2015/12/24 のログ
ご案内:「部屋」に四十万 静歌さんが現れました。
四十万 静歌 > ――時はクリスマス、
シェアルームであるため、
ルームメイトとクリスマスの一時を精一杯祝う為、
飾りつけを終え、
料理を整え、わくわくと始まりを待ちながら座っている。

「――」

なお、こういう場合なんといえばいいのか分からず、
カチコチに固まっているのはご愛敬といえるだろう。

ご案内:「部屋」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 「はー……ただいまー。」

そんな四十万の様子を知ってか知らずか。
委員会の業務で上層部に呼ばれて朝から外出しっぱなしだった檻葉が、ヘロヘロになりながらドアを開ける。

ガチャリ。と静かな部屋に、やたら大きくその音が響く。

四十万 静歌 > 「お、おかえりなひゃ!!!」

おかえりなさい、といおうとして思いっきり舌をかむ。

「――!」

思わず口を押えながらもだえる。

何か やらかした感が酷いが、自業自得に近い。

谷蜂 檻葉 > 「――――」

目を見開く。

クリスマス・イヴの豪華な飾り付けと……その中で一人悶える可愛らしい同居人の姿に。

「……ぷっ、あはははっ! もう、何してるのよ静歌。大丈夫?舌、見せて。」

脱ぎ散らかすようにコートを投げ、鞄を置いて部屋に上がる。
そのまま床に落下するはずのコートは見えないお手伝い<<ブラウニー>>達の手でクローゼットまでふわふわと進んでいき、鞄もじゃまにならない部屋の隅へと足が生えたようにふよふよと収納されていく。

四十万 静歌 > 「はぅぅぅ……」

涙目で上目づかいに見上げながら、
いわれるままに口をあける。
ちょっぴり赤い。

「かんでしまひました……」

うー、と頭を軽く抱えつつじっと檻葉を見るだろう

谷蜂 檻葉 > 腰を落とし、ひらいた顎を優しく支えると、逆の手で舌に触りながら魔力を込める。

「”癒せ、水の寵児よ” ―――ん、これでしばらくしたら痛みも引くよ。」

やれやれ、といった表情のまま1ワードの妖精魔術を行使し、『簡易療治』を行う。
ある時から使えるようになっていたが、
こうしてちょっとしたドジを繰り返す四十万の為に講師に習ったと聞けば、彼女はどんな顔をするだろうか。

「まったく……。 もうちょっと、落ち着けるようにならないとね……って、子供じゃないんだしシャキッとしなさいシャキッと。」

つんつんと、オデコをつついてから手をとって立ち上がる。

「と、お小言は置いておいて―――凄いじゃない、全部静歌が飾り付けしたの?
 料理も、予約したモノ以外もあるし……こう、ワクワクするね!」

そして、『私はどうすればいいの?』と、指示を待つように期待した表情で四十万を見つめ返す。

四十万 静歌 > 「ありがとうございます……」

恥ずかしいと、真っ赤になってちょっと俯きつつ、

「うう、そうですね。
 落ち着かないといけないのはわかっているのですが……」

こう緊張するとダメなんですよ、とわたわた弁明するだろう。
大分マシになってきたとはいえ、
まだまだ完全に落ち着くまでの道は遠そうである。
ともあれ、

「はい、飾りつけも料理もしました、
 精一杯楽しめるといいなと思って。」

どうすればいいの?という表情でみると、
うれしそうに笑って、こっちに座って下さい、
と座らせて、目の前のイチゴケーキのろうそくに火をつけるだろう。

「火を吹き消して、後はパーティを始めるだけですよ。」

なんて笑いつつ、正面に座り、吹き消す瞬間をいまかいまかと、きらきらした目で見守り始めるだろうか。

谷蜂 檻葉 > 「それじゃあ――――」

向き合うように座り、少しだけ暗くした部屋の中に浮かぶ蝋燭の灯を見つめる。


……なんと言おうか?

四十万のキラキラした目にふと考えが渦巻いていく。

今年も一年?
これからも?

……いやいや、そういうお硬いのは今は無しにしよう。

今日は「そういう日」で、今からやるのは「そういう事」

なら――――

口パクで、何を言うかを伝えて。 一瞬の”タメ”の後に二人で声を揃える。


「「Merry Christmas!」」


ふぅっと。 微かな音がパーティの始まりを知らせた。

四十万 静歌 > ――

「「Merry Christmas!」」

一緒に発したその言葉をいいきると、
にっこり笑ってわくわくしながら、料理を装い、
檻葉さんに差し出したりしつつ――

不意に、

「あ。」

と、少し大きな声を出して、
マントからステッキを取り出すと。

「ワン、ツー、スリー」

の掛け声とともに、ステッキを振るうと、
檻葉さんの目の前の机の上に一つの手のひらサイズの箱が現れるだろう。

それと同時に、

「クリスマスプレゼントです」

と、ウィンクしていった。

谷蜂 檻葉 > 今日は二人だけのクリスマスパーティ。

女二人の、密やかな夜。
明日は明日で予定はあっても、用意し、用意された宴を二人で楽しむ。

そして、それぞれが選んで注文し、さらに四十万が自ら準備した料理はどれも美味しく。
コレは何処のもので、ソレはどうやって作った。と、賑やかな時間を過ごす。

やがて、ふと自然に手を止めて声を上げた静歌に目を向けると、
あっという間にクリスマスプレゼントが現れる。


「わ、え!? ……あ、あ、開けていい?」


何度見ても魔法のような手口にドキドキと心臓を高鳴らせて、
手にとった箱と、静歌の顔を交互に見比べる。

四十万 静歌 > 料理についての質問に応えながらも、
やっぱり自分の作った料理をほめられるとうれしくて、
思わずすごく嬉しそうにしたりしながら――
プレゼントを渡す段になって、

交互に見比べる様子に、

「もちろんあけていいですよ。」

どんな反応を示すのだろうか、とドキドキ緊張しながらも、
開ける様子を見守るだろう。

なお、
中に入っているのは青いビーズと針金細工でつくった、
青色のアゲハ蝶のブローチだ。
出来は可もなく不可もなく。
それなりに綺麗な仕上がりになっているだろう。

谷蜂 檻葉 > 「―――― おぉー……。」

開いた箱に小さく留まる蒼い揚羽蝶。

静かに、様子を見守る四十万と見惚れる檻葉の間に静寂が生まれ。



「……どう、かな?」

そっと胸元に留めて、はにかむ。
その表情は最早言葉にする必要が無いほど、優しげに綻んでいた。

四十万 静歌 > 「――とても、よく似合ってますよ。」

そういって、はにかむようすに微笑み返して、
作ってよかったです。
ほっと胸に手をあてる。

「――喜んでくれて、本当に良かった」

と安堵しながらクリスマスの夜は更けてゆく――

ご案内:「部屋」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
ご案内:「部屋」から四十万 静歌さんが去りました。