2018/11/14 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 >  
少女は店に一人で現れた
顔馴染みであるらしい店員と2、3言葉を交わすと、少女は一人であるにも関わらず窓側のソファー席へと案内される

待ち合わせ?後々家族が来る?

NO

『ご注文はお決まりでしょうか』

定型句のような店員の言葉

「えーっと、じゃあこのページと、このページと───」

メニューのページを丸ごと指定しながら、少女のランチタイムがはじまる

雪城 氷架 >  
ファミレスの店員の対応は慣れたもの
そもそも少女自身は覚えていないがこのファミレスでアルバイトしていたことがある
記憶を消失することになった異能の暴走事故、というやや痛ましげな記憶
少女の周囲の人間は、そのことに触れようとしない

ソファー席の広いテーブルに次々に並ぶメニュー達
それらは満面の笑みで頬張る少女の胃袋へとあっという間に消えてゆく
そう、これが彼女の異能………ではなく、単なる痩せの大食いである

「んー♪やっぱり此処の料理は最高だな!あ、デザートも注文しなきゃ…」

その食いっぷりと評価の甘さに、アルバイトをしていた当時はまかない担当からも評判が良かったという

雪城 氷架 >  
周囲の反応は様々だ
少女のことを知らない者は手品か何かだと怪訝な目を向ける
少女のことを知る者は…いつもの光景に不思議な安堵を覚えた
ふと目を離すと次の瞬間には皿が空になっているので、前者は無理もない

そしてデザートもぺろりと平らげて、メニュー全てを完食
所要時間は実に20分弱、テレビ番組にだって出られそうだ

『ごゆっくり』

食後の珈琲を出されて、笑顔を返す
お腹も膨れたところで小休止である

雪城 氷架 >  
さて、ごゆっくりといっても現代っ子
新聞や週刊誌を読むなんてことはしない
ポケットからスマホを取り出し、一服しながら適当にサーフィンである

「(ちょっとした浦島太郎気分だな…)」

記憶とともに、時間が飛んでしまったような感覚を憶える

雪城 氷架 >  
自分が『炎の巨人事件』というものに巻き込まれたのは知っている
それに自分自身の異能と、"暴走薬"という違法薬物が関わっていたことも
公安委員会の一部が落第街で暴走薬と呼ばれる薬物をばら撒き、テストを行った
そしてその薬を用いて、攫った一般生徒…自分だ
その異能を暴走させ……──顛末は、知らない
結局その公安委員は、何がしたかったのだろう
…あの一件で、公安委員会のことを少し信じられなくなった

「薬かぁ…使いたくて使ったわけでもないのに、めーわくな話… …ん」

学園のSNS、その片隅に薬という文字を見つける
最近流通しているらしい薬物への注意喚起のようだった

…眉を顰め、その目を細める
まるであの時みたいだ、と不愉快な気持ちが溢れ出た

雪城 氷架 >  
"制御薬"……制御困難な異能の力を制御可能にする…
謳い文句は、単純なようで、この学園にいる人間の多くが望みそうなものだった

けれど、投書されたコメントを眺めていると、そんな夢のような薬ではないらしい
突然制御可能になった強力な異能の力は、人を狂わせていた

「(……当たり前だよな、そんなの)」

つまらなさそうに、スクロールを続ける

上手く扱えないから、使えない力
体がもたないから、使えない力
使い方がわからないから、使えない力…‥

ある日突然、自分が思っている以上の"力"が簡単に制御できるようになってしまったら……

「(悪いことに使うヤツだって出てくるに決まってるじゃん)」

雪城 氷架 >  
自分自身の異能の力に悩む学生は、欲しがるだろう
でも、この問題の本質はきっと、違うところにある

…頭の悪い人間が、既に力を制御できている人間が限界を超えた力すらも制御できるようになる、ということ

「…やばいんじゃないかなぁ、これ……」

かつての事件で自分の異能は"ほんの一部だけ"を制御させたらしい
もし完全に制御できていたら、きっともっと悲惨な事件になっていた筈だ

雪城 氷架 >  
スマホをテーブルに投げ出して、ソファにもたれかかる
天井のくるくるまわるやつってアレなんのためにあるんだろ…
とかどうでもいいことに思考を逃がす

気にしたところで、風紀委員でもない一般生徒である自分にできることはなにもない

雪城 氷架 >  
「──はぁ」

現実に戻ってくる
テーブルに頬杖をつきつつ、スマホを手繰り寄せて…
スケジュール帳を開いてにらめっこ

薬なんて絶対に使わないし、今の自分にとってはこういった事件よりも、次のテストのことのほうがよっぽど問題なのである

「…異能物理学だけでも赤点は回避しないと、冬休みがなくなる……」

雪城 氷架 >  
正直、勉強は苦手だ
寮友がそこそこ勉強お出来になるのでいつも頼り切り…だったのだが

「んんん……もう異能関係の講義で専攻にしようかな……」

ずるずると頬杖が崩れていき、テーブルに突っ伏す

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 > --さて、今日は勉強の日
といっても家に帰るにはまだ早く--
なおかつ目的の姉がいるわけではないので……
とりあえず一段落……ということでトイレに入った、もどり道

「……あの、体調、悪い、ですか? 大丈夫ですか?」

そぉっと声を掛ける。
そぉっと--これでも勇気百倍を振り絞ってのエンゲージであった。
いざ、戦闘である

雪城 氷架 >  
「……ん」

テーブルにうなだれているとかけられる声
女の子の声だ

突っ伏したままにむいっと顔をあげて視線を上へと向ける

──…顔が見えなかった、というよりは前髪で隠れてその眼が見えなくて

「……いや、ぼーっとしてただけ」

もう少し言い方もあったかな、と自分で思うくらいぶっきらぼう
元々目つきもよくないのに、もう少し愛想よく…と家族に言われていることを思い出した

制服…学園の生徒のようだ
見たことはない顔(眼が見えないけど‥)──だと、思う

伊都波 悠薇 > 寝てた、のだろうか
おでこが少し赤くなってる

「……そうですか。なら、よかったです」

ふわり、口元が緩んだ

「勉強、してたんですか?」

しかし、表情とは裏腹に心の中は大変だ
相手からの右ストレート!! 顔面撃ち抜いた―!!

負けない気持ちで前を向いて、ポーズをとったー!!
しかし膝はがくがくだーーーーー!!!!

もう、挫けそうである

雪城 氷架 >  
目元が見えないけど、ふわっとした微笑みに少しどきっとする
……あれだ、ゲームとかでよくいる、顔が見えたら超美少女なタイプだ
そう直感が言っている

「え、勉強?勉強なんてしてないしてない…しなきゃいけないんだけど」

言いつつようやくゆっくりと起き上がった、猫背気味だけど

「えっと……で、誰…?」

長いツインテールを指先でするすると整えつつ問いかけ

こんなところで声をかけられるとは思っていなかったし、
わざわざ他人を心配して声をかけてくるのだ、優しい人間か、もしくは…変わった子である

伊都波 悠薇 > 「しなきゃいけないけど、やれないときってありますよね……わかります……」

でもそうしているとあれだ。自分の場合は一切追いつけないので、やるしかないとやるのだけれど、それが他人ができるかと言われたら全員ができるわけはない

「……あ、えっと、いとわ、はるか――です。その、あの、あれです。あの――もし、シンじゃってたら、あれだなと、おもったので」

美人な子だなと思う。髪も長いなんて整った容姿――そしてキレイな――そうキレイな。まるで雪の結晶のよう
結晶の全容なんて直に見たことはないけど――淡く冷たい、けれど、柔らかくて心地いい。そんな印象

なんでそんな印象を抱いたのかは、わからないけれど

雪城 氷架 >  
すっかり冷めたコーヒーを口に運びつつ、わかりますという同意の言葉を聞く
こういうことを考えてる学生は多い…というかまぁ普通だろう、きっと

「座ったら?」

なんか立ちっぱなしなのも気の毒である

「いとわ…あー、聞いたことある。君のことだったんだ」

学年トップクラスの成績、容姿端麗…
前髪が顔を隠してるからわからないけどきっと可愛い、そんなオーラがある

「雪城氷架。3年生、ちょっと事情があって不登校続いてたからもう1年やることになっちゃた」

伊都波 悠薇 > 「あ、なんか、気を使わせて、ごめ……ごめんな……ごめなさい……」

噛んだ、精一杯噛んだ。
気を使わせてしまったというジャブからの、かんでしまったというアッパー。ダウン寸前であるが立ち上がる

「……あ、たぶんそれ姉さんの方」

勘違いしてるって言いながら。

「……あ、じゃあ年上、ですね」

雪城 氷架 >  
「年上だね、でも氷架でいいよ、私も悠薇って呼ぶし」

同じ学校だしまた会うこともありそうだ、顔と名前は覚えておこう
…うーん、顔は……

「あ、姉妹なんだ。そういえばそう聞いたような気も……。
 いいね。できるお姉さんがいると勉強とか見てもらえそう」

言いつつ、じーっと顔を眺めながら

「前、見づらくない?」

伊都波 悠薇 > 「え……そんな……」

胸を抑える。動悸が止まらない、汗も止まらない。
そんな……そんな――ハートブレイク……
ダウンするしか、ない……

「あ、ごめ……むり……ごめなさ――ふしゅー……」

顔を真赤にして蒸発仕掛けたが、姉のことを言われれば、一瞬冷却

「……うん、自慢の姉さん。頼る訳にはいかないから、そんなに、見てもらったりはしてないですけど」

顔を見つめられれば前髪で更に視線を隠すようにいじり

「あ、え? そ、そんなこと、ないよ?」

雪城 氷架 >  
「……え、だいじょぶ…?」

なんか顔真っ赤になってしまった
何かおかしいことでも言っただろうかと小首を傾げて

「そーなんだ。私だったら頼りまくるけどなー、いないから出来ないけど」

でも実際にそういう兄弟姉妹がいると結構複雑なのかもしれない
そういう感情は、その状況に立ってみないとわからないんだろう

「そう? だってお姉さん綺麗なんでしょ?」

だったら妹が見れたものじゃないなんてことはそうそうないと思う
えいっと手を伸ばしてその前髪をあげてみようとした

伊都波 悠薇 >  
「だじょばない」

日本語が不自由である。なんという強さだ……

「――ん。昔頼りすぎちゃったから。そうしないようにしてるだけ。甘えるの、下手なのかもしれないですね?」

頬をかきながら――

手を伸ばされれば

びゅん――

すごい速さで避けた

雪城 氷架 >  
「(お姉さんのことになるとすごい饒舌だなあ…)」

なんてことを内心思うけど、口には出さない
なんか出したらいけないことになる気がする

「──…え、そんなにいやなの? もったいない」

びゅんと避けた、その一瞬前髪が揺れて…綺麗な瞳が見えた気がしたのだけど
でもいやそうなことはしたくない、他の話題をんーっと検索して

「あ、常世学園の生徒だしやっぱり異能者?」