2016/06/05 のログ
ご案内:「ロビー」に相楽 満さんが現れました。
■相楽 満 > 「っしゃー、一番乗り」
とはいえ二人の部活である。
呼び出しに応じ、ロビーに現れた相楽君。
「部長待ってる間にと」
先んじてカルパスの袋を開けた。
お肉大好きペアの必需品だ。
ご案内:「ロビー」に柴木 香さんが現れました。
■柴木 香 > 「わっふー……」
廊下の奥から声がする。
ぱたぱたぱた。
「わふ。お待たせです。」
いつもの丸めた地図抱えて駆け込んできた。
はいいのだが、服装がジャージじゃない。
髪は縛らずに腰までのロング。チャイナドレス風のデザインを基調に、ふりふりのフリルいっぱいのふわふわスカートに、同じくフリルたっぷりのだぼだぼの袖。
所謂何処にでもある中華ロリ、というやつである。
■相楽 満 > 「お、ぶちょ」
カルパスを口に入れようとした姿勢のまま振り向いて、完全に硬直した。
仲良くなった部長が女の子になっていた。
「いやいやいやいやいやいや。
部長何その恰好」
さしもの相楽君もツッコミ入れざるを得ない。
手でストップの意思表示をしながら、思わず詰め寄った。
■柴木 香 > 「わふ?はいどうも、部長です?」
あ、なんか固まった。
とりあえず気にせずにわちゃわちゃ地図は広げておく。
「恰好?……あ、この服です?
着れないからって置いていかれたです。
結構動きやすいので便利なのです。ポケットがないのが珠に疵、ですけど。」
袖摘まんで、んー、おかしい?とくるくるその場で回ってみたり。
尻尾がふわりと広がったスカートを跳ね上げてふわふわ揺れるのが非常にあざとい。
■相楽 満 > 「ストップ。部長ストーップ」
地図を広げようとするのすら止める。
それくらいにこの話は大事。
「いや、なんかおかしいな。
それ着るのって多分女子だしな。
置いてったって時点でおかしいけど、それ部長が着てるのもおかしいな。
ポケットが無いとか動きやすいとか、そういう話じゃないな。
はいくるくる回らない、ストーップ。部長、ハウス」
一個ずつ律儀にツッコミを発射していく。
ツッコミを入れながら、さてどうやって修正しようかなと必死で考えてる。
結構焦ってるかもしれない。
■柴木 香 > 「わふ。」
ぴた。止まった。でも尻尾はぱたぱた動いたままだ。
「あ、うん。いや、どうしてもってお願いされたです?
なんか空気的に断れなかったです、よ?あの空気で断ったら色々ダメな気がします?わふ。
だって空気、体感で5度くらい冷たくなりましたし。
それで、えーと。着てみると案外着心地いいんです。ジャージしか持ってなかったですし。
……部屋戻ったほうがいいです?」
気が付けば部員の前で正座である。危ない光景だ。というかちょっと泣きそうな目で見上げるな。
■相楽 満 > 「どこのどいつだ、こんなもん置いてったヤツ……!」
ややこしいことしやがってみたいな顔で頭を抱えて呟いた。
当の部員はソファの上であぐらをかいてる。
「いやいやハウスってそうじゃなくてな。
えーとな、なんだ。まぁアレ。
部屋着とか寝間着にはいいかもしれないけど、部屋の外出るのはジャージにしとこうな。
ホントな。ちょっと別の意味で絶対やべーから」
相楽部員、恋人持ちのためダメージ無し。
全力で諭していく。
■柴木 香 > 「あ、うん、僕の友達です。置いてったの。」
こくこく。別に誰か聞かれてるわけでもないのに律儀だ。
「あ、戻らなくてもいいです?
もちろんお仕事の時はジャージですけど。わふ?
……男子寮の中くらい部屋着でよくないです?というかそんなに変な格好です?
似合ってるとか言われたですけど。いやまさかそんな性別間違えるとかないでしょうし。」
最初に見つけたのが部員でよかった瞬間である。
でも部屋着なら別にロビーくらいいいような気がする。駄目だ。
■相楽 満 > 「うん、男子寮の中でもダメ。
多分だけど道間違える奴が出る。
そんな確信がある」
カルパスもお預けして説教が続く。
明言はしないが、部屋着っていうかぶっちゃけこれ下着だとか思ってる。
なんせこの特殊層狙い撃ちの恰好に加え、スカートが尻尾でめくれている状態だ。
直感が言っている。絶対ヤバい。
「よし部長、今度こそハウス。
いつものジャージに着替えよう。な?」
■柴木 香 > 「あ、駄目ですか。そうですかー……道?間違える?」
ちょっとカルパスに視線がいったりは、してる。
でもちゃんと話は聞いていて。道を間違える、とか言われても何の話だろう?と首を傾げる有様。
犬耳に尻尾ぱたぱたさせつつ首を傾げるその動作もすでになんか。アレだ。
「わふー……じゃあ、ちょっと着替えてきますです?
あ、その間に地図広げといてくださいです。」
明らかにわかってない様子。でもとりあえず着替えには戻るつもり。
よいしょっと正座から立ち上がれば下着が見えたり見えなかったりするのだろうか。
■相楽 満 > 「おっけー、準備はちゃんとしとくから。
これからは部屋だけで着るようにな」
こうして一人の少年と、多くの男たちの未来を守ることができた。
達成感に浸る部員であった。
帰ってきたらカルパスをたんまり食べさせてあげよう、となんとなく心に決めた。
■柴木 香 > しばらくすれば。
ぱたぱたぱたぱたと戻ってくる。
「――わふー。」
今度はちゃんとジャージだ。髪も縛ってきている。
いつもの部長だ。
■相楽 満 > 「よしおっけー!」
びしっと親指を立てて迎え、カルパスを三つ差し出す。
よかった、これで大丈夫だと安心。
「んじゃ仕事の話しようぜ。
今日はどこ?」
ようやくいつもの調子で仕事の話に入った。
■柴木 香 > 「わふっ。」
びしっとつられてさむずあっぷ。
まさか部員が世界を守ったような達成感に浸っているとか思ってない。
「あ、ありがとです……んとですね。
配送なのですけど、ちょっと僕だけじゃちょっとしんどいのです。えーと」
受け取ったカルパスをみっつまとめてぱくり。もぐもぐ。
食べながら、地図を指して説明説明。部長一人だと無理でも部員と二人なら何とかなる、くらいの話。
お給金もそれなりに出るらしい。珍しく大きめの仕事だ。――二人にしては。
そうして一通り説明して。
「――というわけです。
お昼からなので、それまで解散です。わふ。」
■相楽 満 > 「ふむふむ……こいつはデカい仕事じゃん。
やる気出るぜ」
説明を頷きながら聞きつつ、二人でカルパスの袋を空っぽにしてしまう。
おやつタイムとしても作戦会議としても有意義な時間だったかもしれない。
「おっけー、わかった。
んじゃまた後でな、部長」
空の袋を持って、ぱたぱた手を振って別れた。
色々大事なものを救った達成感と、仕事への使命感をいい塩梅でゲットできたのであった。
ご案内:「ロビー」から相楽 満さんが去りました。
■柴木 香 > 「うん、偶然偶然。日頃の行いです。」
偶々もらえた仕事だけに失敗はできないのです。とぐっ。
「ん、じゃあまたあとでー。
よし、僕も準備しよう……わふー。」
ぱたぱた尻尾と手を振って。
とりあえず地図を丸めていったん自室に。今日は忙しくなりそうです。わふ。
ご案内:「ロビー」から柴木 香さんが去りました。