2017/09/07 のログ
HMT-15 > 「いや、今日は既に任務を終了し自由行動中だ。
ここへは単純に興味があって来た。
整備士が独り言でつぶやいていて
気になったんだ。」

危うく沈みそうな様子で顔をなんとか水面に出しつつ
いつもの機械音声で淡々と返していく。
彼から向けられている目を大して気にしていない。

「そうとも限らない。特にこの島では一般と特殊が曖昧であり
善悪はさておいても色々な人が
様々なものを隠して持って生きていることは紛れもない事実だ。
キミだって秘密があるんだろう?」

後に発された少年の言葉に対しては
アイコンタクトというには過ぎた鋭い目線を彼へと送る。

遼河 桜 >  
「…こういう寮にもヤバいやつとか潜んでるってこと?
 おっかねーなー」

多分、自分もそのうちに入るのだろうけれど、きっと自分なんかは可愛いものだ

「秘密のない人間なんてキリストくらいじゃねえ?
 …でフツーにこうやって喋ってっけど…AI?人工知能?
 中に人が入ってるなんてことは、ないよなあ…?」

怪訝な目は好奇心の目に変わる
ロボットを見る男の子の目だ!

HMT-15 > 「そういうことは非常に現実的だ。
用心することを推奨する。」

この島において日常は何とか保たれている一種の幻想といってもいいだろう。
その幻想に甘えるよりも危険に備えて生きるほうが
この島では有意義かもしれない。

そして彼の目がいつの間にか好奇心を含んだものになり
ロボットに対して疑問を浮かべると

「ボクはニューロAIという人工知能だ。
人間の脳に近い構造を取っており人間のように考える事が可能とされている。
流石に人間が内部に入るスペースはない。」

好奇心というものはこのロボットにとっても理解出来る感情であり
彼のそれにまた反応したのだろう。
そしてロボットもまた好奇心の眼差しを彼に向け

「む、この島では珍しくはないが翡翠色の眼か。」

彼の瞳をまっすぐ見つめながらそんな事を。
そもそもカラーコンタクトを知らないのだから気づくはずもない。

遼河 桜 >  
「へー、へー。ニューロAI?
 すげー、そんなのあっちにゃなかったぞ。
 だってふつーに人間と喋ってるのと何にも変わんないもんな」

どこかきらきらした目でまくし立てるサクラ
やっぱり男の子、ロボットや最先端科学は大好きなのである

「ん?
 あぁこれはカラコンだよ。
 風呂入る時外すの忘れてた」

最近のは装着感なさすぎるのも問題だよなーと言いつつ、
片目だけ外してみせる
そこから覗く瞳の色は濃い灰色
日本人の瞳そのものである

HMT-15 > 「話によれば研究はされ続けていたが
世の中に出るという形で
試験され始めたのはごく最近らしい、凄く貴重。
しかしあくまで思考形態が人間のようであるだけで
人間自体は理解できていない。
よくわからない存在だ、人間というのは。」

自慢気といった様子にも見えるだろうか先程よりも顔を浮上させる。
そして最後の言葉は面白そうに。

「む、このようなアイテムで瞳の色を変化させるのか。
ただ眼球に傷がつきそうだ。」

チャプチャプと水をかきながら彼に近づき
彼がとったカラコンをまじまじ見つつ
うーむと言わんばかりの調子でそう呟く。

遼河 桜 >  
「ふーん、へー。
 そういうところは人間とは違う感覚かぁ、へー、へー」

それにしてもすごい技術だ
まるで昔読んだ漫画のようだとテンションもあがる

「はは、硬い素材のやつだったりちゃんと洗ったりしないとそうなるらしいけどな」

そのへんは抜かりがないからへーきへーき、と笑って

「さて、いーかげんのぼせるし出るかな…。
 あ、お前は何か名前あんの?名前」

HMT-15 > 「ボクは人間に近くて遠い。」

感心しているような様子の彼を見ながら
さり気なく発した言葉。

「なるほど取り扱いを間違えない限りは安全を確保されているわけか。
良くできている。」

軽く笑いながら答えてくれた彼に対して大きいうなづちを返す。
そして彼がそろそろ出ようかと発言すれば

「確かに体温を上げ過ぎるのは良くない。
懸命な判断だ。それとボクの名前はHMT-15。
イチゴウと呼んでくれればいい。
キミは?」

浴槽の縁に顔を乗せる形になりながら
遅い自己紹介をする。

遼河 桜 >  
「HNT-15。へー、イチゴウね。洒落てるな
 オレは───サクラでいいよ。サクラ」

ざぷっと湯船からあがりながらそう応える
体つきを見てもどうみても少女な、そんな男子は

「またあったらもっと色々聞かせてくれよな」

ロボットに興味津々の普通の年頃の男の子のような顔で浴場を後にしていった───

ご案内:「大浴場」から遼河 桜さんが去りました。
HMT-15 > 「サクラか、よろしく。」

傍から見れば少女としか見えないであろう
可憐な肉体をもつ男子生徒を見送れば
また顔を半分湯の中に沈める。

「そういえばお風呂の中では歌うと良いと聞いたな。
〜♪」

ハッとした動作と共にそんな事を思い出せば
低音の合成音声でぎこちない鼻唄を。
無論、その後浴場の管理人によって追い出されたのは
言うまでもない。

ご案内:「大浴場」からHMT-15さんが去りました。