2015/06/18 のログ
遠峯生有子 > 半分まで食べ終えたところで店員が来て
何事か謝りながら説明するのをまっすぐ見上げて、
右手を左右に振り、店員の恐縮を押しとどめるように微笑み、
ぐるりと店内を見回すと、

アイスミントのグラスを持って、少年の席に歩み寄り、
「ここ空いてる?」
と尋ねた。

烏丸 九郎 > ん?あ、おう、あいてるぜ。

(いきなり声をかけられれば少し驚いたように返す
笑顔を向け合えたのは席が離れていたからというのもあるだろう。
少し気恥ずかしい。
おそらく混雑してきたので、この子は
店側から他の客との相席を頼まれたのだろう。
自分に声がかからなかったのは、けが人であるからだろうか。)

遠峯生有子 > 「じゃあ、相席失礼します。」
 きちっと挨拶をしてもとの席へ戻り、
 テキストだの鞄だのも移動させてくる。
 ケーキは店員が非常に恐縮しながら運んでくれた。

 座りながら。
「今日すごい混んでるね。テスト前だからかな?
 なんかここで宿題するの悪いみたいな感じ。
 あ、そういうの気にする?」
 回りを見回したりしつつ、
 とはいえ、他にもそういう用途でこの店を利用している学生はいるのだが。

烏丸 九郎 > (礼儀正しい…というか、初対面なんだからこれが普通かと思う。
おもえば、麻美子の気安さは半端無かった。
初対面の人間に一口くれだの食えだの…まぁ、それが彼女の良さなんだろうが。
それを思い出して苦笑する。)

そういやテスト前だったか…
やになんぜ、テストなんか無けりゃいいのによ…。
っと、いや、別に俺は気にしねぇぜ。
俺は勉強は嫌いだけど、他人がするのは別に気にしたりはしねーし。

(どうぞ続けてくれといわんばかりに
ひらひらと手を振る。)

遠峯生有子 >  苦笑に一度小首を傾げるが、
 それもすぐに収め、

 気にしないという相手の言葉に
「よかった。ありがとう。」
 とか笑う。
 だがしかし、とりあえずはまずケーキの残り半分に取り掛かり。

「それじゃ、テスト勉強もしないの?
 余裕だぁ。
 その間何してるの?何か他に好きなことがあるの?」

烏丸 九郎 > テスト勉強は…するけどよ…
一応いい学生になるって約束しちまったから
赤点じゃさすがにカッコがつかねぇし…。

(少女の質問には、少しバツが悪そうに頬をかきながらこたえる。)

他に好きなことはあるぜ。
歌こそが俺の最も愛することだな。
ま、ガッコじゃ歌ってばかりもいられねぇけどな。

(ケラケラと笑いながらも、どこか誇らしげで)

遠峯生有子 > 「ええ、いい学生ってどんなのだろう。」
 親か先生とでも約束したのかなとか考えながらくすくす笑い。
「難しいなあ。授業に出るとかそういうの?
 がんばってね。」
 ケーキを食べ終わればテキストを開く。
『数学基礎』
 難易度はそこそこのわりにとにかく範囲の広い講義だ。
 そこまで悩む必要がないのか、分量のありそうな課題を
 片付けながらもたまに相槌が入る。

「ええ、歌ってどういうの?
 見た感じでちょっとそういう雰囲気あるけど。」

烏丸 九郎 > 俺にもわかんねぇけどよ…
授業サボらねぇとか…そういうんじゃねぇの?
やっぱり。
まぁ、出来る限りは頑張るけどよー…ガラじゃねぇんだよな。

(はぁ、と大きくため息。
どうやらこの少年は、もともと見た目通りの素行の悪い生徒のようだ
数学のテキストの表紙を見れば、よくやるな~と感心する。)

どういうのって…そりゃいろいろ歌うぜ?
ロックとかが好きだけどよ。

遠峯生有子 > 「ええ、でも約束とかは守りそうに見えるよ。
 そっちのほうがガラなんじゃないの?」
 見た目のイメージほど丸くない整った文字でちまちま課題を進めていく。
 たまに考えこむことがあると、ペンシルで問題をてんてんとつつき、
 余白にうさぎさんを書き添えたりする。

「ロック?ああ、やっぱりそういう感じする。
 なんか、ええと…ライブとかみたいなのもするの?」

烏丸 九郎 > 馬鹿言うなよ。真面目におベンキョーなんてなぁ、やってられねぇよ。
今まで授業もほとんどサボってきたしよ。
約束は…まぁ、守りたいと思ってるけどよ…。
てか、思ったより綺麗な字だな…。

(少女の言葉には、冗談だろ?と笑ってこたえる。
答えながら除くノートは少女のイメージとはちょっと違った文字で埋まっている。
だがうさぎの落書きをしてるあたりはなんかイメージ通りで、ちょっと可笑しかった。)

ああ、いずれライブもしてぇんだけどな。
今はメンバーが楽器の練習中ってとこかな。
まぁ、見てろよ、大成するぜ、俺は。

遠峯生有子 >  あははと笑って
「授業もいろいろあるし、別に何か出ればいいのに。
 でもほとんどサボってるっていうことは、
 どっかの講義でいっしょかもしれないねー。」
 問題を解きながらなので実は受け答えはけっこう適当だ。
 説教をするという感じではなく、ただ会話をつないでいく。

「ええ、ライブとかするなら見に行くよ。
 私あんまりそういうの行ったことないんだ。」

烏丸 九郎 > まぁ、これからは嫌って言うほど出るからよ。
そんな架でできるだけ楽しい授業ってやつを見つけるしかねぇな…。
そうだな、一緒になった時はよろしく頼むぜ。

(少女かつなぐ言葉に肩をすくめて。
と、そういえば用事もないのにずいぶんと粘ってしまった気がする。)

ああ、ぜひ来てくれよな…えーっと…あー。
俺の名前は烏丸九郎だ。音界の覇者になる男だぜ。よろしくな。

(互いに名を知らないことに気づき、こちらから名を名乗る。
ライブに来てもらうなら、名前くらい覚えておいてもらわなければ不便だろう。)

遠峯生有子 > 「うん、よろしくねー。
 一緒になったらがんばってるんだなぁって思っとく。」
 くすくすと笑いながら。

 名前を聞かれれば、やっと課題を解く手を止めて、
「九郎くん?わかった。そういえばなんか勝手にそんな気が
 してたんだけど、一年生?」

「あ、私は とおみね ふゆこです。」
 ノートの端に『遠峯 生有子』とわざわざ書いて見せ。

烏丸 九郎 > それはそれでなんか…てれくさいっちゅーか…

(言うんじゃなかったかなと、ちょっと反省。)

おう、一年だぜ。えーと、生有子も一年か?
なら授業もかぶるのが多いかもな。
っと、だいぶ長居しちまったな…俺はそろそろ行くぜ。
じゃ、また…どっかでな。

(杖を掴んでヨロリと立ち上がる。やや頼りない足取りで
会計に向かいつつ、ひらりと手を振って)

遠峯生有子 > 「うん、じゃあまたね。
 引き止めてごめんね。」
 にこにこと、手を振って見送る。

 その足取りにすこしまた首を傾げたが、
 気を取り直すと課題の続きに取り掛かった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から烏丸 九郎さんが去りました。
遠峯生有子 > いつもどおり、中級程度の問題まで解き終えれば、
店をあとにするだろう。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から遠峯生有子さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に教頭先生さんが現れました。
教頭先生 > 教頭先生。それは生徒から畏怖されるべき存在である。
口うるさく、マナーに厳しく、時に生活指導と称して生徒に奉仕活動を強要する。

彼もまた、そんなテンプレート的教頭先生の一人であった。

教頭先生 > 神経質そうな眼差し/野暮ったい黒縁メガネ/ピシリと決まった紺のスーツ。
オールバックに整えた灰の髪は、古き良きダンディズムさえ感じさせる。

そんな男が一人、カフェテラスで額から一筋の汗を流していた。

眼前にはオムライス。デミグラスソースのかかったような洒落たものではなく、
ケチャップのかかった古き良き洋食屋の佇まい。

それを一口口に含んだ後。教頭先生は戦慄していた。

教頭先生 > 「グリン……ピースか……」

カフェテラス「橘」。
ここには足繁く通っていた彼だったが、
今学期に入ってからは様々な仕事に追われ顔を出せずに居た。

ようやく暇を見つけてやってきて。勇んで頼んだオムライス。

そのライスの中に。緑色の悪魔が潜んでいた。

「…………前年度までは……入っていなかったはず……」

男は恐怖する。既に手は震えていた。

教頭先生 > あの、やや固めの外皮。
潰した時の粘質な中身。
突き抜けていく嫌な甘み。

グリンピースとは、人類の敵だ。

そっと周囲を伺う。生徒は居ない。
――残してしまおうか、と悪魔が囁いた。

いやしかし。生徒の模範たる教師が食事を残すのはいかがなものか。

丁々発止。己の理性と欲望がせめぎあい、オムライスを掬ったままのスプーンが上下する。

教頭先生 > ええいままよと口の中に放り込む。
途端、口の中を甘みが駆けた。
脳髄を突き抜けていくあの味に教頭先生の目が潤む。

――鬼の目にも涙。

鉄の教頭がグリンピースが嫌いで涙を流そうとしているとしったらどう思うだろう。
情けなくて思わず眼鏡を外す。

「近頃、目が疲れていかんな……」

予防線を張りながら目頭を押さえた。

教頭先生 > そうだ、楽しいことを考えよう。
教頭先生は思った。

(納車したRX-0……あの白く美しいフォルム……
600万を払った価値があったというものだ……)

マシダ製の新作たるRX-0は発売して間もない新型だ。
RXシリーズの総決算とも言えるその機能性に、
早くも『ペガサス』という愛称で親しまれている。

以前まで乗り回していた愛車はこの間、生徒間のトラブルで廃車となってしまった。

しかし、それが憧れていたRXシリーズの新型を買う好機ともなったのだ。

「帰ったら、ピカピカに磨いてやるとしよう」

そう考えるとなんだか楽しい気分になってきた。
オムライスを食べる手も進むというものだ。うん。

しかし、そんなの気分の問題だ。
現実から襲いかかる緑の悪魔の甘みが、3分ぐらいで押し寄せる。

「く……っ!」

教頭先生 > 思わず吹き出しそうになったグリンピースを飲み込んで姿勢を正す。
吐き出すなどということはみっともない行為である。
ポケットから純白のハンケチーフを取り出して、口元を拭う。

自分の回りが汚れていないかを丹念にチェックしてからゆっくりと手を上げた。

「すみません」

淀みなく、まっすぐに。ウェイトレスを呼ぶ。

「――コーラを一杯」

グリンピースを、押し流す。

教頭先生 > シュワシュワと泡立つそれは、いわば合法麻薬にも等しい。
元をたどればコカの葉が使用されていたとする噂があったが、あれは正しいものなのだろうか。

休日に図書館で調べてみるかと益体もないことを考えながらコーラを待つ。

『お待たせしましたー♪』

ウェイトレスの軽やかな声が、まるで天上の声のようにも聞こえる。
これでオムライス一杯分ぐらいなら戦えるはずだ。

射抜くように目を細め/呼吸を止める。

オムライスを一匙取って、口に放る。

咀嚼、咀嚼、咀嚼。

――今だ!

グリンピースを噛み砕くその感触を感じるや否や、
「じっくり噛んでからコーラを口に含みましたよ?」
と言わんばかりに優雅な手つきでコーラを呷る。

勝った。コーラに混じったオムライスを嚥下しながら教頭先生は勝利を確信する。
テーブルの下でガッツポーズ。

食道を緑の悪魔が通り抜けていく――。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から教頭先生さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に生活指導の先生さんが現れました。
生活指導の先生 > (元教頭先生です。運営の方より設定の関係でお叱りを受けたので教頭補佐に降格いたしました。一般の先生よりはちょっとエラいぐらいの、エラそうな先生です。よろしくお願いします)
生活指導の先生 > 「ごっふ! ごっほ!」

――気管に入った。
グリンピースを恐れるあまり、少しコーラを飲み込み過ぎたのだ。

しかしこれでもう恐れることはない。
いざ尋常に、勝負。緑の悪魔などもはや恐れることはない。ないのだ。

二口、三口と順調に進めていく教頭補佐。
その流れは美しく、もはや刺し身の上にタンポポを載せていくが如き機械作業。

もう、カフェテラスでのウキウキ外食気分は吹き飛んでしまった。
だが、その身を包んでいるのは妙な達成感。
無敵だ。

生活指導の先生 > ――険しきオムライスを登ること、おおよそ四合目。

ふと、先生はある違和感に気づいた。

ズゴゴゴゴゴ。ゴゴッゴ。

(ばかな、コーラはまだたっぷりあったはず……)

悲しいかな、物価の上昇とはまったく無関係だが、コーラとはえてして氷たっぷり。
見た目よりもずいぶん少ないコーラの量。
一口ごとにコーラを飲んでいては当然――。

(なくなった、だと……)

先生の額に、二筋目の汗が流れた。

生活指導の先生 > (おかわりをするか、いや、しかし――)

この頃白髪も増えてきた。
歴史の猿山先生(モブ)は糖尿を患ったらしい。

二杯目のコーラ。いささか度が過ぎた豪遊ではなかろうか。

オムライスとて、糖質・カロリーという観点から見れば馬鹿にはなるまい。

緑の悪魔を取るか。それとも正しい食生活を取るか。
まさに生きるべきか死ぬべきか、という究極的選択であった。

生活指導の先生 > (……南無三)

先生は選んだ。正しき道を。
周囲に生徒は居ないが、己が襟を正さずして何が生活指導か。何が教頭補佐か。

意を決して緑の悪魔に敢然と立ち向かう。

時折丸呑みし、時折涙を堪え、時折本気で吐きそうだった。

肝を冷やした。
目薬を差した。
咳払いでごまかした。

残るオムライスはあと二口――。

生活指導の先生 > あらゆる艱難辛苦を乗り越え、ケチャップで塗りつぶし、感動のゴールイン――。

先生を讃えるものは居なかった。
しかし心に渦巻くそれは、胸で瞬く勲章のように誇らしげだった。

単なる好き嫌い、なのだが。

滝のように流れる汗を拭って、達成感のままに首を巡らせる。

「――――。」

この暑い夏。ごきげんな表情で客が水を飲んでいる。

嗚呼。そうか。

お冷を頼めば、よかったのだ。

生活指導の先生 > スプーンが手から落ちて乾いた音が響く。

先生の脳裏には、なんで気付かなかったのかという後悔の念が、
まるで力の強すぎるゴムネクタイのように首もとを締めていた――。

アツは、ナツいな。

じっとりとした湿気の中、先生は湿った吐息を空に吐き出した。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から生活指導の先生さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に黒谷 知来さんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から黒谷 知来さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に黒谷 知来さんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から黒谷 知来さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に黒谷 知来さんが現れました。
黒谷 知来 > カフェテラスの前で少女が一人、
立て看板のメニューを覗き込んでいる。

もっとも、見ているのは品の名前ではない。
カフェテラスなどという洒落たものに縁のない彼女は
メニューを見たところでよく分からないのである。

彼女がじっと見つめているのは、値段である。

黒谷 知来 > 「むむむ……」

決して高い値段ではない、の、だが。
ここで食べ物と飲み物を頼むよりは
コンビニで買って済ませたほうが安くつく。

しかし、そういう問題ではないのだ。
自分も女の子。こういう場所には憧れる。

そうして迷ってはや十数分。
これ以上迷うと混んでくる時間になるだろう。

黒谷 知来 > もう一度値段を見て、財布の中身を確認する。
お札が1枚と小銭がたくさん。

電子マネーのチャージ金額は覚えていない。
チャージするだけの簡単な手間を惜しんで
しばらくチャージした覚えがない。、
実はかなり少なくなっている可能性もある。

もちろん、お金は引き出せばいいのだが、
バイトの給料も決して高いとはいえない。

黒谷 知来 > たくさん食べるほうではないから、
少なくとも支払いが足りないということはない。

だが、中途半端に少ない所持金が少女の決心を鈍らせる。
お金の余裕は心の余裕。
今財布の中身を減らしたら心の余裕も減ってしまうような
そんな気がしなくもない。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にヒカサ=カノさんが現れました。
黒谷 知来 > 少ない通行人が時々少女を見て通り過ぎる。
その視線は、同じくお金のない同士を見る目であったり、
なにしてるんだこいつ、という目であったり、
あるいは体重を気にする年頃の乙女の目であったりした。

頭の中で計算する。
一番安いのはパンケーキだろうか。
それに紅茶かコーヒーを一杯。

小銭だけでなんとか支払える金額だ。

ヒカサ=カノ > チャリを転がすタイヤの音。
いつものようにカフェの前。
緋色の髪とビニール傘。
いつものカフェに、入ろうか―――

カフェの前に立つ少女
困ってるのか、財布事情か
なにがともあれ、尋ねてみよう

―――っと、何してるの?
後ろから肩をトン、と。

黒谷 知来 > よし、入ろう。そう心に決めたとき。
ふと、メニューの中に白玉あんみつを見つけた。

再び足が止まる。大好物だ。
だが値段はパンケーキよりちょっぴり高い。
そして、昼ごはんの代わりにするには
少々少ないだろうことも予想できる。

「……うぅ……」

食べたい。

だがここでこれを頼めば午後におなかがすくだろう。
かといって両方頼めば予算オーバーだ。

黒谷 知来 > 「に゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛!!?」

考え込んでいたところに肩をたたく感触。
完全に不意を衝かれて乙女らしからぬ悲鳴を上げた。

ヒカサ=カノ > 「うわぁっと、びっくりしたぁ」
パーカー少女の驚く声。
少し唐突過ぎただろう。こちらも驚きの表情をする

「んで、何してたのかなーって、ね」
一つ間を空け、落ち着いたか。
同じことを、尋ねてみた。

黒谷 知来 > 「え、あー……」

ちらっとメニューを見る。
迷いすぎて自分でも何に迷っていたのか
分からなくなりつつあったような気がした。
そもそも最初は何に悩んでいたんだっけ……。

しばし考えて思い出す。

「あ、そうだ……お店に入ろうかどうかで悩んでました。」

思考が戻りすぎていた。

ヒカサ=カノ > 「なるほどねー・・・」
カフェの入り口、ドアの前。
おしゃれな看板に目を遣って。

初めてには一人で入るには雰囲気がオシャレすぎるのか。
一緒に入れば大丈夫か。
赤信号、みんなで渡ればなんとやら、だ。

「じゃあ一緒に入ってみる?」
少し考え誘ってみる。

黒谷 知来 > 「えっ……いいんですか?」

予想外の提案。たしかにそれはありがたい。
メニューで悩んでいたことも忘れて承諾する。

ヒカサ=カノ > 「じゃぁ決まり―――入った入った」
連れて行くようにカフェの中に入っていくだろう

「マスターやっほ。いつものコーヒー、アイスでお願い」
中に入るドアの音。傘少女、慣れたようにご注文。

パーカー少女にはカフェの中、どう映るだろうか。

黒谷 知来 > 「ほぇ…………」

恐る恐る、といった風に入っていく。
外食といえばファミレスくらいしか入ったことがない。
お洒落なお店にはじめて入って明らかに緊張している。

「えっと……じゃあ、わたしもおなじやつ……」

入り口前で20分近く眺めていたメニューの内容は
すでに頭の中から吹っ飛んでいる。
何を頼むべきかも分からず、
傘の女の子と同じものを注文した。

ヒカサ=カノ > 「あれ、いいの?看板見てたような気がしたんだけど」
釣られちゃったかな。少し気にする。

「じゃああそこらへんかな、座ろっか」
席を探し・・・1階奥のテーブル席。窓の前で光が差し込む。
ヒカサの一番好きな場所。

黒谷 知来 > 落ち着かなさそうにきょろきょろとあたりを見回しながら
傘の少女に続いてテーブル席に座る。

「え、えと……ありがとうございます。
わたし、黒谷 知来(クロダニ チコ)っていいます。」

いろいろと状況には慣れていないが、
とりあえず名乗っておくのが礼儀だろうと思い、
自己紹介をしておく。

ヒカサ=カノ > 「黒谷知来、うん。よろしくね」
復唱して、確認する。

「私は、ヒカサ=カノ。傘のヒカサで覚えてね」
来たら返す、自己紹介だ。

二人の元に。コーヒーが。
自己紹介が済んだところで一口。

黒谷 知来 > 「ヒカサさん、ですね。よろしくお願いします。」

相手の名前を復唱して何もいれずにコーヒーカップを持つ。
一口というには少し多めの量を口に含んだ。

かなり熱いがいい香り。
続いて運ばれてきたアイスを食べはじめる。
食べるペースはかなり早い。

ヒカサ=カノ > 「そうそう、コーヒーもおいしいんだけど、ランチとかデザートも美味しいんだよね」
ほらこのアイスも。一言加えて。
(実はランチ、食べたことないんだけどね・・・)
心の中でもう一言。

コーヒーはブラック。苦味が心を落ち着かせる。
アイスは程よい甘さ。熱さと苦さを和らげる。

黒谷 知来 > 「そうですね。これからはお金と時間に
余裕があれば通ってもいいかも……」

ふと思い出したように腕時計を見る。
時計が指している時間は壁の掛け時計より
1時間ほど遅れているのだが、
それには気づかず、安心してアイスを食べ始める。

ヒカサ=カノ > 「そう?連れてきて・・・ったら変だけど。まぁ、よかった」
安心したように。ホッとする。

「学園生よく来るしいいんじゃない?、私もそこそこ通ってるし・・・ね。」
偶然でも、一緒に行くにしても。
通うなら、雰囲気はちょうどいいかもしれない。
オシャレすぎる雰囲気は手が出しにくいかも知れないが。

つられるように時計を見て
「もう――時か。」
壁の時計の時間を見て、呟くだろう

黒谷 知来 > 「へ?」

自分の時計を見る。壁の時計を見る。

……引きつった笑みを見せた。

「き、今日はありがとうございましたっ!!」

あわてた様子で財布を取り出し、
動転していたのか財布丸ごとヒカサさんの前において
学校へ向かって猛ダッシュしていった。

ヒカサ=カノ > 「え?ちょ、えっ? 財布!」
飛んでいくように出て行った少女。
最後の叫びは聞こえたかどうか。

財布は置きっぱなしか。
どうしようもない。
えーっと・・・マスター。
困り顔でマスターに目線。

戻ってこないのなら、マスターに預かってもらおう。
そう思いながら。のんびりとした時間は終わるだろうか

ヒカサ=カノ > 伝票は2枚、お会計。
今日は奢りよ。二人分。ヒカサの財布から小銭の音
マスター、預かってもらっていいかな
知来の財布、カウンターに。
そうすればまた来てもらえるかなー、なんて。
それじゃあごちそうさま。また来るね

ドアの音、間もなくタイヤの音

晴天の影は短く。街を、カフェを照らす。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からヒカサ=カノさんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に詩想八宮さんが現れました。
詩想八宮 > あー。アボガドとエビのサラダサンドセット。ホットコーヒーで。別料金払うんで濃い目希望(気だるげに入ってくるなり店員にそう告げると、窓際の席に腰掛けた。天気もよく気持ち良い日差しが入ってくる)……寝みぃ(完全徹夜の不眠不休で痛む頭を抑えつつ、あくびを噛み殺した)
詩想八宮 > (お冷とおしぼりを持ってきてくれた店員をぼんやりと眺めつつ、軽く目を閉じた。眠気は強いが眠れる気はしない。ジリジリと焦燥感に似た頭痛が押し寄せてくる)――あ――……(眠いのに寝れる気がしないのは疲れている証拠だ)……もう少し上手く出来てればな……(こめかみを指で解しながらボヤく。疲労は主に目から来ている)
詩想八宮 > (コーヒーとサンドイッチが運ばれてきて、それを対して美味そうでもなくもしゃもしゃと齧った。これが今日初の食事だった)つーかあのボス強すぎだろう…………流石にバランス可笑しくね?(誰に言うでも無く呟きつつ。頭痛の原因も、完全徹夜の原因も単なるゲームのやり過ぎであった。授業? 今日は出てないよ)
詩想八宮 > (もしゃもしゃと食べたサンドイッチをホットコーヒーで流し込む。濃さはいつもと変わらなかった)まあ、こんなもんだよなー(伝票を見ても値段が変わった風でもない。それにここのコーヒーは結構美味しいのだ。特に不満はない。もしゃもしゃと最早夕飯に近い食事を食べている。まあ、サンドイッチも結構美味い)
詩想八宮 > (食べ終わればぬるくなったコーヒーを一気に飲み干して、伝票を持って立ち上がる。頭痛はまだ残っているが、栄養を補給していくらかマシだ)……今のダンジョンどうするっかなー……(ぼやきながら会計を済ませて外に出た。まだ日は高く日差しは眩しい。目を細めて歩き出した)
ご案内:「カフェテラス「橘」」から詩想八宮さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (時刻は放課後。カフェで勉強している姿がある)
今日は比較的空いてるな…
(ここのところ満員で入るのをためらっていたのだが、運よく席が空いていた)
(紅茶を飲みながらノートに問題を解いていく)

佐伯貴子 > (風紀委員に入ったのは給料と単位のためである)
(肝心の授業や講義の単位を落としては元も子もない)
(だからこうして開いた時間には勉強するのだ)
(結構集中している)

佐伯貴子 > (ひと通り問題を解き終え、紅茶のカップを手に取ると、混み合ってきている様子だ)
気まずいな…
(勉強のために席を占領しているのは気が引ける)
(しかし同じようなことをしている学生もいる)
(気にせず続けよう)

佐伯貴子 > (紅茶のカップを置き、店員におかわりを頼むと、再び問題に立ち向かう)
(今度は苦戦しているようだ)
(シャーペンの動きが止まる)
(運ばれてきた紅茶をとって一息つく)

ご案内:「カフェテラス「橘」」にエリナさんが現れました。
エリナ > 「相席よろしいですか?」

カフェで一息つこうとやってきたものの混んでいるようで、どうしたものかと辺りを見渡すエリナ。
何人かの学生がノートを広げているのを見て仕方無く相席にしてもらおうと佐伯へ声を掛けたのだ。

佐伯貴子 > もちろんどうぞ。
(テーブルを占領していたノートや問題集を片付ける)
ここは自習室ではないから、こういう使い方は間違っているのだ。
でも部屋でやるより集中できるのでつい、ね。
(美少女に微笑みかけながら紅茶を一口)

エリナ > 「どうもありがとうございます。」

柔らかな笑顔で感謝を述べると静かに向かい合う形で座る。
そして店員に紅茶を注文し自分の顔の高さまで手を挙げると虚空から分厚い革で装丁された本を取り出し読み始めた。
佐伯の邪魔にならないように配慮しているのだろう。

佐伯貴子 > 便利な能力だな…
(感心したように声を上げる)
君は魔術が得意なのか?それとも異能なのか?
(せっかく相席になったのだし、少し話してみたくなった)
私は2年の佐伯貴子だ。君の名前を聞いてもいいか?
(改めて真正面から見るとかなりの美人だ。男だったら一目惚れしていたかもしれない)

エリナ > 「まあ! 私はエリナ・ハークライトと申します。同じ2年です!」

まさかの同級生でエリナの気分は舞い上がっていた。
目の前の凛とした彼女の事を先輩だと思ってしまっていたからだ。

「魔術なら一通りは出来ます、ただ異能は持っていないのですけれど。」

平均的です、と謙遜している。

佐伯貴子 > エリナだな。この世界の住人?それとも異世界?
(人間離れした相手の容姿を見ていると聞いてみたくもある)
(そしてこちらもまさか同学年とは思っていなかった)
それは羨ましい。魔術ができるというのは学校生活でも社会生活でも非常に役立つと思うぞ。
(荷物を持ち歩かなくていいなんて便利だ、と思いながら尊敬の眼差しで見つめる)

エリナ > 「異世界ですよ、佐伯さんはこちらの世界の方なのですか?」

別にこれぐらいの事を隠す必要の無いエリナは素直に答えた。
丁度いいタイミングで紅茶が運ばれてきたのでストレートで一口含む。
紅茶の芳醇な香りが広がる、良いお茶だと思った。

「佐伯さんは魔術得意ですか?」

佐伯貴子 > そうかー…納得してしまうな。
私はこの世界、日本から来た。
だからエリナのような…その…なんだか別世界の住人のように感じてしまうんだ。
(うまく言葉が出てこない。そして言葉にしてしまったら恥ずかしいだろう)
(こちらも紅茶を一口飲む)
全然だ。もっと勉強すれば使えるようになるのかもしれないが、得意な人間と才能のある人間にはかなわないだろうな。
(軽く言う。使えなければ使えないでしょうがないと思っているのだ)

エリナ > 「まあ、お上手ですね。ですが、私からしてみれば佐伯さんのように凛としている様子はとても美しく思えますよ。」

くすくすと口に手をあて上品に笑い、お返しと言わんばかりに語るエリナ。

「なるほど、確かに得手不得手というものは万人が背負っていますものね。」

ちょっと悪い事を聞いてしまったと思い『武術関連はサッパリですが』とお茶を濁した。

佐伯貴子 > そうかなあ…?あまり自分に自信のある方じゃないんだが。
それとお世辞ではないぞ。ここでお世辞なんか言っても仕方ないしな。
(仕草も堂に入っている。これは本物だぞ、と思った)
私は体を動かすのは得意なんだがな。
便利さで言えば魔術のほうが上なんだよなあ…
もちろん程度によるが。
(紅茶を一口のみ)
エリナくらいの魔術の腕があれば武術なんかしなくても特に不自由はないだろう?

エリナ > 「あら、それなら私も同じでお世辞を言っても仕方がありませんと考えていますので。」

にこやかに話すエリナ。彼女はお世辞的な要素なんて全く無い本音を言っているのである。
そして佐伯に釣られるように紅茶を一口。

「人に得手不得手があるように武術には武術の、魔術には魔術の得手不得手があるのです。私もそこそこは使えはしますが、この学園に在籍されている皆様と比べてしまえはただの小娘でしょうね。」

佐伯貴子 > じゃあ…お互いのことを褒めるのはやめにしよう。
なんだか恥ずかしい。
(頬をポリポリと掻く)
なるほど、確かに…ひと通り出来たからといって一種類を極めた人間にはかなわないかもしれないな。
世の中そんな便利なことばかりというわけではないのか。
(問題集を持ち上げて)
我々にはこういった課題もあるしな。
(苦笑する)

エリナ > 「ふふふ、そうですね。」

凛としている時とは違う佐伯の様子に思わず顔が綻んでしまう。

「あら、これは大変ですね。この問題はこれを……こうしたら楽ですよ。」

持ち上げられた問題集を覗き込み、ある問題のコツを教えるエリナ。

佐伯貴子 > むむ…なるほど…
(急いでシャーペンを持ち、アドバイスを書き込んでいく)
エリナはスゴイな。勉強もできるんだな。
(感心したように頷く)
おっと、褒めないといったばかりだった。
(ちらりと時計を見ると)
もうこんな時間か。楽しくなってきたのにすまんな。
風紀委員の仕事もこなさなきゃいけないんだ。
(ノートや問題集を鞄に詰め始める)

エリナ > 「あら、課題のみならず風紀委員のお仕事まであるなんて本当に大変ですね。」

エリナも感心した様子で佐伯を見つめる。
そして、小さく手を振り見送るのだ。

「お仕事頑張ってくださいね、ごきげんよう!」

佐伯貴子 > 自分で決めたことだからな。仕方ないさ。
(立ち上がり、手を振り返す)
ではまたな。広い学校だが授業が同じになるかもしれん。
その時はよろしくな。
(そう言って会計を済ませて出て行く)
(エリナの分もついでに払っておいたのだった)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から佐伯貴子さんが去りました。
エリナ > 佐伯が立ち去って暫くし帰ろうと会計に向かうがエリナの分も支払い済みと言われ困惑している。

「もしかして佐伯さんが支払ってしまったのかしら。」

今度お会いしたら何かしらお礼をしなければ、そう思いつつ帰路へつくのであった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からエリナさんが去りました。