2016/06/29 のログ
水月エニィ > 「――そうね。こう言うものは決まって。」

 さっくりと販売所まで歩く。
 そのままおみくじを一つ購入する。
 さっくり開いて、中身を見ずに寄月へと向ける。
 
「大凶を引くのよねぇ。
 逆に運が良い、って人もいるけれど。」

 見なくても分かると言わんばかりにそう告げる。
 途中に細工を仕込まなければ、それは確かに大凶だろう。
 

寄月 秋輝 >  
「別にそれはそれでもいいと思いますよ。
 確かに大凶ですね」

うむ、と頷いた。

「むしろここから落ちるところが無いですからね。
 今後のは右肩上がりでしょうし、注意すべきことがあるならそれなりの対応をすればいい。
 悲観することもないと思います」

……というのは、友人の受け売りだが。
とはいえ、綺麗に大凶を引いたあたり、彼女の運命なのだろうか。

水月エニィ >  
「そうするしかないとも言うわ。Die Yaboo。世の中善意で回されないわ。
 ――って言うのは斜めに構えすぎだけれど、まぁ、こんなものよ。」

 正しく指定の木結んで祓う。
 だいやぼーと雑な発音で呟きながらも結び終えれば振り返り――
 
「そっちはどうだった?」

 彼の運勢を聞くだろうか。

寄月 秋輝 >  
「道のりが見えているだけマシだと思いますよ」

かさかさと運勢を開いてみる。
が、自分では見ずに、エニィに向ける。

「どうです?」

多分、小吉くらい。
微妙なライン。

水月エニィ >   
 
 小吉を見る。
 何故か秋輝の顔を見る。整っているとは思う。
 小吉を見る。

「大凶よりは断然良いと思うけれど。
 小吉(悪くはないはずなのにちょっとパッとしない)わね……」
 
 素直な言葉を吐き出した。
 
 

寄月 秋輝 >  
「……はい……」

なんだかものすごくバカにされた気分になった。
小さくため息。

ちなみに、各種運勢もいいのか悪いのか判別付きづらい内容だろう。

自分もまた、それを指定の木に結んだ。

水月エニィ > 「――でも、そうね。
 理不尽に叶わぬ事も安易に叶う事もないのは、それはそれで、かしら。」

 結び付ける様子を諦観めいた構えで見据えながら呟く。
 彼の運勢は、偶然とは遠いようなものだ。

「少しは楽しめたかもしれないわね。
 自分で引くと変わり映えしないもの。……なんてね。」
 
 

寄月 秋輝 >  
「……ある意味恵まれているととってもいいんでしょうか……」

せめて新しく持った夢くらいはかなえたいものだ。
あれは年単位の仕込みになるが。

「こういうのは他の人と見せ合って、初めて面白いでしょうからね。
 どうです、少しは気が紛れましたか?」

手をぱんぱんと叩いて、振り返る。

水月エニィ >  
「負け犬の異能持ちからすれば、十二分に恵まれているわ。

 自然に自嘲交じりに励ます。
 改めて考えれば、私よりはマシだろう――
 パッとしないものの。そんな事を思いつつ振り向いた彼の顔と視線が合う。

「――ええ、少しは。
 寄月さんも退屈しなかったら良かったのだけど。どうかしら?」
 
 

寄月 秋輝 >  
「……とてもそうは思えないような顔で見られた気がしましたが」

まだ大凶とわかっていたエニィのほうがマシであるような錯覚に陥る。
それで恵まれているなどと言われてもイマイチ嬉しくない。

「充実しましたよ。
 女性とおみくじを引いて結果を見せ合うなんて、なかなか出来ることではありませんからね」

ふ、と微笑みを浮かべた。

水月エニィ > 「煮え切らないと思っただけよ。
 私が大凶を引くのは常識だけど、他の人にまでそれを当てはめる気はしないわ。
 ――それとも、熱で焦げるような地獄の底の方が心地酔いタイプなのかしら。
 こっちの道は地獄だけど、付いてくる?」

 調子の好さに底冷えするような呪いが混ざる。
 本人が意識しているのか、いないのか。恐らく今回はしていないのだろう。

「ふふ、ありがと。ナンパかしら。」

 肩を竦めて苦笑を浮かべ、軽口と共に礼を返す。
 この前も同じことを言ったような。
 
「……私はそろそろ行こうかしら。貴方は?」

寄月 秋輝 >  
「地獄自体は駆け抜けてきたので、なんとも……
 出来ればもう、地獄は勘弁願いたいですね。
 そこを進むエニィさんを放っておくのも寝覚めが悪い話ですが」

手をひらひら振って見せた。

「……ナンパしてもいいですが、ついてきますか?
 僕みたいな男のナンパについて来たら、平穏無事では済みませんよ」

軽口を同じように返し、小さく肩をすくめた。
そしてふわりと足を地面から浮かせる。

「僕もそろそろ行きます。
 どうも危険人物は、前回はここを通りがかっただけのようですね。
 今日のところは帰ります」

水月エニィ >  
「地獄を比べ合っても仕様がないわね。
 ……この前はものすごくげんなりしていたのに、もしかして本気?」

 な訳がないと、内心でツッコミを入れて流す。
 故にそれ以上言及はせず。

「そう。危険人物が多いわね。把握してもし切れないわ。
 ――ええ、また。」

 彼を軽く見送った後、踵を返す。
 そのまま、神社を立ち去っただろうか。
 

ご案内:「常世神社」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「常世神社」から寄月 秋輝さんが去りました。