2015/08/09 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 「あつーい……夏もいよいよガチになってきたって感じだよなあ」

朝のカフェテラス、屋内席。
今日の補習は昼前から、との通達をメールで受け取ったのは家を出てから。
既に下宿先の研究区から学生街へと入っていた七生は、暑くなり始めた外気を避けるようにこの店を訪れていたのだった。

「さすがに何時間も前に学校でスタンバイするほど真面目じゃねーし……」

二杯目のコーラを飲み干して、椅子の背もたれに寄り掛かる

東雲七生 > 「そもそも真面目だったら夏休みに毎日補習受けに行かねえか……」

見上げた店の天井で回るファン。
僅かに聞こえてくるジャズっぽい店内BGM
何となく大人っぽい雰囲気の店が、急に自分の身に合わない様な気がして、七生はコーラのおかわりを注文した。

「はぁ、あと何時間居座れるかな。」

混み合い始めたら抜けなきゃな、なんて店内の客入りを見ながら思う。
幸いにも日曜の朝、さほど人は来ておらず。厨房でのやりとりまで聞こえてくるような静けさに満たされていた。

東雲七生 > 三杯目のコーラはすぐに運ばれてきて、空のグラスと交換される。
泡立つ茶色を紅色の瞳で見つめていたが、ふと上着のポケットから端末を取り出した。

「ぼけーっとしてんのも勿体無いから、適当に今月の予定を確認しよっと。」

慣れた手つきで端末を操作し、予定帳アプリを起動する。
そこに書き込まれているのは補習日程。そして文字色を変えて見やすく刻まれた“補習以外の予定”。
友人との外出予定であったり、スーパーの特売日であったり、様々だ。

東雲七生 > 「えーとぉ……」

今日の日付を確認。補習。それ以外無し。
明日の日付を確認。補習。スーパー特売。

……そんな調子で補習だらけの中にある予定を確認していく。
そしてふと、手を止めて怪訝そうな顔で液晶を見つめた。
毎日の様に「補習:午前」と書かれていたものが、ある日を境にぷっつり途絶えている。

──日付は約1週間後

「……っとぉ。これは、つまり……?」

嫌な汗が七生の頬を伝う。
午前からの補習が無い、ということは“他に午前中にしなきゃならないことがある”ということ。

──来るのだ、夏休みの終わりが。

東雲七生 > 「まだなんもしてない!!!」

思わず声を荒げて、周りの視線を一身に受ける。
我に返って顔を赤らめ、一回り小さくなってコーラに口をつけた。今だけこの炭酸の様に消えてしまいたい思いに駆られる。

──しかし消えてる暇など無いのだ。
夏休みが終わり。それはつまり授業の始まり。
まだまだ暑さが続くだろう、それでも学生の責務として学校に行き授業を受けなければならない。

考えるだけでも気が滅入りそうだった。短いよ夏休み。
七生は妄想状態だった夏休みの思い出作りを確認する。

海、行った。でも一回しか泳いでない。
山、行ってない。川でも泳ぎたい。
夏祭り、行ってない。つーかいつあるんだよそれ。
一夏の恋、フラグなし。馬鹿な事考えてないで補習受けろ。

「──壊滅的だ……ッ!」

今年の夏は、去年よりも暑さが厳しい。

東雲七生 > 夏休み前に『あ~、これやりてえなあウフフ……』なんて考えていたことの大半は未達成だった。
今ざっと確認したもの以外にもちょっと人前で考えたら恥ずかしいような事だってあるのだ。思春期ですから!!

──しかし時間は無常にして非情。
こうして思い悩んでいる今だって消費されていく。

(──考えろ、東雲七生! 残された夏休みをどう過ごす!?)

まず海、行く予定はある。これは大丈夫だ。もう学校始まっても暑い間は行こうと思えば行ける。
次に山、これも大丈夫だろう。理由は海に同じく。ただぶっちゃけ秋でも良いな。
そして夏祭り、とりあえず開催日調べる!15日で良いのかな15日で。
最後に楠田のオススメ裏ビ鑑賞、いやあの、俺あんまり裏ビデオとか得意じゃないしい……

「──まだ、まだ何とか戦える……かッ!?」

やっぱり今年の夏は、いつもより暑い。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に相模原孝也さんが現れました。
相模原孝也 > え、なにそれコワイ。店内に入って聞こえてきた声に対する感想である。
いつの間にこの喫茶店は戦場になったのか、それとも大食い勝負でもやっているのか。
ちらっと声をした方を見るが、コーラ飲んでるっぽい同年代っぽいヤツがいるくらいである。

だが私は思う、放っておいていいのだろうか。もしも戦っているというのであれば、代わりに助けてくれそうな公安を呼んであげるべきではないのか…?

「公安につながる番号はいくつだったっけ…。」
危ないことを言いながら、ちょうど戦っている(仮定)の子の近くの席が空いてたし、そのへんに移動しつつ、スマホを取り出してポチり始めるのであった。

東雲七生 > 意外にも「まだ行けそう」との結論に至った七生は晴れやかな表情でコーラを啜った。
なんだ、杞憂だった。心配して損した。脅かしやがって日程表のばーか。
……もうお前なんか見ねえぞ

「とりあえず、第一難関は突破っと。
 意外と何とかなるもんだな、俺すごーい。」

──しかし問題は補習との兼ね合いである。
これが普通の授業なら一日二日ばっくれても怒られるだけで済むが、補習はそうはいかない。
だって既にばっくれた結果だもん。一回怒られてるもん。
仏の顔も三度までと言うが、どうも常世学園の顔はワンチャン使い切り仕様らしい。

「……とりあえず、連絡待ち、か。」

三杯目のコーラも美味しく飲み干して、さてどうしたものかと。
指は自然と予定帳から連絡帳へ動いてた。

相模原孝也 > すとんと席の一つに腰を下ろし、公安委員会向けの番号をプッシュ。ぴぴぽぴぱ。
通話ボタンを押そうとしたところで、オレスゴーイ、発言が聞こえてきた。
ふむ…。

「よかった、ココは戦場にならないでよかったんだ…!」
スマホを見てたし、きっとパズルゲーとかそんなのだったのだろう。
そっと電話機能を終了する。そうだよね、いくら常世島だからって、安全な喫茶店で唐突バトル展開なんてありえないさ。

ただまあ、聞こえてきた声に少し考えて、ふむ。

「いやいや、割と自分から連絡しにいかないと、チャンスを逃がすと思いますよ?
 積極性っていうのは過度じゃなければ大事なものですとも。」

ひとりごとにスコッと脇から突っ込んでみた。
……いやだって、バトリスト(仮)のことが気になったし…。後おせっかいとか、割と好きな性分なのだ。

「あ、すいません、アイスコーヒーおねがいしますー。」
とは言っても、ツッコミ入れた後は即店員さんに注文していく感じだったが。

東雲七生 > 「ひょっわ!?」

突然横から声を掛けられて驚き振り返る。
落さない様に両手で端末を握りしめたまま、丸くなった目で少年を見つめる事しばし。
どうやら危ない人では無さそう、と判断すると、ふぅ、と息を吐いてから頷いた。

「ああ、そうかもしんないけど。
 あんまり急かすのも悪いかなーってさ。

 相手、あんまりこういうのの操作不慣れみたいだし。」

そう言って軽く端末を振る。
驚いた拍子に画面を切ったのか、暗い液晶はただ周囲を反射しているだけだった。

相模原孝也 > 「うっわ!?」
いきなりの奇声にこっちもびっくりした。
目を丸くしてぱちぱちとまばたきしながら、そちらの瞳を見返している。
が、落ち着いたようだし、こちらも短く息を吐き出して。

「んー、そう?連絡待ちー、って言ってたし、具体的な日時は決まってないんでしょ?
 とりあえず一日二日待って連絡ないみたいなら、自分はこの日空いてるけどどうよー、とか。日程のすり合わせだけでも連絡したらいいと思うけど。
 まあ、生活圏が近くて普段から会える距離にいるなら余計なお世話だったかもしれないけど。」

端末の画面は消えてるようだが、まあプライベートを過度に覗くつもりではなかったから、むしろ安心である。

「ところで、デートか何か?」
このくらいツッコむくらいには出歯亀だったが。

東雲七生 > こちらの反応に相手も驚いたのを見れば、
あー、ごめん。と心中で詫びつつ。
へらりと笑みを浮かべて相手の言葉を聞けば、うーん、と軽く思案気に唸る。

「そう、だなぁ……。
 うん、そうしてみっかな。夏休みももうあんま残ってないし……とりあえず夏休み中が良いのか、学校始まってからでも良いのかだけ確認しとく。」

こくん、と肯いてコーラのおかわりを注文した。四杯目。

「デート……だったらどんだけ良かったか。
 俺からしてみりゃ……何だろ、付添いかな。」

いまいち何を以て「デート」とすれば良いのか分からなかったが、頭に思い描いた相手の性格を考えるに、
そんな嬉しいイベントでは無いなー、と思わずに居られなかった。

相模原孝也 > 「そうそう。それに端末慣れしてないんだったら、それこそ自分から連絡取るのはハードル高いんじゃないかな、お相手さん。
 そういう時に自分から動くことで相手を動きやすくするのは、大事なことさ。がんばれ!」

オレは味方だ!とばかりにイイ笑顔でびしっと親指を立てて見せたら、ちょうどアイスコーヒーが届いた。どうやら入れ替わりでコーラの注文を承ったようだ、店員さん。

「付き添いねえ。慣れてないトコに連れてくってことは、お相手さんは異邦人さんか何かかな?
 というかデートを否定しないあたり、お相手は女の子か、女の子なんだな。そしてデートじゃなくても付き添いを頼まれるくらいには親しい仲なわけだ。やるねー。」

うりうり、といじっていきたい。

「あ、話しにくいし席そっちに移動するわ。ちなみにそっちの夏休みっていつごろまでー?
 オレはもう来週末で終わるんだけど。」
ひょいとアイスコーヒーのグラスを手にして、返答も待たずにそちらの席に移動する押し強い系男子。
割と受けてる授業ごとに夏休みの時期が違ったりするので、興味本位で聞いてみる。

東雲七生 > 「そういうもんか……なぁ。
 いまいちどういう奴なのか分かんなくてさ、どう気を使ってやれば良いのやら……。
 ま、うん。とりあえずやってみるだけやってみようと思う。」

サンキュー、と笑顔で応えてから空のグラスを眺めた。

「異邦人……かな?そういやその辺も聞いたこと無かったわ。別に相手の出自とか気にしねえしさ。
 女の子……女の子だな、うん。何度か話をしたくらいの間柄だよ、本人いわく友達がいないって言ってたけど。」

七生にとって女子から頼みごとや任されごとをされるのは珍しい事じゃない。
そしてそれが七生の異性に対する苦手意識の一因でもあるが、その事を口にはしない。虚しくなるからだ。

「え?ああ、良いけど。
 こっちの夏休みは……あと残り1週間ってとこ。
 まあどこも大体それくらいっしょ、遅く始まったとこは、もうちょっと長そうだけど。」

そうは言ったものの、友人たちの夏休みの期間なんて詳しく知らなかったりする。
席を移してきた少年を見るに、どこも似たり寄ったりだろうと思っただけだ。

相模原孝也 > 「そういうもんだよ。というか……うん、オレも最近わかったんだけど、誰かから何かをしてくれるのを待つっていうのは、童貞的思考なんだな…。」
ハハッ…乾いた笑いが漏れる。…色々、あったんだ。

「まあ、だからってがっつけばいいのとも違うんだけどね。
 とりあえず、気の使い方がわからないなら、普段通りに接してみたら良いんじゃないかな?
 その上で困ってるような気を使う、とか。そのくらいでいいと思うけど。別に重要なお客さんってわけでもなさそうだし。」

と、長ゼリフが止まったところで、アイスコーヒーに口をつける。はあ、乾いた喉に冷たいコーヒーが心地よい…。

「まー、異邦人の人も多いし、あんま気にすることでもないかー。
 つーか何、何度か話をしたくらいでドコかにお出かけする約束ですか。やるじゃん。」
うりうり、どうにもいじっていくスタンスがうまいこと崩せないでいるので、本人わりと勢いだけで発言している感。

「あー、まあそっちも休みはそんな感じかあ。んー……ぶっちゃけ知らない顔だし、授業別でも似たような時期に先生方も休みとってんのかね。
 ところで、残り夏休み一週間で約束のあるアナタ、宿題はちゃんと終わらせてますか?」
じーっと相手の顔を観察してみたが、授業で見かけた覚えはない。似たような時期に夏休みなら、先生方が示し合わせてお休みかな?と首を傾げて。
直後ににやりと笑って、夏休み特有の困難課題がどうなっているかを聞いてみる。終わってなかったら? がんばれ!

東雲七生 > 「どっ……どーせ童貞ですよ。」

少年の言葉は胸の奥の方に突き刺さった。
実際童貞なんだから童貞的思考で良いだろう文句あるか好きで童貞やってるわけじゃないやい。
言いたい事は山の様にあるが、ちょうど店員さんがコーラを持って来たので思い留まる。

「普段通り、ねえ……普段通りか。
 まあ、お客さんかどうかって言われたら違うけど、大事なダチには変わりないしさ。
 とりあえずかるーくメールでもしてみっかな。」

手に持った端末を弄びつつ、そんな事を呟く。
普段通り、と言われて思い起こされたのは散々からかわれてる自分の姿でちょっと自分が情けなくなったりする。

「うんうん。
 ちょっと海になー、行くことになってさ。その付添い。
 世間慣れしてないというか、どっかズレてる奴だからさ。」

弄られても特に動じずに応える。
本当にデートというほどでも無いし、ここでデートだと言ってしまうと相手にも迷惑だろう、との考えからだった。

「宿題なら補習ついでに一緒に毎日やらされてるからなぁ……
 実際もう殆ど残ってねえんじゃねえの? あとは日記とか、そういうのばっか。

 そういやあんま授業で見かけないよな。
 えっと、俺……七生。東雲七生。1年。」

にっ、と笑みを浮かべる姿は高校生には見え辛いが。
軽く名乗りながらコーラに口をつける。

相模原孝也 > 「……これから挽回しようぜ、お互い!」
仲間意識が芽生えた。握手を求めてみる。

「おー。勢いついたら即行動は大事やで…。ほんとにな…。
 しかし海かー、女子と約束して海かー……夏だなあ。まあ、ズレてるってことは、ナンパとかされたら大変そうだな。
 ………がんばれ!」
想像する、目の前の少年にエスコートされる女性。控えめの身長のカレではなめられることがあるかもしれない……。だがナンパされた時、頼りになるのは君だけなのだ…!と女性がか弱いことを前提とした想像を終えた後、力強く応援しよう。がんばれ!

「補修て。
 まあいっか、というか日記提出する授業もあるのか。観察日記とかだと、別世界の植物の観察日記とか?
 っと、オレは相模原 孝也な。同じく1年…つっても年齢20すぎでも一年は一年だしなー。 あ、オレは15歳な。」

東雲七生 > 「お互い……?」
差し出された手を握りながら、小首を傾げる。
特にこれといって確証もない、ただの違和感。直感的に感じたそれ。
まあでも気にする事も無いか、と思い直して笑みを返す。

「ナンパかあ……それは、まあ、大丈夫なんじゃねえかなあ。
 いや、確かにされそうっちゃされそうではあるけど、まあ、うん。上手く言えないけど。」

何やらだいぶ思い違いをされてる気がする、そう思いながら苦笑を浮かべる。
自分の知り合いの女子は大抵七生より強い。まず半数は人類じゃない気がする。
むしろそんな女性陣の相手をしなきゃならない事に応援が欲しい。あと出来れば清楚めの、大人しめの女の子を紹介して──

(……居るじゃん。)

「いや、普通の毎日の体づくりとかのトレーニング記録みたいな。
 今日は何キロ走ったとか、そういうアレ。」

なお走る以外に書かれる事柄は無い。腕立てとか全然だから。

「相模原、孝也か。まあ、次の学期から顔合せたりするかもしれないしさ。
 よろしくなっ。」

相模原孝也 > 「お互い。」
頷く。そしてシェイクハンド。

「ん?ああ、もしかしてアレか、女子のほうが強い。」
よくあるよな。握手を終えた後、ふいっと窓の外を見ながら言う。
窓の外では、なんかやらかしたらしい男子を、公安っぽい女子が追いかけ……あっ、潰れた。転がった、逮捕された。捕物犯科帳だ。

「あー…そっち系か。体育会系なのはオレ、フツーの体育しかとってないからな、そりゃ授業かぶらないだろーな。
 部活とかも入ってんの?陸上部とか。ちなみにオレはロ研入ってる。」
体つきを見た感じ……いや、うん、ふつーにちっこくて鍛えてるようにはあんまり見えないな。ちなみにコチラはへそ出しファッションが似合うくらいには鍛えてる感じだ。あくまで見せ筋だけど。

「あ、オレのことは孝也でいいぜ。 んで、七生って呼ぶんでいいか?」
ひょい、と自分の顔を指さして、続いてそちらの顔を指しつつ聞いてみる。

東雲七生 > 「俺の知り合いは大体ねー。
 そもそも人じゃないって言うか、異邦人率高いし。」

毎回ちょっとした異文化交流である。
世が世ならアニメくらいはされても良い気がした。きっと見ないけど。
視線を追って外を見れば、あーあ、と声を漏らす。そして何事も無かったかのようにコーラを一口。

「ん、そうなのか。 結構鍛えてるみたいだからてっきり何かやってんのかと。
 俺は別に、部活も委員会も何にも。結局入る気を逃したっつーか、まあその分自由に時間使えるから良いか、っつーか。」

ロ研って何。言いかけた言葉を飲み込んでへらりと。
七生は見ての通り体躯は全体的に小さく細い。大して孝也は上背もそこそこあるし膂力もありそうだ。少しだけ羨ましい。

「ああ、うん。七生で……まあ、いいか。
 了解、よろしく孝也。」

相模原孝也 > 「あー…異邦人の人って、だいたい向こう側でもすごい人とか多いもんな。
 そーいや、オレの知り合い女子も割と強い人が多かった気がする…。嫌そうでもないか?
 文学系女子もいたし。あの娘もお嬢様だよな。」
んん?と首を傾げて、知り合った人物のうち、それほど強いとは思えない人物の顔を思い浮かべた。

「つっても、やっぱ強い人のが多いなあ。
 ん?いや、フツーに体動かす程度かなあ。たるまない程度に。やっぱ高校デビューとかあるじゃん?
 だけど本格的に鍛える気はないかなー。バトったりとかそういうのは興味ないし。とっとと逃げるし。
 入る気がないんじゃなくて、逃しただけなら、ロ研に歓迎するよー?月面ロケット目指してる部活だから勉強大変だけど。」
どうよ、とさらっと部活勧誘した後、アイスコーヒーを飲む。氷が溶けてきたので少し薄味だが、ひんやりしてそれもまたよし。

「おう、よろしくな、七生。いやー、オトコのダチは少ないからありがたいわー。顔合わせたらよろしくな。
 あ、それこそアドレス交換しとくか?」

東雲七生 > 「そっかー、なんか、大変だなお互い……。」

そうかそうか、孝也もそうなのか、と自分以外にもそういう男子が居て少しホッとする。
やっぱりどこも女子が強いよなー、なんて言いながら目を細めた。

「なるほどなー。高校デビューか……。
 こんな学校でデビューも何もあったもんじゃねえと思うけど、まあ、それが普通だよなあ……。
 へえ、ロ研かあ……月面ロケット?って、え、部活でまで勉強したくないんだけど。

 せっかくだけど、遠慮しとくわ。」

思わず口にしてしまう本音。勉強は授業と補習で充分過ぎる。
わざわざそれらを片付けた上でなおも勉強なんて冗談じゃない、と真顔で首を振った。

「ああ、良いよー。
 俺もどうしても比率偏ってっからさあ、バランスとりたいし、助かるわあ。」

笑顔で頷いて端末の画面を点灯させる。
ちょうど連絡帳だ。すぐにでも登録できる。

相模原孝也 > 「だなあ。こーやってフツーに男子とくっちゃべるのも久々で、気分楽だわー。」
しみじみと語り、頷く。クラスではフツーに男子生徒もいるが、なんとなく距離ができてしまっていた……のは、それこそ女子の知り合いが多いからかもしれないが、その点は気づかないふりをしていきたい。

「オレはもともと、本土の高校に進む予定だったんだよ。それがいきなりコッチになってさ。
 こっちじゃ腹筋程度じゃデビューにならなかったぜ…。クラスメイトに鬼とかいるし。
 んー、そっか、ロ研は敷居高いかー。 まあ、たまに試作ロケットの打ち上げとかやってるから、興味あったら見に来てよ。
 ……この間の試作ロケットの打ち上げは、失敗した挙句魔術儀式のどまんなかに突っ込んでエラいことになったけど。」
ハハハ。乾いた笑い声が漏れる。ロ研は、とってもたのしい ぶかつだよ!

「オッケー。んじゃちっとまってな。」
ともあれアドレス交換が成立すれば、コッチもスマホを取り出して。

「QRでいいよな?」

東雲七生 > 「ホントホント……いや、俺は別に誰とでも話せりゃ気分楽だったわ。」

同調してから慌てて首を振る。
基本的に初めて話す異性以外なら大抵の相手は話すことに苦痛は感じない。
その性格と体躯からか、クラスメイトとの壁などもあまり無いのが東雲だ。異性の知り合いが多い事すらからかいの種にされている。

「へえ、なるほど。急に異能が発現したとかそんな感じ?
 ……まあ腹筋くらいじゃなあ、割と何でもアリだし、この学校。
 うん、見に行く。
 ロケットの打ち上げかあ、何だか凄そうなもんやってたんだな。全然知らんかったわ。」

へぇー、と感心した様に何度か頷きながら、孝也の話を聞く。
その間にコーラは飲み終え、ふぅ、と息を吐いた。

「ん、大丈夫。」

相手の準備完了を待つ間、今まで登録した名前をざっと眺める。
この春から新たに登録した名前と顔はすぐに思い出せるが、それより以前に登録されていたアドレス。それらの持ち主がどうも曖昧だった。

相模原孝也 > 「つまり……たらしか!」
カッ、と目を見開く。どうやら七生は、いわゆる人たらしだったらしい…!と判断した。
……マスコット代わりにされているんかなーとも思うが、それで気分楽になるあたり、人たらしか寂しがりか。 まあ人たらしだろーなーと判断していた。

「そうそう、そんな感じ。これがまた、役に立つならまだしも使い道がえっらい限られててなー。まあ使い道増やそうと勉強中だけど。
 んじゃ、次の試作打ち上げの予定が決まったら連絡するわ。
 ちなみに先輩方は大陸間弾道ミサイル作り上げて委員会から睨まれてたわ。」
割とすごかった先輩方の武勇伝も付け加えてみた。くくく、これで試作ロケットへの期待を煽って見学に来させてやるぜ…という卑劣な工作運動だ!

「オッケー。それじゃちょいちょいっと。」
ぴろり〜ん。 アドレス交換準備完了。
ささっとアドレス交換を済ませてしまおう。

「これでOKっと。
 あ、そろそろ昼だな。」
スマホの時計表示が目に入る。しゃべくってる間に、いつの間にか昼だった。
アイスコーヒーに口をつけて一口飲みつつ、昼どうすっかなーと考えて…。

「せっかくだし何か食いにいくか? 粉モンとか。」
するっと昼飯に誘いにいく。

東雲七生 > 「なんでそうなる。」

やれやれ、と言わんばかりに溜息&ジト目。
……しかしまあ、どちらかと言えば寂しがりの方ではあるので、
孝也の読みが当たらずとも遠からじ、といったところだが。

「まあ、ミサイルもロケットも使う場は限られそうだよなあ。
 なんにせよいっぺん見てみない事には解らないし、打ち上げの時は呼んでくれよ。予定空いてたら、行くからさ。」

少し期待しながら笑顔で頷く。
興味が無いわけでもないが、だからといって安易に見学に行って迷惑をかけるのも、といったところだ。

「おっし、オッケーオッケー。

 ……って、え?もうそんな時間か!
 悪い、せっかくの誘いだけど俺これから補習受けに行かなきゃなんだわ、また誘って!」

哀しいかな苦学生の宿命である。
既に予定の時間ギリギリだった。走れば間に合うかな、と思いつつ席を立つ。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 訓練施設でのトレーニングの後で、
昼食の買い出しを商店街で終えた後、喉が乾いて入っ
たカフェテラスには、見覚えのある顔がいた。常世
公園でお好み焼き談義をして、図書館でも会った相模
原君が、知らない男子生徒と話している。
すると男子生徒が席を立つ。相模原君はどうするのだろうか。

相模原孝也 > 「こう……悪いけどマスコット的な?」
ちっこいし、と手振りで身長をしめしていく感じ。

「OK。まあ夏休み中に新作ロケットが仕上がるかは……微妙かな。常世マーケットの時期によるんだよなあ。
 まあ、打ち上げ日が確定したら連絡するわ―。」
絶対こいよー、なんて笑いながら念押ししてみせる。
さて、飯時だからそろそろ出るし、と。残りのアイスコーヒーを一気飲みして。

「ありゃ、そいつは残念。
 んじゃ昼はオレ一人でいくかな。
 とりあえず補修がんばれよー……失敗してデートに行けませんでした、ってならないようにな。」

ニシシ。わざと付き添いの件をデートと言い変えつつからかいの言葉を口にすれば、こちらも席から腰を上げて、伝票を手に取る。

それじゃ行くかあ、と声をかければ会計に向かって、まあ七生に先に会計を済ませてもらう形になるだろう。

「あ、嶋野先輩、こんちわーっす。」
カフェテラスの入り口近くで、見知った先輩の顔を見れば、帰り際につき挨拶だけになるが、小さく頭を下げた。

嶋野陽子 > 相模原くんも席を立つ。
入れ違いになるので、会計の邪魔にならないように
脇にどいて、挨拶してきた相模原君に

「あら、私は年上だけど、同じ一年生だから先輩は
無しよ」と応える陽子。
陽子のスポーツバッグの中から、お好み焼きの材料
らしき買い物が顔を覗かせている。

東雲七生 > 「ほっとけ!!」

図星だがそれに対して怒ってる余裕も無い。
孝也の言うとおり、今後の学園生活が掛かっているのだ。
脇に置いていた鞄を掴むと、伝票片手にレジへと向かう。

「じゃ、またな孝也! 色々とサンキュ!
 ロケット打ち上げ、楽しみにしてっからさー!」

からかいにの声も届かないほど焦っているのだろう。
会計を済ませ一度振り返って軽く手を振ると、嶋野へは軽く会釈だけしてすれ違い、店の外へ。

そこからはあっという間に人混みの中へと消えて行った──

ご案内:「カフェテラス「橘」」から東雲七生さんが去りました。
相模原孝也 > 「おう、またな七生。焦りすぎてぶっ倒れるなよー?」
この暑い中だ、走り回って水分不足で倒れても大変だろう。補習をやるのがどこかはわからないが、クーラーが聞いているのを祈りつつ見送ろう。

「あはは、嶋野さんは風格があるからってことで。
 じゃ、オレはコレで帰るんで、また。」

それじゃあ、と嶋野さんに告げてから、会計を済ませて、自分も店を出る。
さーて、どこの粉モンの店に行こうかと考えながら、暑い日差しの中、通りを歩いて行った。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から相模原孝也さんが去りました。
嶋野陽子 > ちょうど二人が出た後の空席に
腰を下ろし、アイスカフェラテのLを頼む陽子。

窓の外を見ながら、そう言えば最近六連星さんを
見ないわと、ここで出会ったアンドロイド少女の
事を思い出す陽子。

奥の席の方に目をやると、先日その席でちょっと
アブナイ話をした二人、アリスさんと迅鯨さんの
事を思い出すと、少し頬を赤らめる陽子。
幸い、陽子にはテレパシー能力は無く、考えが漏れ
る心配は無い。
(今度迅鯨さんとここに来るときは、精神波バリア
を張れば、漏れパシー[(c)アリスさん]の遮断も
バッチリかな)と、失敗作のバリアが、少なくとも
一人の人を助けている事を思い出す。

嶋野陽子 > 寮に帰ってお好み焼きの昼食を
済ませたら、午後は久し振りに海岸に行こうか。
明日は朝一で生活委員会に行って、事務局長に白崎
先輩の件で相談してみよう。それから図書館で来学
期の選択科目選びと予習。それから午後は保健病院
の応援に入る。准看護師の資格を持つ陽子は、お盆
休みに本土に帰省する看護師の代わりに昼の勤務に
就くことになったのだ。

嶋野陽子 > ここまで予定を整理した
所で、アイスカフェラテが無くなる。いい加減お腹も
空いたので、ここで店を出て寮に帰る事にする陽子。

席を立って会計に向かう陽子の足取りは軽かった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から嶋野陽子さんが去りました。