2016/05/17 のログ
ご案内:「常世公園」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > たまには学校帰りに遊んで帰ろう。
七生がそんな事を思ったのは、午後の授業が始まった直後の事で、
その数時間後、放課を迎えた七生はまっすぐに常世公園に来ていた。

「と言ってもまあ、流石に高校生が本気になって遊べるとこなんかねーんだけどな。」

ジャングルジムの上に腰掛けながら、苦笑交じりに呟く。
そんな穏やかな午後。

東雲七生 > のんびりと足をぶらつかせながら、公園を一望する。
流石に放課と同時に即学校を飛び出して、持ち前の俊足で来たためか人の気配は殆ど無い。
まあ、そんなもんかと欠伸を噛み殺して目を空へ向ける。

「良い~天気、だな。」

こんな日は昼寝をするのも悪くないな、と独りごちる。

東雲七生 > 公園の近くを通りかかった親子の、子供の方と目が合って、そのまま互いに言葉も交わさないまま子供は母親に手を引かれて生垣の向こうに姿を消す。
物言いたげな視線は、きっとジャングルジムの頂きに居る七生が羨ましかったのだろう。
そう、都合のいい妄想に似た解釈をしつつ、七生は少しだけ胸を張った。

「……高いところってやっぱいいなあ。」

……叶うのなら、ジャングルジムなんて登らずとも羨望の眼差しを向けられたいものだけど。

東雲七生 > ぽかぽかと暖かな日差しを浴びていたら、眠気が急に増した気がした。
おもむろにジャングルジムの上で仰向けに寝転んだ七生は、ふわぁ、と欠伸を一つする。
ジャングルジムの上で昼寝なんて危なっかしい事は流石に出来ないので、完全に寝入る心算は無い。

それでも、日向ぼっこも兼ねてだらだらするのは悪くない。

「んん~……はぁ。
 そういや最近はこうやってだらだらする機会もすっかり減ってたもんなあ。」

バイトが楽しいから良いんだけど、と独り言が口の端から漏れる。
そのバイトは今日は“他の職員の仕事が無くなる”とのことで七生は非番だった。

東雲七生 > このままぼーっとしていたら本当に寝入ってしまいそうなので少しだけ考え事を始めることにした。
内容はもちろん、昨日も少し学校で試していた異能のこと。

自分の能力で形成された物質は、半液状状態、
あるいは半液状状態の物と、しっかりと形の出来ている物とがつながっている状態で、
七生自身が触れていれば、視覚の共有が可能、かもしれない。

今日もまた検証してみたいところではあるが、如何せん現在地は思いつきで来てしまった公園だ、いつ誰が来るとも判らない。
それに、二日続けて自分の手を切るのも、ちょっと嫌だ。

東雲七生 > ただ、次の検証に向けて幾つか小さな確認すべきことを並べておくのは悪くないのではないか。
ベランダの上で寝転んだまま、七生は眠気で思い頭を回す。

たとえば。
小さなミニカーのような車を作り、それに同じく糸を付けて走らせれば、
自分自身は動かずに周囲の状況を確認できるのではないだろうか。
あるいは小型の動物を模して、同様に動かせば。
自分の能力で生命体や、自立して動く物は創れないが、
仲介を通して七生が“触れて”さえいれば、常に変化を与えることは可能だ。
常に作り変え続けることで、あたかも自動的に動いている様に見せることは出来る。

だけど、

「……すっげーしんどいよな、絶対。」

車の様な機械は兎も角、動物は難しいだろう。どうあっても不自然になってしまう。

東雲七生 > だったら。

「小型のタグみたいなものを作って、それに糸付けて、
 犬とか猫とか、動く物に取り付けるか……。」

視点は限られそうだが、そっちの方が負担は軽く済むだろう。
問題があるとすれば、

「思った通りに動いてくれない、って事だよな。」

犬や猫などの動物は、七生の意思なんて一切気にしない事だろう。
うーむむ、とジャングルジムの上で七生は唸り声を上げた。

東雲七生 > 「……って」

気付いたら“どう活用するか”に考えが至っていた。
違う違う、と頭を振って余計な考えを追っ払う。

「出来るか出来ないかハッキリした訳じゃないし、それはやってみなきゃ分かんないし──」

次は能力を使うに当たって障害となる事柄を考えよう。
七生の場合、真っ先に思いつくのは能力の射程範囲である。
あるていどの距離までなら、思い通りに血液を動かし、任意の距離で物を作る事も可能ではある。

しかし、感覚の共有が物の生成と同じ範囲内に収まるのか分からない。
もしかしたらもっと狭い範囲で無いといけないのかもしれない。

「こればっかりは実際にやってみなきゃ分かんねえよなあ……。」

学校の屋上程度の広さでは少し、いや、だいぶ足りない。
しかし、演習場の時は──

「……っ!!」

ぶんぶんぶん、何かがフラッシュバックしかけて赤くなった顔を慌てて振る。
邪念には一刻も早くお引き取り願おう。

東雲七生 > 「……はぁ、どうしよ。」

何だか理想の“二年生になった俺”から遠のいている気がしてしょうがない。
いやいや、でもでも、まだまだこれからだ、と自分に言い聞かせる。

「そぉいっ!!」

気合を入れ直して、ぽーん、とジャングルジムの上から身を投げた。
たかだか2~3mの高さなんて殆ど段差を降りるのと変わらない。難無く着地すると、大きく伸びをして。

「……帰りますかね。」

異邦人街への方へと向けて歩き出した。

ご案内:「常世公園」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に雨宮 雫さんが現れました。
雨宮 雫 > ベンチである。

ベンチのど真ん中で、両腕を背もたれにかけて。
両足を広げて、盛大に放り出して。

ベンチの脇に8角形を引き伸ばしたような、スケボーの板のようなものを立てかけて。

少年が、ダレていた。

雨宮 雫 > 長い、白い髪の毛も心なしか艶を失ってベンチに投げ出されている。

口を半開きにして宙を眺める少年の目は、その心を表現するかのように渇いていた。

「授業  だるい   補修    つらい。」

雨宮 雫 > 説明をすると。
長期休学しまくったせいで教師数名から

"ちょっと真面目にしよ?"

と捕まり、誠心誠意お断りするも、補修授業まで持っていかれてしまい。
丸一日しっかりと学生の本分である勉学に励んだ結果、心と体が乾き切って、ベンチで人生について本気で考えているのであった。

「明日  やすむ   サボる  かな、    かな。」

雨宮 雫 > ところでさっきから、多分野良なんだろう猫が。
ベンチの端から垂れる白い髪に興味を持ったのか、毛先をバッシバッシと叩いていたのですが。

ベンチに昇ってきて、投げ出した右足の上に座ってきております。

「暑いからちょっと……はい、こっちだね、だね。」

片手で首根っこを摘んで下ろす。

また乗る。

下ろす。

また乗る。

下ろす。

また乗る。

雨宮 雫 > 猫と見詰め合う睨み合う。
無言でお互いの主張を通そうとする。

"降りろ"
"降りん"

"降りてください"
"嫌でござる"

「………………  はい。」

先に視線を逸らした少年の諦めであった。

雨宮 雫 > 「もう好きにしたらいいかな、かな。
 はぁー……  ダルいのだね、だね。」

なんか寛ぎ始めた猫から顔を上げて、 はぁー と長い溜息を吐き出す。

興味のないことへの強制学習とはかくも心身を疲弊させるものなのだ。

無意識か、片手で猫をわっしわっしと撫でるくらいにわ。

雨宮 雫 > 何か右手だけ別の生物のように動かすことで若干、ストレスが軽減されてきたのか。

ゆーっくりと頭を起こすと、膝の上で伸びている猫を改めてみた。
まぁ、普通の猫なんだろう。

「野良かなー?
 飼い猫かなー、かなー?」

改めて両手で猫を探る。
特に首輪や腕輪は無さそう。

タグ無し、野良だろう。

「…………野生の野良だね、だね。
 じゃあ、まあもうちょっとボクに付き合うのだね?」

ご案内:「常世公園」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ > 「……」

 食堂もカフェテラスも混んでいた。
 居心地の悪さを感じて適当なバーガーショップでハンバーガー・ポテト・シェイクを買い込む。
 バーガーとポテトの臭いを漂わせながら腰を預けるところを探して公園へとたどり着き――

(猫と戯れている女の子がいるわね。女の子よね。多分。)

 野生めいた猫と戯れている誰かを見つける。
 触ったらもふもふしそうだな、と言う視線で一人と一匹を見つめた。

雨宮 雫 > 何かこう、視線を感じたのか。
猫をワッシワッシしてた両手をとめて、顔を上げてぐるーっと視線を巡らせてー……水月を見る。

何?と首を傾げ……かけて、猫を下ろすと自分の髪の毛を束ねてベンチから回収する。

「ぁ、ご免ご免だねー。
 独り占めは良くないよね。どうぞ、どうぞかな、かな。」

おいでおいでと手招き。
声もまぁ……男か女かわかんないかもしれない。

水月エニィ > (……どっちかわかんないわね。)
 
 中性的すぎる装いに首を傾げる。
 声が掛かれば、少しだけ視線を外した。

「いえ、邪魔する気はないのだけど――」

 まぁいいか、と、適当に近寄る。
 もわ、と、ポテトの臭いが強まるか。

雨宮 雫 > 「ボクはダレてただけだから…… ぁー。
 それあのハンバーガーのポテトのニオイだね、だね。

 胃を刺激する油のニオイがファーストフードって感じかな、かな。」

安っぽくかつ、濃いポテトの匂いに視線を水月の持ち物に向けた。
猫と一緒に じー っと見ている。

「こんな時間に外歩いて買い食いとか、楽しいよね。
 ボクもよくやるかな、かな。」

水月エニィ >  
「カフェテラスも食堂も混んでいたのよ。
 ぼっちの私には居辛いったらありゃしない。
 必然的にやることになるわ。」

 大きく肩を竦めて、乱雑に袋を開ける。

 ハンバーガーと、ポテトと、シェイク。
 ……ただし、ペーパーナプキンが入っていない。

「………うわ、最悪。
 紙ナプキン入れ忘れてるじゃない。ハンカチはあるけどそれでもハンカチが汚れるのよね……」

 露骨に嫌そうな顔をしながら紙袋を探る。
 だがやはり、ない。

雨宮 雫 > 「ボッチなんだ……まぁ、トイレで食べないだけマシかもしれないけど。
 トモダチ居ないの?って聞いたら怒るかな、かな。」

何となくそのまま水月を猫と一緒に見てるのだが。
猫と一緒の、同期した動きで視線をウロウロさせている。

「あぁ、アレないと手がベタベタになるよね。
 地味に痛い……あぁ、汗拭くウェットティッシュいる?あるよ、だね、だね。」

水月エニィ > 「居る訳ないじゃない。 性格の悪さは自覚してるわよ。
 トイレで食べるにはおりも……流石に臭いがキツイわよ。
 食べる前にはしたくない話ね。」

 ……ウェットティッシュがあると聞けば、雨宮と猫へ振り向く。
 そして感じる視線。

「…………ポテトと交換でどうかしら。」

雨宮 雫 > 「じゃあボクとトモダチになる?

 まぁカレー食べてたっていう伝説の男子生徒を聞いたことあるけど、この話止めようか、ダレも幸せにならなさそうだね、だね。」

自分の中華服の袖の中に片手を突っ込み。
自分も頭を入れようとする猫を適当にあしらいながら、取り出したCoolなんとかっていうウェットティッシュを出して水月に差し出す。

「ポテト3本位でいいかな、かな。
 ちょっと齧れれば満足できそうだし?どうぞ、どうぞ、だね。」

適当なことを喋る少年の顔はへらへらと緩く笑っていた。

水月エニィ > 「こんな負け犬と友達になりたいなんて物好きね。
 ……私で好ければ構わないけど、保証はしないわよ。」

 肩を竦め、ウェットティッシュを受け取る。
 手触りは冷たく。やや暑さを感じる日にはちょうど良い。

「クールなウェットティッシュね……ほら、適当に食べていいわよ。」

 紙袋を裂いて取り出しやすくすれば、ポテトをその上に倒す。
 パーティ開けです。

 ……あむあむとハンバーガーを食べ始めました。

雨宮 雫 > 「トモダチに勝ち負けとか無いんじゃないかなーとか思うけど。
 ボクもトモダチあんまり居ないから、分かんないだったね。

 ぉーと、じゃあいただきまーす。」

一本摘んで、口に入れる。
この塩と油の味がたまらない、顔が緩む。

猫も じゃあオレも みたいな顔で手を伸ばすのは押さえて止める。
猫には良くないのである。

「夏向け商品らしいよ、それ。
 ぁー、この塩がイイ……あ、名前くらい名乗ろうかな。
 ボクは天月 雫っていうのだね、保険委員の人なのだね、だね。」

水月エニィ > 「あら、友達は選べと言われなかったタイプなのかしら。
 ……そう、そんなに可愛ければ100人ぐらいできると思うけれど。」

 美味しそうに食べている雨宮を横目に眺める。
 そして猫もすごく雨宮を見ている気がする。

 名乗りを聞けばハンバーガーを飲み込んで、
 名乗った雨宮へと視線を向ける。

「確かに夏向きね。制汗でも混ぜているのかしら。
 ……そう。では雫と呼ぼうかしら。ああ。私は水月エニィよ。
 最近入ったばかりの転入生ね。ま、宜しく。」

雨宮 雫 > 「言われたコトは無かったかなぁ、ボクの顔可愛い?そう?
 それはー、ありがとうかな、かな。」

にへへ と頬を緩ませて目を細めて、丁度自分を見ている猫のように笑った。

でも、猫にポテトはあげない。
しっかりとガードする。

実際、体に悪いから。

自分の指を齧られても、譲らない。痛いけど。

「スーっとするから売れると思う新商品かな、かな。
 はーい、エニィちゃんだね?よろしく、よろしくなのだね。

 転校生なんだ、じゃあ無駄に長く居るボクが、困ったら案内してあげるのだね。
 無駄に長く居るボクが。」

ちょっと偉そうにベンチに座り直すと、胸を反らて 頼ってええねんよ? みたいな空気を醸し出す。
……あんまり出せてないかもしれない。

水月エニィ > 「どういたしまして。でもポテトぐらいしか出ないわよ。」

 うわ、指噛んでる。むしろ舐めてる。
 塩気狙いなのだろうか。猫も食すために必死だ。

(私みたい)

 必死な猫に哀と同情の色の視線を少し投げてから雨宮に視線を戻し、軽く笑う。

「そう。無駄に長くいるのね。
 私もこの先のアテがないからそうなるかもしれないわね。
 その内、何かの穴場スポットでも教えて貰おうかしら。」

雨宮 雫 > 「ポテトが出るだなんて、すごいと思うけどだね。
 ボクが前、ハンバーガーのセット頼んだら、ポテトが無くてハンバーガー2個入ってて意味不明だったんだね、だね。」

指を弄る猫の腹をワシャワシャとマッサージ。
水月の猫への視線にちょっと気付いたが、特には問わなかった。

「留年しまくりだからねー。
 学費が出せるならいいんじゃないかな、かな。

 穴場はー 何が知りたいのかな、かな。例えば、だけど。」

バイトかな?と、かくっと首を傾げてみた。
猫と一緒に。

水月エニィ > 「意味不明すぎるわよ……
 ……ま、飲み物2個よりはマシでしょう。」

 食べ終わった包み紙などなどをまとめて紙袋で包んで近くのごみ箱にポイ。
 後は、と、のんびりシェイクを飲み始めました。

「昼ごはんが出来る場所が良いわね。トイレ以外で。」

雨宮 雫 > 「多分、ポテトを店員が食べたんだと思うけどだね、だね。
 飲み物ダブルだったら流石に、店に電話すると思うかな、 舐めてるのかな? って。」

はははーと軽く笑って、ポテトの油を指で舐めようとして猫が完全に舐め取ってたのに気付いた。

「そんなの簡単だねー。
 じゃあ今度、昼時に声を……ぁー、電話してもらえれば。
 携帯持ってるかな、かな? 番号教えてだね、だね。」

袖から、今度は高そうなスマホを引き抜いて軽く振った。

水月エニィ > 「冗談みたいな話ね。
 ……ええ、私ので良ければ。」

 袖の収納術に舌を巻く。
 それを少しだけ表情に出してから、スマートフォンを取り出した。

「いいわよ。……こうやって表示すればよかったかしら。」

 水月エニィ、女子寮住まい。
 一応、何人かの電話番号は入っているらしい。6件ぐらい。

雨宮 雫 > 「勿論なのだね、エニィが欲しいのだね、だね。
 うん、こうして……えーと、赤外線だっけか、で……」

スマホを指先でシャーシャーと操作。

雨宮 雫 男子寮住まい。
電話番号とメールアドレスも水月のスマホに届くだろう。

雫のスマホには何か、色んな名前の一杯連絡先が入ってる画面が見えたかもしれないが……

「エニィちゃんはこれから何か予定あるー?かな、かな。」

水月エニィ > 「男子寮……
 にしても、貴方の名前って、こう書くのね。覚えたは。」

 届いた内容を連絡先に書き込む。
 先ほどの名乗りを思い返してから、一つ頷く。
 雨宮のスマホはちらっと何かが見えた気がしたが、あまり意識には入れず。

「ん……特にないわね。
 どうせ急ぐこともないから、講義は適当にしか取ってないわ。」

雨宮 雫 > 「男子寮だよ、どうかしたかな、かな?そろそろ出ていけって言われそうなんだけどね、やり過ぎて。
 うん、名前は覚えやすいとは思うかな、かなー。」

スマホをロックすると、袖の中に放り込み。
やはり手を入れようとした猫の額を押さえて、しっかりガード。

「ボクもこのまま校舎に戻ると死んでしまうのだね。
 だからちょっと、その辺をフラフラしないかな、かな?

 学生街とか繁華街とか案内してあげるのだね、だね。」

行かない?と、言いながら、ベンチから立ち上がる。
猫を下ろし、両手で長い髪の毛を纏め始めて。

水月エニィ > 「何したのよ……」

 頭を抱えため息。
 多分留年だろう。そう判断すれば、そっとしておこうと考える。

「どんな病気よ。
 ……まぁいいわ。折角からエスコートして貰おうかしら。
 危ない所に連れていってくれても構わないけれど、守って貰う事になるわね。」

 肯定の意を占めせばベンチから立ち上がり、雨宮の横へと寄る。
 猫は暫く足元でうろちょろしていたが……

雨宮 雫 > 「ちょっとこー……ボク、保健委員だからね?
 部屋で薬の調合とかしてたら、においがクレームになってね?
 いやあ世知辛い世知辛いのだね、だね。」

答える態度は全然、悪びれた様子も無かった。
ベンチの脇に立てかけてあった板を手に取ると、スケボーのように小脇に抱えて……

猫は、何か言いたげだったが、林の方に走っていった。

それを見届けると、公園の入り口の方へ歩き出す。

「危ない場所はちょっとボクもー、ケンカは後始末専門だからね。
 一緒に逃げよう!ならできるのだけども。」

水月エニィ > 「男子寮も大変ね。
 アトリエでも借りればいいじゃない。と言いたいけれど、世知辛い世の中では厳しいかしら。」

 嘘ではなさそうだが、微妙に盛っている気がする。
 悪びれてないあたりが特に冗句話臭い。

(話の華に水をやってくれているのかしら。)

 イマイチ彼を掴み切れないのか、また一つ思案を浮かべる。
 ……そしてすぐに、考えても仕方なし、と言わんばかりに思案を止めて調子を戻す。

「仕方ないわね。その時は殿に立つわ。
 ま、ない方が良いけど。危ない所より良い所を所望するわよ。」

雨宮 雫 > 「アレはアレで家賃とかバカにならないからねえ。
 実家の仕送りが増量されればワンチャン?」

多分無いが、と、カラカラと笑う。
もうすぐ、公園から出て行けるだろう。

「困ったときの風紀委員でも呼べばいいかな、かな。
 多分、エニィちゃんが きゃー って叫べば2-3人は飛んでくるに違いないかな、かな。」

その時はかわいく叫んでねー?などと言いつつ、二人して校舎とは違う方向へと。

水月エニィ > 「アルバイトする手もあるわね。
 メイド喫茶とかどうかしら。」

 冗談めかしながら、後を歩く。
 猫はどっかいってしまった。

「まさかの時に飛んできてるといいのだけど――」

ご案内:「常世公園」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「常世公園」から雨宮 雫さんが去りました。