2015/06/16 のログ
山田 竹蔵 > そっと口を離す。

「……本当は血でも吸ってやろうかと思ったけど、こっちの方がいい……のか?」

勢いでキスまで行ってしまったが、とたんに恥ずかしくなる。

まりも > その行動の意味を覚るまで、さらに数秒の時間を費やした。

「―――ぃッ!!????」

バンッ と突き飛ばすように、そして自らも山田から離れる。
力の入らない足腰で、砂浜に尻を引きずりながら、とにかく、距離を取る。
その表情から伺えるのは、混乱、恐怖。
信じられない、と、涙を湛えた瞳で語っていた。

山田 竹蔵 > 「……!」

しまった。
後悔しても遅かった。
こんな行為まで出てしまうなんて。お仕置きにしてもやりすぎだ。

山田 竹蔵 > 「……ご、ごめんなさいっ!!!」

だから次の瞬間、取った行動は、土下座。
そして、走り去った。
彼女に近づいてはいけない。そう思った。
彼女が何もしなければ、山田はこのまま寮まで帰ってしまうだろう。

まりも > (嘘……ウソ……え……?)

分からない。
どう返したらいいのか。
何もできない、何も知らない。
無知は恐怖を生み、恐怖は拒絶を招く。

気づいた時には、まりもも反対側に駆け出していた。
別れの挨拶も告げず、ただ一目散に、何処を目指すわけでも無く。

視界に涙が映りこみ、前は殆ど見えない。
しかし、本能的な何かを体が訴えているのか、不思議と転ぶことは無かった。

ご案内:「浜辺」から山田 竹蔵さんが去りました。
ご案内:「浜辺」からまりもさんが去りました。
ご案内:「浜辺」にシャーロットさんが現れました。
シャーロット > 「思ってたよりもずっと遠かったなあ。」

ゴーグルを外し、固まった体を伸ばし、労うようにスクーターの座席を叩く。

でも、来た甲斐があった。
目の前に広がる砂浜と海原を見てそう思う。

海水浴にはまだ早い時期、それも夜ともなれば浜辺には誰も居ない。
それでも、他の時間に人はいたのだろう。
浜辺には人の足跡やパラソルが刺さっていたであろう跡がチラホラ見て取れた。

シャーロット > 砂浜に降り、裸足になる。
靴を脱いだ足は砂浜に驚くほど沈み込む。
心地の良い、砂の感触。

ゆっくりと波打ち際まで進み、波に足を浸す。
両手を広げ、湖風を体全体で受け止める。
かすかな潮の香り。
港などで嗅ぐ香りとはまた違う、穏やかな匂い。

夜の海はとても好きだ。
飲まれてしまいそうな怖さと静かに包まれるような優しさが同居している。
そんな気がする。

シャーロット > 目を閉じて、波の音に身を預ける。
寄せては引き、引いては寄せる波の音。
海岸に沿って、遠くで、近くで音が響く。

大きく深呼吸し、目を開く。
足元に目を向けると月の光を受けて光る石が目に入る。
屈みこんで拾う。
どの石も波に削られて、角が丸まっている。

その中から透明なものを拾い、月に翳す。
もうちょっと拾い集めて、瓶に入れたらいい置物になるかな。
そう思い、夢中で拾い集める。

シャーロット > 拾ってみると意外とバリエーションに富んでいることに気づく。
無色の透明なものもあれば、緑色の透明なものもある。

拾い集めては月に翳し、ポケットへ仕舞う。
そんなことを繰り返していたら、急に大きく波が寄せ足をさらわれてしまう。

「うっわ、やられた。」
尻餅をつき、波の追撃を受けてびしょ濡れになりながら月を見上げて、ふ、と笑う。
今の時期の海の水はまだ冷たい。
暑い、寒い、温かい、冷たい、それを感じるのが何だかとても嬉しい。

シャーロット > 「よっし、帰るかな。」
立ち上がり、堤防の上、スクーターの元へ戻る。
スクーターの横でもう一度海原と砂浜、そして月を見返す。
記憶と心に焼き付ける。

スクーターに跨がり、帰路を走り始める。
濡れたおしりが少し気持ち悪い。

これから帰ったらもう朝だろう。
さっとお風呂に入って、花の様子を見て
お昼まで寝てしまおう。


お店は、また起きてから。

ご案内:「浜辺」からシャーロットさんが去りました。
ご案内:「浜辺」に遠峯生有子さんが現れました。
遠峯生有子 > 海を見に来た。

最初は祭りがあるらしいと聞いて、
神社の近くまで散歩のつもりだったのだが、
ふっと潮風の香りをかいだために、
急に海でも見に行こうかという気になった。

遠峯生有子 > まだ波打ち際からは遠い、
砂浜の上のほうを歩いてはいるのだが、

進むにつれて砂は柔らかく、平らでなくなり、
夜の暗さも悪戯をして思いのほか足を取られる。
バランスを崩すたびにくすくすと笑う。

遠峯生有子 > 「こんなとこ練習とかで走る人すごいなー。
 私絶対だめだー。

 きゃっ。」

 何の拍子かぺたっと膝から崩れ落ち、
 座り込む。
「ほら、やっぱり無理。」
 えへへ。と笑って。

遠峯生有子 >  そのまま、立ち上がりはせずに、天を仰ぐ。
 雲が切れて星が見える。
 満天のとは言わないけれど。
「お星様ハロー。

 …あ、ハローじゃないや。
 グンナイ?

♪~おやすみ。星たちが。空巡る。歌声に…

 …あれ?何だっけこの次。」
 歌いかけたが詞が途切れた。やだなぁ、と呟いて笑う。

「なんだっけ、この歌。」

遠峯生有子 > 「ママの(故郷の)歌だったかなぁ?
 もうあんまり覚えてないなー。」
 座り込んだまま。

 海風が彼女の長い髪を浚い、玩ぶ。
「シャンプーしないとべたべただな、これ。」
 ぶんぶん、っと頭を振って、乱れた髪を背中に纏めようとして。
 適当なところでやめて、ふぅっと息をついた。

遠峯生有子 > ふーっと息を吐くと笑いは収まった。

一人になるのは嫌いではない。
にぎやかな場所でひとと話すのも好きではあったが、
波の音を聞きながら、
星の奥底に見入りながら、

決して静かなわけではない自然の音の向こうには
それでもやはり隠れもしない静かさがあり、
さらにその遠い彼方から
彼女に呼びかける声が聞こえる。

…気がする。

遠峯生有子 > その声を、生まれる前から聞いていた。
深い深い、遠い場所から。
彼女を心のそこから、受け入れるもの。
そして拒むもの。
半分ずつの声。

遠峯生有子 >  はっと気がつくとすとんと落ちた。
 さほどの高さはない。
 周囲で見ている者があっても気がつかないだろう程度の。

 ただし、
「うやっ!」
 と漏れた声には気がつくに違いない。

「あー。もう。またやっちゃった。」

遠峯生有子 > 「やだなぁ。うっかりしてると飛んじゃうと思ってたけど、
 最近うっかりしてるときしか飛んじゃってなくない?

 うっかり飛んじゃわないように来たのにー。
 なんとかするためにわざわざきたのにー。」
 あー、もう、やだ!
 愚痴る程度のぷち爆発の後、落ち着く。

「まあ、飛んじゃうのはしょうがないんだけど。」

遠峯生有子 > 「帰ろっ。」
 気が済んだかのように呟くと、立ち上がる。砂を払う。
 ワンピースのすそをつまんでばっさばっさ。
 足についた砂も払って落とす。

「こんなもんかな?」

 暗くてよくは見えないが、
 たぶんオッケー。
 海を背にする。

遠峯生有子 >  帰り際、夜風につかまったレジ袋が彼女の足に悪戯をした。
「み゛ゃーっ!」
 謎の声を上げる。

「やだもうー。びっくりした。」
 足に引っかかったそれを取り上げ、正体を確認して、
 しわを伸ばし、たたむ。

「どこかにゴミ箱ないのかなー?
 コンビニとか見つけたらあるかな?
 今日はお祭りだったしいっぱいなんじゃないかなー。
 捨てられるかなー?」
 うふふと笑い、街へ戻っていった。

ご案内:「浜辺」から遠峯生有子さんが去りました。
ご案内:「浜辺」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 常世学園に来て海辺に寄る事は殆どなかったが、この1ヶ月程で既に
両手に数える事が出来なくなってくる程度の回数この景色を見ることになっていた。


「……よし、今日も頑張りますか。」


片手には古ぼけたノートサイズの魔導書。
軽くストレッチをするように体を動かして頭を働きやすくさせる。

谷蜂 檻葉 > 妖精魔術は、予想だにしない方向で自分に合っていた。

「……水を集めて」

言葉に合わせて、ふわりと柑橘系の香りが周囲を満たす。
妖精に必要な対価として差し出す「興味を引けるもの」

――自らの異能で創りだした芳香は、蝶を花に引き寄せるように妖精の助力を得られた。

谷蜂 檻葉 > (大きく回して、遠くに飛ばして。)

妖精魔術を扱い始めてから、檻葉の目は撒き散った水が逆再生するように空中へ集まる光景に、微かにだが小さな人型のナニカを捉え始めていた。

そのナニカは水を使って遊ぶようにその周囲を飛び回り、やがて檻葉本人に興味を移す。

そこまでくれば、適度に彼らにとっての『花』になってやればそこから先は思うままに『魔術』を扱える。

谷蜂 檻葉 > 「―――――は、あ……」


都合10の水柱を立てると、集中力と自分の中の『スタミナ』のようなもの(本質的には違うが、檻葉はそう理解し、そして魔力と名づけた。)が減ってきたのを感じ妖精たちに別れを告げて浜辺に向かって戻る。


日のすっかり落ちた暗い海を、じぃっと見つめる。

谷蜂 檻葉 > 【物思いに耽るようにして、浜の入り口にあるベンチにすわって海を眺めている】
ご案内:「浜辺」にエリンさんが現れました。
エリン > 今日も、というわけではないが浜辺に涼みに来たエリン。
護衛には大きな狼を侍らせ……というか、その背に乗って。
誰もいないだろうかと周りを見渡し、ベンチに座る人を見つける。
どこか、ぼーっとしているようにみえ。

「……あの、大丈夫ですか?」
エリンだけ近くにより、心配そうに声をかける。
カウベルが、がらん、と音を立てた。

谷蜂 檻葉 > 「えっ……あ、大丈夫、です?」

声をかけられるとハッと振り返り、そのままギョッとした顔で固まる。

「えー、あー……学生さんですか?」

そうじゃなければどうするつもりなのか。

『大きな狼に乗ったカウベル付きの少女』というファッショナブルというにはあまりにも逸般人なその様態に冷や汗をじんわりとかきながら尋ねる。

エリン > 「……?はい、この学園の生徒ですが」
女性が何に緊張しているのかわからず、少しだけ首をかしげ。

「でも大丈夫そうならよかったです。
貴女はこの学園の生徒…じゃないんですか?」
なんとなくそんな質問をなげ。
なんというか、質問の仕方が外部の人間ぽかったからだろうか。

谷蜂 檻葉 > 「そっ、そうですか。 (あー……びっくりしたー……。)」

チラチラと狼に視線を向けながら、固い返事を返す。

「え?ええ。 学園生ですよ、ほら。」
そういって、学生証を懐から取り出して見えるように掲げる。


少しの間、奇妙な間を感じ そこでお互いに中々に不審者同士ではないかと気づく。

片や狼乗り、片や緊張しい。 いや自分の感覚では圧倒的に前者の方がおかしいがここは常世学園。常識を煮詰めすぎてとろかせてしまった混沌の鍋なのだ。どっちもどっちとしておこう。


「その、こんな大きなワンちゃんなんて間近で初めて見たからびっくりしちゃって。 ……飼ってるんですか?その子。」

エリン > だされた学生証をまじまじと見て、うん、とうなずく。

「確かに。
失礼しました。
……って、私は風紀委員でもないのでそこまでしていただくこともないのですが」
くすくすと笑い。

「ええと、飼っている……というよりも、お友達でしょうか。
召還契約を結んで、呼び出したいときに呼び出すんです。
カムロイっていうんですけど……カムロイ、ご挨拶」
カムロイと呼ばれた狼は谷蜂の前に座ると、唸り声をあげる。
一応、挨拶らしい。

谷蜂 檻葉 > 「へ、へぇ。オトモダチ……ね。 よ、ヨロシクー……」

(めっちゃ怖いんだけど。ねぇ、ちょっと、めっちゃ威嚇してるんだけど。)

飼い主だったら”躾”の一つや二つと思っていたが友達と称するならつまりそういうことだ。
内心の恐怖メーターがグングン上がるのを感じながら少女のふわふわした様子にだけ注視して
現実逃避(目前に対象がいるが)を敢行する。


「この浜辺、良く来るんですか?」

世間話。

エリン > そんなに恐れられているなど、二人とも露知らず。
何も問題なさそうににっこりわらって
「はい、最近は暑いですから。
ここは涼める場所のひとつなんですよ」
うれしそうに答える。

「谷蜂さんはどうなんでしょう?
良くこられるんですか?」
学生証に目を通したためか、苗字を呼ぶ。

谷蜂 檻葉 > 「確かに。 ただ、上着なしだとちょっと寒いかもですけどね。」

相槌と同時に海側から潮気の強い風が奔る。
日のない時間だと場合によっては肌寒くも感じる程度には感じる気温は低い。
檻葉も半袖だったが、上に一枚薄いものを重ねて着ている。

「……私? んー、来てるのは最近かなぁ……散歩っていうと寮の周りぐらいか、図書館にいくのが散歩だったし……。」
魔術の練習だ、とは言わずに切る。

ふと、また狼に視線を移す。
最初に彼女が乗っていたことを考えて、あることに思い至ったのだ。

「あの、ここ以外に”水の多い散歩コース”って知りませんか? 池とか、そういう場所で。」

彼女のほうが、散歩時の距離が長いと踏んでの質問だった。

エリン > 「ふふ、そうですね。
ここに来るときは必要かもしれません」
とはいいつつもエリンは、元々厚着のせいか、それとも体質的にこの程度は平気なのか。
はたまた髪の毛のせいであったかいのかは不明だが、問題はなさそうだった。

「はい?水の多い散歩コースですか……」
言葉を反復し、あごにゆびをあてて、んー、と考える。
しばらく考えていると、まるで勝手にカウベルが動いたようにがらん、と音がなり。
「そうですね。
常世神社は海に面しているので当然ですがありますし、青垣山はまだいったことないんですが、たぶん川とかあるでしょうし。
大農園なんかもあるとおもいますよ?」
一通り思いつく場所を挙げてみる。
とはいえ、どこも言ったことない場所で、時計塔から見下ろした時の情報だが。

谷蜂 檻葉 > 「常世神社……未開拓区はちょっと遠いし、まずはそっちかしらね……。
 うん、ありがとうございます。」

年末年始に少し寄ったくらいで、完全に頭から抜け落ちていた場所を取り戻しスッキリした顔で礼を言う。
”神社”までいけば、もしかしたら別のアプローチが出来るかもしれない、という打算も手に入れたが。


「よし!さっきの考え事も埋まったし、帰ろうかな。 えーと……貴女はもう少し散歩してから、かしら?」


ぽんと膝を打って立ち上がり、エリン――名前を聞いていなくて一瞬言葉に詰まったが――に、この後のことを尋ねる。

エリン > 「ええ、私はもう少しだけ散歩をしたら帰ります。
それと、エリンでいいですよ。
勝手ながら私も谷蜂さんと呼ばせていただいてますので」
一応学生証を取り出し、見せる。
苗字はないのか、エリンとしか書かれていない。

谷蜂 檻葉 > 「じゃあ、エリンさん。で。 ……またお話しましょうね。」

(次は"その子"は抜きでお願いしたいなぁ……。)
なんて、カムロイに視線をちらと向けてからゆっくりと学生寮の方向へと歩いて行く。


浜辺には、どうにも変わった【人種】が多いのかもしれない。

そんな事を思いながら今日一日の事を思い返していく……。

ご案内:「浜辺」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
エリン > 「はい、またどこかでお会いしましたらぜひ」
エリンはぺこりと頭を下げ、カムロイも同調するような唸り声をあげ、谷蜂を見送る。

「さて、カムロイ。
私たちも散歩を続けましょうか」
ひょいっと飛び乗る。
カムロイはその動作に文句をいわず、ただ黙って姫をのっけて歩き出した。

ご案内:「浜辺」からエリンさんが去りました。