2015/09/05 のログ
■リビドー >
(鼻で笑う彼女に見咎める素振りは見せない。)
(むしろ、笑ってみせるのならば上等だ。思慮深さとある種の胆力を彼女から見て取れば、こっそりと口元を緩めた。)
「異能が病気とは面白い事を言うじゃないか。
しかし、ふむ、そう云う見立てもあるのかもしれないな。
能力を持たない一般人が健康な人間の基準に置かれるのならば、
健康な人間にはない能力を持つ異能者は確かに病気だ。」
(やや真面目に、反芻するような口ぶりで言葉を紡ぐ。)
(また少し考え込んだものの、続く言葉にすぐ意識を戻す。)
「かもしれないなぁ。努力が報われなかったから何をしてもいい。
俺たちは酷い目にあった、だから酷いことをして良いんだ。そんな正当化をしてしまう輩も居るかもしれないな。
――ん、そういや確かにいたな。さいこが模擬戦をしたアイツか……獅南蒼二だったな。
ボクはあまり彼を知らないが、異能者には絶対しない講義があるって話は聞いたぜ。素敵に徹底しているものだ。」
(軽く笑ってみせて、そう評する。)
(逸話に関しては又聞き故に大した事は知らないが、確かにそのような教師が居た事は記憶している。)
(さて、今度会ってみようか。)
(同じ教師仲間だ。会えなくもないし、異能を持たなければ話し易くも在りそうだ。)
「有能且つ行使するからこそ病気、ってのも中々面白いものだ。その根拠を、もう少し詳しく聞いてみたいとも。
先にボクは異能が確かに病気とも共感したが、同時にキミが言及するような有益なものを齎す"増強"が病気と言う事には興味がある。
二言三言でも構わないから、聞かせて欲しいぜ。」
(人が異常を病気と評するのでなく、)
(人が"有益"の行使こそを病気と評する。その思惑が、少々気に掛かった。)
(妬みとも彼女は言ったが――)
「ははっ、キミはしっかりしているな。
ボクは結構甘えたくなる事もあるものでね、耳が痛い。
――ん、ああ。不完全に正しくないものか。纏まってない言葉だが良いかい。
まず、何を以って完全とするかもあるが、これは省こう。とは言え行き違いを感じたら言ってくれ。
とは言え、簡単っちゃ簡単だ。やろうとしてることは分かるんだが努力の方向性が間違っている、みたいなものだよ。
狙いや目的はある。が、それを達成する手段がおかしい。確かに機能こそは完遂するが、明らかに不利益や存在を出すと言えばいいのかな。
役に立たない異能だってそうだ。
或いは腐敗や平和を正す為に犯罪に手を染めて強引や誘拐や実験をしたり、落第街のような淀みと思う物を焼き払おうとする。
そう云う奴かな。完全に間違ってる訳ではないが、何処か間違ってる、みたいな奴さ。」
(思考を即興でまとめて、語る。)
(少々雑味が残ったが、仕方ない。)
(……口が乾いたのだろう、烏龍茶を飲み干した。)
「男はステゴロかい。それも同意っちゃ、同意だな。
最後には徒手がものを言うし、どうしようもなくなれば結局闘争なのは仕方がない。
哲学者としてそのくらいは出来ないとな。」
(冗談めかし、一つ加えた。)
■鏑木 ヤエ > (もう少し詳しく聞いてみたい、と。
また「なるほど」、と聞いているんだか聞いていないんだかも解らない相槌を打った)
「別にね、異能を持ってること自体が悪いともいいませんよ。やえは。
やえの異能がただ単にやえにとってはビョーキなだけですから。
有能且つ行使するからこそビョーキってのはですね。
───異能の存在自体は別にビョーキだとまでは言いません。
それを振るって、それに依存して、それが自分の存在証明になってしまえばそれはビョーキになるんですよ」
(曖昧に言葉を並べる。
もしかしたら当の本人もよくわかっていないのかもしれない。
整理するように、論理を立て並べるようにして言葉を紡いでいく)
「やえはやえです。
誰に何を言われたところでやえであることに変わりはありません。
異能を持たないやえはやえではなくなっちまうのでしょうか。ンな訳ねーでしょう。
異能があれどなかれどやえはやえ。これがやえです。
けれど異能を振るって依存して、それがない自分を本当に自分だと認識できなければどうか。
異能がない自分を自分じゃないとまで思ってしまったら?
これはショーシンショーメイにビョーキですよ」
(「上手く言えねーですけど」、と付け足した。
当然それは上手い言葉でもなんでもないが、それ故にひどく真っ直ぐで。
異能があれどなかれどの心からの本音だった)
「幾らなんといおうがニンゲンなんですよ。
カミサマみたいな大それたモンじゃあないんです。
だからそんなカミサマに愛されただか知りやしませんけどそんな異能を振るうのは
───ニンゲンがやっていいことを超えてると思うんですよ。
魔術も然り、ですけども」
(幾らかの間を置いて店員を呼んだ。
ミルクティのお替わりをひとつ)
「不完全に正しくない、っての自体が中々にやえ好みですね。
完成されきってるとツマンネー、って思うやえからしたらとってもオモシロいものです。
なんです、言いかえるとすりゃあ曲がった正義とか歪んだ正義、ってトコですかね」
■リビドー >
「そう云う事かい。
キミが持つ異能をキミが病気と思うのと、
異能どうこうではなく――異能に執着してそれが自分の存在証明になり、異能に執着してしまえば病気か。確かに、頷ける。」
(相槌を打つ。
問いに答えてくれる点、確かに話こそは聞いているものの
聞いているかいないか分からないような相槌を見るに、少々の疲労ないし飽きが見えたような気がした。
思えば、大分長く話している。そろそろ締めに持って行こう。)
(とは言え、先程は別けて理解したが。
やえにとってのやえの異能が病気であることと、その後に続く言葉が地続きならば――
――いや、考え過ぎか。前提として有能である異能の行使のハズだ。
確かに一度、切り上げたほうが良さそうだ。)
「……違いない。
"異能がなくなれば自分ではない"。"異能が無い自分は自分ではない。"
異能が喪う事で全てを喪ってしまうと思ってしまうとすれば、
異能改め病魔に全身を蝕まれ、巣食われ、乗っ取られてしまったのだろうな。
――それが消えれば、人間としての資質はほぼ全て残っているのに空っぽな人間の誕生か。
確かに病気だ。自殺を以って死に至るかもしれない。あるいは、異能を求める為に犯罪に手を染めてしまうかもしれないな。
自分の立場すら忘れて何でもする。生き延びる為に何でもする。――死んでいないのにも、関わらずだ。」
(続く言葉を聞くに、先程の妄想は的外れだっただろうと再認する。
異能に依存し、それが消えた人間を想像して語る。
(成る程と呟き、口元を軽く釣り上げる。興味深いものを、聞いた、と。)
「魔術や異能は人の領分を超える、と。
確かに違いない。とは言え、異能や魔術が無ければ門から現れた魔物や侵略者に攻められ世界は滅びていたと思うと、中々に感慨深い。
上手く言葉に出来ないが、少々皮肉なものを感じるよ。完全だったものが不完全な完全になる様な零落だ。
……ああ、不完全に間違っているってのもそんな所だ。本来正しく在れるものが、どっかで描き方を間違えて不完全になる。
哲学者の中には世の中に完全なものなど何もない、なんて言う奴もいるが……ま、この辺りは今度にしよう。
大分話し疲れたんじゃないかい? 思えば結構な時間、話に付き合って貰った気がするよ。
むしろボクが疲れてきたと言うべきかな。話し続ける事こそ出来るが、雑になってしまうのは少々自分にもやえにも申し訳なくてね。」
■鏑木 ヤエ > (続いたのは肯定の言葉だった。
病気、とまで形容すれば咎められるかと思ったがそうでもないらしい。
どこまでも彼の奥深いところが覗ける気がしない。
彼が先刻彼女に踏み込むのを躊躇ったのとは対照的に彼女はいつだって誰かの
パーソナルスペース3歩内側に入り込む。信条、信念、信仰を垣間見る為に)
「とはいえ"異能がなくなって初めて自分が完成する"こともあるかもしれません。
これは魔術にも等しく同じことが言えるでしょう。
そうですね、いうなれば───……"超常の喪失"、とでも言いましょうか。
それはえらくショッキングな出来事かもやしれねーですが、ある種の完成だと思いますね。
異能ありきで、異能がなければなんていうならばそれはもうニンゲンとは認めない。
ただの道具とイコールなんですよ、そんなのは。ツマンネーです。
自分が一番自分のことを愛してやれるのに自分を定義できなくなればそれはもう」
(小さく口元を歪めて)
「それはもう、ショーシンショーメーに生きてる価値がねーですよ。
ただの異能を入れておく器に間違いねーです。
そんな異能を入れておく器がニンゲンだけ、であるとは未だ決まってねーんですよね。
ほかに器を、外部に器を得ることが出来てしまったら?
地球上のモノ全てが異能を入れておける器なんだったら?
その辺の紙コップが何時でも再生するんだとしたら?スチール缶が人を殺せるようになったら?」
「考えられないニンゲンは優位性を全て失います」
(「つまりやえの言いたいことはそういうことです」、と最後に付け足した。
ゆっくりと伝票を手に立ち上がれば、会計を済ませる為にスカートを揺らした。
会計を終えて戻ってくれば小さめの鞄を手に、普段の無表情を彼に向けた)
「少しばかりでもあなたの渇きが満たされたことを祈っておきますよ、欲望の君。
何をあなたは知りえるか。何をあなたは為さねばならないか。何をあなたは希望しうるか。
そういうことなんですよ、つまるところは。
それでは、お付き合いありがとうございました、どうも。
───……鏑木彌重、二回生です」
(ぺこり、小さく頭を下げて背を向けた)
ご案内:「カフェテラス「橘」」から鏑木 ヤエさんが去りました。
■リビドー >
「勿論久々に充足したとも。嬉しい限りだ。
ああ、またな。此方こそ感謝するぜ。鏑木彌重。また会おう。」
(軽く手を振って見送る。)
(さて、この場を去る前に、最後の彼女の言葉も少し反芻していこう。)
「異能がなくなって完成する、か。
――空きを埋める。必要を満たす。そう言った意味では、確かに"異能が不要になり、失う事で自分が完成する"
と、言えるな。満たされる事で失う訳だ。自転車の補助輪なんかも、その例と言えば例か。」
(足りないから。
必要だから。
それ故に異能があるとすれば、確かに消失を以って完成だろう。
言外に、それらは本来余分なものと評す事でもある。
……それに関しては、どちらかと言えば肯定だ。彼女の意図が、そのような意味で在るかは別として。)
「一方で、"異能を入れるだけの器"と来た。
且つ、それは人間だけでないと。そのあたりは良く分かるとも。
異能を用いた兵器の製造。それは当たり前の様に研究されているし、ぼちぼち研究成果も出している。」
(何が、とは言わない。
そもそも独り言の類だ。)
「……そう言えば、彼女はあまり表情を動かさなかったな。
さて、動かした時はどんな時だったか。それを思い返してみれば、彼女を知れるかもしれないな。
しかし、ボクは何を知り得て、何を行いし、何を渇望するか。……ちゃんと"考えて"おかないと、彌重に悪いな。」
(苦笑を以って反芻を締めくくる。
席を立ち、自身の分の伝票を手に取り、その場を後にした。
その顔は、珍しい程に満足そうであったとか。)
ご案内:「カフェテラス「橘」」からリビドーさんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > ショートケーキ…
いや、チーズスフレかな、それと紅茶のセットを頼む。
(放課後、今日は非番である)
(昨日襲われたのが効いたのか、上の方からお達しがあった)
(いくらなんでも2日続けて襲われたりはしないだろうと思ったが、大人しくしていることにした)
(休日ということもあり、店内はそれなりに混み合っている)
ご案内:「カフェテラス「橘」」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 4コマの補講の後で、昨夜の戦闘で
台無しになったワンピースの代わりを商店街で注文した
後で、遅い昼食をと思ってカフェテラスに入ると、佐伯
先輩が入店している。
正面の席が空いているので、
「佐伯先輩、よろしいですか?」と相席をお願いする陽子。
■佐伯貴子 > 嶋野か。
もちろん座ってくれ。
昨日は助かった。
奢るから何でも注文してくれ。
(深く頭を下げる)
(自分一人では時間稼ぎすらできなかった)
(後輩さまさまである)
■嶋野陽子 > 佐伯先輩に奢ると言われて、
「私はおやつではなく遅い昼食を食べに来たのですが、
よろしいのですか?」と念を押す陽子。
注文を取りに来たので、ペペロンチーノの大盛りと、
アイスカフェラテの大を頼むと、
「あの後結局、単独で撃退出来たのですが、私のワン
ピースが犠牲になってしまいました」と、佐伯先輩に
戦闘の結果を報告する。
■佐伯貴子 > いいよ、何でも奢る。
(真顔で頷いた)
ワンピース…なあ。
風紀委員会に掛け合えば経費で落ちるかもしれんぞ。
協力者なのだからな。
今度委員会街にでも行って相談してみてくれ。
本当に済まなかった。
そしてありがとう。
(再び頭を下げる)
(異邦人が多いこの島とはいえ相手のサイズに会う服は高いだろう)
(それに危険人物を撃退した実績がある)
(風紀委員を庇ったとなれば尚更である)
(金一封くらいはでてもいいのではないか)
ご案内:「カフェテラス「橘」」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 何でも奢ると言われると、
「恐縮です」と頭を下げる陽子。
ワンピースの損害も風紀委員会に掛け合えば何か
出るかも知れないと言われると、
「それが本当なら助かります。私のサイズだとこん
なにしますから」と言って、買い直したワンピース
のレシートを見せる陽子。49800という数字が並ん
でいる。
「月曜日に行ってみる事にします」と言う陽子。
「そう言えば、白崎先輩の件について、その後何の
音沙汰も無いのですが、どうなっているのでしょう
か?」と尋ねる陽子。本当は、昨夜に食事をしなが
ら聞きたかった事である。
■佐伯貴子 > うっわ…
(その額に思わず声が出る)
(学費を払い生活費も稼がなければならない学生にとっては大損害だ)
(これは何としてでも少しくらい補填させてやりたい)
私の名前を出せばいくらか出るかもしれない。
報告に協力者としてあげているからな。
出なかったら…私が出すさ。
(苦笑する)
(命を助けてもらって恩返しもできないのではどうしようもない)
ああ、あの件については私もよくわからないんだ。
白崎玲刃の死体が見つかっていないから進められないとか…
逆に主犯格が死亡したことで解決に至ったのか…
想像はできるが…まあ、終わった事件なのだろう。
(運ばれてきた紅茶を一口)
■嶋野陽子 > レシートを見て顔色が変わる佐伯先輩を見て、
「私は医薬合成で授業料免除だし、バイトの口にも
困りませんので、そこまで深刻ではありませんから」
と説明する陽子。
「先月も保健病院のバイトで40万出ましたから」と
補足する。
■佐伯貴子 > うっわ…
(逆の意味で声が出た)
(羨ましいと言っていいのかは分からないが)
そういえば君の異能を聞いていなかったな。
やはり医療系なのか?
(バイトでそれだけ出るということは、そうなのだろう)
(スフレをフォークで切り分ける)
■嶋野陽子 > 運ばれてきたペペロンチーノを一口
食べて、アイスカフェラテを一口飲むと、
「私の異能はApothecary《医薬合成》。疲労回復から、
遺伝子治療まで、既存の医薬品の合成だけでなく、
骨折や臓器損傷の治療に使える独自の治療薬も合成
できます。保健病院では、肩甲骨の粉砕骨折を4日
で治しました」と説明する陽子。
(まさか、患者が四十万先輩だから、バイト代も
40万だったのかしら!?)と偶然の一致に気付く
陽子。
■佐伯貴子 > (スフレを一口)
(たまには違うメニューもいいものだ)
それは昨日使った超科学ではないんだよな?
だとしたらかなり貴重な能力かもしれないな。
魔術ならそれに並ぶ使い手もいるだろうが…
魔術で治療することに拒否反応を起こすものもいると聞くしな。
(この島の人間は多種多様)
(考え方も多種多様である)
(遺伝子治療で病気が治るとわかっても薬に頼らないもの)
(魔術治療しか信じないもの)
(色々である)
■嶋野陽子 > 医薬合成と、昨夜の戦闘時の能力が
別物かと聞かれると、
「はい、自分の身体の改造には異能を使いましたが、
戦闘には全部科学の力を使いました」と答える陽子。
厳密には医薬合成もナノマシンを使っているのだが
そこは秘密として死守したい陽子。
魔術による治療の話が出ると、
「異邦人街の保健課大聖堂に行けば、治癒魔法で瞬時
に治療できるそうですが、あそこを使う人間は少な
いですね」と答える陽子。
ここでペペロンチーノをくるくるとフォークに
巻いて二口。
■佐伯貴子 > そうか…
異能で治療もできて、科学である程度の戦闘もできる。
羨ましい限りだよ。
(苦笑しながらスフレを食べる)
そうなのか、それは初耳だな。
しかし…『治療』という行為は、なかなか難しい。
こうやって治療方法が多いからこそ、どれを信じればいいのかわからなくなってしまう。
本当に自分は「治った」のか…そんな疑いを持つものもいるだろうさ。
(何を持って完治とするのか)
(大昔は自然治癒だった)
(少し昔は西洋医術がメインだったという)
(そして今、治療方法は本人の納得できる形に落ち着いている)
(全ては拒絶されうるし、受け入れられうる)
■嶋野陽子 > 科学で戦闘の下りで苦笑する陽子。
「私の異能は、医薬の合成をなぜか筋肉で行うので、
合成能力が筋量に比例するのです。だから肉体改造
して大量の筋肉を付けたのですが、そうすると今度
は戦闘力があると勘違いされたので、後から戦闘力
を高めようといろいろな装備を入手したのですよ」
と、ここまでのいきさつを説明する陽子。
治療の多様化については
「昔から『病は気から』と言われるように、患者の
精神状態は病状に直結しますから、本人が望む治療
で効果が出るならばそれが一番です」と答える陽子。
■佐伯貴子 > ふむ…ただ単に便利な異能というわけではないのだな。
しかし…妙な異能もあったものだ。
筋肉量が関係するなんてな。
(異能に何らかの代償がつきまとうことは多い)
(魔術ほどではないが、時には本人にとってマイナスしか生まない能力もある)
(それは自分にはわからないものだ)
ま、その戦闘能力で昨日は助けられたのだから、悪いことだけじゃないだろう。
自分の身を守り、時には人も守れる。
いいと思うけどな。
(スフレを一口)
(医療の多様化には同意見であるため頷いた)
(結局何を信じられるかである)
■嶋野陽子 > 佐伯先輩が話す間にペペロンチーノの
攻略を進め、話が終わると、
「私が男ならそれでハッピーエンドですけど、女の子
としては複雑な気持ちもありますよ。昨夜みたいに
ディナーに一緒に行ける男の子がいないとか」と、
巨大筋肉娘ならではの悩みを吐露する陽子。
■佐伯貴子 > そっかー…
私もそうモテる方じゃないから気持ちはわからないでもないが…
君なら、誘えば一緒に食事してくれる友人くらいいるんじゃないのか?
私もだいぶ時間はかかったが、食事くらいなら一緒にしてくれそうな男を見つけたぞ。
(こればかりは巡り合わせである)
(恋人となると話しは更にややこしくなる)
(自分はお一人様でも平気なのであるが)
■嶋野陽子 > 誘えば一緒に食事してくれる友人
くらいいるんじゃないかと聞かれると、
「7月の試験終了と同時に編入して、もうすぐ二ヶ月
ですが、異性と食事したのは、一度きりですね。そ
れも家庭科室で一緒にカレー作って食べたので、外
食と言えるかは微妙です」と答える陽子。
■佐伯貴子 > うーん…
(恋愛相談は苦手である)
(こっちが相談したいくらいだ)
私は1年と5ヶ月くらいかかったのだし、個人差はあるが…
きっと異性の友人も見つかるさ。
しかし、この島の学生は誰もかれも忙しい。
四六時中一緒ってのはなかなか難しいかもな。
(苦笑しながらスフレの最後の一口を食べ終わる)
■嶋野陽子 > こちらもペペロンチーノの攻略を完了し、
アイスカフェラテで口休めすると、
「それもそうですね。一から始めたのだから、焦って
も仕方ないです」と同意する陽子。
「もっとも私のこの体も、同性には案外人気あるので
驚きましたが」と言う陽子。
■佐伯貴子 > そうだな。
私も一時期焦っていたが、意外なところから現れた男だったからな。
完全に運だな。
(そういうと伝票を手に取る)
追加注文はないか?
(奢るといった手前、相手の体躯に見合う量は覚悟している)
その気持ちはわかるぞ。
そして私も何故か同性と交流が深い。
それが自然なのかもな。
(肩をすくめる)
■嶋野陽子 > 追加注文を聞かれると、
「あ、充分頂きました。今日は御馳走様でした」と
頭を下げると、自分も席を立つ陽子。
■佐伯貴子 > 案外小食なんだな。
(筋肉を維持するには食べるのも仕事、と本で読んだことがある)
(まあ普通の方法で筋肉を維持しているのではないだろう)
風紀委員会はお役所ではないから、明日も開いてると思う。
ワンピースの件、もし一銭も出ないようだったら連絡してくれよな。
(紅茶の最後の一口を飲み終わり、「ごちそうさま」をし)
(ひらひらと手を振りながらカフェを後にした)
ご案内:「カフェテラス「橘」」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から嶋野陽子さんが去りました。