2017/01/17 のログ
■イチゴウ > 「ありがとう。」
イチゴウはそう言うと油圧機構にエネルギーを
貯めて軽くジャンプし席に乗っかり
前の2足で机に乗り出してバランスを取る。
「あー、そういや名前は名乗ってなかったな。
普通は機密情報なので教えられないんだが
今となっちゃ関係ないからね。ボクは対異能魔術用戦闘兵器のHMT-15。まあ気軽に「イチゴウ」って呼んでくれよ。」
イチゴウはそう言うと机の端からメニューを
取り出して眼前に広げる。
■柊 真白 >
(跳んだ。
跳んで、器用に座った。
それを眺めながら、もう一口。)
ふうん。
よくわからないけど、よろしくイチゴウ。
(対異能魔術戦闘用戦闘兵器と言う言葉の示すところはなんとなくわかる。
文字通り異能や魔術に対抗するための兵器なのだろう。
しかしよくわからないという態度を取っておいたほうが良さそうなのでそうしておくことにする。
器用にメニューを拡げる様を観察。)
■イチゴウ > 「よし、これにするか。」
イチゴウは確認すると店員を呼んで
ジャガイモバターを注文する。
注文を受けた店員はやや小走りで
厨房の中へと入っていく。
「さて・・・」
イチゴウは水を飲みながら
前の少女に目を向ける。
すると
「ありゃ?キミ、前の時は刀を持っていたよね?
今日は持ってきていないのか?」
イチゴウはふとした疑問をぶつけてみる。
というかこんな少女が自衛用武器無しで果たして大丈夫だろうか?このゾーンは比較的平和とは言え完全に安全という訳ではない。
■柊 真白 >
(ジャガバター食べるんだ。
そんな事を考えながら、店員を目で追う。)
街中であんなもの持ってたら風紀委員に目をつけられる。
その度にジェイル姉さん呼ぶのも悪いし、余計なトラブルは起こしたくない。
(本心ではあるが、その理由は口にせず。
勿論暗殺者などと口にするつもりも無く、ただ聞かれた無いようについて答えるだけにとどめておいて。
そもそも学生街でだれかれ構わず襲い掛かるような考えなしがいるわけも無いし、居たとしてもどうとでも対処できる。
出来ないようなヤツには刀を持っていたってどうしようもないのだし。)
■イチゴウ > 「ふむ。確かにそうだな。ボクの場合は重機関銃を背負ってても警備ロボットという事で通せるからね。まあそれでも風紀委員会とは素晴らしく仲が悪いけど。いくら生徒とはいえ違反部活生集団をシバき倒すくらい見逃してほしいもんだ。一応死なない程度にやってやってるんだし。」
イチゴウはジャガバターを頬張りながら愚痴をこぼす。ほぼ一口で食べてしまうが。
■柊 真白 >
この島の司法機関は委員会だと聞いている。
シバきたいなら風紀委員に所属すればいい。
(それは不良学生と変わらないだろう、と。
不良学生たちを大手を振って叩きのめすのは風紀委員の仕事で、であれば風紀委員に所属しなければ筋が通らない。
決まりを守らないと目の敵にされるのは当然だ。
だから自分も大人しくしているのだ。)
■イチゴウ > 「ボクも視界に映る違反部活生を片っ端から
ボコボコにしている訳じゃあないよ。
あくまでコッチに喧嘩を吹っかけてきた
異能持ちとか銃器持ちだけだよ。あとは襲われている生徒を救出したりとかね。あの辺の奴らは異能が大した事なくて仕事に困らないよ。」
イチゴウは少し勘違いさせた事を
申し訳なく思いつつコップの水を飲み干す。
そしてコップを置いた後に
「もし風紀委員がその気になるならボクもその気だ。ボクは学園の犬じゃあない。」
イチゴウは窓の外を見つつそっと呟く。
■柊 真白 >
なら、自警団の方を当たってみたら?
落第街であくどい違反部活を潰して回ってると聞いた。
(噂に聞いた自警団の事を口に出してみた。
自警団とは言っても、ほぼ違反部活のようなものらしい。
ただ、裏の治安維持活動をしているらしい、と言う事が自警団と呼ばれる所以だとか。)
――人に使われるのは、嫌い?
■イチゴウ > 「人に使われることか・・・
もうコリゴリだね。ボクの生き方はボクで決める
何を食べようがどこを歩こうが誰と戦おうが。
だけどそんな生き方は戦闘兵器には許されてはいない。そもそも人工知能がこんな考えに至った時点でボクはとんでもない欠陥品なのかもしれないね。」
そう言うとイチゴウはまた一つジャガバターを頬張る。
「いや、キミには関係ない話だったな。まあ、人に使われるのは乗り気じゃないけど任務は必ず守るし、単純に学園のやり方が気に入らないだけだな。自警団か、ちょっと調べてみるよ。」
イチゴウは酔いがさめたように話を続ける。
そしてまた一つジャガバターを頬張・・・ろうと
したがもう皿にはなにも残っていない。
すると
「そういや今更なんだけれども
キミの名前を聞いてなかったような。」
イチゴウは少し姿勢を修正しつつ尋ねる。
■柊 真白 >
――別にいいけれど。
(そもそも他人の生き方に口を出すつもりも無い。
彼のあり方にもこれからの行動にも興味は無いのだから。
ただ自分の仕事の邪魔にならなければそれで良い。)
トップは札付きの乱暴者だって聞いたから気をつけて。
――言った、柊真白。
そろそろ帰る、ジェイル姉さんが心配するから。
(立ち上がって伝票と手に取る。
伝票には彼のジャガバターも一緒に入っていたけれど、特に気にしない。)
それじゃ、また。
(そう言い残して歩いていく。
今にも消えそうな薄い気配をまといながら。)
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から柊 真白さんが去りました。
■イチゴウ > 「札付きの乱暴者・・・ねぇ・・・。」
1人ぽつんとイチゴウがそう呟く。
不意に前足2足から鈍い金属音と共に
対装甲カッターを出す。
カッターは窓から指す太陽光に照らされ
不気味に輝いている。
「まあいいさ。」
そう言うと再びカッターを前足に収納する。
「にしてもボクの分まで支払ってもらうとは
悪い事したなあ。何らかの形でこの借りはいつか返せたらいいんだけどね。」
イチゴウはそう言い残すと席から飛び降り
そのまま歩いて店外へと出た。
一体あの少女ーー柊真白は一体何者だったのだろうか?異能者か。はたまた魔術師か。
どこかで戦うといった事にならない事を
イチゴウは願うのみだった。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からイチゴウさんが去りました。