々しいことです。」
苦悩の顔を隠そうと、右手が顔を覆った。
■嶋野陽子 > 同じ一年生の相模原君ね・・・
(露見?? 何が露見したのかしら?)
相模原君の視線の向こうには、お好み焼きの材料と
おぼしき買い物袋が・・・危ない。お好み焼きは
地雷原だわ。広島対大阪の地域紛争に巻き込まれて
しまうから、先に確認しないと・・・
相模原君の前にしゃがむと、論点整理のついでに
さりげなく相模原君の所属派閥を確認する。
「要するに、お好み焼きのメインの具を何にしよう
かという悩みなのかな?大阪風?それとも広島風?」
怖がらせないように、笑顔で尋ねる陽子。
■相模原孝也 > 「関東モンのお好み焼きなんで……イカ玉か、豚玉か。そんなもんです。しかし…」
くっ…!嘆きながら、首を横に降る。
「どちらにも、一本が足りないのです…豚玉には、牛すじ。 イカ玉には、新鮮なイカが…!」
なぜだろう、新鮮なイカが売っていなかったんだ……。この悲しみを、大いに両腕を広げるオーバーアクションでアピールする。
「だから、だから私は…!こんにゃくを、具材にするべきか検討中だったのです…!」
欺瞞!牛すじ、あるいはイカの代わりにカロリーのないこんにゃくを投入するという欺瞞行為!
■嶋野陽子 > 相模原君の悩みを聞いた陽子は、
「悩みは判りました。ちょっとだけ考えさせてね」
というと、状況を整理する。
(なるほど。イカ玉にはイカが無く、豚玉には牛スジ
が無いと・・・・・私ならば牛スジの代わりに夏は
辛いもので、豚キムチ玉にする所だけど・・・)
「あくまでも私の好みだけど、暑い夏には辛いもの、
すなわち豚キムチ玉なんてどうかしら?」
個人的な意見を述べるだけにして、これで駄目なら
無理はしないでおこう。
■相模原孝也 > 「ああ…夕飯の時間までならいくらでも!」
名案が得られ、明暗を分けることが可能ならば…!
おれはこの、巨漢…ではないな。声は女性のものだ。だから…大きな女性の言葉に真摯に耳を傾けるつもりであった。
だが、そんなオレであっても……その発想は驚天動地であった。
「豚に…キムチっ…!」
戦慄。背を、暑さとは別の理由で脂汗が流れ落ちる。豚玉に、キムチを混ぜるという発想力…!彼女はかなりのオコノミストに違いあるまい。
「そうか…爽やかな普通のキャベツに、しゅっとした辛味の白菜のキムチ…!歯ごたえはキムチに求め、キャベツと肉の油が渾然一体と鳴ることで、辛すぎることもなくなる…!」
素晴らしい…。少年の目が、天啓を得たかのように見開かれた。
そして、そっと大きな方に両手を伸ばす。
「ありがとう、嶋野氏。あなたのおかげで、オレは盲をとかれたようだ…! オレは…今日は、豚キムチ玉を焼こう!」
■嶋野陽子 > 陽子の提案を聞いた相模原君の反応は、
まるでフェルマーの大定理の証明を得た数学者みたい
な喜びようだった。
両手で肩をつかまれた陽子は、内心驚きながらも笑顔
を絶やさずに、「そろそろスーパーの特売が始まる
時間だから、早く行かないとキムチや豚肉まで売り
切れるわよ」
というと、そのままの姿勢で相模原君の反応を待つ。
■相模原孝也 > 「はっ、もうそんな時間だったか?!」
いつの間にか、もはや夕闇が訪れ始めていた。
となれば、急がねばならない。特売以上に、豚肉が売り切れてしまえば…!
「ほんとうに、本当にありがとう、嶋野さん。 オレは、豚キムチ玉を食べるたびにこの感謝を思い起こし、祈ることだろう。
それと、勝手に触れてしまいすまなかった。」
小心者は、う、うん、ちょっと調子に乗りすぎちゃったかな…って手を引いて。
そして代わりに両手が持つのは、己のカバンと買い物袋。
「では、オレは行くよ。 豚とキムチが待っている…! 嶋野さんにも、美味しい晩御飯がありますように!」
ではな! 最後にその一言を置いて、少年は駆け出す。
夕暮れの中、長く伸びた影、そして商店街へと駆け抜けて…。
ご案内:「常世公園」から相模原孝也さんが去りました。
■嶋野陽子 > 「行ってらっしゃーい。豚キムチ玉の感想、
今度会ったら教えてくださいね!」
と、手を振りながら応える陽子。
他人の悩みを解決すると、治療とは違う達成感が
得られる事を知った陽子だった。
陽子もそろそろ寮に戻って一風呂浴びたい気分だ。
ご案内:「常世公園」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「常世公園」にリーセ・グリエさんが現れました。
■リーセ・グリエ > 「夜の……公園ッ……!
んんんん……!
すばらしぃッ!」
なんとなく夜の公園というと、
野外でいたしてる人がいそうだとか、
いかがわしい感じがする、
という事で仕事から解放されて出歩いてきたのである。
いや、MIMAWARIって、ちゃんとした理由はありますよ?
ありますとも。
■リーセ・グリエ > 「だというのに。
なんでこんなに静かなのか。
――やれやれ。
秩序が良過ぎるというのも問題なのでは。
……いや、しかし、
秩序が良くないとそのチャンスすら潰れてしまうのでしょうか――」
ううん?と、腕を組んで考え込み始めた。
本当に、本当にしょうもない。
「――くっ……
馬鹿な、ここにきたのは失敗だったというのですかッ……!」
■リーセ・グリエ > 「いいや、いいや、まだですッ……
まだっ……私は、
この公園を隅々まで探してはいない、
それ、即ち――」
すちゃっと眼鏡をかけていないのに、
眼鏡の位置を正すような動作。
まるで閃いたとでもいうように。
「この公園の全てを探索はしていない。
即ち、ワンチャンがあります!」
思わず叫んでそんな事を。
探してもないと思う。
多分。
■リーセ・グリエ > 「と言う訳で、私は探索しますよ、
この公園を。
ふっふっふ。
待っていなさい。」
手をわきわきしながら公園を歩く。
一番の不審者かもしれない。