2016/09/03 のログ
■影打 鈍 >
意外と尽くすタイプか汝。
何って、主に送りつける写真を撮ってる。
こういうの見せた時の反応が面白いんだ。
(嬉しそうに笑う。
どうにも顔を合わせると喋りにくいし、その辺をからかわれる事が多い。
なので最近の悪戯は写真とかエロ本とかが多かったりするのは彼女のあずかり知らぬところ。)
――そこは掛けんよ。
そこはあやつに選ぶ権利がある。
好きな女子が出来るというなら、良い事ではないか。
(言葉はいつもの調子だが、表情は不恰好な笑顔。
泣きそうなのを我慢して笑顔を取ったが上手くいかない、と言うようなそれだ。)
■水月エニィ >
「どうかしらね。
少なくとも、その位なら望まれたらするわよ。
……ああ、まぁ、そうでしょうね。そんな気がする。」
反応が脳裏に浮かぶ。
斬る事を除けば純粋と言うか、身持ちが硬いと言うか、何というか。
「そう。
……ま、安心しなさい。取らないし取れないしわよ。」
不格好な笑顔から視線を逸らす。
我慢しなきゃと強がる幼い童のような顔。
(こんな顔を見せられちゃったら、どの道無理ね。)
理性と善意に裏打ちされていることは分かる。
分かるが故に、報われて欲しいと思う顔だ。
(その為に、私は。……いえ。)
無理をする弱さに何かを重ね、決意を思い出す。
とは言え色恋事と世の中の事情はまた別だ。
似通るものの、流石に同じように扱う事は出来ない。
■影打 鈍 >
望まれたというだけで出来る事でもあるまいに。
(好きな男に頼まれれば、犯罪以外は大抵やるのではないか。
どちらにせよ、ちょっと彼女を見る目が変わった。
意外と可愛いところがあるらしい彼女へ、にまにまとした顔を向ける。)
そう言うのではないよ。
本来感情なんて無いし、何故こんな気持ちになってるんかもわからん。
そも、私は刀だ。
――ちゃんと子の成せる女子の方が良い。
(あくまで自身は刀であり、彼は担い手だ。
それを超えてはいけないし、超える事は出来ない。
してはいけない事なのだ。
刀と恋仲になる人間など、変人でしかないのだから。
表情は変えず、彼女の隣に座る。)
■水月エニィ > 「……望むのならば叶えたいと思うだけ。」
小さく口にする。
妙に重たい言い回しは、恋よりも愛の混ざったものだったかもしれない。
「……人と神が交わる事例なんて飽きる程あるわ。
付喪神や化身でも恐らく同じでしょ、う……?」
そこまで言って、ふと思う。
今でこそ"道具"と"道具の担い手"に落ち着いている故に相性も関係も良好だ。
されどそこを踏み越えてしまい、"一人の人間"と"一体の人外"に切り替わってしまったら――?
羽切 東華にまつわる情報を統合すると浮かび上がる要素の一つが"人外殺し"の血。
彼がこの妖刀を道具ではなく人外と認識し直したらどうなるか。
今の所ではあるが、彼自身が人外ならば誰彼構わず斬るような者は見えないし、
人外に拘っている素振りも見えない。そもそも話していた通り天性のものとして人を斬ってしまう可能性の方が高い。
だから杞憂にしか過ぎないだろう。
そう思えど負け癖から来る杞憂に備える思考に基づけば、
どうにも一抹の不安を覚えるものであった。
■影打 鈍 >
それを尽くすと言うのではないか。
(過去に何かあったのだろう。
その言葉から、なにやら複雑な事情の影が見える。
が、そこを穿り返すのは趣味では無いし、彼女もされたくないだろうから。
だから、ツッコミじみた言葉を掛けておいた。)
私は神などと言う上等なものではない。
ヒトの命の欠片が集まって出来た寄せ集めみたいなものだ。
人外ではあるが、魂は無いしな。
(もし、魂を可視化出来るような異能持ちが自身を見たら、空っぽに見えるだろう。
本体ではないからではない。
そう言うモノだからだ。
子を成す器官も持っていない。)
――なんだ、そんな顔をして。
私は元から、あやつに斬られるのであれば本望だと思っているよ。
■水月エニィ > 「ええ、そうかもしれないわね。
だけど貴方が望んでもそうするわよ。」
深呼吸一つ。
意識を切り替えた後に思考を回し、考えながらも口にする。
「たまたま人間が二つ、もしくは三つを備えていただけ。個人的には三つ。
どれかが欠けていたって宿る時は宿るし、宿ったものが欠けているかは別の話。」
悲観することはない。
先ほどの表情が響いている事もあり、励ましながら道を模索し提ずる。
「そもそも処女でも孕むんだから、欠けてたって憂うことでもないわよ。探せば子を為す方法はあるでしょう。
彼だってその辺区別せずに人外だって括っているじゃない。何なら探してくるけれど。
……蟲や植物にだって、魂があったりなかったりするわ。ああ、魂なきナマモノも見た事があるわね。」
余計な事を思い返しそうになれば頭を大きく横に振る。
「そうしたとして、その後の彼はどうするのよ。
……そうね。貴方個人として、知らんぷりでいいの?」
■影打 鈍 >
ならメイド服を着てくれ。
そんで二人で主に送る写真を撮ろう。
(他人を巻き込んでまで主に悪戯をしたいらしい。)
刀は命を奪うものだ。
勿論奪わぬ事も出来るし、使い方によっては命を活かす事にも使える。
だがな、命を生み出す事は出来んのだ。
そう言う風に作られたのだから。
(俯いたまま脚をぶらぶらさせながら。
モノとか生き物とか以前に、そう言う存在なのだ、と。)
人外でも、生きているなら命を生み出すだろう。
蟲も植物も、魂の有無に関わらずな。
私が斬られた時は、あやつが道を踏み外した時だ。
ならばそのぐらいは背負わせてやってもいいだろう。
(ベンチの上で手を握りしめる。
顔を伏せ、その表情は彼女からは見えない。)
――あやつは不安定だが、良い奴だ。
そんな奴を、私が縛り付けて良いわけがないだろう。
命を繋げず、命を奪い、その欠片のツギハギで出来た私が、あやつの人生を縛り付けて良いはずがないだろう!
そんな独りよがりな事を!
私の担い手たるあやつに、そんな仕打ちが出来るわけがないだろうに!!
(涙は流さない。
流せないから。
それでも声を荒げずには要られないし、俯いた顔は今にも泣き出しそうなそれだ。
涙を流せない事を悔しいと思ったことは、今までに一度も無かったのに。)
■水月エニィ >
「それなら承知しましょう。
けれども服が無いから、後日ね。」
軽く微笑み、承諾する。
柔らかい雰囲気だったのは此処までで――
「思う所はあるけれど、それもまた真。今の所はそう言う事にしておきましょう。
彼がそうあるように、貴方もそうなのでしょう。……ま、私も人の事は言えないけど。」
不安の色が見えれば伺い、距離を縮める。
雲行きが怪しい。
「背負う以前の問題かもしれないわ。
貴方が止めようと思うものを他の誰かが止めようとしないと思う?
もっと背負うし、世界に認められずに殺される。上手く立ち回れる器用さは見えない。
ま、杞憂と言えば杞憂でしょうね……人を斬るものとして、それがお望み?」
不安を増す事は分かる。
されど会話は止めず止まらず。
……その結果として荒げた声を聞いてしまえば、失敗したと痛感した。
「ちょ、ちょっと、落ち着きなさいよ。
それとこれとは話は別よ。そんな事言ったら誰も生きていられな
……ああ、もうっ。大丈夫だし私が赦すから、そんな事今は考えないっ!
好きな事してあげるから、おちつきなさいって……!」
勢いに任せて抱きしめようと腕を回し、落ち着かせに掛かる。
拒まれる懸念はあれど、理詰めでどうにかなるとも思えない。
最悪でも話題を打ち切れればいい、と。
■影打 鈍 >
ヒトならばこう言う時に涙の一つでも流すのだろうに。
ヒトの真似事をしているだけだと、嫌でも実感させられる。
(抱きしめられながら、両手で顔を覆う。
悲しいと感じる心があると言うのが、刀として既に異常。
それが良い事なのか悪い事なのか、今は分からない。
わかるのは悲しいと言う事と、悔しいと言う事。)
――そうだな。
ヒトを斬るのが刀、ヒトでないモノを斬るのがあやつだ。
あやつが私を斬って道を踏み外すなら。
(一方的に背負わせるのは、確かに卑怯だろう。
ならば自分も背負えば良い。
お互いがお互いを背負えば。
あえて口には出さない。
杞憂であるなら、それが一番だ。)
すまぬ。
もう大丈夫だ。
――今度、汝のメイド服を見に行こう。
写真はそれからだな。
(身体に回されているであろぅ彼女の腕に手を添える。
その顔は今にも崩れそうな印象を受けるだろうが、崩れそうな表情を支えられるだけの芯も伺えるまでに戻っている。)
■水月エニィ >
「血も涙もないヒトよりはヒトらしいわね。
あと、あんまり変な事行ってると本当に割り込むわよ。
……とりあえず、この話はこれで中断。変な話を振って悪かったわね、本当。」
ばつが悪そうに視線を反らしてからそっと離そうとしてみつつ。
思いつめた口ぶりには釘だけ刺しとく。
(ちょっと予想外ね。
……何か有るのかしら。)
予想以上に目の前の少女(とする)――影打 鈍は不安定に見える。
元より主を欠いていた状態も不安定と言えば不安定だったが、不安定の色か違う。
口ぶりからすればそれなりに永くも生きている筈だ。その割におは幼く不安定に思う。
何か聞き逃している/見落としているのかもしれないし、羽切東華の存在が強い縁である可能性も高いが……
とは言え、今は考える事を止める事にする。現状に目を向けるべきだと。
「ええ。そうしましょう。
今日はもう夜も遅いから後日にしましょう。
……差し支えなければ家まで送るわ。悪い事しちゃったもの。」
■影打 鈍 >
褒め言葉として受け取っておこう。
――万が一、の話だ。
そうならんように気をつけておくよ。
(不安定の要因は、良くも悪くも今代の担い手にある。
相性が良すぎるのだ。
今までの主はあくまで刀として接していたものばかりだったが、彼は自身をヒトとして扱ってくる。
それが心地よくて、その影響を強く受け、今までにないほどヒトに近付いているために、それに戸惑っている。
ただそれだけの話。)
うむ。
――あー、もし汝が良ければで構わんのだが。
その、一晩で良いから……泊めてくれんか。
なんだ、今、主に合わす顔が、うん。
(自覚してしまったから、会い辛い。
彼女に迷惑を掛けることになるため、歯切れが悪い。)
■水月エニィ >
「とは言え私も負け犬。
碌な事にはならないわよ。」
軽く茶化して空気の払拭を試みる。
とは言え、自虐芸になってしまってもいるのだが。
「ん……ええ。その位なら構わないわよ。
そもそも藪を突いたのは私だし、行きましょうか。
とは言えただの女子寮だから期待はしないで欲しいけど……
……おぶってく?」
恐らくギリギリ平静。
先程までは今にも崩れそうな印象だった。
手を添えられた自身の腕を器用に繰り、背負おうと試みる。
当然強引なものはなく、拒めば抜けられる程度だ。
■影打 鈍 >
汝はもう少し自信を持って良いと思うがな。
良い女だと思うぞ、汝は。
(笑顔は作れる。
それだけの余裕は出来た。)
すまぬ。
この恩はいつか必ず。
――いや、遠慮しよう。
私が身を預けるのは一人と決めた。
(やんわりと拒否。
とは言え気遣いはありがたく、無理矢理逃げることはしない。
そっと彼女の動きを止める程度だ。
ポケットからスマホを取り出し、主へと泊まる旨をメールで知らせておいた。)
――よし、行こうか。
■水月エニィ >
良い女の言には何も返さず。
その後に背負う事へのやんわりとした拒否を認めれば静かに降ろす。
「ええ、程ほどに期待するわ。
……あら残念。それなら今は一人で歩きましょう。」
降ろして立たせ、メールの送信を待つ。
し終えれば、彼女の瞳を見て頷く。
「そうね。行きましょう。」
そのまま女子寮へと案内し、寮の方へも鈍が泊まる話を通しておく。
話さずとも良いのかもしれないが、言っておいた方が不審がられない。
……水月エニィの部屋は一般的な女子寮であるものの、食器や寝具が二人分用意されている。
誰かを住まわせて居た痕跡でもあるのだが、それはまた別のお話。
ご案内:「常世公園」から水月エニィさんが去りました。
■影打 鈍 >
(彼女の部屋に着けば、もう一人居た痕跡には気付くが、特に何も触れず。
寝具は使わず、壁を背に座る、侍のような。
妖刀でも眠る。
魔力の消費を抑えるためのスリープモードのようなもの。
呼びかければ返事はするが、いつもより反応が鈍いだろう。
そのまま朝までお邪魔して、彼女が起きる前に書置きを残して部屋を出る。)
ご案内:「常世公園」から影打 鈍さんが去りました。