異邦人街に設けられた、信仰のための地区。
異邦人たちが携えてきた信仰などを守るため、異邦人たちの信仰に合わせた宗教施設が立ち並んでいる。
また、この世界の宗教施設もここに多く並んでいる。
その宗教や信仰によって当然ながらその礼拝の仕方なども異なるため、施設は多種多様である。
祭祀の実行などは信仰を持つ者たちに任されている。
※フリー設定ルームとして設定しています。宗教施設など使用したい施設名と簡単な部屋説明を書いてご入室ください。
●この部屋には固定パスワードが設定されています。
参加者(0):ROM(1)
Time:02:29:59 更新
ご案内:「新興宗教施設」から神代理央さんが去りました。
■神代理央 > そんな風に黄昏れていれば、階下から響く人の声と足音。
どうやら、後詰と後処理の部隊が到着したらしい。
「さて、と。帰ってテスト勉強でもしなくちゃな」
帰りがけに甘いココアとお菓子でも買って帰ろうと心に決めつつ、コートについた埃を払って立ち上がる。
訪れた同僚が死体の山に辟易とした表情を浮かべるのに苦笑いを浮かべつつ、後を引き継いで少年は神を崇めていた神殿の残骸から立ち去っていった。
■神代理央 > 「しかし、いよいよもって汚れ仕事ばかり回ってくる様になったな。希望した手前、文句も不満も無いが…」
最近自分に与えられる任務は、戦闘任務が専らである。
少人数のチームを組んで後方で火力支援兼指揮官として戦う事もあれば、今日の様に単独で任務を行う事もある。
そうした戦闘任務を希望していた為、現状に不満は無いのだが―
「…只の兵士で終わらぬ様に動かねばならんな。傭兵では無く、軍人の様にならねばならんか」
委員会でより上を目指すならば、危険な任務を熟しつつ政治的な駆け引きも必要になってくる。
裏工作を行うにも、実力が伴っていなければ虚仮威しに過ぎないのだから。
■神代理央 > 戦闘によって煤けたビルに多くの異形を展開し続ける訳にもいかず、のど飴を舐めながら少しずつ数を減らしていく。
無論、最低限自衛の為の戦力は残してはいるが、異形によって床が抜けた等という間抜けな事態には陥りたくは無い。
「これだから室内戦はやりたくないんだがな…。外から撃ち込んでいる方が気楽で良い」
今回は幾分小型の異形を召喚して挑んだ任務ではあったが、やはり本来の戦闘スタイルに合わない戦い方には気苦労が絶えない。
碌な武器も持たず、拳銃どころかそこいらの棒きれで抵抗してくる様な連中だったから良かったものの、次は接近戦の得意な部下を連れてくるべきかと再び溜息を一つ。
■神代理央 > この新興宗教は、多幸感を与える薬物の原料を栽培し、信者達に配布していた。
尤も、法外な金を取っていた訳でも、中毒者を乱造していた訳でもない。
貧しい人々に少しでも救いを与えようという名目だった…らしい。
今となっては死人に口無し。彼等の罪状は、委員会が決定する事だ。
「…此方神代。目標の殲滅が終了した。薬物と原料は残しているが、押収する様な武器は何もない。早く後処理の人員を寄越してくれれば助かる。以上」
淡々と任務完了の報告を入れると、近くに転がっていた椅子を起こして深く腰掛ける。ぼんやりと部屋を眺めるが、視界に映るのは死体と瓦礫と己の異形のみ。
「…余り愉快な風景では無いな。雅さの欠片もない」
こういう時、大人は煙草でも蒸すのだろうかと思いながら、懐から取り出したのど飴を口に含む。
甘ったるい蜂蜜の味が口内に広がり、硝煙で傷んだ喉を潤した。
■神代理央 > 雑多な人種、雑多な民族、雑多な種族。
多くの多様性を内包した此の島では、様々な宗教も乱立している。
基本的に此の島では宗教を取り締まったり、当局――所謂学園都市――が弾圧することはない。
一般市民に害を及ぼさなければ、ではあるのだが。
「散々祈る時間は与えたと思うのだが…どうかな?奇跡やら神の降臨とやらは起きたかね?」
雑居ビルの一室。半分崩れ落ち、部屋と部屋とを隔てていた壁は吹き飛ばされている。
元は信者達が集まる大広間だったであろうその場所は、無数の金属の異形が蠢き、其処居らに死体が転がる地獄絵図と化していた。
そんな異様な空間で対峙するのは、二人の男。
方や、小綺麗なコートと制服に身を包み、風紀委員の腕章が無ければ学生街のボンボンかと思うような出で立ちの少年。
方や、淡い群青色のローブに身を包み、不可思議な文様が描かれたマフラーを無数に巻きつけた壮年の男。
男は既に息も絶え絶え。肩に刻まれた銃痕からは、真っ赤な血が流れ出している。
それでも、強い意志を持った瞳で男は何かを叫ぼうとしたが―
「時間切れだ。残りの布教は転生してからやり直せ」
少年が投げかけた言葉と共に、金属の異形から数発の弾丸が放たれる。
後に残ったのは、死体と瓦礫の山。其処で退屈そうに溜息を吐き出す少年一人のみであった。
ご案内:「新興宗教施設」に神代理央さんが現れました。
ご案内:「宗教施設」から綾瀬音音さんが去りました。
ご案内:「宗教施設」から五代 基一郎さんが去りました。
■綾瀬音音 > 簡単に答えは出ないものですしね。
相性とか利害、感情とか色々ありますし、人間って。
(中にはまともではない人間が居ることも、身をもって知ってはいるが、
できるだけ友好的に、もしくは距離を置けば何ごともなく過ごせる人間とはそうして付き合って行きたいものである。
都合が良い言葉であっても、人によるとしか言い様がないのだ。
色々なものが絡み合い、人と社会を為している以上)
傲慢でも、よりよい明日を望むことは当たり前だと思いますけど。
――ざっくりになってしまいますけど、幸せな生活ですね。
ずっと続くハッピーエンド、とまでは言いませんけれど。
逆に聞きますけれど先輩、流されるままに良い方向も悪い方向も望まず自分で選ばないっていうのは、
それは思考停止じゃないです?
(言外に伝えられる言葉には、困ったような笑みを浮かべるだけで、
答えらしいものは口にはしなかった。
――先日の話もある。
答えは出ない。
ただ――虐げられるのも、奪われるのも。
自分はもう、単純には良しとはしないだろう)
そうなりますね。まあいつまでその“とりあえず”でいられるかは分からないですけれど。
えー、色々ありますよ?
ご両親のこととか。
エイジャックス君達どこ行っちゃったのかな、とか。
以前誰がとお付き合いしてたのかな、とか。
具体的には今までどういう生活してたのかな、とか。
まあ、でもそうですね。
一番はそこですけれど。
先輩が――先輩とこの子が全て、だなんて言う気はないですけれど。
先輩が私を好きでいてくれるのが、一番ですかね。
ってわけで愛していますよ、先輩。
(なんだかかるーい調子で告げた愛の言葉。
それでも柔らかな笑みからはそれが心からのものだと彼には知れるだろう。
未来は見えない。
予定はあっても、その時が来ない以上未定だとしか言いようがない。
だけれど、それが幸せなものであって欲しいと願ってやまない)
そうですね。どうせならお夕飯も食べちゃって帰りましょうか。
ここら辺だと変わったもの食べられそうですし。
(そう言って、ひざ掛けを畳んで立ち上がる。
最近お腹が空くんですよね、なんて笑いながら、立ち上がって彼の手を取った)
■五代 基一郎 > 「単純さ。ただ単純さが複雑さが絡み合い、そうではなく見えているだけなんだ。」
所謂まともであれば、誰だって関係を良好に築きたいと思うだろう。
まともであれば、の話であり。
それこそ人による……と、人は結論付けるだろうが。
人による、というのも最もだろうが。
その都合のいいような、汎用性の高い答えには疑問を持つべきだろう。
「良い方向に向けるように。それは傲慢さではないかな。
良いとはなんだろう音音。
君のいうそれは、その望まぬものが物騒な場合かもしれないが。
その望む望まぬからしてもと思わないか
それとも、いや。そう。自分にとって。自分達にとってよりよくすることならば許されるのだろうかな。」
それとも。
望むものでなかったら異能を使うのだろうかな、とも。
言外に伝えることとなるのは。さて。何のためか。何であるか。
「知らないほうが、知ろうとしないほうが”とりあえず”は安心できるからなのかな。
俺は君が俺について何を知りたいのかを知らない。
俺の何を知りたいのか。いや……そうだな。
音音は俺が君を好きだということがあれば、他はなのかもしれないな。
いや悪いとかいいとかではなく。それさえあれば君は安心している……というものだろう。」
だからといって。
そこから先に何があるのだろうか、とも思わないでもないだろうか。
そう。それはどちらにしても見えないような……
「少し日の位置が変わってきたな。今日はあと一件回って帰ろうか。
このお祭り、来月頭まであるらしいし」
■綾瀬音音 > そういう単純な話でいいのなら、できるだけ仲良くしたいなーって思いますね。
知らないことと出会うのは基本的には嫌いじゃないですし
(それはそのコミュニティのあり方と自分の振る舞い方次第、としか言えないだろうが。
とは言え、単純な話でいいのであれば、できれば仲良く、そうでなければ適度に距離を置いた、
“良い関係”を築きたいところである)
それはそうですね。
最初はお互い知らないことばかりなんですから、当然怖い部分だってあります。
これは異邦人とか人間だとかに限らないんでしょうけれど。
そうですね、知って、理解して。
そこまで行かなくても認めないと、ですね。
まあ……いろんな人がいますから。
良くも悪くもごちゃまぜですし。
でも仲良く出来るかどうかは最終的には人による、なんですけどね。
(宗教上の神様と、神と名乗る/呼ばれる種族(人?)は別のものだとは思う。
友達に破壊神、なんて呼ばれる少女がいるから尚更なのではあるのだけれど、
個人的には「へぇ、そうなんだー」位の気持ちである)
ううん……案外昔から変わってないだけかもしれないですよ。
モノが違っているだけで。
時代と世界が変われば価値観も違いますしね。
――勝手かもしれないですけれど、やっぱり望んだものだったら嬉しいですし、そうじゃないものはちょっとはがっかりします。
望んだものじゃなかったら、ものにも寄るとは思いますけれど、少しでも良い方向に向けるように頑張ったりとか、そう言うふうに出来たら良いですよね。
(勿論、事実も真実だって変わらない。
真実だって作ろうと思えば作れるのだし、見る角度に寄っても違う。
受取方次第でどうにでもなるのだけれど、そうと割り切れないのが人間だ。
知らないほうがいい、というのだって、勿論あるけれど)
――そうですね。
もう戻ることが出来ないのかもしれない、と思ったら――。
それを懐かしむ所は欲しくなるのかもしれません。
捨てられないものは、確かにあります。
捨てたくても、捨てられなかったものとか。
そもそも捨てる気もないものとか。
それこそ、心の拠り所、みたいな
(空を仰ぐ彼を見て自分も空を見る。
見事な秋晴れ。
頬を撫でる空気は冷たいが、柔らかい)
モノに寄るとしか言えないですね……。
知りたくないことまで知っちゃうのは、やっぱり怖いんじゃないですかね。
でも、知りたいって思ったら、怖くても知ったほうが良いのかもしれません。
先輩に関してだって、聞いて良いことなのか悪いことなのか、
解らないからとりあえずはーって言う物もありますしね。
■五代 基一郎 > 「違うものに拠る者が出会えば争うのかという話だよ」
そんな難しく、固めて考える必要などないのだと語る。
海の外へ…別のコミュニティとして成立しているところに寄れば
排斥を受けるだろうか、というものである。
不必要に、であればこそ。こうしてただ相互扶助であったり
お茶を飲む分に何の問題があるだろうか。
「彼らも人間というのでもないけど、心ある存在さ。
逆に彼らからしても恐れる部分もあるかもしれないが
そうでもないところもある。だからこそ、知り、理解しなければらないのさ。
特にこの世界では。国境により全てが分かれている……という時代でもないのだから。」
神と言えば色々であろうが、経験上というよりこの島での見識から思えば
現世にいるそう名乗る、あるいは呼ばれる存在というのは争いか力を誇示するような存在としか覚えていないというのも
おかしな話だ。
「人は賢くなっているように見えて、また愚かになるばかりか。
というようなもので想像力が……考えることが豊かになればまた引かれてとなっているのさ。
それにその真実とやら。望んだものであるなしというのは、勝手なものじゃないか?
自分の望んだものでなければどうだというのだろうね。」
そう。
知っていても知っていなくてもその真実とやらは変わらないだろうが。
誰にとっての真実というのがあるのだろうか。
結局人間には、どうでもいいのだというのもであるが。
物事の優先順位をつけるならば、そうしないという選択肢を取ることが多いのだ。
触らぬ神に祟りなしとは、また。
「哀愁じゃないかな。懐かしむ……見えない、今は覗くことのできない
自らの生まれた世界を尊び懐かしむ心かな。
この施設も、そういう単純なものと思うよ。
異界の神を呼び出しどうこうしようなんてものじゃなくて。」
ありがとう、と注がれたお変わりを受けつつ穏やかに微笑み。
空を仰ぐ。
「知ることは怖いものかな。」
■綾瀬音音 > それを言ったら私だって元は島の外の人間な訳ですしね。
何ていうんだろう、宗教って1つの集合体ですからね、独特のコミュニティーって言うか。
心の拠り所だからこそ、異教徒お断り、なのかなぁ、的な。
不必要に荒らされたりしたくはないだろうし、こちらとしても土足で踏み入って良いものではないのも解ってますし。
(年末年始だけでもキリスト教、仏教、神道を挟むようなある意味デタラメなお国柄。
それでも宗教対立の話くらいは知っているし、
まして異邦人――全く未知の文化圏からやって来た人たちの“聖域”を荒らすよな真似はしたくない。
それはあちらも同じだろうことであると思うし、
そも、宗教色が強い話はあまり得意ではない、やっぱりゆるふわな宗教観の人間でもあった。
なので、あくまでイメージ先行の話でもあった。
実際は案外友好的な雰囲気でもあったのだし、こうして眺めている分には不謹慎かもしれないが面白い)
ん……それは解りますね。
宗教って道徳とか生死の観念と強く結びついていますから。
見えない世界っていうか、一種の救いですよね。
――まあ、本来戦争をよしとする宗教は少ないわけですし。
(大義名分、神の名のもとに、などと言う戦争が歴史であったのは当然知っている。
そこまで大きなものでなくともちょっとしたいざこざの種――理由にもなる。
とは言え、大体の宗教は隣人を愛せよ、では無いが争いを肯定するものではないし、
ここに――異邦人と呼ばれる人たちが作った施設に関していえば、それこそ、心の拠り所なのだろう)
……まあ、そうですよね。
思った以上にここは穏やかです。争いごとで忙しい人は、神様なんて顧みることはないのかもしれませんね。
(まるで石像が動いているかのような異邦人。
その彼(彼女?)にありがとうございます、と笑みで礼を言ってお茶のお代わりを彼と自分のそれに注ごうか。
まるで昔見た――それこそ今の世界がファンタジーとしか思えなかった昔に作られた――アニメーションのような光景に、目を細めて)
それは仕方がないんじゃないですかね……。
想像は無限ですけれど、そこには悪いものも含まれます。
知ってしまえば答え合わせが出来るんですけれどね。
でも、その答えが望んだものとは限らないですから――知らないまま過ごすほうが、“希望”が持てるのかもしれません。
(――ふと覚えた既視感。
“彼女”と彼は繋がっている。
今のこの会話も聞いているのかと思ったが、それは些細な事だろう。
再びお茶を口に運ぶ。
慣れない味だったが、嫌いなものではない)
ん――難しいですね。
知った所でそれが正解だって保証も無いわけですし。
数学とは話が違いますからね。
知ることが怖いことってやっぱりありますよ。
それに、知らなくても日々は送ることが出来ます。
良い悪いじゃないですけど。
(こういうのは受け継がれた文化なんですかね。
と、肌触りの良いひざ掛けをこちらはなでながら。
目を引く文様と鮮やかな色は、異国/異界のそれだ)
■五代 基一郎 > 「この島も島外の人お断りというわけじゃないよ」
こと、宗教というものが絡めば何かしら警戒してしまうのだろうか。
深いところに……というより浅いところに広く、また深いところに根ざしている
所謂西域から大陸を経て来た宗教を受け入れ慣習化した日本に住むものであればそうなのだろうか。
だから当然、まぁ考えすぎといえば考えすぎだよというような考えの人が多いのも無理はないだろう。
宗教というものが絡まれて耳に、あるいは目に入ってくるものが過激なものが多いのもある。
程度の差はあれ日常の中にあるものであろうから、目だって報じられるような案件となればそうなるのだろう。
「心の拠り所だよ。こういうのはさ。本来にして人が考える”なぜ”や”どうして”というところにあるもの。
説明できない部分にあるもの。ただ一部の者が、というものだよ。」
歴史を見れば、結局のところ宗教がどうのというのでもなく
それらに関わる人の問題だ。戦争に使われ、また群れた人々の中でのものであったり
土地や資産や人の何かにまつわり争いごとになっていく。
この島の、ここは異邦人の心の拠り所として元々作られたが故にそうは、なのであろうが。
「好んで争うような存在なら、そもここにいないさ。そうした連中は他に行く場所があるしさ。」
お茶のお変わりと、質素なポットを手にした人型の石材のような、何かが歩み寄り
テーブルにそれを置いては帰っていった。とても穏やかに、それ以外の意思がないのか。
苔むした、草が茂るその体に小動物を乗せながら。
「そう。何より人は知らないことを恐れる。知ればそうなんとでもないというのに。」
その物言いから佇まい。どこか、そう音音がこうして会い……また別の場所で茶会をしてた
誰かのように男は話す。
音音が。その知らぬが故の恐怖を知る者であるからか。
「人は知る努力より、知らずに日々を過ごすのさ。好む好まないではなくね。」
こんなに素敵な紋様をひざ掛けに編むのにさ、と。
先に露天で買ったそれを目も送らずに呟きながら茶を飲む。